どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は「スーパーマリオRPG」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。
開発スタッフのみなさん、リメイクしてくれてありがとうございます!
このゲーム、元々はスーパーファミコンで発売されまして、めちゃくちゃ面白かったんですよね。
アクション性が高い戦闘システムとか、いつものマリオとはちょっと違うストーリーとか。
アクションとRPGの面白いところが凝縮されていて、共同で開発した任天堂とスクウェアの強みを活かしていました。
だから「リメイクしてくれないかなぁ」ってずっと思っていたんですが、ちょっと色々あって難しいと思われていたんですよね。
それが27年の時を経てリメイクしてくれましたので、おじさんお兄さんとしてはもうそれだけで嬉しいんですよ!
そんなリメイク版「スーパーマリオRPG」ですが、実際に遊んだ率直な感想としては・・・
いやまさかここまで再現しているとは!?
原作の名シーンはもちろん、際どい小ネタもしっかりと再現されていますので、遊んでいる時は「任天堂攻めてるなぁ」って思いました。
リメイクって残念な出来になることもありますが、本作は成功の部類に入ります。
ただ、良くも悪くも忠実に再現されていますので、原作を何十周も遊んだ者としては「ここはこうなって欲しかったなぁ」と感じることがありました。
ここからはリメイク版「スーパーマリオRPG」の良い点や惜しい点を語っていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
- マリオたちが冒険を繰り広げていくアクションRPG。
- スーパーファミコンで発売された同名タイトルのリメイク作。
- クリア後に一部のボスと再戦ができるようになった。
初リリース日 | 2023年11月17日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | RPG |
推定クリア時間 | 15~20時間 |
発売元 | 任天堂 |
目次
スーパーマリオRPGとは?
まずは「スーパーマリオRPG」について簡単に説明します。
本作はマリオたちが冒険を繰り広げていくアクションRPGで、いつもとはちょっぴり違うストーリーが展開されます。
オリジナルキャラクターが登場したり、クッパやピーチが仲間になったり。
マリオのお約束を破った展開が満載で、新規ファンを取り込むことに成功しました。
でゲームシステムについてなんですが、移動パートと戦闘パートの2つに分かれていまして、それぞれを交互に進めていきます。
移動パートで敵にぶつかると戦闘パートに突入してコマンドを選んで戦うという、よくある感じのシステムですね。
本作ならではなのが、タイミング良くボタンを押すことでダメージ数が変化するシステムです。
例えば敵に攻撃が当たる瞬間にボタンを押すとダメージ数が増えるとか。
反射神経が要求されるシステムが搭載されていますので、アクションゲームのような感覚で楽しむことができます。
そんな「スーパーマリオRPG」ですが、リメイク版の出来はどんな感じなのか?
ここからは実際に触ってみた感想を語っていきます。
良いところ
徹底した原作再現
本作をプレイして特に良いと思ったのが、原作を徹底的に再現していることです。
まあリメイクですので原作を再現するのって当たり前なんですけど、そうはいっても今は2023年で、原作から27年も経っています。
このくらいの期間が経つと当時は許されていたことでも今は許されなくなっていたりしますので、泣く泣く変えないといけないこともあるんですよね。
規制によってスケベなものが差し替えられたり、原作に登場したゲストキャラがいなくなってしまったり。
大人の事情で再現できなかった作品を何度も見てきました。
ところが本作の場合、本来なら変わるハズのところが変わっていなかったりしますので、「いやこれよく出せたなぁ」って思いました。
特にそれを感じたのが、マリオたちのキャラクター性です。
原作が発売された頃のマリオファミリーってキャラクター性が確立されておらず、試行錯誤の段階だったんですが、本作ではそんな過渡期の様子もしっかりと再現しているんですよね。
例えばクッパがマリオとキスをするとか、間抜けっぽい顔で涙を垂らすとか。
今では考えられないような描写もしっかりと再現していますので、「あぁそう言えばクッパってマリオRPGではこんな風だったなぁ」と感じました。
また、マリオも当時のキャラクター性をしっかり反映していまして、体を張ってこれまでの出来事をみんなに説明したり、ギャグ漫画のようにズッコケたり。
「マリオRPG」としてのマリオを演じていますので、27年のタイムスリップに成功しています。
このように本作は当時の雰囲気を忠実に再現していますが、みなさんが一番気になっているのはアレですよね?
