【レビュー】ロックマンDASH 鋼の冒険心 [評価・感想] アニメの良さをゲームに落とし込む事に成功!

1997年12月に発売されたPS「ロックマンDASH 鋼の冒険心」を今回はレビューします。
PS「ロックマンDASH 鋼の冒険心」は「ロックマン」シリーズの世界観を一新し、
ジャンルを3Dアクションに変更したシリーズの1作目です。
N64版、PSP版、パソコン版も発売されています。

良いところ

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ロックマンが3Dアクションに!?

ロックマンシリーズと言えば、横スクロールのアクションゲームです。
メインとなる攻撃は飛び道具で、遠距離からチクチクと敵を打ち倒して行く事が特徴となっています。
本作ではそんな「ロックマン」シリーズを上手く3Dアクションとして落としこんでおり、
ロックオンシステムによって初心者でも敵に弾を当てられるようになっていました。
※本作の正式なジャンル名はフリーランニングRPGです。

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アニメのような作風

このゲームは非常にアニメの影響を受けて作られています。
イベントシーンはフルボイスで展開されますし、主題歌も収録されていますからね。
極めつけは、この時代では非常に珍しい頻繁に変わるキャラクターの顔です。

キャラクターのモデリングはプレイステーションソフトと言う事で非常に粗いんですが、
そんな粗いポリゴンでもキャラクターの表情は頻繁に変わり、
カクカクの折り紙みたいなキャラクターでも感情移入してしまいました。

冷めた見方をすると顔に様々な表情のシールを貼っているだけなんですが、
上手く影を表現したり、喜怒哀楽激しいアニメのような表情の変化によって、
いつしか最初の拒否反応がだんだん薄れて来ます。

声優が非常に豪華なのもポイント。主人公のロックは「ワンピース」のルフィ役で知られる田中真弓さん。
ヒロインのロールは「ドラえもん」のドラミちゃんで知られるよこざわけい子さん。
バレル博士は「名探偵コナン」の阿笠博士で知られる緒方賢一さんが手掛けており、
どこかで聴いた事がある声を頻繁に耳にすると思います。
効果音もアニメっぽく、攻撃がヒットした音。移動時の足音。
ダメージを受けた時の音は主張が激しく、個人的には爽快感があって気に入りました。

ストーリーは殺伐としておらず、悪役がとても良い味を出していて、
少年アニメっぽくてこちらもGood!ゲームをクリアする事で、
ロックはもちろん、ロールちゃんやトロンも好きになる事でしょう!

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寄り道が楽しい

本作にはメインルート以外にも、いくつかの寄り道要素が存在します。
困っている人を助けたり、ミニゲームをプレイしたり、街をブラブラ歩いたり・・・。
3Dアクションならではの自由度の高さはしっかりとあり、寄り道も醍醐味になっています。
お金を溜めて装備を強化するシステム。やや高めの難易度も程よく寄り道を推奨したバランスで、
自由度が高い3Dアクションゲームとしては良くまとまっていると思いました。

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ワクワクするダンジョン探索

ゲームを進めると、いくつかのダンジョンを探索する事になります。
ダンジョンは迷宮のようになっており、様々な敵がウロついているだけではなく、
宝箱が隠されていたり、ちょっとした仕掛けを解かなければならず、
ダンジョンを探索するワクワク感を味わえました。
また、多くのダンジョンが別のダンジョンに繋がっていて、
それぞれ主人公がパワーアップする事で奥に進められる事も探索心を刺激させてくれてワクワクします。

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親切なシステム

どこに行けば良いのか迷った!移動が面倒!一度見たイベントシーンをスキップしたい!
そんな要望を本作はすべて答えており、痒いところに手が届いた内容になっています。
1997年のゲームでここまでの気遣いをするとはさすがです。

個人的に合わない&気になったところ

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操作性が悪い

ロックオンシステムがあるとはいえ、3Dアクションシューターとしては操作性が悪いです。
視点変更はプレイステーション版の場合R1とL1で行うんですが、
カメラが回る速度がやや遅いですし、敵をロックオンしながら移動する事も出来ません。

右スティックでカメラ変更が可能で、移動時しながらロックオンできる作品に
慣れてしまった者としては、本作の操作性はイマイチに感じます。
実際、このもどかしい操作性によって難易度が上がっているところもありますし。
また、動きに関しても直線的で、崖にぶら下がるとポリゴンがめり込んだりして、
3Dアクションゲームとしては全体的に粗削りな印象が強いです。

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スケールが小さい

この時代のゲームにしてはテクスチャを頑張っているからか、スケールが小さく感じます。
街こそは5ブロック分ありますが、それ以外はちょっとした草原や森、ダンジョンがあるだけ。
ストーリーもせいぜい1時間の中編アニメーション程度のもので、
コンパクトにまとまり過ぎている気がしました。

特殊武器をいつでも切り替えられるようにしてほしかった

主人公は通常のパーツ以外にも、特殊武器を切り替えることができます。
しかし、その切り替えは拠点でしか行えないんです。特殊武器を使わないと進めないところがあるだけに、
いつでも切り替えられるようにしてほしかった。ダンジョンの奥に行って、
今装備している特殊武器では進めないとなったらまた戻らないといけませんからね。

終盤の展開が説明不足

終盤になるとそれまでに聞いた事が無かった情報が色々と飛び出して、
「え?今の何?詳しく説明して!」と思う事がありました。
もう少しじっくりと主人公の正体などを説明するようにしてほしかった。


操作性などで粗さが目立ちますが、アニメの良さを上手くゲームとして落としこんでおり、
「ロックマン」シリーズに新しい風穴を開ける事に成功しています。
寄り道も楽しいので、箱庭アクション好きにもおススメ。

こんな人には特におススメ。
・3Dアクション好き。
・アニメ好き。

こんな人にはおススメできない。
・ローポリゴンが苦手な人。

ロックマンDASH 鋼の冒険心/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約10時間
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2件のコメント

DASHはすごい好きです
ゲーム内では敢えて詳しく語られていない設定が深くて、やり込むほどに味があり、何度もプレイしました
今でもファンが活動してるぐらいですしね
声優陣はラピュタですね
世界観といい空賊の登場といい
明らかに狙った配役だと思います

>MGMの名無しさん
このゲームはシリーズの中でもかなり好きな人が多いですよね。
ラストの設定は当初思いもしませんでした。
こんな設定が作られていたなんて。
世界観や声優を狙っているというのは良く聞きます。
出来れば空を自由に飛び回りたかったなぁ。