赤字続きだった任天堂は何故、最高益を成し遂げたのか?

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

先日、任天堂が2020年度の決算発表会を行いましたが、とんでもないことになっています!

売上高は1兆7,589億円。これはDSやWiiが大流行していた2008年度の1兆8,386億円に迫る数字だったりします。

営業利益に至っては6,406億円と2008年度の5,552億円を上回る数字で、過去最高を更新しました!

任天堂は今、絶頂期と言える状況で、非常に良い流れが生まれています。

そんな任天堂ですが、実はつい7年ほど前までは赤字続きでした。

2011年度の営業利益はマイナス373億円。

2012年度はマイナス364億円。2013年度はマイナス464億円を計上と3期連続で赤字となってしまいました。

投資家からは非難轟々。

スマートフォンでのゲーム配信や社長の解任を求める声が殺到する状況で、任天堂はかつてないほどの低迷期を迎えていました。

任天堂ファンであるぼくも「任天堂はもうダメなのかな?」と思ってしまうこともあったので、今、V字回復している状況を嬉しく思っています。

一体、任天堂はどのようにしてV字回復を成し遂げたのでしょうか?

ここからは任天堂が凋落してから再び繁栄するまでを西暦順に振り返っていきますので、ぜひ、最後までご覧になってください。

2008年:世界的なDS/Wiiブームが発生

時は遡ること2008年。

世間ではニンテンドーDSやWiiが世界的な大ヒットを記録していました。

DSは2画面やタッチスクリーンを搭載したゲーム機で、Wiiはリモコン型のコントローラを使って体感操作を楽しめる据え置き型ゲーム機です。

どちらのゲーム機も人気が高く、DSは2008年度だけで3,118万台を。

Wiiは2008年度だけで2,595万台を出荷し、ゲーム機・ソフト共に予想を超える売上を記録していました。

その結果、任天堂は2008年度に1兆8,386億円もの売上高を計上。

営業利益に至っては5,552億円と過去最高を更新し、絶頂期を迎えました。

その背景には「Touch! Generations」シリーズの大ヒットというものがあります。

従来のゲームは若い男性をターゲットに据えたものが多く、操作システムをより複雑に、映像をより美しくした人気シリーズの続編が目立っていました。

任天堂はそういったゲームの定義を拡大すべく、2005年から「Touch! Generations」シリーズを発足。

DSでは

  • タッチペンで子犬とのコミュニケーションを楽しむ「nintendogs」
  • 脳を活性化させるトレーニングソフト「脳を鍛える大人のDSトレーニング」

などが。

Wiiでは

  • リモコンを振ることで実際の競技に近い動きでプレイできる「Wii Sports」
  • 体重計のような台に乗ることで様々なトレーニングを行える「Wii Fit」

などが発売され、老若男女を問わず、家族でも楽しむことができるゲームとして世界中で大ヒットを記録しました。

特に「Wii Sports」の売上は凄まじく、全世界累計で8,290万本を販売。

海外では本体に同梱されていたというのもありますが、あの「スーパーマリオブラザーズ」を超えて任天堂史上最大のヒット作となります。

また、「Wii Fit」に関しては世界一売れた体重計としてギネスに認定されるという珍記録を達成。

任天堂の業績に大きく貢献しました。

その勢いに追随して「マリオカート」「どうぶつの森」「大乱闘スマッシュブラザーズ」といった任天堂の人気シリーズ最新作も大ヒットを記録。

世界中の売上ランキングで任天堂製タイトルが上位を独占する事態となりました。

任天堂の時価総額は2007年には10兆円を突破。

国内全市場で第3位となり、あのトヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループに次ぐほどの過熱ぶりを見せます。

しかし、その人気は長く続きませんでした。

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2009年~2011年:DS/Wiiブームの終焉

2009年に入る頃、稼ぎ頭だったWii市場に異変が起こります。

それまで順調だった販売ペースは急ブレーキ。

「New スーパーマリオブラザーズ Wii」の大ヒットによって2009年後半には盛り返しましたが、その後は急速に勢いを失ってしまいました。

DSに関しても徐々に勢いを失ってしまいます。

その影響で任天堂の売上高、営業利益は年々減少。

2008年度には1兆8,386億円もあった売上高は僅か3年で6,476億円にまで下落し、営業利益に至っては5,552億円の黒字から373億円の赤字にまで転落してしまい、DS/Wiiブームは終焉を迎えてしまいます。

何故、ブームは長く続かなかったのでしょうか?

