どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は、「スマブラSP」の続編は発売されるのか、議論していきます。
人気対戦アクションゲームシリーズの「大乱闘スマッシュブラザーズ」。
マリオやピカチュウ、カービィを始めとする人気キャラクターが集結している点。
相手を場外にふっ飛ばして勝敗を競う点が好評で、今や世界的な人気を誇るシリーズに化けました。
そんなスマブラシリーズですが、正直なところ、続編を出すのが難しくなっていると思うんですよね。
ここまでの話を聞かれた方の中には
と思われている方もいるかも知れません。
ぼくもね、なんだかんだで発売されるとは思っていますよ?
スマブラは昔から「続編は出ない出ない」言われていたのに結局6作も発売されましたからね。
でも、現実的に考えると続編が出る可能性はどんどん低くなっていると思うんですよ。
ここからは「スマブラSP」の続編がなぜ、発売される可能性が低いと思うのか?
次回作を発売するにはどうすれば良いのか?を語っていきますので、ぜひ、最後までご覧になってください。
目次
スマブラの新作を出すのが難しい理由
その1:肥大化しすぎている
スマブラの新作を出すのが難しい1つめの理由としては、肥大化しすぎているというものがあります。
1999年に発売された初代スマブラのファイターは隠しを含めて12体でした。
12体というのは当時の対戦アクションゲームとしては決して多い数字ではありません。
ですが、スマブラのファイターはコンピューターゲームシリーズの代表的なキャラクターです。
どのファイターにも原作が存在するので、原作者の了承を貰ったり、監修を受けたりしないといけません。
そのため通常の対戦アクションゲームよりもファイター1体作るだけでも大変だと思うんですよ。
そんな中でスマブラのファイターは作品を重ねる毎に増加していきます。
2作目のスマブラDXでは倍増して25体に。
3作目のスマブラXでは35体。
4作目のスマブラforでは追加コンテンツを含めて58体。
そして、最新作の「スマブラSP」では追加コンテンツを含めて実に86体ものファイターが参戦を果たしました。
こうしてみると、雪だるま式で大きくなっているのが分かりますよね?
次回作を出すとしたら100体は出さないといけないと流れになっていますが、簡単には行かないと思います。
というのも今回の「スマブラSP」は前作の資産を生かしたからこそ生まれたからです。
その証拠にディレクターの桜井政博さんが執筆された単行本には
ゲームシステムをガラリと別のものにするか、いままでの延長線上にするかを考えましたが、結果的には後者を選んでいます。でないと、ファイター数は3分の1程度になっていたでしょうね。
と書かれています。
「スマブラSP」は86体ものファイターが参戦していますが、それは、前作の延長線上だからこそ実現できたんですね。
まあ、次回作も延長線上でいくのもアリだとは思いますが、ディレクターの桜井政博さんは否定的な見方をされていまして、IGNのインタビュー記事 では
少なくとも、現在のファイターを全員保持して、キャラクターが増え続ける方向には進まないと思います。そのようなゲームを(今後開発されるであろう)新しいシステム上で作るとなると、それだけで予算オーバーになってしまうのではないでしょうか
と仰っています。
そうなるとガラリと変えた新作が有力になってきますが、その際には様々な部分を刷新する必要があります。
グラフィックとか、ゲームバランスとか。
次に出るとしたらSwitchの後継機になるでしょうから、このくらいの変化は必要になってきます。
その際に問題なのが、これまでの資産を使い回せないことです。
こちらの画像をご覧ください。
左が「スマブラX」のマリオ。右が「スマブラSP」のマリオです。
一見すると同じように見えますが、よく見ると細かい部分まで作り直しているのが分かりますよね?
