【徹底比較】マリオカートのワールドと8 DX、面白いのはどっち?

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は新旧2つのマリオカートの比較レビューをしていきます。

先日、Switch2で「マリオカート ワールド」が発売されました。

このゲーム、今までの「マリオカート」にはない挑戦をしていて、前作から大きく変化しています。

そのため前作とは対象的なところが多く、これは2作を並べて語ると面白いと思いました。

記事の構成上、多少のネタバレが含まれていること。

新作の「マリオカート ワールド」はアップデートで仕様が変更される可能性があることなど、ご留意いただきたいことがいくつかありますが、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいです!

補足

※マリオカートワールドは更新データVer 1.1.2。マリオカート8 デラックスはVer 3.0.5時点での感想です。

ボリュームの多さ

まずはボリュームについて。

この点は人によって意見が変わると思いました。

単純なボリュームだけを見ると、「ワールド」の方が多いです。

本作はコースがオープンワールドになっていて、広大な世界の中に30もの固定コースがあります。

そのうえでコースとコースを繋ぐ道中があって、そちらがなんと202種類。

固定コースと合わせると232種類もあるので、めちゃくちゃ多いです。

しかも新モードとして「サバイバル」「フリーラン」が追加されているので、全てを遊び尽くそうとしたら数百時間は余裕で超えます。

一方の「8 デラックス」は初期状態だと48コース。コース追加パスを購入することで96コースになります。

単純に数字だけを見ると「ワールド」の半分以下ですが、一概に比較はできません。

というのも「8 デラックス」のコースは多くが固定式だからです。

コースが固定式になると、テクニカルなカーブや大胆なギミックをたくさん盛り込むことができるので、1レースだけでも充実感を味わうことができます。

「ワールド」の場合、そういった固定コースが30程度に留まっているので、考え方によっては「8 デラックス」の方が多いと感じるかも知れません。

この辺りは追加コンテンツに期待したいところですね。

「8 デラックス」は10年の積み上げを経て今のボリュームになったので、「ワールド」も時を重ねることで固定コースが倍増する可能性があります。

とりあえず現時点で言えることは、単純なボリュームだけを見たら「ワールド」。

固定コースだけを見ると「8 デラックス」の方が多いと言ったところですね。

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コースの形式

続いてはコースの形式について。

この点に関してはそれぞれの良さがあると思いました。

まず「8 デラックス」では周回制のコースが多くあって、3周したらゴールになる形式が大半を占めています。

中には1周する毎に走行するルートが変わったり、大きなコースを1周するセクション制のコースもありますが、基本的には王道の形式です。

一方の「ワールド」も同じルートを3周するコースもありますが、それよりはコースからコースを大陸横断して、そのうえで固定コースを1周する形式が大半を占めています。

この形式の場合、同じルートを2度も走行しないので、常に新鮮なレースを楽しむことができます。

ですが、数回のプレイでは印象に残りにくいので、コースに愛着を持つのに時間が掛かってしまいました。

なぜ印象に残りにくいのかと言いますと、道中の多くは直線が目立っていて、固定コースほどは差別化できていないからです。

その固定コースにしても1周したらゴールになるレースが多いので、普通にレースをするだけでは覚えるのに時間が掛かります。

ただタイムアタックをしたり、フリーランでアイテムを集めだすと一変。

コースのショートカットや全体の構造が分かってくるので、これまで通り愛着を持つことができました。

という訳で「8 デラックス」の方がコースを覚えやすくなっていますが、「ワールド」も隅々までプレイすると徐々に覚えてくるので、長く遊んでいると印象が変わってきます。

