【レビュー】レイトン教授VS逆転裁判 [評価・感想] 少し違和感があるもののよくまとまっている!

2012年11月に発売された3DS「レイトン教授VS逆転裁判」を今回はレビューします。
3DS「レイトン教授VS逆転裁判」は人気アドベンチャーゲーム、
「レイトン教授」シリーズと「逆転裁判」シリーズの コラボレーションタイトルです。

良いところ

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両シリーズのエッセンスを融合!

逆転裁判シリーズは、主に証人の話を聞いて
てがかり」から矛盾を探していくゲーム。
レイトン教授シリーズは、物語を進めながらパズルなどの謎を解いていくゲーム。

「レイトン教授VS逆転裁判」では、両シリーズの
主なゲーム部分を本当にそのまま入れ込んじゃっています。
同じアドベンチャーゲームとは言え、ゲーム的にも、世界観的にも
異なる2つのシリーズモノを一緒にするって良く考えたら凄いですね。
多様性が薄れてきた最近のゲーム市場では凄く新鮮に感じます。

PC300092
両シリーズの演出も融合!

ゲームの流れは「レイトン教授」シリーズでおなじみの
探索・謎解きパートと、「逆転裁判」シリーズで
おなじみの裁判パートを交互にプレイしていく形になっています。

それで面白いのが、単純に各ゲームパートを交互にプレイしていくだけではなく、
両シリーズのキャラクターが各ゲームパートでやり取りをしたり、
片方のシリーズのパートでもう片方のシリーズで
お馴染みの演出が入ったりと、徹底的にコラボしているところ!

想像してみてください。「レイトン教授」シリーズの謎解きパートで
いきなり「異議あり!」と叫ばれたり、「逆転裁判」シリーズの裁判パートで
いきなり「ナゾ解明!」という演出が入るところをw
さらには何故かタイトル通りの展開になったりして、
コラボレーションタイトルらしく、お祭り感溢れる内容だと思います。

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ぶっ飛びまくりな裁判パート

証拠品や発言を頼りに証言者のムジュンを探していく裁判パート。
一見すると現実味のあるお堅い内容に感じますが、
今作の場合は事件の証拠品として「魔法」が出てきたり、
証言者が個性的過ぎたり、いきなり何十人もの人を尋問したりと
カオスな内容で、ぶっ飛びまくっています。

ストーリーの展開も常に斜め上で、普通にプレイしていたら
ビックリ!ドッキリ!させられますね。この暴走ぶりを見るからに
開発者は本作をとても楽しんで製作したと見られ、
そういうのを含めて楽しくプレイできました。

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クリア後のおまけが充実

ゲームをクリアすると成績に応じて資料集などが用意された
おまけモードを楽しむことが出来ます。また、ゲームクリア後に
インターネットに接続すれば「ナゾ」付きのスペシャルエピソードや
ボツ画像集を見ることが可能で、お楽しみがいっぱいです。
スペシャルエピソードはファンには嬉しいネタが満載なので必見ですぞ!

PB291332
親切な作り

子供の事も考えて製作するレベルファイブ製タイトルだけあって
メッセージには”ふりがな“が打ってあり、難しい漢字が
あって読めない!なんてことにはなりません。

また、「レイトン教授」シリーズでおなじみのひらめきコインを
裁判パートで使えるようにしたり、基本難易度を下げて、
寄り道でプレイすることになる「ナゾ」は難しくするなど
少しでもプレイしやすくなるような配慮を随所で感じられ、
ユーザーフレンドリーなタイトルだと思いました。

個人的に合わない&気になったところ

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裁判パートで暴かれるトリックに現実味が無い

先ほども書いたように「レイトン教授VS逆転裁判」の世界では
魔法が存在するため、裁判パートでは現実世界でありえないトリックや
展開が続出します。これはこれで意外性があって良いと思うんですが、
推理をする側としては「そんなのありえんだろ!?」、
「現実味のあるトリックを使ってくれ!」
と思ってしまうんですよね。

そのため矛盾を暴く裁判パートはストーリー的には良いと思うけど、
推理ゲームとしては現実味が無くて先に進めば進むほど「うーん」って感じがします。
もちろん、伏線的なものは存在するんですが、
この手の推理型アドベンチャーゲームでは合理性が無いと
納得できないタイプなので、モヤモヤが残りました。

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かゆい所に手が届いていない裁判パート

裁判パートでは証言者の発言を何度も聞いたり、ゆさぶったり、
問い詰めたりできるのですが、同じ台詞を何度も聞くことがよくあるため、
1度聞いた台詞は早送りか、スキップができると良かったです。
また、メッセージログ機能も欲しいところ。

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ナルホド君の声が寒い

メッセージの一部は音声がついているのですが、「逆転裁判」シリーズの
主人公であるナルホド君の台詞がやや棒読みで、少し寒いです。
慣れて来たら問題はないと思いますが・・・。


「アンタが”100回”メガネを連呼しても!そんなの知ったこっちゃアないっての!

