【レビュー】ゴッド・オブ・ウォー(PS2) [評価・感想] マシンパワーの限界に挑戦した究極のPS2ソフト!


ゴッド・オブ・ウォー/PS2

2005年11月に発売されたPS2「ゴッド・オブ・ウォー」を今回はレビューします。

PS2「ゴッド・オブ・ウォー」はギリシャ神話を題材にしたアクションアドベンチャーゲームです。

2010年3月には本作をリマスター化して収録したPS3「ゴッド・オブ・ウォー コレクション」が発売。

PS3「ゴッド・オブ・ウォー コレクション」のレビューはこちら

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このゲームを3行で説明すると?
  • ストーリーに沿って進めていくアクションアドベンチャーゲーム。
  • 鎖鎌を使って敵を倒していく。
  • PS2の限界を超えたシームレスプレイを実現。
初リリース日 2005年11月17日
対応ハード PS2/PS3
ジャンル アクションアドベンチャー
推定クリア時間 8~12時間
売上 累計461万本(全世界)
発売元 SCE

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良いところ

PS2の限界を超えた大迫力なゲームプレイ

え?これがPS2ソフト!?

本作を初めてプレイした時、あまりの迫力ある映像にド肝を抜かされました。

思わずPS2ソフトではなく、PS3ソフトなのかと錯覚したくらい。

それだけ本作はPS2の限界に挑戦した迫力ある演出を実現しているんですね。

え?単に映像が綺麗なだけだろだって?

いえいえ、そんな事はありません!

映像が綺麗な事に加え、シームレスに繋がったゲームプレイ、環境破壊描写、作り込まれたスケール感のある背景など複数の要因が絡み合い、PS2ソフトの域から抜け出していると思ったんです。

特筆したいのが、3Dアクションゲームでありながらも視点が固定である事。

自由に視点を変えられないのは不便な面もありますが、その代わり以下のように様々な問題点を解決していると思いました。

  • 開発者が推奨する迫力のカメラアングルで常に楽しめる。
  • 死角を作ることができるので、アイテムを隠しやすくなる。
  • 画面に映っていないところは作らなくても良いのでリソースを集中できる。

もし、自由に視点を変えられたら様々な部分を作り込まなければならず、そうなるとPS2のリソース的に迫力あるゲームプレイを実現出来なくなってしまうので、視点固定は上手い調整だと思います。

自然に繋がる鎖鎌アクション

クレイトスの主な武器は、鎖鎌!

戦闘中は鎖鎌をブンブン振り回してコンボを繋げていくんですが、アクションの繋がりが自然なので振り回しているだけでも心地良さを味わえます。

当時のゲームはコンボ重視のアクションでも自然に繋がっているとは言えず、攻撃を終えるとワンテンポずれたりして微妙な不快感を味わうことが多かったんですが、本作はそんな事がありません。

弱攻撃→強攻撃の繋がりはもちろん、敵を上に突き上げてから鎖鎌で掴んで叩き付けるといった感じで大技に繋げる事も可能でコンボを覚える楽しさがあります。

それでいて敵の攻撃も激しく、ボタン連打では勝てないようになっているから素晴らしい!

上手くコンボを決めるにはスキを突かなければならず、海外ゲームらしくガチなアクションを楽しめます。

油断しているとあっという間に体力が0になってしまい、ゲームオーバーになるので難易度は高めの印象です。

良いアクセントになっている謎解き

本作はステージの奥にどんどん進んでいくアクションアドベンチャーゲームですが、戦闘ばかりではありません!

道中には数多くの仕掛けが用意されていて、時には謎解きをしないと先へ進めないエリアがあるんですね。

この辺りは「プレイの進行を妨げる邪魔な要素」と思う人もいれば「謎解きが良いアクセントになって単調にならない」と思う人もいると思いますが、個人的には後者でした。

だって、「ゼルダの伝説」の謎解きを楽しんでいるみたいですからね。

激しいアクションバトルを終えた後の息抜きにもなるので緩急が付いているようにも感じられ、上手くバランスが取れていると思います。

あと、ある程度進めるとプレイできる美女とのお楽しみタイムをミニゲームとして楽しめるのも別の意味で息抜きになりました///

ミニゲーム中はカメラがよそ見してしまい、何をやっているのか見せてくれないけどね

難易度が高いことで恩恵を味わえる探索&成長要素

本作はアクションゲームですが、RPGのような成長要素も少しあります。

敵を倒すと血のような赤いパワーオーブと呼ばれるアイテムを入手できるんですが、これを集めていく事で武器や魔法を強化することができるんですね。

強化する事で新たな技が使えるようになるので、RPGのように主人公を自分好みにカスタマイズできるんです(RPGと比べたら自由度は低めですが)。

また、体力や魔法ゲージの最大値を増やすアイテムもフィールドの死角に隠されている事もあり、探索する楽しさもあります。

ポイントなのが、本作のゲーム進行は一本道一方通行で難易度が高めなこと。

そのため隠されたアイテムを見逃すと取り返しが付かなくなりますし、難易度が高い事でキャラクターが強化される事の有難味も出てくるので、自然と探索や成長要素に目を向けられるように作られているんですね。

素晴らしいローカライズ

このゲームはいわゆる海外製のゲーム(洋ゲー)ですが、ビックリするくらい日本向けにローカライズされています。

メッセージはもちろん、音声までローカライズされていて、しかも適切なタイミングで操作説明を表示してくれて親切なんです!