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コースのギミック

続いてはコースのギミックについて。

この点に関しては「8 デラックス」に軍配が上がる印象です。

本作のコースは周回制が大半を占めていて、その中にギミックがぎっしり詰め込まれています。

反重力や水中エリアといった本作独自の要素はもちろん、コース毎に専用の障害物が設置されていたりして、充実感が凄いです。

一方の「ワールド」もスケール感を活かした仕掛けが散見されて凄いんですが、大半が道中なので、「8 デラックス」と比べたら淡白なところがあります。

道中も凝っているところは凝っていて、歴代シリーズの敵キャラクターが配置されていたり、峠や巨大ブリッジみたいなエリアを走行するとか。

退屈しないように工夫されているのは伝わってくるのですが、固定コースほどはテクニカルなカーブが少ないですし、計算された仕掛けがあるとは言えません。

加えて「8 デラックス」で見られた反重力や水中エリアもなくなっているので、特徴的な仕掛けも減っています。

一応、水上を走行するエリアが追加されていますが、絵的な変化は少ないので、ギミックとしてのインパクトは薄いかな。

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アクション性

続いてはアクション性について。

この点に関しては「ワールド」の方が強いです。

本作では「チャージジャンプ」「ウォールラン」「レールスライド」が使えるようになりましたが、この影響でアクション要素が強くなりました。

ウォールランとジャンプアクションでコースの内側を進んだり、レールスライドとジャンプアクションでレールからレールへ進むとか。

非常にテクニカルなアクションを繰り出せるので、上手く行くと気持ち良いです。

ただ絶対に覚えないといけないのかというとそうではなく、普通にプレイする分にはできなくても問題ありません。

先ほども話したように、本作はアイテム運に左右されるところがあるので、ある程度の段階までならチャージジャンプなどを使えなくても上位を取れることができます。

かくいうぼくも新アクションをロクに使えない段階でも150CCのグランプリで全て優勝できましたし、オンラインのサバイバルでもドン勝できました。

ただタイムアタックみたいな実力主義のモードですと、チャージジャンプやウォールランは重要になってくるので、極めたい人は覚えたほうが良いでしょうね。

Pスイッチミッションには今作からの新アクションを練習できるものがあります。

特に「マリオカートスタッフもビックリ」「ヘイホーカーニバルマスター!」辺りは今作から新アクションをフルに使った手強いミッションになっているので、練習には最適です。