そう!黒い任天堂です!
これがですね、ビックリするくらい当時のネタを残しているんですよ。
代表的なのが「ピーチ姫の×××」です。
このアイテム、ピーチ姫の部屋に隠されていまして、見つけると怒られるんですよ。
そのことからおブラかおパンツだと思いますので、リメイク版ではカットされると思っていたんですよね。
でもしっかりと残してくれましたので、「ありがとう」って言いたくなりましたw
他にも
- 道中の多彩なミニゲーム
- 「ファイナルファンタジー」風のボスキャラクター
- サイコパスなブッキーの言動
- メリー・マリー村のスイートホテル
- 悪の戦隊オノレンジャー
といった原作で印象的だったネタはしっかりと再現されていますし
- 「ドンキーコング」っぽいドソキーユング
- 「ゼルダの伝説」のリンク
- 「メトロイド」のサムス
- 「スターフォックス」のアーウィン
- 「F-ZERO」のブルーファルコン、ファイアスティングレイ
など、任天堂のゲストキャラクターもしっかりと登場します。
あぁあの「逃げちゃダメだ 逃げちゃダメだ 」ですね。
これがですね、バリバリ再現されています。
「エヴァンゲリオン」ネタって当時流行っていたから入れたと思うんですけど、まさかこの時代に入れてくるとは思いませんでしたよ。
極めつけが、「マメクリボー」のセリフです。
原作で「マメクリボー」にマロの「なにかんがえているの」をしたら際どいセリフをみることが出来ましたが、今作では・・・
しっかりと再現しています!
まあ正確には「じょわ~」がなくなっていますけど、それでも任天堂のゲームで「おマメ クリクリ…クリッ!」って攻めすぎていませんかねw
これ、わかる人にはわかる下ネタで、かなりヤバいことを話しています。
詳細を話すと放送禁止用語が出てきますので、詳しく知りたい方はインターネットで調べてみてくださいw
- 炎攻撃「コロナ」→「フレア」
- 「マリオのピースサイン」→「帽子をとる」
- クラウンカジノ「ブラックジャック」→「リメンバーゲーム」
リメイクによって強化された要素
本作はリメイク作ですので、原作から色んな部分が強化されています。
特に大きいのが、グラフィックが3Dになっていることです。
原作では擬似的な3Dグラフィックを採用していたんですが、今作は本格的な3D映像になっていまして、細かい部分もしっかり描かれるようになりました。
フィールドの草は自然な感じになりましたし、地面の模様も細かくなっています。
また、原作では簡易的な表現だった部分も具現化されていまして、主要シーンではCGムービーが挿入されるようになりました。
ムービー自体は数十秒で終わってしまいますが、迫力あるカメラアングルでストーリーが展開されますので、原作ファンとしては興奮しましたね。
特にジーノが歩き出すシーンとか、エンディングのムービーはドラマチックで、アレンジされたBGMと相まって目から汗が出てきました。
このように本作はグラフィックが大幅に強化されていますが、システム周りも遊びやすく改良されています。
個人的に嬉しかったのが、アイテムの所持数が増えたことです。
原作ではアイテムの所持数が合計29個だったんですが、今作はアイテムごとに所持数の上限が設定されています。
例えば難易度ノーマルの場合、「ふっかつドリンク」は6個で、「キノコ」は10個みたいな感じですね。
一部のアイテムは原作よりも所持できなくなってしまいましたけど、トータルでは増えていますし、持てなくなったアイテムは「あずかりボックス」に自動で保管されるのでめちゃくちゃ快適になりました。
それと、移動周りの快適性もグーンと増しています。
原作ではワールドマップを通じてエリア移動ができましたが、今作ではそれに加えてワープ機能が追加されました。
