【レビュー】ブラストドーザー [評価・感想] ありそうでなかなかない建物の破壊をメインにしたゲーム

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1997年3月に発売されたN64「ブラストドーザー」を今回はレビューします。
N64「ブラストドーザー」は建物を破壊する事がメインのアクションゲームです。
開発は「スーパードンキーコング」シリーズで知られるレア社が担当。

良いところ

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建物を破壊する爽快感

本作は建物を破壊して行くのがメインのゲームです。
といっても悪人になって大暴れするのではありません。
衝撃を与えると大爆発を起こす危険な核ミサイルを搭載した
無人操縦のトレーラーを安全な場所で爆発させるため、
進路上にある障害物を破壊するのが目標となっているんです。

様々なマシンを使って建物を破壊するのをメインにしたゲームは今でも珍しく、
建物を破壊する爽快感はしっかり味わえる作品となっています。
その一方で素早く壊さないといけない緊張感もあるから冷や冷やしますね。

建物を破壊するまでの方法も凝っていたりします。
単にぶつかって破壊するだけではなく、
なかなか壊れないような建物の場合は爆弾を運んで爆破させたり、
くぼみを利用して破壊したり、乗り物を切り替えて破壊したりと、単調にならないよう作られていました。

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探索が面白い

ゲームの目的は無自身操縦トレーラーの進路を確保する事なので、
当然、各ステージで破壊する必要のない建物もあります。
ステージクリア後は残った建物を破壊できる他、各ステージに100個存在する装置RDUの起動。
破壊された建物に残っている人々の救出。追加ステージの出現条件となるアンテナ探し。
隠された新しい乗り物探し。隠れている博士探しと様々な探索が楽しめるようになっており、
ステージクリア前とはテイストが大きく異なるんです。

その探索要素も結構凝っていて、死角で見えない場所に隠されていたり、
ブロックを遠くまで運ぶなどちょっとしたパズルをこなす必要があったり、
隠し通路を探したりと、破壊するのがメインのゲームとは思えないくらいでした。

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多彩なサブステージ

サブステージのバリエーションは、本当に多彩です。
制限時間以内に指定の建物を壊すミッションだけではなく、
レースゲーム風のステージ、「パックマン」風のステージなど、
それ以外にもゲームジャンルが変わるくらいのバリエーションがあり、
破壊がメインのミッションにしてもトラックからロボット、
電車など操縦する乗り物が多彩なため最後まで飽きません!

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大ボリュームで歯ごたえ抜群!

このゲームはボリュームも凄かったりします。
地球上にあるすべてのステージをクリアしたかと思ったら予想外の舞台に切り替わり、
そこをクリアしたと思ったら更なるミッションが出現して
1997年というN64初期に発売されたアクションゲームとは思えないくらいのボリューム感があります。

また、この辺りになると難易度の上昇も半端なく、
各ミッションをクリアする場合は何回も何回も試行錯誤をしなくてはなりません。
あまりの難しさに、N64では一番難しいゲームなんて言われた事もあったくらい。

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ちなみに各ステージをクリアしていくとランクが上がるのですが、
その時に付けられる称号名がベタで面白いんですよ。
最初は半人前、一人前とかなんですが、日本一、世界一とどんどんスケールが大きくなっていくんです。
世界一よりもうえの称号は沢山あるのですが、それは、プレイしてのお楽しみってことで。

個人的に合わない&気になったところ

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やや気になる操作性

マシンの小回りは効きにくく、操作に癖が強い乗り物も多かったりします。
操作性に関しては、もう少し調整してほしかったですね。
最後の方は針の穴に糸を通すかのような難しさなだけに。

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振動パックに非対応

建物を破壊をするのがメインのゲームなのに、意外にも振動パックには対応していません。
確かに振動パック発売1ヵ月前に出ましたが、対応させておいても良かったのに。
実は、本作を購入したのは振動パックに対応しているからだと思っていたからなんですよ。
振動パックを大々的に宣伝している中、いかにも対応していそうなこのゲームが非対応ってどういう事よ。
事実を知った時は「騙された!」と思いましたが、ゲーム自体は面白かったので最終的には許せました。

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セーブデータを1つしか作れない

セーブデータは1つしか作れません。なので、最初からプレイしたい場合は困りましたね。
一応、別売りのコントローラパックを使えば2つめ以降のファイルも作成できますが、
出来れば最初からカセットだけで3つほどセーブファイルを作れるようにしてほしかったなぁ。


ありそうでなかなかない建物の破壊をメインにしたゲーム。
かと思えばシリーズ1作目ならではの練り込み不足も感じられず、
まるで2.3作目のようにそれ以外の要素もあって完成度はかなり高いです。

こんな人には特におススメ。
・ストレスが溜まっている人。
・難しいゲームが得意な人。

こんな人にはおススメできない。
・難しい操作・ゲームが苦手な人。

ブラストドーザー/お気に入り度【80/100%】
プレイした時間・・・約50時間
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10件のコメント

このゲームはタイトルとレア社が開発していることくらいしか知らなかったですね。
僕は「どうぶつの森」シリーズのように「創る」ゲームが好きなのですが、「壊す」ゲームも好きなんです。
効果音が気持ちいいんですよね。普段この手のゲームは暇な時間にさっとやったりするんですが、このゲームはじっくり熱中できそうですね!