しかもスマブラはアクションゲームになるので、作り直しているのはグラフィックだけではありません。
挙動から動き、攻撃範囲なども含めて作り直しています。
そうなるとゲームバランスも含めて再調整しなければならないので、例え過去に参戦したファイターだったとしても新キャラを作るのと同じくらいの手間がかかってしまうんですね。
こんな状況の中で前作よりもボリュームを増やすとしたら、次回作はスタッフを数千人規模にするか、10年かけて開発する必要があります。
その2:リストラが許されない風潮がある
スマブラの新作を出すのが難しい2つめの理由としては、リストラが許されない風潮があることです。
過去に発売された作品ではリストラされてしまったファイターが出てきました。
「ファイアーエムブレム」のロイとか、「MOTHER 3」のリュカとか。
マイキャラにされていた方からは悲しみの声が聞こえてきました。
ファイターのリストラは許されない。
そんな風潮がスマブラにはあると思うんですよね。
なぜ、そんな風潮が生まれてくるのかと言いますと、スマブラはキャラゲーの側面も強いからです。
先程も話したように、スマブラのファイターはコンピューターゲームシリーズの代表的なキャラクターです。
原作が存在するので、スマブラに参戦する前から愛着を持っている人が多くいます。
そういった事情があるので、他のゲームシリーズよりもリストラされた時に苦情が出てくる可能性が高いと思うんですよ。
だからこそ、「スマブラSP」の全員参戦は大きな話題になったんだと思いますけどね。
次も同じようなことをやっても「スマブラSP」ほどの訴求力は生まれてこないと思うので、割りに合わないと思うんです。
それよりは参戦ファイターをガラッと変えるとか、グラフィックとかゲームシステムを刷新した方が新作としての訴求力は生まれてくると思います。
え?開発者の目線に立ちすぎだって?
たしかにね、ぼくが話していたことは開発者目線のものなので、消費者としては「そんなの知ったこっちゃねえ」なんです。
だから、例えグラフィックが美しくなったとしても、ゲームシステムが新しくなったとしても、ファイターのリストラは許されないんですね・・・
スマブラにはそういった事情があるので、次回作を出すのが難しくなっています。
実際、開発側もこの辺りは問題視しているようで、ディレクターの桜井政博さんはファミ通のインタビュー記事で
次回作でファイターを削るなど、ユーザーをガッカリさせるような行為をしてまで『スマブラ』を出すべきなのかどうかは、考える必要があるでしょう
と仰っています。
その3:桜井政博さんに頼りすぎている
スマブラの新作を出すのが難しい3つめの理由としては、桜井政博さんに頼りすぎているというものがあります。
スマブラは1作目の頃から桜井政博さんが一貫してディレクターを担当しています。
企画作りから参戦ムービーのプロットまで、彼が担当したからこそ一定のクオリティを保つことができました。
ですが、桜井政博さんも1人の人間です。
生涯スマブラを作り続ける訳にもいきませんし、別の新作を作ってほしいというニーズもあったりします。
部下に引き継ぎできたら良いんですが、どうやら引き継ぎが上手く行っていないようで、ファミ通のインタビュー記事では
正直、自分がたいへんなので人に任せたいとは思っています。実際に試してみたこともあるのですが、うまくいっていないのが現状なのです。
ゼロを1にする以外の部分ではできるかもしれませんが、何もないところからのとっかかりを作ることに関しては、まだ糸口を見つけられていない段階です。
と仰っています。
桜井さんは2つのコントローラを同時に操作するとか、常人ではなし得ないことをできてしまう人ですから、なかなか後続が見つからないんだと思われます。
スマブラの次回作を出す方法
その1:運営型の方式を強化する
ここまでスマブラの新作を発売するのが難しい理由を3つ挙げていきました。
肥大化しすぎている、リストラが許されない風潮がある、桜井政博さんに頼りすぎている。
この点を踏まえたうえで新作を出すにはどうすれば良いのか考えてみたところ、2つの案が思い浮かびました。
1つめは、運営型の方式を強化することです。
かつての「スマブラ」はアップデートができなかったので、パッケージを発売したらそれでおしまいでした。
それが「スマブラ for」からはアップデートができるようになったので、発売後もゲームバランスが調整されたり追加コンテンツが配信されました。
もし、ガラリと変えた次回作を出すのであれば、この流れをさらに強めたら良いと思うんですよね。
開発期間とか、そのほか諸々の事情で次回作はファイターなどのリストラが免れない状況です。
でも、リストラがあったらユーザーがガッカリしたり、批判されてしまう。
その打開策として思い付いたのが運営型の方式を強化することです。