いつでもワールドマップに飛ぶことができたり、「ちず」を使って特定のマップへワープできたり。
原作では3分かかっていた場所にも一瞬で行けますので、これは有り難いですね。
改善点としては他にも
- コインの最大所持数が999枚 → 9,999枚に増加
- 店で購入したアイテムの自動装備機能
- オートセーブ機能
- ミニゲームのリタイア機能
- ミニゲーム時のボタン表記
など、原作でちょっとだけ気になっていた点が調整されていますので、ストレスを最小限に抑えています。
あぁキノコ城でキノピオが案内する時だけしか取れなかった宝箱ですね。
あれはいつでも取れるように改良されていまして、隠し宝箱の近くにキノピオが配置されるようになりました。
しかもですね、隠し宝箱の位置がわかる「おしらせリング」も序盤で入手できるようになりましたので、あとで引き返す可能性が減っています。
RPGって「取り返しがつかない」要素が嫌われがちですが、本作ではそういったものを徹底的になくしていますので、めっちゃユーザーフレンドリーです。
遊びを拡張する追加要素
本作には遊びを拡張する追加要素もいくつかあります。
発売前の段階では
- アクションコマンドが決まると発生する「ボーナス」
- 仲間の組み合わせによって超強力な技を発動できる「3人技」
- 強化されたボスと戦うことができる「ボスとの再戦」
- 出会ったモンスターのステータスを確認できる「モンスターリスト」
- 原作のBGMに変更できる「BGM切り替え機能」
- ストーリーをサクサク進めることが出来る「エンジョイモード」
などが判明していましたが、特に良かったのが「ボスとの再戦」です。
こちらの要素はエンディング後に開放されまして、一部のボスと再戦できます。
再戦できるのはジョナサンやブッキー、ペパットなどの7種類。
どのボスも以前と比べて強くなっていまして、ぼくの場合、5回くらいリトライをしましたw
ちゃんとレベルをカンストして最強装備を整えたにも関わらずこの有様ですから、これはかなり難しいです。
どのボスも物理で殴るだけで良いとか、そんなゴリ押しプレイは通用しません。
戦いに勝つには相手の弱点を研究したり、どの順番で倒すのか考える必要があります。
いやぁまさか「マリオRPG」でまたこんなに苦戦するとは思いませんでしたよ。
今作では戦闘中に仲間を入れ替えることができたり、アクションコマンドが決まるとボーナスが付くようになりましたが、「ボスとの再戦」ではそんな新要素を使うこと前提に調整されています。
あぁこれはですね、マジでビックリしました。
あの今作のクリスタラーって原作とまんま一緒だったんですが、再戦時は色々と変わっていまして、とんでもない姿に変貌を遂げています。
任天堂とスクウェアがタッグを組んだ「マリオRPG」が27年越しにリメイクされましたけど、再戦時のクリスタラーを見ていると感慨深いものがありますねぇ。
このように「ボスとの再戦」はめちゃくちゃ難しくなっていますが、それに付随する形でストーリーも追加されています。
戦闘前の会話イベントはもちろん、仲間にまつわるちょっとしたイベントも挿入されますので、原作ファンとしては興奮しました。
「ボスとの再戦」って聞くと大した追加要素に感じないかもしれませんが、かなり豪華なエンドコンテンツですので、エンディング後はぜひ挑戦してみてください。
それ以外の追加要素で良かったのは、「モンスターリスト」ですね。
これは出会ったモンスターのステータスを確認できる図鑑なんですが、説明文が面白いんですよ。
モンスターの生態を堅苦しく紹介するものではなくって、例えばパタパタの場合
こうらに入って体当たりをしかけるたびに、しょうげき音がこうらの中に鳴りひびいてうるさくないのだろうか?
