どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は、ニンテンドーeショップの裏事情を語っていきます。
Switchのeショップでは本当にたくさんのソフトが配信されていますが、その裏ではグレーなソフトもあったりするんですよね。
あきらかにユーザーを騙すことを意図して販売するソフトとか、フリー素材だけで作られた安上がり過ぎるソフトとか。
色々あるんですが、最近増えてきているのが、AI生成機能を使って作られたと見られる粗悪なソフトです。
Hentai Girls、Hentai World、アニメ ガールズ、アニメ パラダイス等など。
どこかで見たことあるようなアニメ絵を使ったセクシーな感じのゲームが増えています。
これらのゲーム、全部買ってクリアしたんですが、色んな問題を抱えていると思いました。
ハッキリ言いますけど、これらのゲームはeショップで売って良い水準に達してません。
そこで、今回は注意喚起も兼ねて紹介することにしました。
後半ではeショップにつきまとう問題点も語っていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
ゲーム内容について
まずはこれらのゲームがどんな内容なのか触れていきます。
みなさん、写真のゲームは何をするものだと思いますか?
こういう美少女が出てくるゲームって文章を読んでいくこと中心のビジュアルノベルであることが多いんですが、こちらのゲームは違います。
パズルゲームです。
で、その内容がですね、色々と問題なんですよ。
というのもこちらのゲーム、よくあるスライドパズルになっていまして、問題を解いていくと女の子の服が1枚脱げていきます。
これを繰り返していくと女の子が下着姿になるので、男性からしてみたら嬉しい展開になるんですが、用意されてる問題があまりにも少ないんですよ。
例えば「Hentai Girls」は6種類のステージと4つのレベル。合計すると24問しかありません。
1つ1つの問題は30秒とか1分でクリアできてしまうので、全ての問題をクリアするまでに10分。
遅くても20分とか30分とか、そのくらいで終わっちゃうんですよ。
その割に定価はめちゃくちゃ高くて、通常版ですと2,885円もします。
良いですか?たった数10分でクリアできるものが2,885円です。
この価格帯ですと10時間くらい遊べるのが普通なのに、たったの数10分。いくらなんでも割高ですよね?
まあセールで199円とかになっているので、この値段でしたらギリギリ許容範囲かもしれませんけど、少なくとも定価で買ったら大損です。
恐ろしいのが、「Hentai Girls」と全く同じ内容のゲームが増えていることです。
例えばこちらの「アニメ ガールズ」と「アニメ パラダイス」「Hentai World」。
全部違うゲームに見えますが、実はみんな同じ内容だったりします。
つまり、スライドパズルをやって女の子の服を脱がして、数10分でクリアできてしまう寂しい内容になっています。
もっと言っちゃうと6枚くらいのイラストとBGM、スライドパズルの演出だけで構成されたお粗末な内容になっています。
もちろん値段も割高で、どのタイトルも2,845円とか、内容の割にめちゃくちゃ高いです。
1タイトルくらいポツンとあるくらいだったらまだわかるんですが、こうも同じようなゲームがeショップに溢れ返るのは良くないと思いました。
例外として、「Hentai Project」は16種類の絵柄に3つのレベルがあって、計48問を収録しています。
その一方で値段は470円に収まっているので、本作に関してはそこまで高いとは思いませんでした。
まあクオリティはフリーゲーム以下ですし、本作に関してはなぜか日本語に非対応なので、おすすめはしませんけどね。
とりあえずぼくがプレイしたソフトのクリアタイムと問題数をリストにしてみます。
どれもすぐにクリアしていますよね?
