2015/12/14/20:00 | ゲームレビュー

シュタインズ・ゲート ゼロ【レビュー・評価】本編を補完する作品としては期待以上でも期待以下でもない

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STEINS;GATE 0/PS4 /PS3 /PSV

シュタインズ・ゲート ゼロ

科学アドベンチャーゲーム、「シュタインズ・ゲート」の続編となる作品です。

2015年12月にPS4/PS3/PSVITAソフトとして発売。今回の記事では本作のレビューを出来る限りネタバレせずに書いていきます。

本編のストーリーを補完するような作品

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「シュタインズ・ゲート」は所謂ギャルゲーにカテゴライズされるゲームです。

しかし、実際のストーリーはかなりミステリアスで感動が詰まったもので、絵柄が一般的なギャルゲーっぽくないのも相まって普段その手のゲームをやらないような人も巻き込むほどの人気を集めました。

本作はそんな「シュタインズ・ゲート」の終盤で分岐するもう一つのルートを描いた作品となっています。そのため正確には続編というよりも本編のストーリーを補完するような作品という感じですね。

過程は本編並みに面白い

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このゲームのストーリーを面白いか面白くないかで表すと、間違いなく面白いと思います!

僕はこの手のほぼ読むだけのゲームをプレイしていると眠くなってくるものなんですが、このゲームの場合はそうなってしまうシーンが少なく、つい夢中で先のストーリー見たさに読み進めてしまいました。

それだけミステリアスで先の気になる要素が多く、物語に引き込む力は十分にあったと思います。

その引き込む力は、本編に匹敵するといっても良いほど。

「シュタインズ・ゲート」はタイムトラベルを題材にした作品で本作もそこは同じなんですが、新たな登場人物との関わりによって主人公の岡部倫太郎(オカリン)は更なるタイムトラベルを経験する事になり、再びあの辛い戦いを描いています。

シリーズ1作目の「シュタインズ・ゲート」から続編となる「シュタインズ・ゲート ゼロ」の間に2作のファンディスクを挟んでいますが、これだけ主人公のオカリンに感情移入をしたのはシリーズ1作目以来です。

この感覚、懐かしいなぁ。「シュタインズ・ゲート」もそれだけ前の作品になりますもんね。

ちなみにこのゲームは前作をやっていないとほとんど楽しめません。大抵の続編ものは序盤に未プレイの方のために解説を入れるものなんですが、本作の場合はそれが全くといって良いほどなく、前作の回想を説明なしに入れてくるので完全一見さんお断りな作りになっています。

PS4/PS3/PSVITA版の初回版にはPS4で遊べる「シュタインズ・ゲートHD」ダウンロードコードが封入されているため、それもあって突き放した作りになっているのかも。前作未プレイの方はそちらを先にプレイしましょう。

マンネリ化した物語に新鮮味を与えてくれる新たな登場キャラクター

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ファンディスク2作では新キャラクターはほとんど登場せず、本編のアフターストーリーを描いていたに過ぎませんでしたが、本作は続編と謳っているだけあって多数の新キャラクターが登場します。

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新たなヒロインとなる比屋定真帆 (ひやじょうまほ)。かなり地味な印象のヒロインですが、牧瀬紅莉栖(クリス)と同じようなツンデレタイプの性格で、新キャラクターとしては魅力的に感じました。

スクリーンショットからだと分かりにくいですが、実はかなりの低身長で、パッと見は実年齢をはるかに下回る中学生に見えてしまうのが印象的。

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新キャラクターのレスキネン教授。外人さんなのでカタコトで喋って発音も独特ですが、ユーモア溢れる人で「シュタインズ・ゲート」では存在しなかったタイプのキャラクターに感じました。

比屋定真帆 (ひやじょうまほ)と関係のある人物だけあって、彼女とセットで登場した時は面白かったですね。

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本作最大の謎キャラクターとなるのが椎名かがり。前作をプレイした人は分かると思いますが、見た目は牧瀬紅莉栖(クリス)と似ているように苗字は椎名まゆりと同じで「?」なんですよね。

