どうも!KENT(@kentworld2 )です!
先日、「ペーパーマリオRPG」の動画を投稿したんですが、こんなコメントをちょくちょくいただきます。
スーパーマリオRPGとどっちが面白いんですか?買うとしたらどっちがおすすめですか?
なるほど確かにマリオのRPGが短期間に2本も発売されたので、どっちが面白いのか気になりますよね。
予算や時間の都合で片方しか買えない人もいるでしょうし、2作を並べて語るからこそ見えてくるものがあると思います。
そこで、今回は様々な角度から両作を比較していき、どういう人におすすめできるのか?ズバリお答えします!
本記事を閲覧することで「スーパーマリオRPG」と「ペーパーマリオRPG」の良さがわかると思うので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
2作の共通点
まずは2作の共通点を簡単に紹介します。
どちらもマリオを題材にしたRPGで、ストーリーに沿って各地を冒険していきます。
戦闘システムも共通していて、ターン制のコマンド式にアクション要素を加えた感じで、タイミングよくボタンを押すことでダメージ数が変わっていきます。
また、どちらも過去作のリメイク版で、「スーパーマリオRPG」の原作は1996年にスーパーファミコンで。
「ペーパーマリオRPG」の原作は2004年にゲームキューブで発売されました。
それが20年以上の時を経てSwitchに揃って6,500円で発売された訳ですが、片方しか買えない場合、どちらが良いのでしょうか?
ここからは出来るだけ客観的に両作を比較していきます。
スーパーマリオRPG VS ペーパーマリオRPG
グラフィック
まずはグラフィックについて。
グラフィックは世界観を構築するうえでは重要な要素ですが、「スーパーマリオRPG」と「ペーパーマリオRPG」では方向性が真逆に感じます。
前者はCG調のグラフィックで作られていて、後者はペーパークラフトのようなグラフィックで作られていますからね。
純粋にキレイなのかどうかで見ますと「スーパーマリオRPG」に分がありますし、温かいのかどうかで見ますと「ペーパーマリオRPG」に分があります。
リメイク版でもその点は継承されていて、両者の長所を伸ばすようなブラッシュアップがなされていると感じました。
この辺りは開発会社の特性が強く出ているように感じます。
「スーパーマリオRPG」の原作は「ファイナルファンタジー」や「キングダムハーツ」で知られるスクウェア(現スクウェア・エニックス)が。
「ペーパーマリオRPG」は「ファイアーエムブレム」や「メイドインワリオ」で知られるインテリジェントシステムズが担当しています。
スクウェアは映像美を追求することに定評がある会社。
インテリジェントシステムズは任天堂と密接な関係なので、同社の遺伝子を強く継承している会社です。
それぞれゲーム作りの思想が全然違うので、どちらの会社が好きなのかどうかでグラフィックに関する印象は変わるでしょうね。
ボリューム
続いてはボリュームについて。
これは「ペーパーマリオRPG」の方が多いです。
同作は1周クリアするのに30時間前後で、やり込みを含めると+10時間。
対して「スーパーマリオRPG」は17時間前後。
やり込みを含めると+7時間といった感じなので、倍近くの差があります。
マップ数 | モンスター数 | |
スーパーマリオRPG | 30 | 235 |
ペーパーマリオRPG | 26 | 134 |
用意されているマップや敵キャラクターは「スーパーマリオRPG」の方が多いのに、なぜ「ペーパーマリオRPG」の方がクリアに時間がかかるのか?