大きな要因としては、「Touch! Generations」シリーズの大ヒットで獲得した新規層の関心がスマートフォンへ流れてしまったというものがあります。

「Touch! Generations」シリーズは従来のゲームとは一線を画するジャンルを築き上げていきました。

脳を活性化させるゲーム、料理のナビゲートをしてもらうゲーム、歩いた時間帯や歩数を計測するゲーム。

そういったゲームは老若男女を問わず楽しめるものではあったんですが、同じようなことがスマートフォンの無料アプリでできる時代に突入してしまったんですね。

同時に手軽なゲームをパッケージタイトルとして売り出すのが難しくなってしまい、かつてのようにパズルゲームを5,000円で100万本以上も売るのが難しくなってしまいます。

結局、任天堂の周りに残ったのは「スーパーマリオ」や「ゼルダの伝説」などの人気シリーズを愛するユーザーが中心となってしまい、以前ほど大きな売上を残すことができませんでした。

その流れを打破すべく、任天堂は新型ゲーム機、ニンテンドー3DSを投入します。

本ハードはニンテンドーDSに続く携帯型ゲーム機で、メガネなしで立体的な映像のゲームを遊べる点などをセールスポイントにしていました。

広告には当時、大人気だったジャニーズグループ、嵐を起用。

幅広い層にアピールしようとしますが、予想外の事態が発生します。

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2011年~2013年:低迷期に突入

大ヒット確実だと思っていた3DS。

しかし、価格が25,000円と携帯ゲーム機としては高額であったこと。

東日本大震災の発生によって発売スケジュールに遅れが生じてしまったことで販売ペースが鈍化。

世間でのイメージが徐々に悪化するなか、任天堂は発売から僅か半年で10,000円もの大幅値下げを行うという大胆な策に出ます。

その後、有力タイトルの発売によって日本国内では盛り返すことに成功しましたが、その代償として2011年度の営業利益は373億円もの赤字を計上してしまいます。

確かに3DSの25,000円という価格は携帯ゲーム機としては高額でしたが、原価や開発コストを考慮に入れるとその価格帯で売り出さないと利益がでない計算だったんですね。

それでもゲームソフトが売れてくれたら良かったんですが、日本市場はともかく、世界市場では思ったほどの成果を挙げることができませんでした。

世界最大の市場を誇る北米での累計販売台数は2,600万台。

これは前世代機となるDSの5,993万台を大幅に下回る数字で、任天堂の携帯ゲーム機としては歴代最低を更新しています。

任天堂の売上は世界市場が大半を占めているので、この結果は致命的でした。

3DSが北米でDSほどの成果を挙げることができなかった要因としては、モバイルゲームの台頭というものがあります。

元々、携帯型ゲーム機は子供を中心に人気を博していたんですが、北米などではそのポジションをスマートフォンやタブレット機器に奪われてしまったんですね。

そういった背景があることもあって2012年度の売上高は6,354億円と前年から横ばいとなってしまい、2008年度の1兆8,386億円には遠く及ばない結果で終わります。

営業利益は-364億円と前年度に引き続き赤字を計上。

投資家からは非難され、マスコミからは否定的な見出しで取り上げられるケースが増えていきます。

任天堂が最終赤字 スマホ台頭、ゲーム専用機苦戦。

任天堂が赤字転落、スマホに敗北。

同時期に「パズル&ドラゴンズ」などの基本プレイ無料で遊べるRPGが台頭していたこともあり、スマホゲームの登場で任天堂が苦境に立たされているという報道が相次ぎました。