PS2時代はまだ洋ゲー=不親切な印象だったので、本作をプレイしていて驚きました。

数々のおまけ要素

ゲームをクリアしても本作はまだまだ楽しめます!

開発者の裏話が聞けるムービーやメイキング映像、チャレンジモード、そして激ムズのGodモード等、おまけ要素も大量に用意されていますからね。

ゲームクリアまでのプレイタイムは10時間程度ですが、1周だけでも充実感を味わえるようになっており、やり込み要素も満載なので長く楽しめます。

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惜しいところ

洋ゲー臭が強すぎるキャラクターや世界観

完全に好みの問題ですが、個人的にキャラクターや世界観は合いませんでした。

主人公はハゲマッチョなおっさんで、しかも凶暴でグロ描写も満載(ボタン連打で敵の首を抜き取る演出とかありますw)。

題材となっているギリシャ神話も惹かれず、しかも悪天候な暗いマップが続くので、カラフルポップで明るい世界観が好きな僕には合いません。

しかし、そんなマイナスの印象を吹き飛ばすほどアクションゲームとして面白いのも確かで、いつしか夢中でプレイしてしまった自分が居ました。

息抜き無しの一本道進行

アクション・謎解きをバランス良く楽しめるのは良いのですが、基本的にマップは一本道で淡々と奥へ進んで行くだけなので途中でややダレてしまいました。

もう少しストーリーにスピード感があったり、迫力ある演出が多ければ良かったんですが、本作の場合、それほどでもないので一本道一方通行なのはマイナスにも捉えてしまいます。

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全体のまとめ


全体的に雰囲気が暗く、地味なイメージを持ってしまいがちですが、実はとんでもなく完成度が高かったりします。

僕の場合、周りの評判を信じて購入しましたが、大正解でしたね!

キャラクターや世界観で拒否反応を示される方も多そうですが、アクションゲーム好きはプレイして損はありません!

マシンパワーの限界に挑戦した究極のPS2ソフト!

こんな人には特におススメ。
・ハードなアクションゲームを楽しみたい人。
・PS2の限界を知りたい人。

こんな人にはおススメできない。
・グロいのが苦手な人。
・地味な世界観やキャラクターが苦手な人。

ゴッド・オブ・ウォー(PS2)/お気に入り度【85/100%】
プレイした時間・・・約15時間

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4件のコメント

クレイトスと美女のちょめちょめがいつもカットされて哀しいです。

新作はギリシャ神話ではなく北欧神話みたいですね。
ここへ来て世界観も人物も刷新してリブートなのでしょうか。
PVを見た感じでは相変わらず映像のクオリティが高くて期待大です。

あのミニゲームはカメラがよそ見するせいで何が何だか分からなくなっていますもんねw

ゴッド・オブ・ウォーシリーズは面白いですが、マンネリ化していたのも確かで最新作はガラッと変えてきて嬉しいです♪

今回もぶっ飛んだ展開に期待ですな~!

当時は洋ゲーをほとんどやらなかったのですが、この作品はその考えをガラッと変えた作品でした。
PS2とは思えないグラフィックやゲームとしての完成度の高さなど、一気に引き込まれた作品でした。
当時としてはかなり珍しい、裏でデータを読み込み続けるタイプの作品でもあり、ロード時間もほとんど感じさせないなど技術的にも優れた面がありました。
ローカライズに関しても当時の水準で見ると、かなり高いレベルのものだったともいます。
この作品は、その後のお手本的な作品の一つではないかと思います。

また、当時としては珍しいQTEを採用していましたが、後発ゲームのよりも上手に使っていたと思います。
実際、GoWのCSアタックはQTEが批判されていた時代でもあまり批判の対象にはなっていませんでした。

GODモードは初めてやったときは、一番初めの雑魚に瞬殺されて手に負えないと思いましたが、2をやった後に改めてやると、はじめを乗り切れば実はそんなに難しくないということがわかりました。
一見すると力押しのゲームのように見えて、ちゃんとテクニックを覚えたらそれが生かされるというデザインも面白い一因だと思います。

欠点を上げるとしたら、武器切替や魔法がありましたが、あまり機能していなかったことと、ボスが実質3体しかいないことでしょうか。
この辺は2で大きく解消してきたと思います。
まあ、男性がごついのはともかく、女性キャラも総じてごついのはどうかと思わなくはなかったですが。
これも、作品が進むにつれて解消したとは思いますがデザインの都合、アテナのごついイメージは最後までそのままだった気もします。

僕もこの頃はほとんどプレイしていませんでしたが、本作やギアーズオブウォーなどを触れるようになってからはよくプレイするようになりました。

世界観などは合いませんが、それを補って余りあるほどアクションゲームとしての魅力があります。

裏でデータを読み込んでシームレスな展開に持っていくのって実はすごい大変なんだと思いますが、プレイ中は自然と進められるんですよねw

クイックタイムイベントの使い所はセンス次第なんでしょうね。

このゲームは敵が攻撃する合図に気が付けば難易度はグッと下がると思います。プレイ中は意識していませんでしたが、ボスはシチュエーションを変えているだけでそんなに多くないんですねw