街毛が語るエンド オブ エタニティの魅力!オリジナリティとパズルとギャグの三銃奏RPG!

こんにちは、街毛Twitter@machikewane)です。

僕がPS3最高のRPGだと思っているエンドオブエタニティ(以下EoE)がついにPS4/PC向けにリマスターされることになりました!

EoEといえばよく「システムが複雑そう」であったり「厨二臭がすごい」のような意見がありますが、どういう作品なのかを紹介したいという思いから今回記事を執筆させていただきました。

興味がある方は是非参考にしてください。

とにもかくにもオリジナリティに溢れた戦闘システム

EoEといえば体験版で多くのプレイヤーをふるいにかけた銃撃のみの戦闘システムですが、可能な限りかいつまんで紹介します。

味方キャラはリーダーの「ヴァシュロン」少年の「ゼファー」紅一点の「リーンベル」の3人です。

アクションゲームに見えますが、操作キャラが動かなければ敵も動かないというセミリアルタイムのシステムなのでアクション初心者でも安心です。

まず、最も基本的なアクションとしては「インビンシブル・アクション」。

ISというゲージが下部にあり、これを消費することで好きな地点までキャラクターを直線上に移動させ、その間操作キャラは無敵かつ移動中なら何度でも攻撃が可能になります。

PVでもおなじみの飛び跳ねながら攻撃するキャラクターはこの時のものです。

敵の遠くに移動しつつ近くを通り過ぎざまに片手で銃を撃ったり、振り向きざまに爆弾を蹴り当てるキャラクターのなんとかっこいいことか!

そして前述の「インビンシブル・アクション」を繰り返すことで発動する必殺技が「レゾナンス・アタック」になります。

※イメージ画像。

この技は3人の間に線が出現し(3人を頂点にした三角形が出現するイメージ)、全員が同時に右隣に移動し(三角形の線上を右回りに動く)、インビンシブルアクションと同様の状態で3人同時に攻撃できるという超威力技です。

「レゾナンス・アタック」の発動条件はなんと「インビンシブル・アクションで操作キャラ以外の二人の間を連続で通り抜ける」ことなんです!

操作キャラの位置取りだけでなく、残り2人をフィールドの隅に配置しない、近づけすぎない、また敵や段差にぶつかってはいけない、レゾナンスアタックの威力増強のためには可能な限り面積が広い正三角形を想定しなければならないなど、今まで体験したことのない戦略性で遊ぶことが出来ます。

ところでそもそも「インビンシブルアクションの連続発動に必要なISゲージの回復方法」はどうなるのでしょうか?

この説明のためにはスクラッチダメージとダイレクトダメージについて説明する必要があります(ただのダメージが二種類ある時点で困惑)。

スクラッチダメージはダメージ量は大きいものの時間が経つと回復する仮ダメージ(青色表示)で、ダイレクトダメージはダメージ量は少ないものの必ず削れる確定ダメージ(赤色表示)です。

基本としてはスクラッチダメージで与えたダメージをダイレクトダメージで確定させ敵を倒すものです。

操作キャラは3人いますが、それぞれどちらのダメージを与えるかで役割分担をすることになり、そして敵を倒すことがISゲージの回復方法になります。

こうなると味方は敵を倒すためにスクラッチダメージとダイレクトダメージの2手間が必要であるのにも関わらず、ISゲージは1しか回復しないことになりますが、そのバランスにおいては「ゲージクラック」と「部位破壊」の概念を理解する必要があります。

まず「ゲージクラック」はダイレクトダメージにより敵の体力ゲージを分割させられるシステムです。

早い話条件を満たせば一体を撃破するだけでISゲージを8くらい回復することもある爽快感に溢れたシステムです。

また「部位破壊」はなんとなく予想がつくと思いますが、本体ではなく部位を破壊するだけでもISゲージを回復させられるものです。

これにより敵を倒す順番を考えれば最初から最後までノーダメージで戦闘が終わることになります。

他にも敵との距離や高低差がそのまま命中率に影響する、条件を満たせば敵が落下するまで打ち放題のスペシャルタイムが発生する等細かい調整もあります。

ここまで説明すると複雑で覚えづらいようなイメージもあるでしょうが、ゲーム内のチュートリアルを理解すればその戦略性、カメラワークと動きのスタイリッシュさ、効果音の気持ちよさとあいまってこれまで体験したことのない爽快感を得られることになるでしょう。

生きることについて問いを投げかけるシナリオ

EoEの世界では、地上の世界は環境悪化によりとても人間が住める世界ではなくなり、すべての人類は「バーゼル」という巨大な塔に住んでいます。

地上の環境悪化が解決したわけではないので、バーゼルの下層はまだ環境が悪くスラム街となっており、上層に住む人々が統制者を務めているという階層社会を物理的に表現しているような印象的な世界で、その中で三人の主人公は統制者たちの依頼をこなす傭兵稼業で生活をしています。