ゲーム中ではさらに謎の行動を多数起こすので、先の展開が気になって進めてしまった理由の大半は彼女絡みだったりします。

彼女についてはクリア後もいくつか謎に包まれているところはあるものの、謎の行動については作中で明らかになりました。

これは「シュタインズ・ゲート」らしいトリックで、伏線が回収された時は「なるほど」と思いましたね~。

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新キャラクター(?)のアマデウス紅莉栖(クリス)。牧瀬紅莉栖(クリス)の人格をインストールしたAIで、本物そっくりに喋ります。

あくまでもAIで本物ではないので本物とは記憶が異なっていますが、とある事情により本物とは話を出来ない状態なので彼女と話をして問題を解決していく事になるのですが、本編をプレイした後だとこちらも彼女とオカリンとの会話を聞いて嬉しくなりましたね。

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それ以外にも何人かの新キャラクターが登場して既存のキャラクターも新規の立ち絵となって新曲も用意されているので、本編からほとんど素材を使いまわしていたファンディスク2作よりも手が込んでいると思います。

新曲では「Future of spirit」がお気に入り。本作のミステリアスな雰囲気を良く表していたと思います。

立ち絵は前作のものを流用しているところもあるので、描き下ろしのイラストと一緒になると少し違和感があるのは気になった。特にクリスは顔の輪郭まで変わっていて、どれも可愛いけど別人物に見えてしまう。

LINEを使ったシステムは面倒ではないもののあまり意味はない

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前作では登場キャラクターとメールのやり取りをしてちょっとしたサイドストーリーを楽しむ要素がありました。

本作では時代が進んでメールの代わりにLINE(ゲーム中ではRINE表記)を使って連絡を取る事になります。

メールとは違ってLINEだとすぐに返信が来るので、前作のように本編とサイドストーリーがごっちゃにならないのが良いですね。LINEらしく可愛いスタンプも用意されていて、みんなそれを使ってくるところが面白いです。

でも、今回はどんな返信をしても同じ展開になってゲームに影響はないので、実はあまり意味がないんですよね。

その分だけトロフィーをコンプするのは楽になっていますが、ゲームを面白くする要素では無く、あくまでもゲームをちょっとだけ盛り上げる演出に過ぎない要素だと思います。

ゲーム要素としては、それ以外には特定のタイミングで電話に出るか出ないかというものがあります。

これはアドベンチャーゲームで言う選択肢のようなもので、ここでの行動によってルートが分岐するようになっているんですよね。

ルートの分岐は前作ほどではないものの枝分かれしていてすべてのエンディングを見るのは攻略サイトを見ないと少しだけ大変です。

とは言え前作のように攻略サイト前提と言えるほど難しいものではなく、普通にプレイしても不可能ではないくらいの難しさになっているのは良いですね。

トゥルーエンドの条件は「シュタインズ・ゲート」らしいものとなっていて、これは良いなと思いました。ゲームだからこそ表現出来た演出というか。そういうのって僕は高く評価してしまいがちなんですよね。

ご愛嬌と言える要素も存在

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「シュタインズ・ゲート」はあくまでもギャルゲーだからなのでしょうか?この手のジャンルではお馴染み、もしくはご愛嬌と言える要素は今回も存在しました。例えば体を露出してしまうシーンがいくつか用意されているところとか。

それも日常パートではなくシリアスで緊張感のあるところで出てくるもんだから少し反応に困ってしまいましたよ。

中には具体化するとエロ過ぎてヤバそうなところもあるので、アニメではどうやって描くのか気になってしまいました。

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前作以上にヒロインが登場するため、オカリンの電話帳はご覧のように女の子だらけ。

成り行きとは言えほぼハーレム状態になってしまうシーンもあってつい「んな事ある訳あるか!」と言いたくなってしまいますが、これもご愛嬌ですよねw

普通のストーリーだったらこの時点で醒めてしまいますが、「シュタインズ・ゲート」はそれを吹き飛ばすほどの魅力があるのだから凄い。

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前作のような余韻に浸れる作品なのか?