つまり、最初は新キャラ中心で展開して、そこからリストラ組を数年かけて追加する感じですね。
ただ、受け止め方次第では不完全な状態で商品を売ることになりかねませんから、いっそのこと、基本プレイ無料で売り出すのも手だとは思います。
基本プレイ無料ですと、ユーザーは最初にお金を払う必要がなくなりますから、サービス開始時に一部のファイターがリストラされていたとしても許してくれると思うんですよね。
それに近年の対戦ゲームは基本プレイ無料が主流になっていたりします。
「フォートナイト」や「エーペックスレジェンズ」はもちろん、「PUBG」も基本プレイ無料になることが発表されました。
また、「ボンバーマン」シリーズの最新作も基本プレイ無料になりましたし、Xboxで人気「Halo」シリーズの最新作、「Halo INFINITE」もマルチプレイに関しては基本プレイ無料です。
今はそんな流れが対戦ゲームにはありますので、スマブラの次回作が基本プレイ無料になるのは自然な流れだと思うんですよね。
ここまでの話を聞かれた方の中には
と思われている方もいるかも知れませんが、安心してください。
最近の課金システムはですね、ゲームを有利にするものは減っていて、見た目だけを変えるものが中心となっています。
だったらあまり売れないんじゃ?と思われるかもしれませんが、これが意外と売れるんですよ。
例えば基本プレイ無料の「フォートナイト」は2年間で1兆円の収益を上げたことが話題となりました。
スマブラはキャラ人気も高いので、もし、コスチュームを販売したらめちゃくちゃ売れるでしょうね。
ただ、この方法にも2つほど問題点があります。
1つめは、任天堂の理念に反することです。
任天堂はソフトの高い価値を認めてもらえるように活動をしているので、基本プレイ無料のゲームには否定的な見方をしていました。
任天堂の元社長である故・岩田聡氏は2011年のGDCでこう話しています。
私たちは、お客様にどうしてもソフトの高い価値を認めていただきたいのです。
(中略)
我々が生み出すものには価値があり、我々はその価値を守るべきなのです。
つまり、任天堂はお金を出してでも遊びたくなる部分に力を入れている会社なので、無料で遊べてしまうゲームを売り出したくないのが本音なんですね。
時代の流れを考えるとスマブラの次回作を基本プレイ無料で売り出すのは妥当ではあると思うんですが、任天堂の理念に反するものではあるので、そこが課題になってくると思われます。
2つめの問題は、桜井政博さんの力なしでは難しいことです。
スマブラをガラリと変えるのでしたら、これまで開発に携わってきた桜井政博さんのディレクションがないと破綻する可能性が出てきます。
ただまあ、この辺りは内部事情に関わってくるものなので、部外者であるぼくは上手く引き継ぎを行ってくださいとしか言えないのが正直なところです。
その2:延長線上の道を進む
スマブラの次回作を出すもう1つの方法としては、延長線上の道を進むというものがあります。
具体的に言いますと、「スマブラSP」を土台に新パッケージを発売するような感じですね。
例えば今後、Switchの後継機が出るとします。
その際に「スマブラSP」を高画質化したパッケージを発売するとか、リマスターのような感覚で新作を出すのもアリだとは思います。
下手にイジると賛否が分かれてしまいますから、それだったら大して変えずに新作を出すのが平和だと思うんですよね。
何よりも桜井政博さんに頼らなくても差し支えがないので、開発の難易度は低めに感じます。
ただ、この手段は逃げでもありますし、ファンしか買わなくなってしまうので、先細りが見えてしまいます。
スマブラの人気を維持させるのであれば、いずれはガラリと変える必要があるでしょうね。
全体のまとめ
ここまで「スマブラSP」の続編が発売されるのか議論してきました。
冒頭でもお話したように、スマブラの新作はなんだかんだで発売されるとは思っています。
スマブラは今や任天堂の主力タイトルで、新型ゲーム機の売上を牽引する役目を担っていますからね。
Switchの後継機でスマブラの新作が出ないのは考えにくいですから、なんとしてでも出してくると思っています。
ですが、実現させるのが困難であることも事実ではあるので、今回はその辺りをみなさんに伝えるためにお話しました。
ディレクターの桜井政博さんはIGNのインタビュー記事でこう仰っています。
「必ず新作が開発されるとは思わないほうがいい」
スマブラはこれまで、当たり前のように新作が発売されてきましたが、実際にはそうではないんですね。
数多くの奇跡が重なったことで生まれたシリーズなんです。
これからもそんな奇跡が起こり続けるとは限りませんので、もし、数年後にスマブラの新作が発表されたら有り難く思いたいですね。
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