大きな要因として、テキスト量の多さがあります。
「ペーパーマリオRPG」はゲームキューブソフトのリメイク作なので、昨今のゲームと遜色ないくらいキャラクターのセリフが用意されています。
イベントシーンでは細かいことまで話してくれますし、クリスチーヌという仲間の能力を使いますと、モブキャラ1人1人の細かい設定まで教えてくれます。
そのためストーリーを進めるだけでも時間が掛かるので、クリア後には一定の充実感を味わうことが出来ました。
対して「スーパーマリオRPG」はスーパーファミコンソフトのリメイク作なので、テキストはそんなに用意されていません。
イベントシーンはいくつか用意されていますが、どれもアッサリしています。
その分をゲームパートが補ってくれたら良かったんですが、レベルはサクサク上がりますし、追加要素もそこまで多くありませんので、最近のRPGとしてはすぐにクリアできます。
という訳で、長く遊びたい人は「ペーパーマリオRPG」を。
サクッと遊びたい人は「スーパーマリオRPG」をおすすめします。
快適性
お次は快適性について。
RPGって長く遊ぶジャンルなので、システムが快適じゃないとストレスが溜まってしまいます。
その観点から両作を比較しますと、「スーパーマリオRPG」の方が優れています。
同作はワールドマップが存在し、終盤のエリアから序盤のエリアまで行くのにかかる時間は10秒未満。
リメイク版に至っては「ちず」を使って特定のマップへワープできたり、いつでもワールドマップに戻ることができるので、移動の面でのストレスが全くありません。
他にもメッセージの表示スピードが早かったり、戦闘が始まってから操作できるまでの時間が短かったり。
原作のテンポ感をしっかりと再現していますし、手持ちのアイテムがいっぱいになっても預かりボックスに自動で入れてくれるので、サクッと遊びたい人はたまりません!
一方の「ペーパーマリオRPG」はと言いますと、「めちゃくちゃ快適!」とまでは言えないレベルです。
メッセージの表示スピードが遅く、早送りできる機能がなかったり、戦闘が始まってから操作できるまでに少し時間が掛かったり。
昨今のゲームとしてはゆったりしています。
また、ワールドマップも無いので、「スーパーマリオRPG」ほどはサクサク移動することは出来ませんし、アイテムがいっぱいになっても預かり屋に自動で預けてくれることはありません。
一応、リメイク版では
- ワープできる青ドカンの数が4個から7個に増加
- 青ドカンの部屋からゴロツキタウン中央に繋がるドカンが追加
- ステージ4と5にワープドカンとジャンプ台が追加
- 持てるアイテムの初期数が10個から15個に増加
といった感じで遊びやすく調整しているんですけどね。
同じところを行ったり来たりするストーリー構成であること。
ステージ3で仲間になるチビヨッシーがいないとダッシュできないことを考慮に入れると、リメイク版でも快適とは言えないところがあります。
という訳で快適性に関しては「スーパーマリオRPG」の方が優れているので、テンポ感を重視しているのなら同作の方が良いでしょうね。
ストーリー
続いてはストーリーについて。
これに関してはどちらも良いので、一概に良し悪しを語ることが出来なかったりします。
「スーパーマリオRPG」はクッパやピーチ。そして新キャラのジーノやマロと一緒に冒険して「スターロード」を修復するまでの流れが面白く、最後には感動的な展開が待ち受けています。
対して「ペーパーマリオRPG」はマリオやピーチ、クッパの活躍が別々の視点から描かれること。
一癖も二癖もある素性を持った新キャラとの掛け合いが面白く、ブラックユーモアも満載なので、大人でも夢中になれる魅力があります。
なので、ぼくはどちらも好きですね。
ただ「スーパーマリオRPG」に関してはテキスト量が少ないので、昨今のゲームとしては描写不足なところがあります。
各キャラクターの細かい心理描写とか、バックボーンとか。
そういった物はリメイク版でも細かく描かれていませんので、想像して楽しむ必要があります。
ぼくの場合、新キャラのマロが好きなので、「ジーノと出会った時は裏であんなことを話していたんだろうなぁ」とか考えていました。
こういうのって昔のゲームでは当たり前だったんですけど、表現の幅が増えた昨今は作中で語らないと減点対象になるところがあります。
よって、今の価値観だと「スーパーマリオRPG」よりも「ペーパーマリオRPG」の方がウケやすいのかもしれません。
このゲーム、ストーリーが良いのはもちろん、キャラクターへの愛も半端なくって、細部に渡って作り込まれていますからね。
例えばイベントシーンでは連れ歩いている仲間キャラクター毎に専用のセリフや仕草が用意されていたりします。
クリスチーヌを連れ歩いている時にチュチュリーナと出会うと嫉妬するとか。
一度しか見られないシーンにも仲間ごとに専用のセリフや仕草が用意されているので、想像しなくてもどんなキャラクターなのかハッキリわかったりします。
ぼくの場合、クラウダさんにハマりました!