そんな状況を打破すべく、当時、社長だった岩田聡氏は来期には1,000億円以上の黒字を達成すると宣言。

「現状の為替の前提が変わらない限り」という条件を付けてはいましたが、達成できなかった場合、経営責任を取るほどの覚悟を見せました。

目標達成に向けて行ったのが、3DS市場の活性化。

そして、新型ゲーム機、Wii Uの販売拡大です。

Wii UはWiiに続く据え置き型ゲーム機で、2012年末に発売されました。

同ハードは液晶付きのタブレットコントローラを採用し、据え置き型ゲーム機でありながらも携帯ゲーム機のような感覚でも遊べる点やHD画質で遊べる点をアピールします。

が、ソフト開発が難航してしまい、新作ソフトを思うように投入できない事態が発生。

本体の販売台数も鈍化してしまい、あのゲームキューブやN64をさらに下回る販売推移を辿ります。

起死回生を図るべく、2013年末からは

Wii Party U、Wii Fit U、Wii Sports Club、スーパーマリオ3Dワールド

といった有力タイトルを怒涛の勢いで供給。

いずれも任天堂にとっては渾身の作品で、特に「スーパーマリオ3Dワールド」は海外のレビュー収集サイト、Metacritic (メタクリティック)で平均93点を獲得するほどの高評価となりました。

しかし、どのタイトルも完成度の高さとは裏腹に前作を大幅に下回る売上となってしまいます。

何故、不発に終わってしまったのでしょうか?

要因としては、時代の流れに合わせた変化がなかったからです。

「Wii Party U」や「スーパーマリオ3Dワールド」は確かに面白いゲームではありました。

前作からグラフィックが美しくなりましたし、ボリュームも増えています。

が、オンライン要素は控えめで、せいぜい、「Miiverse (ミーバース)」というサービスを使ってゲームの感想や情報など交換するくらいしかできなかったんですね。

また、舞台となるマップが小分けされたゲームが目立っていたので、2~3分に1回は画面が暗転していました。

当時のゲーム業界では広大な世界を自由に探索できるオープンワールドゲームや大人数での対戦・協力プレイが人気を博しており、アップデートによるコンテンツの拡張を行うタイトルも増えていた時代です。

そんな中で当時の任天堂が発売したゲームの多くは時代にマッチしておらず、DSやWii時代にヒットしていたタイトルのアッパーバージョンが目立っていたので、端から見たら前作から何が変わったのかわかりにくかったんですね。

そういった要因が積み重なったこともあってWii Uの販売を思うように伸ばすことができず、任天堂の業績には貢献できませんでした。

その結果、2013年度の決算は減収減益。

岩田前社長が掲げていた1,000億円以上の黒字を達成するというコミットメントは達成できませんでした。

それどころか営業利益は-464億円と前年からさらに悪化。

3期連続で赤字を計上してしまい、任天堂にとっては史上最悪の事態となってしまいます。

経営責任を取るべく、岩田前社長は取締役の報酬削減を決定。

株主にはてっとり早く責任を取るべく社長を辞める道もあったんじゃないかと質問 されますが、

どうにかして結果を出すことが自分の仕事であり、辞めるということを選択肢として考えていたことはない

と断言します。

また、その少し前の質疑応答 では株主に社員をリストラするべきではないかと質問されたところ、

短期の業績を求めてリストラをいたしますと、会社で働く人たちのモラール(士気)は下がり、その人たちが不安に怯えながら作ったソフトが本当に世の中の人の心を動かせるのか