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使えるキャラクターの種類

続いては使えるキャラクターの種類について。

この点に関しては作品ごとに傾向が大きく異なっています。

「8 デラックス」では42体。追加コンテンツを含めると全50体のキャラクターが使えます。

一方の「ワールド」では50体。衣装チェンジを含めると実に153体ものキャラクターが使えます。

こうしてみると「ワールド」の方が多く感じますが、実はリストラキャラもたくさんいて、クッパ7人衆を始め、実に22体ものキャラクターが続投できませんでした。

その中には「スプラトゥーン」のインクリング。「どうぶつの森」のむらびとやしずえさん。

「ゼルダの伝説」のリンクといったほかの任天堂キャラクターが含まれていますし、Miiもリストラされてしまいました。

変わりに初登場したのが、敵キャラクターとNPCドライバーです。

敵キャラクターは過去作でも参戦していましたが、今作ではクリボーやサンボ、プクプク、フィッシュボーンのような手がないキャラも参戦しました。

そのうえウシやカニ、ゆきだるまみたいな障害物として登場したキャラクターも参戦しているので、かなりカオスな顔ぶれですw

そのため友達とレースをしていると、見た目のシュールさで盛り上がったりするので、よりコミュニケーションツールの色が強くなったと思いました。

ただ前作で片鱗を見せていた「任天堂カート」の色が薄まったので、スマブラのような展開を期待すると物足りなく感じるかも知れません。

この辺りは今後の追加コンテンツに期待でしょうか。

プロデューサーの矢吹さんは海外のインタビューで、

他のゲームのキャラクターがこの世界に追加するのは違和感があるように思えた。

そして、マリオの世界のキャラクターだけで十分な数にできたので、必要性を感じなかった。

といったニュアンスの発言をされていましたが、追加コースを別の島として配信するとかしたら区分けされるので、新展開に期待しています。

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ゲームバランス

続いてはゲームバランスについて。

どちらもアイテムのおかげで初心者が逆転できるようになっていますが、「ワールド」の方が運に左右されやすい印象です。

大きな要因となっているのが、同時に走行するレーサーの数が倍増したことです。

「8 デラックス」が12台である一方、「ワールド」では24台ものキャラクターとレースをします。

その一方でアイテムを2個持てる点が継承されているので、特にオンラインでは混戦になる可能性が上がりました。

アイテムを食らってもさほどスピードダウンしなかったり、「キラー」にぶつかっても転倒しなくなるなど、ストレスを軽減しているところはありますけどね。

それでも被弾率が上がっているので、「8 デラックス」よりも順位の変動が大きくなっている印象です。

あとはアイテムに関しても使いにくいものが増えています。

「8 デラックス」に登場した「コイン」や「ゲッソー」はもちろん、

  • 叩くとコインがたくさん出てくる「ハテナブロック」
  • コインの落としながらコースの中央を進んでいく「ゴールデンこうら」
  • 使うと大ジャンプする「ハネ」
  • ライバルたちを変身させたり、前方に妨害キャラが出現する「カメック」

など、ジワジワと状況を変えるようなアイテムも増えている一方、「パワフルキノコ」がめちゃくちゃ強くなっているので、運に左右されやすくなっています。

この辺りはパーティゲームと見るかレースゲームとして見るかで印象が変わると思いました。

みんなとワイワイ楽しむ分には良いんですが、実力勝負で挑みたい場合、「8 デラックス」の方がハマる可能性が高いです。

ただ「ワールド」にはウォールランやレールスライドといったトリックアクションが追加されています。

これらのアクションを使いこなせるようになると初心者との差が開くようになるので、運ゲーに見せかけた実力ゲーだったりしますw

特に固定コースの場合、トリックアクションを使うことでショートカットできるエリアが山のようにあるので、実は上級者ほど楽しいゲームです。

まあオンラインでは道中コースが選ばれる可能性も高いので、トリックアクションを使えるポイントはそこまで多くなかったりしますが(更新データVer.1.1.2以降は「おまかせ」を選択しても道中コースも出るようになったので尚更)。

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1人用のやり込み

続いては1人用のやり込みについて。

この点に関しては「ワールド」の方が充実しています。

本作には「レース」のほか、「バトル」「タイムアタック」といったお馴染みのモードが収録されていますし、新モードとしては「サバイバル」と「フリーラン」が追加されました。

加えて「隠しキャラクター」「追加コスチューム」「ステッカー」といったやり込むことで解禁される要素も多いので、1人プレイだと「ワールド」の方が長時間ハマりやすいです。

「8 デラックス」の場合、「8」のバージョンアップ版ということもあって最初から解禁されている要素が多くあって、主なやり込みはタイムアタックやオンラインのレート上げでした。

