【レビュー】ロックマンDASH2 エピソード2 大いなる遺産 [評価・感想] 粗さが無くなり丸くなった

2000年4月に発売されたPS「ロックマンDASH2 エピソード2 大いなる遺産」を今回はレビューします。
PS「ロックマンDASH2 エピソード2 大いなる遺産」は「ロックマン」シリーズの世界観を一新し、
ジャンルを3Dアクションに変更したシリーズの2作目です。
PSP版、パソコン版も発売されています。

良いところ

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3Dアクションゲームとしての楽しさ

前作で感じられた3Dアクションゲームとしての楽しさは、今作でもしっかりと感じられました。
広大なフィールドを走り回って敵を倒し、お金を稼いでアイテムを購入したり、
サブイベントを攻略してレアアイテムを手に入れたり・・・。
前作同様寄り道要素は色々あるので、本編を進めるのに疲れたら息抜きをするのが良いです!

ダンジョンやボス戦に関しては、より「ゼルダの伝説」っぽくなった気がします。
ダンジョンはより複雑な構造になり、謎解き要素が増えていましたからね。
ボス戦に関しても単に撃ち合うだけではなく、フィールドの仕掛けを利用して敵をひるませたりと、
より頭を使った戦いが求められるようになっていました。

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前作よりもスケールアップ!

前作は1つの大きな街と数個ダンジョンが用意されていた程度で、こじんまりとしていました。
しかし、今作では各大陸を飛行船に乗って冒険する形式に変わったため、
スケールの大きさは前作から大幅にパワーアップしています。

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ロケーションのバリエーションも多彩になり、
前作のような自然がいっぱいなフィールドはもちろん、砂漠地帯、雪原地帯などが加わり、
ダンジョンの背景も多彩になった事からより飽きにくくなったと思います。

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さらにパワーアップしたキャラクターの多彩な表情

前作はPS1ソフトでありながらもローポリゴンで作られたキャラクターの表情がコロコロ変わり、
カクカクな見た目なのにも関わらず生きている感じがしました。
今作ではその点がさらにパワーアップしており、キャラクターによっては変装したり、
ジト目を見せてくれたりと、前作以上にキャラクターがアニメチックに描かれています。
トゥーンレンダリングという技術が珍しかった2000年に、
それもプレイステーション1のソフトでここまでするとは大したものです。

また、グラフィック自体も前作からパワーアップしていて、
動きこそはまだ直角的なものの崖にぶら下がる事で発生したポリゴンのめり込みは改善されており、
テクスチャもより細かくなっています。操作性の悪さも改善されていて、
前作から2年半も経っているだけの事はありますね。

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やり込み要素がパワーアップ

やり込み要素は、前作以上にあると思います。
いくらお金があっても購入するものが無くなりませんし、
とある試験を受ける事でいくつか存在するサブダンジョンに入れますからね。
ミニゲームの中には完全に勉強みたいなものがあって、
「脳トレの先駆け!?」と思ってしまいました。

個人的に合わない&気になったところ

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家具の要素がイマイチ

お店で家具を購入することができるんですが、
地味過ぎて飾ってもあまり変化を感じません。
こんなものにお金を使うんだったら、実用的なアイテムを買いたいです。
ここはプレイステーション1の弱点が露呈してしまった感じ。

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相変わらず置き去りになってしまう後半の展開

後半のストーリーは、相変わらず駆け足でプレイヤーが置いてきぼりになってしまいます。
とにかく話がいきなり飛躍しすぎなんですよね。
「え?ちょっと待って?今の何?」と何度思った事か。
続きがありそうなところでエンディングを迎えるし。

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エピソード1をやらないと置いてきぼりになってしまう

本作はエピソード2ということで、エピソード1と完全に話が繋がっています。
しかし、そのエピソード1は別売り販売のPS「トロンにコブン」に収録されているため、
そちらを購入しない限りはいきなり置いてきぼりになってしまう事でしょう。
※PSP版はエピソード1も含めて収録されているので安心ですが。

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探索をする楽しさが薄れた

本作は複数の大陸で構成されており、それぞれに繋がりはありません。
そのため前作のように各ダンジョンは繋がっておらず、
意外な抜け道を探す楽しさは無くなっていました。
展開自体も大陸到着→困っている人を助ける→ダンジョン攻略と、
悪い意味で「ゼルダの伝説」のようにパターン化していて先の展開が読めてしまいます。


粗が多かった前作の反省点を活かした作りになっていました。
一方では前作よりも個性が薄れている部分もあり、丸くなってしまった印象もあります。
完成度は上がっているけど、前作の尖った点が好きだと物足りなくも感じますね。