見た目は厚化粧の精霊ではありますが、専用のセリフを読んでいるうちにどんどん好きになっていきましたので、言葉の力って凄いなぁと思いました。
リメイク版に関しては仕草も追加されているので、キャラクターの魅力がさらに増しています。
「ペーパーマリオRPG」に関しては「マリオストーリー」の世界と繋がっていますけど、あくまでも小ネタなので、今作から始めても大丈夫です。
ただどちらの作品もマリオ本編とのギャップを楽しむところがあるので、マリオに関する最低限の知識はあった方が良いでしょうね。
戦闘システム
お次は戦闘システムについて。
どちらもターン制のコマンド式で、タイミングよくボタンを押すことでダメージ数が変化するという点は共通しています。
一方でパーティ編成や装備のシステム、ダメージ数はだいぶ違っていて、人によって受ける印象が違うと思いました。
「スーパーマリオRPG」の場合、戦闘に参加できるパーティメンバーは最大3体。
装備品は武器と防具、アクセサリーに分かれていて、ダメージ数の範囲は1桁から3桁。一部の技は4桁に達します。
対して「ペーパーマリオRPG」の場合、戦闘に参加できるパーティメンバーは最大2体。
装備品は固定で、付け替えができるのはアクセサリーのバッジのみ。
ダメージ数の範囲は1桁から2桁。3桁を超えることはないので、1ダメージ毎の重みが大きくなっています。
こうして聞くと「スーパーマリオRPG」よりも簡略化しているように感じますが、バッジのシステムで補っている印象です。
バッジはBPというポイントを消費して装備することができて、最終的には何十個も付けることができます。
効果も多彩で、攻撃力が上がるものもあれば専用の技が使えたり、状態異常を無効にできるものもありますし、同じ効果のバッジでも重ねがけをすることができます。
そのためプレイヤーの性格によってマリオのステータスが180度変わるので、戦闘前の下準備も含めますと、「ペーパーマリオRPG」もRPGらしい戦略性があると言えますね。
ただ1ダメージ毎の重みが大きくなっている関係上、タイミングよくボタンを押してダメージ数を変化させる点が重要になっていること。
技を使う時に要求される操作が複雑になっていること。
特定のタイミングでボタンを押すとアクロバットが決まって戦況が有利になることを考慮に入れますと、「ペーパーマリオRPG」の方がアクションゲームっぽくなっています。
その点を受け入れるのかどうかで印象は変わってくるでしょうね。
リメイク版に関しては「ペーパーマリオRPG」の方が高いですね。
難易度を10段階で表しますと、「ペーパーマリオRPG」が4で、「スーパーマリオRPG」は3といったところでしょうか。
原作に関しては同じくらいだった印象ですが、リメイク版「スーパーマリオRPG」は「アクションコマンドのボーナス」や「3人わざ」の追加によって戦闘を楽に進めることができるので、難易度ノーマルでも簡単に感じました。
いずれにしても普通かちょっと簡単といった感じの違いなので、初心者でも楽しめるように作られています。
ダンジョン
続いてはダンジョンについて。
RPGってダンジョンが面白いのかも重要ですが、「スーパーマリオRPG」と「ペーパーマリオRPG」ではどっちが面白いのでしょうか?
ぼくは、アクションゲーム好きなら「スーパーマリオRPG」。
パズルや謎解き好きは「ペーパーマリオRPG」の方をおすすめしたいです。
「スーパーマリオRPG」のダンジョンはジャンプして段差や足場を飛び移っていく箇所が目立っていて、合間にはミニゲームが挿入されることもあります。
滝を泳いでコインを集めたり、トロッコに乗ってタイムを競ったり。
アクションゲーム的な遊びが随所に散りばめられています。
一方の「ペーパーマリオRPG」はパズル的な仕掛けが目立っていて、専用のアクションを使って行動範囲を少しずつ広げていきます。
紙飛行機になって遠くまで飛んだり、仲間の力を借りて仕掛けを解除したり。
ストーリーを進めるごとに使えるアクションが増えていくので、
といった感じで「メトロイド」や「ゼルダの伝説」に通ずる楽しさがあります。
ただRPGとしては仕掛けが凝りすぎているので、シンプルなダンジョンが好きな人は「スーパーマリオRPG」の方が合うかもしれませんね。
寄り道
お次は寄り道要素について。
RPGって長く遊ぶジャンルなので、寄り道ができないと窮屈に感じますよね?