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前作のトゥルーエンドは感動的で、余韻に浸る事が出来ました。

本作も続編と謳われているだけあって同程度のものを期待してしまいますが、個人的には感動しなかったし、正直なところガッカリしました。

本作の物語があくまでも前作の物語から遠回りした物に過ぎないと考えたら納得出来るんですが、最大の謎人物となる椎名かがりについてすべて明らかになった訳では無いですし、ラストもアッサリだったので「え?もう終わり?」って感じです。

とは言えトゥルーエンドまでの過程は凄く楽しませてもらったし、ゲームだからこそ実現出来た仕掛けも盛り込まれていたので、トータルで見たら十分に楽しい作品でした。

全体のまとめ

発売直前になってアニメの改編があって一気に盛り上がった印象の作品ですが、それがなかったら期待以上でも期待以下でもない作品です。

あくまでも「シュタインズ・ゲート」の世界でもっとあの興奮を味わいたい人向けで、続編というよりも前作の物語を補完するような作品だと思います。

こんな人には特におススメ。
・もっとシュタインズ・ゲート本編の興奮を味わいたい人。

こんな人にはおススメできない。
・本編で満足して綺麗に終わらせたい人。
・前作未プレイの人。
・ゲーム要素を重視する人。

シュタインズ・ゲート ゼロ/お気に入り度 ★★★★★★★☆☆☆ 星7個
プレイした時間・・・約17時間

 

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コメント広場の住人(12)

  1. やゆよ より:

    本編に匹敵するってまじすか!?
    あまり期待できずスルーしてましたが、なんか気になってきました。流石シュタゲですね〜

  2. kentworld より:

    >やゆよさん
    過程に関しては本編に匹敵するくらい楽しかったです。
    それだけシナリオが凝っていたんですよ。

  3. たくめ より:

    いやー、週末で一気にトロコンしてしまいましたww
    期待以上でもなく以下でもないに同意です。
    といっても、めっちゃくちゃ面白かったですが。笑
    これ以上先の話をやるのは蛇足になると思いますが、見てみたいとも思いますね。
    何はともあれ、シュタインズゲートが面白いIPなのは確かです。
    SFが好きで、映画や小説等をかなり見るのですが、ひけをとらないと個人的には思いますね。
    年末年始の休みでアニメみるか、全作をやり直すか非常に悩むところですw

  4. 笹島 より:

    攻略速いー!と思ったらプレイ時間17時間でトゥルークリアできてしまうのか^^;
    Kentさんのシュタゲ360版はクリア32時間でしたが、ボリュームはどうでした?
    しばらく電車利用する機会が増えるので、面白かったならVita版買ってもいいかなとは思ってます。
    ただ、前作の絵の方が好みだったなぁ。キャラの掴みどころがなくなってしまったように見えて残念。

  5. lemse より:

    うわぁ!早い。
    もうレビューされたのですか。
    今、姿勢を正して読ませてもらっていい感じの作品に
    仕上がってそう。
    シュタインズ・ゲートゼロは本編を補完する物語ですから
    どうしても、サイドストーリー的になるんですよね。
    でもファンディスクのif的作品でないし、正当続編というだけあって新キャラクターや音楽など気合が入っていそう。
    キモは、補完するストーリの出来なんですが、こちらのほうも
    心配いらないかな。
    僕も来年にはプレイしたいですね。
    今僕は時間不足だし、またゲームの在庫も不足してるようです。
    それと、windows10いいですよ、特に新ブラウザー
    microsoft Edgeはシンプルな機能で最速のブラウザー
    じゃないですかね。
    お気に入りも使いやすく、僕はこれで当分使ってみます。
    それと、なにげに音楽プレイヤーの音がよくなってる気がする
    のがうれしいところ、まあ新OSなのでよく分からないところ
    も多いですが、新機能を見つけるのも楽しいです。

  6. kentworld より:

    >たくめさん
    どこに期待値を置くかで分かれると思いますが、
    本編を熱くプレイしていた頃の状態でこのゲームをプレイすると
    期待以上でもなく以下でもないになると思いました。
    改めてプレイして思いましたが、
    このシリーズのシナリオは本当に細かく作られていて感心してしまいます。

  7. kentworld より:

    >笹島さん
    ボリュームとしては本編の6~7割だったと思います。
    トゥルーエンドまでの難しさが
    本編ほど難しく無かったのもプレイタイムが
    短くなった要因だと思いますけどね~。
    内容に関しては原作をぶち壊しにしたとかそういう事は無く、
    本編のノリを良い感じに引き延ばした作品だったと思います。

