どうも!KENT(@kentworld2 )です!
最近、YouTubeではゲームを否定的に取り上げることを中心としたチャンネルが増えてきています。
この手のチャンネルで特徴的なのが
- サムネイルに「炎上」「酷評」などの文字をデカデカと載せている
- テンポが良いナレーション、軽快なBGMなどしっかり編集されている
- 自分の意見よりも世間の否定的な部分を中心に取り上げている
などが挙げられます。
伸びている動画は短時間で数十万再生を超えることもあり、次から次へと参入者が増えているんですが、この流れはゲーム業界的に良くないと思うんです。
一体、何が良くないのでしょうか?
本記事では「クソゲーレビュー動画がYouTubeで盛り上がることでの問題点」について触れていきます。
目次
ネガティブな情報に目が行ってしまう人間心理
何故、クソゲーレビュー動画が再生されてしまうのでしょうか?
それは、ネガティブな情報に目が行ってしまう人間心理を突いているからです。
例えば100件のコメントが付くとしましょう。
そのうち98件がポジティブな内容で、残りの2件はネガティブな内容でした。
そうなると、ネガティブなコメントに目が行ってしまいがちなんですよ・・・。
YouTubeでは表示数に対するクリック率が高く、なおかつ視聴時間が長い動画が再生される傾向にあります。
だからこそ、現在、人気のクソゲーレビュー動画はサムネイルで煽り、きちんと編集されていることからYouTubeに優遇され、再生されるようになっているんですね。
長くなりましたが、ここからは問題点の本質を語っていきます。
大して興味ないものはネガティブな情報を信じてしまう
ぼくが今回の件で問題に感じているのは、関心が薄い層(ライトゲーマー)に情報を刷り込ませようとしていることです。
人間は大して興味ないものはネガティブな情報を信じてしまう傾向にあります。
例えば芸能人のゴシップネタが拡散されるとしましょう。
「Aさんが浮気した」
「AさんがBさんを殴った」
もし、アナタがAさんに大して興味ない場合、真実を確かめることなく鵜呑みにしないでしょうか?
クソゲーレビュー動画を視聴している人の多くは対象のゲームには興味ない、もしくはライトゲーマーというデータが出てきています。
なんか炎上していて面白いのでなんとな~く見てしまう。
そういう人が大半だったりします。
ということはですね、クソゲーレビュー動画を視聴する人の多くは
と高確率で信じてしまうんですね。
そして、対象のゲームを肯定的にレビューしている動画に対し
と思われかねないと思うんです。
現在人気のクソゲーレビュー動画の多くは偽レビュー
「悪い点があるゲームを叩くのは正直で良いじゃん?」
なんて突っ込まれそうですが、現在、人気のクソゲーレビュー動画の多くは偽レビューだったりします。
というのも本人の感想をほとんど話しておらず、世間の酷評レビューを紹介することに重きを置いているからです。
「Amazonのカスタマーレビューでこれだけ叩かれています!」
「海外レビューで3点を付けられてしまいました!」
こんな感じで第三者のレビューを紹介することに重きを置いているので、
- 動画を編集する能力がある
- 滑舌良く喋れる
- ゲームに対して最低限の知識がある
の3点を満たせたら誰でもできてしまいます。
ということはですね、ゲームをレビューする能力が無くてもできてしまい、簡単に量産もできるんですよ。
だからこそ、次から次へと世間の否定的なクソゲーレビューをまとめた偽レビュー動画が増えているんですね。
第三者のレビューまとめは便利なもので、自分で考えなくても良いですし、何よりも視聴者に「あ、このゲームは世間で評判が悪いんだ」という印象を刷り込ませることができます。
なので、この手のレビュー動画は意外なくらい低評価が付きにくいんです。
だって、本人の意見ではなく、世間の意見をまとめているだけ。もしくは免罪符でほんの少し語っているだけですから。
でも、ちょっと待って下さい!
そこでまとめられている情報が必ずしも正しいとは限りません。
数あるAmazonカスタマーレビューの中で否定的な部分だけをピックアップしているだけなのかも知れませんし、海外レビューも3点のレビューしか取り上げていない可能性があります。
ぼくはそこに問題があると思うんです。
本当は良いものなのに、否定的な部分ばかりを取り上げることで視聴者に「これはダメなんだな」と思わせてしまう。
そんな動画が数十、数百再生ではなく、数十万、下手をしたら百万回以上も再生されるのってゲーム業界的には相当な風評被害だと思うんです。
【追記分】YouTube自らが核爆弾級のネガキャンをすることに
クソゲーレビューまとめ動画が100万回再生されたら、単純に言うと100万人に伝わるものだと思いますよね?