アンタの大好きなショーコとやらで立証してみちゃってくれるかしら!?
事件の起こったその瞬間!炎があがったあの場所に
アタシがメガネを落とした!そんなの、立証できるわけないでしょ!」

↑少し話がそれるけど、この長い台詞を凄い早口で喋れる声優さん凄い。


裁判パートには少し不満があるものの、全体的には両シリーズの
良いところを上手くまとめ、ファンサービスも充実しており、
よくまとまった作品だと思います。テイスト的にはレイトンシリーズ寄りなので、
「逆転裁判」シリーズの派生作品としてみるよりも、
「レイトン教授」シリーズの派生作品としてみることをおススメします。

こんな人には特におススメ。
・悪ノリ好き。
・両シリーズ未プレイのアドベンチャーゲームファン。

こんな人にはおススメできない。
・逆転裁判らしさを求めすぎる人。
・思考型ゲームが苦手な人。

レイトン教授VS逆転裁判/お気に入り度【80/100%】
プレイした時間・・・約20時間
※当ブログのゲームレビューの採点についての方針はこちら をご覧下さい。

※何か分からないゲーム用語を見かけたらこちら をご覧ください。

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6件のコメント

携帯機の手軽さになれると、据え置き機を起動するのが億劫になるのは同感です。
OSやゲームの起動時間だけでなく、据え置き機はどうしてもテレビの前に行く必要もありますしね。
いかに据え置き機の電源を毎日入れてもらえるようにするのか・・・これが前から据え置き機の大きなテーマです。
今回、その問題に対してのメーカー側の優先度の違いが割りと分かれて、なかなか面白いことになっていますね。
SCEはサスペンドモードの搭載や、ハードがスタンバイ時の自動ダウンロードやアップデートにより、
ゲームの起動やDL/アップデートへのストレスの削減を目指し、リモートプレイは別ハードのVitaで対応とするのに対し、
任天堂は専用モニターを標準で同梱してリモートプレイに対応し、テレビの前にいる必然性をなくしましたが、
ただ、全てのタイトルでゲームパッドオンリーで遊べなかったり、長い起動時間など???な部分はあります。
SCEも任天堂も、目指している所はいっしょだと思いますが、アプローチの優先順序が違ってますね。
自分は独り身でテレビを独占できますし、そこまでリモートプレイにはプライオリティが高くないので、
SCEのアプローチの方が好みですが、そこは任天堂が想定するユーザー層と異なっているってことなんでしょうか。

今、アマゾンでは評価が高いのに2500円を切っていますよね(;^_^A 作りすぎ?
なので妹へのホワイトデーのお返しに注文しました。妹はどちらも
好きなシリーズなので。
>白夜叉さん
任天堂が想定しているのは家族のいる空間に存在するゲーム機であり、
隣に人がいる環境でゲームを遊ぶユーザーを想定しているのでは
ないでしょうかね。
ハードにしても25000円の縛りが基本有りますし、それが無ければ
ハード性能も高められたかと思います。今回はゲームパッドにお金が
掛かっていそうですし。
まぁ少なくとも「PSミーティングが朝8時?よっしゃ休みをここに充てるか」、
「仕事にキリついたし(ニンテンドーダイレクトが始まるので)帰ります」な
30代独身の自分は想定外でしょうねσ(^_^;)

>白夜叉さん
これは次の記事に関するコメントでしょうか?
少し前から任天堂、SCE共に据え置き機を
遊びやすくする努力を感じる取り組みをしていますね。
順序に関してはなるほど、確かにSCEがやりたいことを
実現できれば、その通りだと思います。
Wii Uはせっかくゲームパッドで遊びやすくなっているのに、
起動時間が長くなっていては魅力が半減しますよね・・・。

>バラザムさん
両シリーズの人気に過信しすぎて
大量に発注したショップが多かったですね。
僕も予想を下回る売上に感じました。
ゲームは丁寧に作られていましたが・・・。

巧氏の逆転としては前作4もコレも、次作大逆転もラストで肩透かしを食らわされました…途中までは本当に面白いんですけどね
今作に至っては終盤人物ファイルのフラグ更新のタイミングがひとつズレていたのか、本編で明かされるより先にとある人物の正体がバラされる始末
二つのシリーズの融合という一番の難題は巧くさばいているだけにツメの甘さが痛かった作品ですね

>MGMの名無しさん
>巧氏の逆転としては前作4もコレも、次作大逆転もラストで肩透かしを食らわされました…途中までは本当に面白いんですけどね
僕は現時点で4や大逆転はプレイしていませんが、
ラストでガッカリするんですか・・・うーむ。
過程が楽しいのも大切な事何ですけどね。