こんな人には特におススメ。
・3Dアクション好き。
・アニメ好き。

こんな人にはおススメできない。
・ローポリゴンが苦手な人。

ロックマンDASH2 エピソード2 大いなる遺産/お気に入り度【65/100%】
プレイした時間・・・約15時間
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10件のコメント

ロックマンDASHはキャラクターと世界観が秀逸で、その中でずっと遊んでいたくなるという意味で時のオカリナに通じる所があります
DASH2はその世界観とキャラクターの個性が大幅にパワーアップしているので前作が好きな人には堪らない作品だと思います
Ep2と書かれていますがEp1はただの体験版兼オマケ程度の作品なので無理に遊ぶ必要はないですよ
(トロンにコブン(あと宝島Z)は世界観を広げるためにやっておいた方が良いですが)
流石にいまやるとローポリが目に余るのでHDでリメイクして欲しいところですが、DASH3があの体たらくではこれっぽっちも期待できないでしょうね
今いまだにファンがいる貴重なIPを活用しないなんて勿体無い話です

DASH3には期待していたんですけどねぇ・・・
ファンの熱意だけじゃ世の中は回らない現実を思い知らされました

ロックマンDASHシリーズは名作で本当に何度遊んだ事か…!
エピソード1は体験版レベルですが本作でトロンが言う「この前あの子(ロール)を誘拐したけど」のこの前とはエピソード1の事なので当時トロンにコブンを遊んでいなかった人にとっては「そんな事あったの!?」かもしれません笑
封印の鍵を集めるまでは空賊と遺跡を巡って戦う正に飛空挺冒険活劇モノ、なんですがその後の展開がね…w
前作ラストで思いっきり次回に続く!をやってしまったうえ三部作には出来ない売り上げの都合上すべての真相が今作の後半に怒濤のように押し付けられてしまいました…。ゲーム史に残るゼノギアスかこれか、という後半ポカン展開(苦笑)
要するに古代人最後の生き残りであるマスターが作ったイレギュラーハンター的存在だったロックマン・トリッガーとそのバックアップだった猿のデータは大いなる遺産の正体、人類再生プログラムによる古代人の復活を阻止しようとした事でユウナや特にセラ達に異端視され…ってどこが要するにだ!(笑)
ゲーム性的にはゼルダ好き、物語的にはエヴァ好きが楽しめそうだからぜひオススメしたい。
あと声優と世界観的にラピュタ好きにもかなw

>MGMの名無しさん
>ロックマンDASHはキャラクターと世界観が秀逸で、その中でずっと遊んでいたくなるという意味で時のオカリナに通じる所があります
そうですね、時のオカリナに近いところがあると思います。
僕はPSPでプレイしたのでエピソード1も含めてやりました。
HDリメイク、やってほしいんだけど難しそうだなぁ。

>JINOさん
あれはショックでしたね。もう5年も前になるのか・・・

>MGMの名無しさん
>ロックマンDASHシリーズは名作で本当に何度遊んだ事か…!
凄い思い入れのあるコメントをありがとうございます。
プレイしていてもっと詰め込みたかったんだろうなーと感じました。
予算や売上の関係上、難しかったんだろうなぁ。
海外で大きな売上を見込めない3Dアクション系は厳しいですね。
ゼルダがなぜ、あれだけ詰め込められるのかと言われると、
海外での人気が大きいんだなーと本作をプレイして思いました。
ロックマンDASHの方が日本のサブカル要素が多いので、
こういうゲームもまた出てもらいたいもんですが。

この前PSP版ロックマンDASH2購入したあとに
kentworldさんが
記事にしていてびっくり!
前作は持っていないのですが
エピソード2のみじゃ楽しめなさそうなら
前作購入考えようかなw

>(ノ ・◡・)ノ❤❤さん
グッドタイミングですね!
エピソード1はPSP版に収録されているので安心してください。
誤解のないように書いておきますが、
ロックマンDASH 1→ロックマンDASH 2 エピソード1→
ロックマンDASH 2 エピソード2といった感じになっていて、
購入されたタイトルにはロックマンDASH2のエピソード1と2が収録されています。
ややこしくてすみません。

PSP版のロックマンDASH2はエピソード1と2が
入っているのですね。
パッケージのタイトルには
『ロックマンDASH2 エピソード2 大いなる遺産』
って書いてあるから勘違いしちゃいますね。

>(ノ ・◡・)ノ❤❤さん
確かにややこしいですよね。
当時、プロモーションのために生まれた産物ですw