ジレンマを抱えているポケモンとスマブラ


ポケットモンスター、大乱闘スマッシュブラザーズ
今もなお人気のシリーズですが、どちらも大きなジレンマを抱えていると思います。
それは、新作が発売される度にモンスターやプレイアブルキャラクターを増やさないといけない流れになっているからです。
ポケットモンスターの場合はモンスターの種類が151→251→386→493→649→721→802→807。
大乱闘スマッシュブラザーズの場合はプレイアブルキャラクター数が12→25→39→49(DLCで+7)と増えていきました。
初期の作品と比べたら数倍に膨れ上がっているのが分かり、雪だるま式で大きくなっているのが分かりますね。
前作のゲームエンジンを使いまわし、新キャラを付け足すような状況だったらまだ良いと思います。
しかし、時代の流れに乗るため、いずれはゲームエンジンを刷新しなければなりません。
ずっとそのままだとモデリングや動きが時代遅れになるでしょうし、新たなマップデザインを作りにくくなるなど制約が増えていくでしょうからね。
そんな時に困ってくるのが、これまでの素材を使い回せない事です。
例えばこちらの画像をご覧ください。左がWii「大乱闘スマッシュブラザーズX」のマリオ。右がWii U「大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U」のマリオになります。
一見すると同じように見えますが、よく見ると細かい部分まで作り直しているのが分かりますね。
しかも「大乱闘スマッシュブラザーズ」の場合、アクションゲームなので作り直しているのはグラフィックだけではありません。
挙動からモーション、リーチなども含めて作り直しているのでゲームバランスも含めて再調整しなければならず、新キャラを作るのと同じくらいの開発工数がかかっていると思います。
なので、開発側からしたら「ゲームエンジンを刷新して色々パワーアップしたので前作で影が薄かったキャラクターはリストラさせてw」となるのは人情ではないでしょうか?
でも、すべてのユーザーにそんな事を理解してもらうのは不可能ですし、理解する必要があるのかも微妙なところなので、リストラは許されないんですね・・・
実際、「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズでは少数ながらもキャラクターのリストラが行われましたが、やはり、批判もありました。
例えばロイがリストラされた!リュカがリストラされた!ミュウツーがリストラされた!とか。
その結果、一部のキャラクターはダウンロードコンテンツで復活を果たしましたが、それだけ、本シリーズではリストラが許されないんですね。
なんと言ってもキャラクター人気が極めて高く、それぞれに思い入れを持っている方が沢山いますから。
かくいう僕もドンキーコングがリストラされたら何ていうのか分かりませんからw
GC「マリオパーティ5」でリストラされた時は悲しかったw
ゲームエンジンの刷新が仇となった例
過去にはゲームエンジンの刷新が仇となり、批判が集中してしまった作品もありました。
例えばPS4「ストリートファイターV」やPS4「龍が如く 命の詩。」。
これらの作品はゲームエンジンを刷新した代わりにそれまで足し算で増えていった素材を作り直した関係で前者はプレイアブルキャラクターが。後者はプレイスポットの種類が前作から大きく減ってしまい、ユーザー評価を落とす要因となってしまったんですね。
別に批判するユーザーが悪いとも思わないし、前作からボリュームダウンさせてしまった開発者が悪いとも思いません(後者は限度がありますが)。
ユーザー側は要素が足し算されているゲームに慣れているでしょうから、そこで引き算が発生したら文句が出るのも無理はないです。
一方、開発者側はゲームエンジンの刷新によってそれまで培ってきた素材を捨ててイチからすべてを新しく作り直す事になる訳なので、ある程度は過去にあった要素をリストラしてその代りに新要素を盛り込みたくなる気持ちも分かります(新ハード一作目ではありがちな話ですが)。
どちらにも言い分があるだけに難しい話ですね・・・
Switch向けの最新作はどうなるのか!?
これからニンテンドースイッチ向けに「ポケットモンスター」と「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズの最新作が発売になります。
この記事を執筆している時点では詳細不明ですが、特に「ポケットモンスター」の場合は高確率で前作からゲームエンジンが刷新されているでしょう。
そうなってくると気になるのが、これまでのポケモンが続投され、なおかつ新ポケモンが登場し、魅力的なストーリーや新システムを盛り込めるのか?という事です。
Switch基準のグラフィックでそれをやろうとしたら開発工数が膨大に膨れ上がるのは容易に想像出来ますが、限られた期間の中で果たしてまとめられるのでしょうか?
海外のゲームみたいな人海戦術だったらなんとかなりそうではありますし、「ポケットモンスター」シリーズはそれだけの人員を導入する程の売上が見込めるのは確かですが・・・。
ポケットモンスター、大乱闘スマッシュブラザーズ。
これらのシリーズは未だに高い人気を博していますが、現在進行系で雪だるまのように肥大化しているのはどこかで折り合いを付けなければならないと思います。
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これは任天堂に限らずソニーやカプコン全てのメーカーに言えることですけど、雪だるま式でキャラが増えるゲームばかりですね。(特にシリーズ物でキャラ操作)使えるキャラが増えるのは嬉しいですけど、減るのは悲しいですよね。
操作キャラはユーザーが使いたいキャラとメーカーが使って欲しいキャラは完全に一致とはいかないですよね。
最近のゲームは開発エンジンは作品に左右されますよね。確かに良くなった部分もあるけど悪くなった部分もあるので評価は変わってきます。操作キャラが何人もいたゲームやストーリー、ミニゲームがあったゲームが次作でキャラが使えなくなったり、遊べるモードやストーリー、ミニゲームがなくなっていたら残念な気持ちになりますものね。
改めてゲームメーカーは大変な仕事なんだなあと感じてしまいますね。