と回答。

社員をリストラするのではなく、

あくまで無駄な経費を削減し、より効率的な運営をするという方向性で、費用に見合った成果を出していきたいと考えております

と持論を述べました。

そして、どうにかして結果を出すべく、2014年から大胆な策に出ます。

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2014年~2016年:転換期を迎える

3期連続で赤字を計上してしまった任天堂。

世間での風当たりがさらに厳しくなるなか、大きく変わろうとします。

まず発表されたのが、Wii Uゲームパッドの存在意義を徹底的に高めることです。

多くのユーザーはWii Uに対して「旧機種のWiiとどう違うのか?アップグレードするメリットがどこにあるのか?」と疑問に感じていました。

それどころか「ゲームパッドは旧機種であるWiiの周辺機器」と誤解される方も見られる状況で、魅力を上手く伝えることができていなかったんですね。

そこで、任天堂の岩田前社長は「Wii Uゲームパッドがあるからこそ実現できるソフトタイトルの提案を最優先課題に置く」と2014年1月の経営方針説明会 で宣言します。

その後、

  • TV画面とゲームパッドの画面を交互に見ながらインクで塗り潰した面積を競う「スプラトゥーン」
  • ゲームパッドのタッチスクリーンを使ってコースを作成できる「スーパーマリオメーカー」

を発売。

どちらも日本国内だけで100万本を超える大ヒットを記録し、Wii Uゲームパッドの価値をある程度は伝えることに成功しました。

Wii Uゲームパッドは携帯型ゲーム機のような感覚で遊べる点ばかりに注目が集まりがちですが、

  • タッチスクリーンを採用している点。
  • TV画面とゲームパッドの画面に異なる映像を映せる点

など、新しい遊びを生み出す役割を果たしていたんですね。

「スプラトゥーン」や「スーパーマリオメーカー」はそんなWii Uゲームパッドの存在意義を高めることを目標に作られました。

また、それまで消極的だったオンライン要素にも力を入れていきます。

スプラトゥーン、スーパーマリオメーカー。

どちらのタイトルもインターネットに接続していることを前提に作られていて、オンライン対戦やコースのアップロード、ダウンロード。

さらには発売後の無料アップデートによってゲーム内容が充実していく仕組みになっていて、話題の持続性を狙っていきます。

そういった努力は着実に実を結び、インターネットを積極的に利用するティーンの支持を得ることに成功。

SNSでは頻繁にトレンド入りを果たし、インターネット上で任天堂タイトルの露出度が急速に増えていきます。

続いて発表されたのが、キャラクターIPの有効活用です。

それまでの任天堂はキャラクタービジネスには消極的で、マリオやカービィが持つ知名度の高さを有効に活用できていない状況でした。

2014年からはキャラクタービジネスも積極的に展開し、ゲーム以外にも色んなところで任天堂キャラクターを見かけるようになります。

カービィ専門のカフェを展開したり、ゲームと連動するフィギュアの「amiibo」を発売したり。

少し先の話になりますが、グッズを販売する直営店や任天堂キャラクターの世界をテーマにしたテーマパークも展開。

それまでは限定的だった任天堂キャラクターの露出度が大幅に増していき、広く目に触れるようになります。

そして2015年。

任天堂はスマートフォンへ自社のゲームを供給すると電撃発表します。

といっても自社のゲーム機から乗り換えるといったものではなく、任天堂が持つIPの価値を最大化するための戦略的な取り組みであって、あくまでも伝達手段の1つとして活用するものであると説明。

2016年から任天堂のゲームがスマートフォンにも供給されるようになります。

中にはビジネスモデルを上手く構築することができず、早期にサービス終了してしまうタイトルも見られましたが、「ファイアーエムブレム ヒーローズ」は2年間で555億円もの利益を得ることに成功。

任天堂ではなく株式会社ポケモンのタイトルになりますが、「ポケモンGO」は社会現象となり、その影響で任天堂株が一時ストップ高となりました。

Wii Uゲームパッドの存在意義を徹底的に高めるゲームソフトの供給。

オンライン要素の強化、キャラクターIPの有効活用、スマートフォンでのゲーム供給。

3期連続の赤字を計上してからの任天堂は着実に変わろうとしていました。

そんな中、任天堂に悲劇が訪れます。

2015年7月11日。

それまで社長として活躍していた岩田聡氏が胆管腫瘍のためお亡くなりになられました。

岩田聡氏は2002年から任天堂の社長として就任。

「ゲーム人口の拡大」を基本戦略に掲げ、DSやWiiを生み出して任天堂を成功に導かせた立役者です。

そんな偉大なお方の突然過ぎる死はゲーム業界全体に大きな衝撃を与え、深い悲しみに包まれました。

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2017年~2019年:Switchの大ヒットで大躍進!