バーゼルは滅亡寸前であった人間を生存させるために核となる部分は機械が全て管理しています。

つまり人間は命の権利を全て機械に握られています。

自分たちは自分の意思で生きているのか、それとも機械による運命に生かされているだけなのかということに向き合っていくキャラクターたちの姿には考えさせられるものがあります。

また三人の主人公を含めて登場するキャラクターの殆どは何かしらの形で死と向き合うことになります。

その中で今生きていることに何か意味があるのかを問いかけ、完全な答えは出さず深くは語らないという表現で展開させられるストーリーはRPGとしては特異なものであるといえます。

と思ったら唐突に挟まれるギャグ

この作品の一番の評価点に挙げる人も多いのがこの部分で、上記のようにシリアスな大筋ながらもムービーシーンは最初から最後まで何かしらギャグが挟まれます。

決してシリアスなシーンを崩すわけではなく、依頼を受ける会話のシーンや戦闘終了後の日常シーンなどに挟まれるのですが、風呂を覗いてビンタされる、「な、なんでお前らがこんなところに~」とまるで新喜劇のような展開になる、唐突に下ネタを挟むなどフリーダムすぎる内容になっています。

特に主人公の一人である「リーンベル」は非常に美しい容姿を持ちながら徹頭徹尾貧乳いじりをされ続けます(笑)

この一作で貧乳の表現の仕方が無駄にどれだけ出てくるか(笑)

またこのゲームは装備とは別にキャラクターのコスチュームを変更でき、それはムービーにも適用されるのですが、条件を満たせば最初から最後まで着ぐるみでプレイできるという全く自嘲しない内容になっています。

トレイラーやPVから想像できたプレイヤーはまずいなかったでしょうね。

全体的にパズルを解くような進行

※イメージ画像。

すでに戦闘システムの段階でパズルに近いものがありますが、フィールドマップはなおのことパズルです。

フィールドマップは当初は六角形のマスで埋め尽くされており、敵を倒して手に入るパズルのピースを配置することで開放していくことが出来ます。

ある程度フィールドの形に合わせたピースしか配置できないのですが、開放すればするほどアイテムが手に入ることもあり、ほどよく頭を使って楽しむことが出来ます。

また銃を使うゲームなのでもちろんカスタマイズをすることになりますが、3Dモデリングの銃ではなく方眼紙に書かれた平面の銃にカスタマイズパーツを配置するというこれまた パズルのようなシステムになっています。

ただこれがまたシュールなもので何の物体なんですかねこれw

フォローしますと恐らくめっちゃ強いです。

大作らしい豪華な作り

この作品は思いのほか大作にふさわしい非常な豪華な作りになっています。

まずPS3の作品ながら今見てもグラフィックが非常に美麗です。

キャラクターのポリゴンもさることながら光の使い方が非常にうまく、どこか無機質な空気感とあいまってずっと浸っていたくなる絶妙な世界観が出ています。

BGMについてはセガとトライエースのコラボということで「サクラ大戦」でお馴染みの田中公平氏が日常側のBGMを(局の雰囲気はグラビティデイズに近いものがあります)「テイルズ」や「スターオーシャン」でお馴染みの桜庭銃氏が戦闘のBGMを担当しており、全く違う個性の二人が得意分野を担当しているだけあって静と動のギャップが凄まじいものがあります。

そして統制者のメンバーは藤原啓治氏、若本規夫氏、子安武人氏、檜山修之氏など大御所ぞろいで驚きました。

情報収集の注意点

ここまで文章を読んでいただき、EoEに興味を持っていただけたら非常にうれしく感じます。

ただ絶対に気を付けていただきたい点があります。

クリア前にWikipediaを見ないでください。

なぜかわからないんですが、EoEのページは物凄く充実していてプロローグからエピローグまで完璧に説明しちゃってるんですw

面白そうと思ったら是非あまり下調べはせずプレイしてみてくださいね!

街毛さん、ありがとうございました!
 




16件のコメント

未だにPS3の体験版は入っているが、
特別な日に起動台詞が変わったのには驚いたな。
シリーズ化に繋がるのか否かやり込んでもう一杯が多いのか試されるな。

あ、そんな仕掛けがあるんですか!

個人的にはシステムを進化させた新作がやりたいですね。未だに唯一無二な存在でもあるので。

翌週にRDR2が控えてるのが少々キツいですが、テイルズとニーアとバテンを足して3で割ったゲーム、という印象で気になってたのでこれは購入確定しています。

記事読んで初めて知りましたが作曲陣、声優陣ともにすごい豪華ですね!
これだけでも相当な力作であることが伝わってきます。
システム面は相当尖っていそうですが、新鮮味が味わえる作品は好物なので多分問題ないですw

バテンは未プレイですが、どこか儚げかつ考察が必要な世界というところではニーアを、アクション形式のキャラゲーRPGというところではテイルズを彷彿とさせますね。

そうなんです、大作らしい力の入れ方なんですよ。システムがオリジナリティーだらけなのにここまでバランスと爽快感を兼ね備えた作品はなかなか無いと思います。

街毛さん、またまた記事の寄稿をありがとうございます!