これらのゲームは女の子の肌色に価値がありますので、プレイタイムだけで価値があるのかを判断するのはお門違いだとは思いますが、その辺りにも裏事情があるので、次の項目でお話します。
AI生成によるイラストの可能性
こちらのゲーム。
一見すると可愛いらしい感じですが、AIの画像生成で作られた可能性が高いです。
公式の説明文 には「手描きのアニメ・アート」と「※メーカーによる説明です」の注釈付きで書かれていますけどね。
どのイラストレーターさんを起用したのか表記されていませんし、ネットでも多くの方がAIによるものと仰っていますので、十中八九AIでしょうね。
実は最近、AIの技術が急速に進歩していまして、誰でも簡単にハイクオリティなイラストを作ることができるようになりました。
例えばこちら のアプリではプロが描いたようなイラストを簡単に生成することができます。
ただ、実際には色んなイラストレーターさんのデータを元にAIが生成しているので、どこかで見たことあるような絵になったり、コンピュータによるものなので、ちょっと違和感があったりします。
でも手書きよりはずっと早く作れますし、商用利用も基本的には合法なので、色んなところで使われているんですよね。
その辺はまあ時代の流れですし、受け入れないといけないところはあると思いますが、最近はAIで簡単に作れるのを良いことに低クオリティなコンテンツが量産されています。
今回紹介した「Hentai Girls」や「アニメパラダイス」「Hentai World」なども該当すると思うので、これ以上増えるのはどうかと思います。
そういうゲームばかりになってしまったら良作が埋もれてしまって不健全な市場になってしまいますからね。
そのためかパソコンゲームを販売しているSteamではAIの画像生成を使って制作されたタイトルが販売不可になりました。
一方でeショップでは販売できますので、それもあってAIの画像生成で作られたタイトルが物凄い勢いで増えていると推測します。
もちろんAIの画像生成を使うこと自体が悪とまでは思いませんが、現状は雑に使ったタイトルが目立っているのが現状です。
とりあえずAIにイラストを描いてもらって簡単なパズルゲームに仕上げるとか。
フリーゲーム以下のタイトルが2,800円とかで売られていますので、これは任天堂側も対策を練ったほうが良いと思いました。
ニンテンドーeショップの闇
ここまでAIの画像生成で作られた粗悪なゲームが増えていることをお話しました。
これだけでもグレーですが、そうは言ってもマイナータイトルです。
「色々問題なんだろうけど、そんな誰も知らないゲーム、買うやついないだろ」
と感じた方もいるかもしれません。
ですが、実際には結構売れていまして、売上ランキングの上位にも入っていたりします。
なぜこんなにも売れているのか?
実はそこにもカラクリがあったりします。
eショップでは
- ピックアップ
- NEW
- セール
- ランキング
- もうすぐ発売
といった感じで複数のタブがありまして、そこから買いたいゲームを選んでいきます。
特に目立ってるのが、
- 新発売のゲームを優先して掲載する「NEW」
- 安くなっているゲームを紹介する「セール」
- 今売れているゲームを紹介する「ランキング」
ですね。
各タイトルはこれらのメニューのわかりやすいところに載るのかどうかで露出が大きく変わっていきます。
もっと言うと売上にも左右されますので、売り手側はできるだけ上の方に載せようとするんですね。
で、今回紹介したタイトルはですね、そういったeショップのカラクリを利用して販売数を増やそうとしています。
「そんなの当たり前じゃん」と思うかもしれませんが、やっていることが露骨すぎるんですよ。
ここからはその辺りの話をしていきます。
1つめは、色んなセットパッケージを強引に発売していることです。
追加コンテンツをセットにしたスペシャル版とか決定版とか拡張版とか。
そういう名前を付けて、全く同じ内容のゲームを毎週のように販売してるんですよ。
そうすると定期的に新発売のゲームとして上の方に掲載されるので露出度を高めることができるんですね。
で、売上が上がりやすくなると。
よくeショップに「AAAクロック」という時計のゲームを見かけますよね?
こちらも究極版とか色んな名前を付けてセットパッケージを定期的に販売しているので、それもあってeショップで見かける頻度が増えています。
ただ、「AAAクロック」もズルいことをやっていまして、追加コンテンツと言っても2種類とか3種類のスキンを加えているだけなんですよ。
そこが変わっているだけなのに、究極版とか変な名前を付けて毎週のように新作の顔をして売っています。
で、そういうことを今回紹介したAIのゲームでやっているんですよ。
たった1つの絵柄を追加しているだけなのに、新作の顔をして毎週のようににeショップの上の方へと浮上します。
これだけだったら百歩譲るとして、これらのタイトルは頻繁にセールしています。
それも90%オフとかとんでもないくらい値下げしてるので、200円とか、100円とかで買えてしまいます。
この価格ですと気軽に買えますので、
って感じで買っちゃう人が増えるんですよ。
で、売上の本数が上がっていって、売上ランキングの上位に入ります。
すると、
という人が増えて、さらに販売本数が増える仕組みになっています。
実際、今回紹介したタイトルはセール中はよく売れていたようで、人気ランキングに入っているところを見かけました。
ランキングはSteamとかにもありますが、そちらは販売金額で順位が決まります。
ですので安値でたくさん売ってもそこまで上位に行きませんが、eショップでは販売本数で順位が決まりますので、もう安く売ったもん勝ちになってるんですよ。
そういうわけなので、今回紹介したタイトルのように二重価格で売って売上を稼ぎ、ランキング上位に無理やり入れさせるタイトルがチラホラあります。
それも戦略だとは思いますが、こう粗悪なゲームが売れまくるってのは不健全なので、任天堂さんも対策をしてほしいです。
SteamのようにAI生成のコンテンツは販売禁止にするとか、フィルター機能を設けて特定の会社のゲームは表示させないようにするとか。
そういった改善策が必要だと思うんですよ。
※「みまもり設定」で子供の年齢に満たない商品の情報が閲覧できなくなる機能はあります。
低品質なソフトが増えているeショップ
そもそも、eショップには低品質なソフトがかなりの勢いで増えています。
明らかにフリー素材だけで作られた個人制作のソフトとか、チープな一枚絵を垂れ流しながら30分未満で終わってしまうソフトとか。
Google PlayやSteamに並んでいそうなソフトが目立っています。
もちろん低品質なソフトだからこその魅力もあると思いますが、あまりにも増えすぎるようだと良作が埋もれてしまいます。
ましてや任天堂ハードの場合、ライトユーザーも多いですから、低品質なソフトで溢れかえってしまうのは健全ではありません。
なぜ、eショップにこのようなソフトが増えてしまったのでしょうか?