その観点で両作を見ますと、どちらも充実しています。
「スーパーマリオRPG」は隠し宝箱探しやミニゲームの攻略、サブイベント。
さらには「ファイナルファンタジー」や「ゼルダの伝説」など、マリオ以外の小ネタやパロディネタが満載なので、ゲーム好きであればあるほどニヤリとします。
一方の「ペーパーマリオRPG」もほしのかけらやシャイン集め、ゆうぎ場でのメダル集め、おなやみセンターでの依頼の攻略。
そして非常に長い100階ダンジョンがあるので、息抜きしたい時には重宝しました。
小ネタも満載で、任天堂ゲーム機をモチーフにした装置やドットマリオなど、思わずニヤリとするようなネタが仕込まれています。
どちらのゲームにも言えることですが、真っ直ぐ進めるのではなく、たまに寄り道をすると良いでしょうね。
追加要素
続いては追加要素について。
どちらの作品もリメイク作ということで原作から新要素が追加されています。
では、遊びの拡張という意味ではどちらの方が多いのでしょうか?
これは「スーパーマリオRPG」の方が多いと思いました。
同作ではクリア後に一部のボスと再戦ができて、合計すると7戦も用意されています。
いずれも再戦前とは比べ物にならないくらい強く、前後には追加イベントが挿入されるので、原作ファンとしては感激しました!
一方の「ペーパーマリオRPG」は2体の裏ボスが追加されています。
ネタバレになるので具体的には伏せますが、意外なメンツなので、初めて知った時は驚きました!
それ以外の追加要素はこんな感じです。
どちらもおまけ程度の内容なので、追加要素目当てで買うのはそんなにおすすめできません。
グラフィックとか、BGMはめちゃくちゃ強化されているので、原作ファンの方は当時の思い出に浸りながら豪華になったところを楽しむのが良いでしょうね。
これに関してはどっちも最高です。
多少の規制はありますけど、当時の雰囲気をできる限り再現しているので、リメイクのお手本みたいになっています。
BGM
続いてはBGMについて。
この点に関しては主観が大きく出てくるので一概に良し悪しを語れませんが、客観的なデータだけを見ると「スーパーマリオRPG」の方が人気ですね。
「みんなで決めるマリオシリーズBGMランキング」では「森のキノコにご用心」が5位にランクイン。
他にも「対武器ボス戦」が10位、「さよならジーノ…~星の窓から見る夢は」が23位。
といった感じで色んな曲が上位に入っています。
一方の「ペーパーマリオRPG」で最も高いのは「ランペル戦!」の42位。
下位には「ゴロツキタウン」など6曲が入っていますが、飛び抜けて人気の曲は少なく感じます。
ただ「ペーパーマリオRPG」の原作は「スーパーマリオRPG」の3分の1程度しか売れていません。
プレイヤーの人口が違うので、同じくらい売れていたらまた違った結果になる可能性があります。
加えてリメイク版では新曲が追加されていて、特にステージ7の戦闘曲は幻想的で人気が出そうな気がしています。
その辺りを考慮に入れますと、人によっては「ペーパーマリオRPG」のBGMの方が好きになるかもしれません。
個人的に「ペーパーマリオRPG」では「ドラドラ平原」が。
「スーパーマリオRPG」では「対武器ボス戦」が好きですね。
どちらも名曲満載なのは確かなので、新要素のミュージックプレイヤー機能で好きなだけ聴けるのが嬉しいです!
全体のまとめ
という訳で結論としては、サクッと遊びたい人、スーパーファミコン世代の人は「スーパーマリオRPG」を。
長くじっくり遊びたい人、作中で細かい設定を語ってくれる方が好きな人は「ペーパーマリオRPG」をおすすめします。
両作を比べてみて思いましたけど、同じマリオのRPGでも特色が全然違いますね。
本記事の動画版