Switch2のキーカードはなぜ増えているのか?批判されても採用される理由

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

Switch2が発売されてからそこそこ経ちますけど、このゲーム機、ホント最高です!

Switchから画質が向上していますし、動作もかなり快適になりました。

これに慣れてしまったらもうSwitchには戻れないですw

ただ、そんなSwitch2にも、発売前後から賛否が分かれている形式が存在するんですよね。

それが「キーカード」です。これはゲームを起動するための「キー(鍵)」だけが入っているパッケージソフトで、実際のゲームデータは別途ダウンロードする必要があります。

さらに一度ダウンロードしたあとでも、ゲームを起動する際には毎回そのキーカードを本体に差し込んでおく必要があります。

そのため人によっては、

ダウンロードも必要で、しかもカードも必要なの?従来のパッケージと比べると、ちょっと手間が増えたように感じるわ

といった感じで、ちょっと使いにくさを感じる形式だと受け取られているんですね。

実際、YouTubeチャンネル「KENT for 任天堂ゲームレビュー」のコメント欄を見てみても、

ダウンロードが必要なら、従来のパッケージと何が違うんだろう?

メーカー側の都合が強くて、ユーザー側のメリットが分かりにくいわ

といった声がいくつも寄せられています。

こうした反応を見ると、キーカードに対して疑問やモヤっとした気持ちを抱いている方が多いというのは間違いなさそうです。

にもかかわらず、最近はキーカードを採用する会社が確実に増えてきています。

ソフトメーカーの新作タイトルはもちろん、なんと「ぽこ あ ポケモン」といった任天堂系列のタイトルでもキーカード形式が採用されることになりました。

普通にゲームデータが入ったパッケージソフトを出したほうがユーザーとしては分かりやすいはずなのに、なぜあえてこのような形式を選ぶ会社が増えているのか?

そんな風に考えている人も多いと思いますが、実はその背景には、Switch2を取り巻くいくつもの事情が複雑に絡んでいるんですよね。

そこで、本記事ではキーカードを採用している会社が増えている理由を順番に整理しながら、最後にぼく自身がどう感じているのかもお話ししていきます。

本記事を閲覧することでキーカードについての理解が深まると思いますので、興味がある方はぜひ最後までご覧ください。

キーカードを採用している会社が増えている理由

その1:製造コストの削減

1つめの理由は、製造コストを削減するためです。

Switch2のゲームカードは、以前のSwitchと比べても製造コストがかなり高くなっていると言われています。

その影響で、同じソフトでもダウンロード版と比べてパッケージ版の価格が高めに設定されているケースが目立ちます。

たとえば任天堂ソフトの場合、

  • マリオカート ワールド (ダウンロード版 8,980円/パッケージ版 9,980円)
  • ドンキーコング バナンザ (ダウンロード版 7,980円/パッケージ版 8,980円)
  • カービィのエアライダー (ダウンロード版 7,980円/パッケージ版 8,980円)

これらはいずれもゲームカード形式を採用していますが、ダウンロード版と比べて1,000円ほど高くなっています。

さらにソフトメーカー製のタイトルになると、その差はより顕著です。

  • 魔女ガミ (ダウンロード版 6,500円/パッケージ版 9,240円)
  • RUSHING BEAT X: Return Of Brawl Brothers (ダウンロード版 3,960円/パッケージ版 6,980円)

上記のタイトルはソフトメーカー製としては珍しくゲームカード版を採用していますが、ダウンロード版と比べると3,000円も高くなってしまいました。

おそらく、ユーザーの「ちゃんとしたパッケージ版が欲しい」という声を受けて、あえてゲームカード版を選んだのだと思いますけどね。その代償として、販売価格が大きく跳ね上がってしまいました。

なぜSwitch2のゲームカードはそんなにも製造コストがかかるのか?