最大の要因が、任天堂がソフトを販売するまでの障壁を下げたことにあります。
かつてeショップでソフトを発売する場合、CEROによるレーティング審査を受けることが義務付けられていました。
しかし、2020年9月からはIARC(アイエー・アール・シー)によるレーティング審査にも対応。
いくつかの条件はありますが、CEROの審査料金を支払わずに販売できるようになったのでハードルがグッと下がりました。
その影響でSwitchのソフトラインナップがさらに増加しましたが、その代償として低品質なソフトが増えてしまったんですね。
厄介なのが、IARCの審査を通過したソフトは悪評が広まりにくい状況にあることです。
今はネットが普及しているので低品質なソフトが出回ると悪評が飛び交うものですが、低品質なソフトをまとめた某wikiはIARCの審査を通過したソフトに関しては審査の対象外にしていたりします。
そのため期待外れだった大手の大作ゲームなどと比べると悪評が広まりにくい状況でして、今もこうしているうちに誰も知らない低品質なソフトが量産されて行っている状況なんですね。
また、eショップにはレビュー機能が搭載されていませんので、そのゲームが面白いのか?面白くないのか?
パッと見で判断することができなくなっているので、その点も厄介に感じます。
と感じた方も多いと思います。
が、任天堂は2019年に行われた株主総会質疑応答 にて
プラットフォームを運営している当社が、発売を認めるソフト、認めないソフトを恣意(しい)的に取捨選択すると、ゲームソフトの多様性や公平性を阻害することになってしまうと考えています。
と仰っていました。
つまり、CEROやIARCの審査を通過したら販売できるようにしているようで、任天堂自身は発売を認める、認めないといった判断は行っていないようなんですね。
Switchソフトは本数が多いので大変だとは思いますが、最近はいくらなんでも質の管理がおざなりになっていますから、早急に何とかするべきです。
その昔、アタリショックっていうのがアメリカで起こっていました。
どういうものなのかといいますと、アタリというゲーム機がかつてありまして、一時期はものすごい売れていたんですよ。
でもある時から低品質なソフトで溢れかえってしまって、あっという間にブームが過ぎ去ってしまったっていう過去がありました。
で、任天堂はファミコンもそうならないよう、徹底的な品質管理を行っていたわけなんですが、Switchのeショップに関してはそういうことをやれていないのが現状です。
任天堂のソフトが目立っているのでアタリショックの再来はさすがに起こらないと思いますけど、現状のeショップはかつてのような安心感がなくなっているように感じます。
そういう訳なので、我々ユーザー側も自衛しないといけません。
自衛する方法は色々ありますが、まずはよくわからない会社のゲームは買わないようにするのが良いでしょうね。
ニンテンドーeショップでは発売元にカーソルを合わせてボタンを押すとその会社が過去にどんなゲームを販売したのかわかるようになっています。
それを見て怪しいソフトばかり売っているように感じたら買わないようにするとか、そういった対策をすることをおすすめします。
それでも気になった場合、ネットで調べてみるとか、信頼できる人の情報を参考にすると良いでしょうね。
今は色んなところでおすすめソフトを紹介していまして、任天堂公式はもちろん、ゲームを紹介するYouTuberさんも増加傾向にあります。
そのようなところで紹介されているソフトは一定の水準に達しているでしょうから、購入の判断材料としておすすめです。
本記事の動画版