とんでもない!
実際には10倍以上の人に伝わっている可能性があります。
というのもYouTubeは様々な形でサムネイルを表示するからです。
↑例えばぼくが作ったこちらの動画は2020年9月4日時点で57万回再生されました。
↑ですが、YouTube上での表示回数は745万回に達しています。
表示回数の中には重複分もあると思われるので、実際にこのサムネイルを見た人はもっと少ないと思われますが、それでも視聴した人よりも圧倒的に多いと思われます。
ということはですね、もし、クソゲーレビューまとめ動画が100万回再生された場合、表示回数はどうなっていると思いますか?
おそらく、1,000万回は超えるでしょうから、それだけの人にネガキャンしているということになるんですよ。
想像してみてください。
「炎上」「クソゲー」「酷評」なんてデカデカと文字が載った大作ゲームのサムネイルがYouTube上に1,000万回も表示されるということを。
YouTubeというプラットフォームは圧倒的に利用者が多いので、核爆弾級のネガキャンになるのではないでしょうか?
ゲーム系迷惑サイトの流れが動画文化へも進出
ここまで読んで「どこかで聞いたことがある話だな」と思われた方も居ると思います。
そう、現在、台頭しているクソゲーレビュー動画の本質はゲーム系迷惑サイトと同じなんですね。
ゲーム系迷惑サイトとは、ゲームの否定的な情報を中心に取り上げるまとめサイトです。
昔は5ちゃんねる。今はTwitterで第三者が発信したネガティブな情報をまとめており、圧倒的なアクセス数を稼いでいます。
この手のサイトは2012年辺りから問題点が表面化し、現在は沈静化に進んでいますが、今度はその流れがYouTubeにも流れ込んできてしまいました・・・。
今後、起こりうること
今後、YouTubeでクソゲーレビュー動画が今以上に流行ったらどうなるのでしょうか?
ぼくは10年以上前に起こったゲーム系迷惑サイトの乱立と似たようなことになると思っています。
人気チャンネルが流行っているゲームのネガティブな情報を全面に押し出し、それらをまとめたら高確率で注目を集めるでしょうから・・・。
例えばPS5やXbox Series Xといった新型ゲーム機がこれから発売されますよね?
これらのゲーム機は盛り上がるとは思いますが、一方ではネガティブな情報も出てくると思われます。
例えば初期不良は避けられないでしょうから、その部分だけを取り上げた動画が何十万も再生されるとか。
そうなると、大して興味がない層は信じ込んでしまい、新規層を取り込める可能性が狭まってしまうでしょう。
3DSやPSVITAが発売されたばかりの頃、ゲーム系迷惑サイトがネガキャンをしまくり相当な風評被害に遭ってしまいました。
そんな流れがYouTube界隈にも生まれないか心配でなりません。
この記事を読んでいるゲーム好きの方々へ伝えたいこと
最後に、この記事を読まれている方に伝えたいことがあります。
アナタが本当にゲームが好きでしたら、今、人気のクソゲーレビュー動画を見ても鵜呑みにしないでください。
そこでまとめられている情報が本当に全てなのか?
実際にプレイしてみたら光る部分も沢山あるんじゃないか?
そういう考えを持つようにしてください。
現在、YouTube上で台頭しているクソゲーレビュー動画の多くはネガティブな情報を意図的に取り上げているだけですから。
言い方を変えると、情弱ビジネスのようなものです。
ネットリテラシーは高くしていきたいですね。
- 現在、YouTubeに台頭しているクソゲーレビューの多くの本質はゲーム系迷惑サイトと同じ。
- 数ある情報の中で否定的な部分ばかりを取り上げている。
- 大して興味がない層は肯定的な情報よりも否定的な情報を信じる傾向にある。
殆どの国内メーカーの著作権ガイドラインには
「弊社や本ゲームの名誉・信用を不当に損なう内容のもの」は禁止と書かれているので。
風評被害を及ぼすクソゲーレビュー動画を出す人は勇気があるなと思いました。
最近は国内メーカーも配信規約が緩くなってきていたのですが
この流れが続くとまた厳しくなりそうな予感がします。