理由のひとつが、フラッシュメモリを採用している点です。フラッシュメモリは、電源を切ってもデータを保持できる反面、光学ディスクと比べると原価が高くなりがちです。

特に大容量になるほど、コストが一気に跳ね上がる傾向があります。

実際、Switch時代でも同じような問題はありました。

Switchでは8GB、16GB、32GBといった複数のゲームカードが用意されていて、ソフトごとに選択できる仕組みでした。

しかし、32GBの大容量カードを採用した「ドラゴンクエストヒーローズI・II for Nintendo Switch」は、価格が9,680円とかなり高額でした。

当時のSwitchソフトは6,000〜7,000円台が主流でしたから、どうしても割高に感じてしまいますよね。

Switch2のゲームカードになりますと、さらに大容量なので必然的にコストがかさみます。

一方のキーカードはゲームデータが入っていないので、製造コストはほとんどかかりません。

メーカー側としては、

「価格をできるだけ抑えつつ、安定して販売できる形を選びたい」

という事情があるのだと思います。

そう考えると、キーカードはメーカーにとって扱いやすい形式と言えるのかもしれません。

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その2:ゲームカードの読み込みが遅い

2つめの理由は、ゲームカードの読み込み速度が状況によってはネックになることです。

すべてのタイトルに当てはまるわけではありませんが、実測や検証を見てみると、タイトルや場面によってはダウンロード版よりもゲームカード版のほうが読み込みが遅いケースがあることが分かっています。

その影響で、

  • ロード時間が少し長く感じられたり
  • 画面に表示されるキャラクターや背景の読み込みが遅れたり
  • 場面切り替えで一瞬カクついたように見えたり

する現象が起きることがあります。

もちろん「全く遊べない」という話ではありませんが、ゲーム体験の快適さという点では、どうしても差が出てしまうというのが正直なところなんですね。

当然、開発側もこうした点を把握していますので、できるだけ差が出ないように最適化は行われます。

ですが、その最適化には時間も手間もかかりますし、ソフトメーカー側の負担が大きくなるのも事実です。

特にマルチプラットフォームで展開しているタイトルの場合、Switch2専用に細かい調整を重ねるのは、なかなか大変な作業になってきます。

その点、キーカードは仕組み的に見ると、ほぼダウンロード版と同じ扱いになります。

ゲームデータは本体保存メモリにインストールされるため、ゲームカードから直接データを読み込む必要がありませんからね。

結果として、ゲームカード版と比べると安定した読み込み速度で動作しやすくなります。

実際にどれくらい差が出るのか?「マリオカート ワールド」で比較してみたところ、

  • 本体保存メモリに入れたダウンロード版は起動まで約17秒
  • ゲームカード版は起動まで約26秒

といった結果が出ました!

もちろん、すべてのタイトルで必ずこの差が出るわけではありませんが、こうした差が生まれる可能性があるという点はメーカー側としても無視できないポイントだと思います。

なんでそんなにも差が出てしまうんだ?

理由はシンプルで、アクセスしている保存場所が違うからです。

イメージとしては、

  • ゲームカード = HDD
  • 本体保存メモリ = SSD

みたいな関係ですね。

一般的に、HDDよりSSDのほうが読み込みが速いというのは多くの方がイメージできると思います。

Switch2でも同じように、より高速な本体保存メモリにデータがあるほうが快適に動作しやすいというわけなんですね。

そう考えると、パッケージ版でありながら実質的にはダウンロード版に近い動作をするキーカードは、開発側にとって扱いやすい形式と言えます。

特に動作の安定性を重視するソフトメーカーほどキーカードを選びたくなるのも、ある意味では自然な流れなのかもしれません。

じゃあ「ぽこ あ ポケモン」がキーカードを採用したのも、それが理由なのか?