  8. kentworld より:

    >lemseさん
    はい!発売から4日でレビューという
    ブログ史の中でもかなり早い公開となりました。
    この手のゲームって本当に評判が出回るのが早いので、
    ブログをやっているのもあってちょっと急いでやってしまいましたよ(^_^;)
    内容に関しては本編ほどの余韻を期待するのは酷ですが、
    ファンディスクではあまり感じられなかった
    ミステリアスでハラハラする物語はしっかりと味わえて、
    楽しかった本編の興奮を思い出せると思います。
    windows10は良い感じですか!
    ブラウザーが良くなっているのは気になるなー。
    どこかでお試し出来る機会があったら・・・。

  9. アップルキャロット より:

    レビュー早いですね!
    今VITA版をプレイ中で最初の世界線変動が起こって「!?」となったところです(笑)
    オカリンパートはおもしろいですが、他の人のパートは長いと若干ダレますね。
    先が気になって気になって仕方がないというのは無印同様でこの先どうなっていくのか非常に楽しみです(^ ^)
    オカリンがまとも過ぎて鳳凰院狂真が恋しいw

  10. kentworld より:

    >アップルキャロットさん
    今回はかなり頑張りました(笑)
    アドベンチャーゲーム系は毎回このくらいの
    スピードでレビューしたいところですね。
    書き忘れていましたが、
    今回は複数のキャラクターの視点に切り替わるんですよね。
    それぞれのキャラから見た物語は面白いですが、
    たまにこのキャラの視点からかよ!?と思う事がありました。

  11. ウユニ より:

    自力プラチナ達成!
    ボイス基本飛ばさずに25時間でした。
    今作どころか前作のネタバレにも触れずにナイスレビュー笑
    期待以上でも以下でもないというのは言い得て妙で、要するに期待通りってことですね!
    後付けでここまで面白い「過程」を描けるのは凄いわ。
    トゥルーエンドは想像以上にあっさりでしたが。
    新キャラ大量投入でさらにギャルゲ感増した感ありますがシリアス率は高まってましたね。
    うまく日常シーンも組み込んでてバランスよかったです。
    サービスシーンはご愛敬か笑
    真帆いいキャラしてましたねー
    どうしても紅莉栖の密度が減ってしまうのうまく補う魅力的なキャラでした。
    教授も気に入った笑
    あと前作キャラの見せ場も各ルートに散らして色々入れ込んでたのが好印象。
    前作好きな人に鳥肌立たせる演出連発するのは「わかってる感」強いw
    ネタバレ避けて書きますが一番好きなシーンは「アルタイル」の後半ですね。
    あそこだけは前作並みに涙腺やられました笑
    あれはズルいw
    にしても前作と大きく構成違うけどアニメはどうするんだろうと余計な心配笑
    どう組み立てるんですかねー

  12. kentworld より:

    >ウユニさん
    クリアおめでとうございます!
    結局、1週間でクリアされたんですね!
    25時間ってすげーw
    >今作どころか前作のネタバレにも触れずにナイスレビュー笑
    ほっ・・・よかったー!
    かなり伏せて書いたんですよ。
    言いたいことは言えましたので、スッキリしています。
    これって後付けになるんですよね。
    沢山の運命線があるとはいえ、凄いです。
    今回は本編並みにシリアスで、
    ファンディスクで中だるみしていた方も満足でしょう。
    >真帆いいキャラしてましたねー
    最初は地味かな?と思って印象は良くなかったですが、
    だんだん、良い味を出してきました。
    シュタゲのキャラって毎回そうだよなーw
    >ネタバレ避けて書きますが一番好きなシーンは「アルタイル」の後半ですね。
    トゥルーエンドは感動的ではありませんでしたが、
    それ以外のエンディングではちょくちょく泣けるところがあって
    そこは良かったと思っています。その分だけ期待度が高まっていたところはありますがw
    >にしても前作と大きく構成違うけどアニメはどうするんだろうと余計な心配笑
    同じく。まあ、そこが見どころになりそうですが。

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