それがまた楽しかったりしますが、1人で遊んだら淡々としているところがあるので、「ワールド」でやり込める要素が増えて嬉しいです。

特に嬉しかったのが「フリーラン」の収集要素でしょうか。

このモードではオープンワールドマップを自由に走行できるんですが、その中には「Pスイッチ」「ハテナパネル」「ピーチメダル」が設置されています。

設置されている数は「Pスイッチ」が394で、「ハテナパネル」が150。「ピーチメダル」が200もあるので、コンプリートするには相当な時間が掛かります。

ぼくの場合、100時間以上プレイしてもコンプできませんでしたw

いやぁまさか「マリオカート」にこんな凄いやり込み要素を盛り込むとは!?あまりの物量に驚きましたw

特にPスイッチミッションはそれぞれ専用のミニゲームに挑戦できるので、それを394も用意するとは凄いです。

まあクリアした場所がマップ画面に記されなかったり、集めてもステッカーしか貰えなかったりして、オープンワールドゲーム感覚で遊ぶと気になる点も多いんですけどね。

それでもこれだけ広い「マリオ」の世界を自由に探索できるのは今作が初になるので、ファンとしてはたまりません。

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BGM

続いてはBGMについて。

この点に関しては「ワールド」に軍配が上がると思いました。

本作には新曲のほか、200曲以上のアレンジ楽曲が収録されています。

これがとんでもないクオリティで、マリオファンを本気で泣かせに来ています。

アレンジ楽曲って原曲を越えられないこともありますが、本作の場合、編曲のセンスが抜群で、また違った良さを感じました。

個人的にハマったのが、「スーパーマリオ64」の「ウォーターランド」です。

原曲は水中をイメージした清涼感のあるアレンジだったんですが、本作ではジャズ調になっていて、聴いているとめっちゃ癒やされます。

まさかこんなにも大胆にアレンジしてくるとは!?

原曲も好きでしたが、アレンジ曲はさらにハマりましたw

しかもこのゲーム、新曲の完成度も凄いんですよ。

「千本桜」のような和ロック調の「プクプクフォールズ」、涙腺崩壊させる「レインボーロード」の最終セクションなど、名曲のアレンジに混ざっても埋もれないくらいの神曲が揃っているので、サントラが出たら絶対に買いたいですw

一方の「8 デラックス」はというと、こちらも素晴らしい曲が揃っています。

「ウィンドガーデン」のフレーズが使われた「スカイガーデン」、「ヨッシーアイランド」の「アスレチック」アレンジなどなど。

新曲・アレンジ楽曲共に飛び抜けていますが、「ワールド」の圧倒的な楽曲群と並んでしまうと、さすがに分が悪いです。

ただ「8 デラックス」に関してはサウンドテスト的なモードが収録されている一方、「ワールド」にはまだ実装されていません。

そのため好きな時に聴くことはできないので、そこは今後のアップデートに期待かな。

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バトルモード

続いてはバトルモードについて。

どちらも面白いと思いましたが、「8 デラックス」の方が洗練されている印象です。

どのマップも程よい広さになっているのでライバルと出会いやすいですし、ルールも5種類と充実しています。

一方の「ワールド」はマップが24台で対戦すること前提の広さになっているので、少人数で対戦した場合、ライバルと出会うのがやや難しくなってしまいました。

ルールにしても変更が加えられていて、ふうせんバトルで手持ちの風船が全部割られてしまった場合、復帰できなくなりました。

そのうえスコアも0になってしまうので、リタイアした時のペナルティが厳しくなっています。

それ以外のルールにしても「8 デラックス」にあった「パックンVSスパイ」「ドッカン!ボムへい」「いただきシャイン」がなくなっているので、現状は存在感が薄くなっています。

「8 デラックス」の場合、前身となる「8」を経て進化という前例があるので、「ワールド」も今後に期待といったところでしょうか。

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マリオカート ワールド VS マリオカート8 デラックス比較レビューまとめ

ここまで新作マリカと旧作のマリカの比較レビューをしていきました。

結論としては、レースゲームとしての完成度は「8 デラックス」。

コースのスケール感やワチャワチャ感は「ワールド」の方に軍配が上がります。

そのため純粋な「マリオカート」を求めると「8 デラックス」の方が好かれやすく感じますが、同作は10年もの時を経て調整されてきた歴史があります。

そう考えると発売されたばかりの「ワールド」は伸びしろがある訳なので、数年後にはまた違った印象を持つかも知れません。

個人的には現段階でも「ワールド」の方が気に入っています。

「マリオカート」としてみると人を選ぶところがあるのは否めませんが、それでも広大なマリオの世界をドライブできること。

歴代シリーズのアレンジ楽曲が収録されていることはマリオファン。任天堂ファンとしては最高で、気が付いたらずーっと遊んでしまいます。

なので純粋に「マリオカート」を楽しみたい時は「8 デラックス」を。ドライブを楽しみたい時は「ワールド」みたいな感じで遊ぶ分けていきたいと思います!

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本記事の動画版

 

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