その可能性は高いと思います。

「ぽこ あ ポケモン」はサンドボックス系のゲームで、見た目以上にデータの読み込み量が多いジャンルです。

広大なマップをリアルタイムで読み込みながら、しかも1ブロック単位で地形を自由に変更できる。

こうしたゲームでは、読み込み速度の遅さが処理落ちや快適さに直結します。

そのため、

「できるだけ高速な本体保存メモリにデータを置いたほうが安全」
「安定した動作を優先したい」

という判断から、キーカード形式を選んだとしても不思議ではありません。

このように読み込み速度という観点から見ると、キーカードはユーザー体験を安定させるための選択肢として一定の合理性がある形式と言えそうです。

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その3:大容量のゲームをパッケージ販売するため

3つめの理由は、大容量のゲームをパッケージタイトルとして販売し続けるためです。

Switch2では、Switch時代と比べてゲームソフトのデータ容量が大きくなる傾向があります。

グラフィックの高解像度化やマップの広大化、音声データやムービーの増加など、ゲームの作り自体がリッチになっていますからですね。

具体例としてよく挙げられるのが、「ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード」です。

このタイトルは必要なデータ容量が約99GBと、かなりの大容量になっています。

ここまでデータが大きくなると、ゲームカードへすべて収めるのは難しくなります。

仮に収まったとしても、現在のフラッシュメモリの価格を考えると、ソフトの販売価格が大きく跳ね上がってしまう可能性が高いです。

そこで選択肢として出てくるのが、キーカードという形式です。

キーカードであれば、ゲームデータそのものをカードに入れる必要がないため、大容量タイトルでも比較的現実的な価格でパッケージ販売が可能になります。

言い換えると、

「ダウンロード専売にせず、店頭に並べられる形を残すための妥協点」

として、キーカードが選ばれているケースも多いのだと思います。

もしキーカードという選択肢がなかった場合、こうした大容量タイトルは、

  • ダウンロード専売になる
  • もしくは、非常に高額なパッケージ版になる

どちらかを選ばざるを得なかった可能性があります。

そう考えると、キーカードはパッケージ文化を完全になくさないための手段とも言えるかもしれません。

もちろん、「それでもフルデータ入りのパッケージが欲しい」という声が大きいのも、メーカーも把握していると思いますけどね。

現実的なコストや流通の問題を考えると、大容量化が進むSwitch2世代では、キーカードが選択肢として増えていくのもある程度は避けられない流れなのかもしれません。

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その4:実物を店頭に並べられる

4つめの理由は、実物として店頭に並べられることです。

ここまでの話を聞いて、

それだけ不都合があるなら、最初からダウンロード専売で売ればいいんじゃない?

と思った方もいるかもしれません。

たしかに開発や動作、コストの面だけを考えれば、ダウンロード専売のほうが合理的に見える部分もあります。

ですが、現実的には店頭に並ばないと認知されにくいという問題が今でも残っています。

特に、

  • ゲーム情報を毎日チェックするわけではない人
  • SNSや配信をあまり見ない人
  • たまたまお店に立ち寄ったライト層

こういった層にとっては、お店に並んでいるパッケージが最大の情報源だったりします。

実際、お店でパッケージを見て、

「こんなゲーム出てたんだ!?初めて知ったわ」

という経験がある人も、少なくないんじゃないでしょうか?

棚に並んだパッケージや、目立つ位置のポスター、レジ横の広告など。こうした“物理的な存在感”は、ダウンロード専売ではどうしても作りにくい部分です。

そのためメーカーとしては、できるだけダウンロード専売は避けて何らかの形で実物を店頭に置きたいという思いがあるんじゃないでしょうか?