岩田聡という大きな看板を失った任天堂。

事業構造の改革を行い、これから巻き返そうというタイミングでの死はあまりにも大きな痛手でした。

しかし、彼の路線は君島達己氏が社長に就任することで継続。

2017年には岩田聡氏が生前から開発されていたNintendo Switchが発売されます。

同ハードは任天堂が販売した歴代の据置機や携帯機の特徴を受け継いだ任天堂の集大成とも呼べるゲーム機で、Wii Uで問題だった点も徹底的に改善。

本体から8M以内でしか携帯ゲーム機として利用出来ない点、動作が遅い点、ソフト開発が難しい点、初期に有力タイトルを揃えられなかった点などを改善することに成功します。

そのうえでWii U時代に培ったオンライン要素にも力を入れていき、発売されるタイトルの多くは

  • 無料アップデートや追加コンテンツの配信
  • オンライン対戦・協力プレイモードの搭載

を行っていき、継続的な話題性を提供。

タイトルによっては数年単位で売れ続けるロングヒットとなり、好循環を生み出すことに成功します。

中でも大きかったのが、「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」と「スプラトゥーン2」の大ヒットです。

「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」にはオンライン協力・対戦プレイの要素はありませんが、シリーズでは初となる本格的なオープンワールドマップを採用。

崖を登ってどこでも行けるという、オープンワールドゲームの常識を覆す要素を採用し、従来の作品で見られた職人気質なゲーム作りも継承したことで歴史に残る名作と各地で絶賛されました。

「スプラトゥーン2」はWii Uで発売された「スプラトゥーン」の流れを組む作品。

基本的には前作のシステムを踏襲したオンライン重視のゲームですが、撃ち合いをするのではなく、ステージをインクで塗りつぶしていくのが目的という子供にも安心のゲームデザインであること。

勢いに乗るゲーム機で発売されたことから前作以上の大ヒットを記録します。

その影響でSwitch本体の売上も急上昇。

累計売上は僅か1年で前世代機となるWii Uを超えていき、海外でも任天堂ゲーム機史上最速のペースで売れ続けました。

その後もWii U時代の資産を有効活用しながら新作の供給を続け、ソフトメーカーの勧誘も積極的に行っていき、2019年には携帯機に特化した新モデルのNintendo Switch Liteを発売。

同時期には3DSのソフト供給を終えていき、同ハードで人気を得ていた「ポケットモンスター」や「妖怪ウォッチ」「どうぶつの森」シリーズ最新作はSwitchで発売されるようになります。