ゲームシステムが複雑なので、説明するのが大変だったでしょう。お疲れ様でした(^o^)

少しでもみなさんに魅力が伝わるよう、最適な画像を作ってバックアップしました。

記事を読んでいたら体験版をプレイしていた当時を思い出して何だか懐かしくなってきましたよ。

戦闘システムはもちろん、ストーリーのギャグ要素も面白そうですね。

コスチュームも色々用意されていてイベントシーンにも反映されるようですし、トライエースの遊び心を感じられます。

いつになるのかは分かりませんが、僕も製品版をしっかりプレイしたいです。

そう思ってしまうくらい文章を読んで魅力が伝わってきましたよ♪

ありがとうございます。これでも全然伝えられてない気もしますが書きたいこと書いただけで楽しかったです。

実際ストーリーのギャグについては 事前情報から全く想像つきませんね笑

オリジナル版はやった事ないですね
kentさんの説明を読ませてもらいましたが戦闘システムがややこしくて分かりにくいですね(苦笑)
文章の説明じゃ分かりにくいですが戦闘システムはkentさんからしたら良かったのですか?

申し訳ないです、本当にわかりつらいですよね。なかなか体験版であったりプレイして噛み砕いてようやっと理解できるレベルなので、確実に合う合わないはあります。

街毛さん初めましてー

EoEについてはkentさんの記事でもがっつりコメしたのですが、僕も大好きな作品の1つです

謎が謎を呼ぶ終末世界、それを吹き飛ばすかのような本編中の主人公サイドのギャグの多さ!
ホントにゲーム雑誌の事前記事やPVから想像つきませんよっ

でもシリアスな部分できちっと締めているからくだらない下世話な感じは微塵も感じませんでした
なんかもう・・・バランスが丁度よかったんですよ!(チンベルちゃんのコートの秘密なんてウケますわ)
戦闘中に意外と3人が喋りまくってたのも印象的でした
かっこつけなセリフなのも良かったですね

Wikiが喋りすぎなのは有志たちもこの作品が大好きで、戦闘システムで挫折した人たちにもシナリオ見て欲しかった・・・とか??
いや、いいか悪いかは分からないですが

リアルっぽい3Dモデルでありながら武器である銃は変化を反映させないことで有り得ないカスタマイズを「ありえる」ことにしているのはゲームならではのファンタジーだと思います

トゥームレイダー方式のカスタマイズだって選択出来たのにユーザーのヒラメキ?でかなり特化した銃に出来るこの方式を選んでいるのですからやっぱり尖っているというか・・・変わってますよ

戦闘システムの文章説明されるとさっぱりわからんな感じも然り、です

とっつきにくいけどハマると深い・・・沼のようなゲームでしたわー
続編熱烈希望!なんだけどなー

長文ですみませんっ

熱い思いが伝わって来ました!世界観のミステリアスさとかけはなれて繰り出されるギャグはこのゲームの見所だと思いますね。戦闘の空中での動き方ってPVで押されているのにゲームシステム上全く無意味なのもわりと好きです。

銃のカスタマイズは割りきって2Dにしたらこそ自由度が高まってると思いますね。

流石にこのゲームの戦闘システムを文章で説明するのは無茶でした笑

オリジナリティに溢れた戦闘システム、重厚で魅力的な世界観、シナリオの途中に挟まれるギャグ。
これらから、自分はPS2のシャドウハーツシリーズを思い出しました。

調べてみたところ、スタッフは全然違うようですが、もしかしたら自分向けかもしれません。
時間があれば、やってみようかなと思います。

あ、シャドウハーツ好きなんですか!僕もウルは最高の主人公だと今でも思っていますし、全体的に通じるものがあると思います。シャドウハーツファンの中でも「シャドウハーツっぽさを求めるなら今ならエンドオブエタニティ」っていう意見もありましたから。

合う合わないありますが、シャドハ好きならおすすめです。

戦闘システムは文字で読んでも分からん。パルスのファルシのルシがうんぬんを思い出すややこしさです。この辺は実際にプレイしながら覚えていくことにします。

貧乳の表現が無駄に多いってw それだけ言葉回しの表現が多彩ってことですね。自分はこの言い回しいいなあ、カッコいいと思うキャラを好きになるのでこの辺りは期待できそうですね。

グラフィックは今でも全く引けをとらない出来栄えだと思います。大作RPGっぽさはこのグラフィックを見れば一目でわかります。まあ購入する大きな理由の一つはヒロインが可愛いからですが笑

そうですね、やっぱり文章での説明は無茶でした笑

ムービーの台詞についても全てを語らず考えさせるような台詞が多いので、好みに合うとは思います。

リーンベルは本当にかわいいのに扱いが散々なのがいいんですよね笑ヒロインしすぎてないというか。

成る程、これは興味深い!自分は考えるRPGが大好きなのでパズルも組み合わさるとなるとこれ以上なく興味をそそられますね、ストーリーも良さそうなので余裕が出来たら是非プレイしたいものです!

ストーリーにしてもシステムにしても常にプレイヤーを考えさせる作品なので合うと思いますよ!