そう考えると、キーカードは、

「中身はダウンロードだけど、見た目はパッケージとして成立している」

という点で、かなり都合の良い形式なんですね。

さらにもうひとつ、見逃せないポイントがあります。

それが、プレゼント用途です。

ダウンロード版は便利ですが、どうしても“形”が残りません。

プレゼントとして渡したときに、

これ、ダウンロード版だからニンテンドーeショップやマイニンテンドーストアでダウンロードしておいてね

と説明が必要だったり、実感が湧きにくかったりします。

その点キーカードであれば、ちゃんとパッケージケースがあって、手に取れる“モノ”として渡すことができます。

たとえ中身がキーカードだったとしても、箱を開けるワクワク感や「もらった」という実感は、ダウンロード版よりも強いと感じる人は多いはずです。

こうした理由から、

  • 店頭での認知を広げたい
  • ダウンロード専売は避けたい
  • プレゼント需要も取り込みたい

というメーカー側の事情を考えると、実物を並べられるキーカードは現実的な選択肢のひとつになっているんですね。

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その5:ダウンロードコードよりも便利なところがある

5つめの理由は、ダウンロードコード形式よりも使い勝手が良い部分があることです。

実はこれまでにも、ダウンロード版のゲームを“実物”として販売する方法は存在していました。

それが、ダウンロードコードだけをパッケージに入れる「コードインボックス」仕様です。

この形式は、パッケージを購入すると中に紙のコードが1枚入っていて、それを入力することでゲームをダウンロードするというものですね。

「フォートナイト」の追加コンテンツパックなど、一部のタイトルではすでに見たことがある方も多いと思います。

ただ、この「コードインボックス」仕様には明確な弱点がありました。

一度コードを入力してしまうと、その紙は役目を終えてしまい、事実上“使い捨て”になってしまう点です。

こうなってしまうと中古として売ることもできませんし、人に譲ることもできません。

見た目はパッケージでも中身は完全にダウンロード版と同じ扱いになるため、「それなら最初からダウンロード版でよくない?」と感じる人も少なくありませんでした。

その点、キーカードは少し仕組みが違います。

キーカードは、複数の本体でゲームデータをダウンロードできる仕様になっていて、カード自体が“起動キー”として機能します。

つまり、

  • 遊ぶときはキーカードが必要
  • でも、コードのように一度使ったら終わりではない

という点が、大きな違いです。

この仕組みのおかげでキーカードは、

  • 中古として売ることができる
  • 他の人に貸したり譲ったりできる
  • アカウントに完全に紐づかない

といった、パッケージソフトに近い扱いが可能になっています。

もちろん、

「結局ダウンロードは必要なんでしょ?」
「カードを挿さないと遊べないのは面倒じゃん?」

と感じる人がいるのも事実です。

ただ、

「コードインボックスよりは、まだパッケージらしさが残っている」

という見方もできるのではないでしょうか?

そう考えると、キーカードは、

  • ダウンロード専売
  • コードインボックス
  • フルデータ入りゲームカード

これらの中間に位置する、折衷案のような形式だと言えます。

完璧ではないものの、それぞれの欠点をある程度カバーしようとした結果、今の形に落ち着いたのかもしれません。

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キーカードを採用している会社が増えている理由まとめ

ここまで、「キーカードを採用している会社が増えている理由」について語っていきました。

改めて整理すると、

  • 製造コストを抑えられる
  • ゲームカードの読み込み速度の弱点をカバーできる
  • 大容量のゲームをパッケージとして販売できる
  • 実物を店頭に並べて認知を広げられる
  • ダウンロードコードより柔軟に扱える

といった理由が挙げられます。

こうして並べてみると、キーカードが増えている背景にはひとつの理由だけではなく、いくつもの事情が重なっていることが分かりますね。

正直なところ、ユーザー目線で見ると、

「それなら最初からダウンロード版でよくない?」
「フルデータ入りのパッケージが欲しい」

と感じる気持ちも、とてもよく分かります。

実際、キーカードは従来のパッケージソフトと比べると、分かりにくかったり、少し手間が増えたと感じる部分があるのも事実です。

かくいうぼくも最近はキーカードだとパッケージ版を買うのではなく、ダウンロード版にすることが増えました。

なので、ぼくも正直キーカードはそんなに好きじゃないです。

ただ一方で、メーカー側の立場から見てみると、

  • コストの問題
  • 動作の安定性
  • 大容量化への対応
  • 店頭販売やプレゼント需要

こうした現実的な制約の中で、できるだけ多くの人に届けるための選択肢として、キーカードが選ばれているという見方もできると思います。

ですので個人的には、キーカードを

「ユーザー軽視の仕組み」

と断定するよりも、

「今のSwitch2世代における、ちょっと苦肉の策に近い形式」

として受け止めるのが一番しっくり来ています。

もちろん、今後もこの形式がずっと続くかどうかは分かりませんし、ユーザーの声次第ではまた別の形に進化していく可能性もあると思います。

実際、Switch2向けの低容量のゲームカードが作られるという話もあります。

実はそれまでは64GBしかなかったようなんですけど、32GB・16GBの選択肢が増えたという話もあるんですね。

もしそれが本当だったらゲームカード版でも少しはコストを抑えることができるので、特に容量が少ない2Dタイプのタイトルはキーカード版の割合が減るかもしれません。

ということで、今回はSwitch2のキーカードについてお話ししました!

本記事が少しでも判断材料になったり、モヤっとしていた部分の整理につながっていれば嬉しいです。

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