任天堂は長年、据え置き型ゲーム事業と携帯型ゲーム事業を統合することを計画していましたが、この段階で完全な形で実現しました。

その影響で有力タイトルがSwitchに集中して発売されるようになり、2019年に入る頃には任天堂ハード史上最速ペースで新作ゲームが発売。

小規模タイトルを含めたら週に20本、30本ペースが当たり前の状況で、ソフト不足に悩まされることはなくなりました。

任天堂の収益という点で大きかったのが、Switchの価格設定が据え置き型ゲーム機ベースであることです。

3DSやDSの場合、携帯型ゲーム機なので、本体は1台約15,000円。ソフトは1本約5,000円が相場でした。

一方、Switchは据え置き型ゲーム機として販売しているので、本体は1台約30,000円。ソフトは1本約7,000円が相場となっています。

そのため1つ売れた時の重みが携帯型ゲーム機よりも大きいので、売上高や営業利益に大きく貢献するんですね。

実際、Switchが発売されてからの任天堂は業績が絶好調で、2016年度の売上高が4,890億円だったのに対し、2017年度は1兆556億円まで急上昇。

営業利益も293億円から1,775億円と大幅な増益となりました。

その後もSwitchの大ヒットで任天堂の業績は緩やかに伸びていきますが、2020年。

任天堂にとって大きな追い風が吹いてきます。

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2020年:巣ごもり需要が追い風に

2020年、世界中で大規模なパンデミックが発生します。

その流れは日本でも広まっていき、連日、著名人の感染が報道。

マスクの常用が常識、不要不急な外出を控えることが要請され、自宅で過ごす時間が増えていきます。

そういった世の中になってきたことでテレビゲームへの注目度が急上昇。

特に任天堂のゲームには大きな影響を与え、数年前に発売されたタイトルであっても前年を上回る売上を記録しました。

そんな流れの中で発売された「あつまれ どうぶつの森」はかつてないほどの大ヒットを記録します。

日本では937万本を販売し、「ポケットモンスター 赤・緑」や「スーパーマリオブラザーズ」を超える特大ヒットとなりました。

全世界に至っては3,263万本を販売。

僅か1年で「マリオカート8 デラックス」に迫るメガヒットとなり、任天堂の業績に大きく貢献します。

本作の大ヒットを受けてSwitchの販売ペースはさらに加速。

発売4年目であるにも関わらず店頭では普通に購入できない状態が続きます。

そういった要因が積み重なったこともあり、任天堂は2020年度に売上高1兆7,589億円。

営業利益に至っては6,406億円を計上し、過去最高を更新します。

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全体のまとめ

ここまで任天堂が過去最高益を達成するまでを語っていきました。

巣ごもり需要という外的要因が重なったとは言え、任天堂が時代に合わせて変わろうとした努力が実を結んでいったんですね。

Wii Uゲームパッドの存在意義を高めるために開発された「スプラトゥーン」や「スーパーマリオメーカー」。

キャラクターIPを有効活用するための一環として展開したamiiboや直営店、テーマパーク。

インターネットの普及に合わせて力を入れ始めたオンライン要素。

任天堂の経営が苦しかった3DSやWii U時代に岩田前社長が水面下で取り組んでいたことは着実にSwitchの時代に継承されているので、今頃、天国で微笑んでいることでしょう。

先程も話しましたが、岩田前社長は生前、株主に社員をリストラするべきではないかと質問されたところ、

「短期の業績を求めてリストラをすると会社で働く人たちの士気が下がってしまい、その人たちが不安に怯えながら作ったソフトが本当に世の中の人の心を動かせるのか疑問である」と回答しました。

何故、任天堂は経営が苦しかった頃にも開発力が低下せず、Switchという素晴らしいゲーム機や「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」という歴史的な名作を産み出せたのか?

間違いなく岩田前社長の経営方針が大きく影響しているものだと思われるので、彼の取り込みが実を結んで今があるんですね。

ですので、谷があったからこそ今が生きているだと今更ながらも思うようになったので、3DSやWii U時代に生み出してきたものも無駄ではなかったと思うんです。

恥ずかしながらもぼくは任天堂が3期連続で赤字を計上していた頃、任天堂熱が冷めかかっていましたが、今になって反省しています。

任天堂は経営の危機から何度も復活を遂げた企業なのに、ちょっと赤字が続いただけで熱が冷めかかってしまいましたからね。

何故、ぼくが任天堂好きなのか?

理由は色々ありますが、失敗を糧に挑戦をし続けることが大きかったりします。

当時のぼくは任天堂がどんな企業だったのかを忘れつつあったので、愛が薄れてしまい、新作ゲームが出てもすぐに買わないこともありました。

ですが、今は違います。

任天堂は挑戦をし続ける企業であることを再認識したので、今後も低迷期は訪れるかも知れませんが、厳しい時にこそ応援し続けていきたいですね!

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本記事の動画版

 

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