建物を破壊するというのは、火災が起こったときに火を消す方法としてもっとも古典的なやり方のひとつです。周りに燃える物がなくなれば、自然と火の勢いは衰えるわけ。昔の建物は燃えやすい反面、壊しやすく作られてもいたのです。”め組”などで知られる江戸時代の火消しも、別に燃える家に水をかけたりしていたわけではなく、もっぱら燃えている周囲の建物の破壊が仕事でした。だから気っ風のいい荒くれ者のイメージがあったし、実際そうだったようです。
当時このソフトのCMを見て、64のソフトにもようやく幅が出てきたなと思ったのを覚えています。こういう豪快なガテン系の乗りは新鮮でした。それまでの64のソフトって、良くも悪くも未来のゲームの可能性を探る実験的で”お堅い”ソフトであることが条件だったような感じだったので…。
だから、振動パックという新技術に対応していたら、このソフトから感じたどこか肩の力の抜けた印象はなかったかも知れないなぁと思うんです。あらゆる面でぴっちり完璧であろうとしたあまり、どこか息の詰まる窮屈な印象で終わってしまう例はよくあります。”抜け”があるって、実は大事なポイントなんじゃないかと思います。見方を変えれば”個性”ですから。セタの”ワイルドチョッパーズ”からも似たものを感じましたね。

64にこんなゲームあったの知らなかった・・・
64版シムシティ2000のレビュー希望!

洋ゲーらしく、やたら難易度が高かった記憶が。CM等ではやたらワイルドさ豪快さを宣伝してましたが、実際は中盤以降なんかは針の穴を通す如き繊細でミスの無いプレイをしないとクリアもおぼつかずメダルなんて到底不可能なバランスでしたねぇ。当時は根性でクリアだけはしましたけど、今やったらムリだろうなぁ(笑
>振動パック未対応
スタフォ64+振動パックが1月だけ先なんで融通きかせて対応してくれても良かった気はしますけども(苦笑)、今みたいにパッチで対応とかも不可能、更にはロクヨン自体の深刻な弾不足(なんか今のWiiU思わせるような雰囲気でしたね)で振動対応よりも発売を急かせた結果かもしれんですねぇ。データ1個も保存領域増やすとROMコストに直結して6800円で出せなかった気もしますし、かと言って高くて売れる見込みも無いので色々割り切った作りだったのかもしれませんね。

>なつやすみさん
このゲームはカジュアルに見えてかなりコアなゲームだったりします。
迫力は今のゲームには劣りますが、当時は破壊を楽しんでおりました。
権利の関係からかバーチャルコンソールでは配信されないのが残念ですね。

>ほにょさん
今だったら火災が発生しても壊すという発想はありませんね。
水をかけるのが当たり前となっています。
でも、規模が大きい時の最後の手段としては良さそうですね。
そんな破壊力のあるマシンをすぐに用意できないという問題点もありますが。
このゲームが出たころのN64はまだまだソフト数が少なくて寂しい印象でした。
よく考えてみたら大人向けのゲームが割と多かったような。
振動パックは当初対応していたんですよ。
でも、コントローラパック対応によってなくなってしまったという。
セーブファイルを3つにして対応して欲しかった。
ワイルドチョッパーズ懐かしい!

>シュウ(shu_night)さん
シムシティ2000は未プレイですが、
シムシティ64はプレイしたのでそちらのレビューはいずれ書きたいです!

>KUMAさん
このゲーム、レア社開発なので洋ゲーなんですよね。
TVCMは当時流れていましたねー。
あれ、結構気に入っていたんですよ。
終盤のステージは本当にそんな感じでした。
神経をめちゃくちゃ使います。
振動パックに対応していなかったのは残念でしたねぇ。
対応させるのにどれだけの期間がかかるのだろうか?
セーブファイル数といい、この辺の仕様は残念でした。

ほう。ストレス発散にはもってこいのゲームですねぇ。今64やったら逆に新鮮な気がしますw
(いい意味で)

>やゆよさん
こういうゲームが今の技術で発売されたらなぁって思います。
今となっては地味な見た目ですが、面白さの本質は今でも味わえると思いますよ♪
レア・リプレイに収録されているのでプレイするのが楽しみです!