みたいな感じでメタ的な説明文になっていまして、カリバーの左目に至っては
筆者の視力は0.1で乱視なうえ、オマケに最近は老眼も進んで、この原稿を書くのにも一苦労です
なんて書き手の話になっていますw
こういうのって苦手な人もいると思いますけど、マリオRPGの雰囲気によく合っていますので、個人的にはアリかなと思います。
惜しいところ
原作よりも手応えが薄れている
本編の手応えは原作よりも薄れています。
予感はしていたんですが、「アクションコマンドのボーナス」や「3人わざ」の追加によって戦闘を楽に進めることができますので、難易度ノーマルでも簡単に感じました。
特に「3人わざ」は強力で、ボスに使ったら3割くらい削れたりしますので、めちゃくちゃ簡単になっています。
一応、難易度を上げる追加要素として「きょうてき」というステータスが強化された敵が出現するようになったんですけどねぇ。
戦闘を有利にするシステムの方が追加されていますので、相対的に見るとだいぶ簡単になっています。
難易度エンジョイだったらまだしも、ノーマルでこのバランスはどうなんでしょうかね?
まあぼくが原作をやり込んでいるのも大きいとは思いますが、難易度ハードも用意してくれると原作プレイヤーとしては嬉しかったですね。
※あくまでも原作ファン目線の意見であって、初心者でしたらアクションコマンドのタイミングが難しくて十分に手応えを味わえるという声もあります。
良くも悪くも忠実なリメイク
良いところでも挙げたように、本作は原作を忠実に再現しています。
その点は称賛するべきだと思いますし、よくやってくれたと思いました。
しかし、一方では忠実すぎて新鮮味に欠けるところがあります。
特に序盤は何十回もプレイしましたので、マリオとクッパが戦うシーンとか、キノコ大臣にこれまでの出来事を説明するシーンとか。
懐かしさはありますが、意外性には欠ける印象で、新作ならではの驚きは少なく感じました。
まあこの点は良くも悪くも任天堂のリメイクゲー全般に言えることですかね。
任天堂のリメイクゲーって忠実に再現するタイプが多くありまして、例えば「ゼルダの伝説」は「夢をみる島」「時のオカリナ」「ムジュラの仮面」がリメイクされました。
これらのタイトルはグラフィックがキレイになったり、遊びやすく改良されています。
しかし、ストーリーやマップなどはほとんど変わってなかったんですよね。
そういう訳で原作を遊びまくっていると新鮮味に欠けるところがあったんですが、今作でもその点は共通しています。
個人的に「マリオRPG」は本当に大好きな作品ですのでそれでも嬉しかったんですが、欲を言えば没になったステージとか、仲間キャラのサイドストーリーとか。
そういったものを追加してほしかったですねぇ。
リメイクってそんなしょっちゅう出来るものじゃなくて、出来たとしても十数年先でしょうから、そう考えるともっとやりようはあったんじゃないかと思います。
スーパーマリオRPG (リメイク)のレビューまとめ
ここまで「スーパーマリオRPG」の感想を語っていきました。
簡単にまとめると
- 原作愛が詰まった最高のリメイク作!
- ちょっと簡単になっているが、原作を忠実に再現している!
といった感じです。
リメイクって失敗することもありますけど、本作は丁寧にアレンジしている印象で、遊んでいる時は「え?ここも再現しているの?」って突っ込みたくなりました。
難易度は下がっているので手応えを求めていると物足りなく感じるかもしれませんが、クリア後の要素は遊びごたえがありますので、上級者の方もある程度は満足できると思います。
いやホント、マリオRPGずっと前からリメイクしてくれないかなぁって思っていましたので、今回遊ぶことができて嬉しかったです。
開発スタッフのみなさん、改めてありがとうございました!
こんな人には特におススメ。
・原作プレイヤー。
・RPG初心者。
こんな人にはおススメできない。
・本編の手応えを求めている人。
・ボリュームを求めている人。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
本記事の動画版