どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回はニンテンドーダイレクトの歴史を振り返っていきます!
ニンテンドーダイレクトは、任天堂自らが最新情報を直接お伝えする映像コンテンツ。
開催する毎に大変な盛り上がりを見せていまして、同時接続者数が200万人を超えて日本最高記録を更新したこともありました。
YouTubeチャンネル「KENT for 任天堂ゲームレビュー」でも大人気で、関連動画を投稿する度に色んな方がコメントしてくれます。
そんなニンダイですが、当初はここまで盛り上がることはありませんでした。
Ustreamでの同時接続者数は3万人弱で、トータルでの視聴者数は13万人。
一般層からの注目度は控えめで、一大イベントと言えるものではありませんでした。
それがここ数年はゲームの祭典的な存在となっていまして、開催する度に爆発的な視聴数を記録しています。
なぜニンダイはここまで大きな存在になったのでしょうか?
本記事で詳しく語っていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
2011年:ニンテンドーダイレクト誕生
時は遡ること2011年10月21日20時。
任天堂は公式サイト、ニコニコ生放送、Ustreamにてニンテンドーダイレクトを放送することにしました。
発表されたのは僅か2日前の10月19日。
配信の形式は事前に編集された動画をインターネット上でリアルタイムで流すというもので、YouTubeでいうプレミア公開のような感じとなっています。
発表イベント自体は過去にも行っていましたが、国内のゲームユーザーにターゲットを合わせた形式は初の試みでした。
なぜ任天堂はこのような番組を配信することにしたのでしょうか?
大きな理由となるのが、任天堂が発信した情報がユーザーに歪んだ形で伝わるケースが増えていたことです。
2011年当時、任天堂は商談会やプレスカンファレンスを通じての情報公開を中心に行っていました。
これらのイベントは小売店やゲームメディア向けに行われていたもので、開催時間は平日の昼間。
ユーザーの多くはリアルタイムで確認することはできず、情報が広まるのはメディアによるニュース記事。
もしくは公式サイトに遅れて掲載される動画とテキストからでした。
しかし、メディアから伝えられる情報は必ずしも正確なものではありません。
ひどい時には公式発表を無視して新型ゲーム機の新しい機能を憶測で拡散したり、文脈を無視して恣意的に言葉を抜き出すこともあったので、何か報道される度に任天堂自身がプレスリリースなどで報道された内容を否定しないといけない状況でした。
特に2011年前半はWiiの失速。
3DSの立ち上げ失敗によって任天堂への先行きが不安視されていた時期だったので、
「任天堂の悪口を書けばアクセス数が増える」
と言われていたくらいです。
加えて当時はまとめブログ全盛期。
某掲示板などに書かれた任天堂の否定的な文章をまとめることで爆発的なアクセス数を稼げた時代でしたので、思わぬ形で情報が広まるのは日常茶飯事でした。
そんな状況のなか、2011年9月13日にニンテンドー3DSカンファレンスを開催。
このイベントでは「モンスターハンター4」や「トモダチコレクション 新生活」などが初公開され、任天堂の国内イベントとしては初となるインターネットでの生中継をしました。
すると、平日の昼間にもかかわらず大きな反響となり、直後には3DSの販売台数が増加。
大きな新作が発売された訳でもないのに本体の販売が伸びるという当時としては珍しい現象が巻き起こりました。
この結果を受けて岩田元社長は
「インターネットで直接多くのお客様にメッセージをお伝えできる時代が来ているのではないか?」
「その体験がソーシャルメディアを通じて直接ご覧にならなかった方々にも広がっていく可能性があるのではないか?」
「投資家とユーザーへの製品に関する情報発信は明確に分けるべきではないか?」
と確信。
インターネット配信を通じてゲームユーザーに「直接!」情報を発信するニンテンドーダイレクトを発足することにしました。
とは言え第一回目の放送日は10月21日。
3DSカンファレンスから1ヶ月ちょっとしか経っていないということで、発表内容は小粒なものでした。
主な情報としては「マリオカート7」の通信機能紹介。
「ひらり 桜侍」「いつの間に交換日記」などの3DS向けダウンロードソフトの発表。
サプライズ枠としては
- 新旧のヒーローキャラが共演する3DダンジョンRPG「ロストヒーローズ」
- 音を使った斬新な遊びが楽しめる「キキトリック」
- このダイレクト終了後に配信された「疾走すり抜けアナトオス」
の情報初出しくらい。
動画の分数は40分以上もありましたが、1タイトルに10分近くも尺を設けるなど、今ほど濃厚なものではありませんでした。
雰囲気もニュース番組に近い感じで、BGMは無音。
進行も岩田元社長が淡々と喋る感じで、一般人からするとやや堅苦しいところがありました。
その一方でファンの間では好評で、岩田元社長による聞き取りやすい解説。
独特なイントネーションが話題となり、当時人気だったUstreamの同時接続者数は3万人弱。トータルでの視聴者数は13万人となりました(※参考記事)。
今となっては少なく感じますが、当時はスマホの普及率が低く、動画配信はパソコンで見るのが普通だった時代です。
それでこの数字は健闘している部類で、年間でも上位に入ります。
この結果を受けて岩田元社長は手応えを感じたようで、投資家とユーザーへの製品に関する情報発信は明確に分けることを決意。
投資家向けの情報は決算説明会などで行い、ユーザー向けの情報はニンテンドーダイレクトなどを通じて発信することにしました。
そして、ここからニンテンドーダイレクトの快進撃が始まります。
2011年末~2013年:怒涛のペースで配信
2011年12月27日正午には早くも第2回目を配信。
「新・光神話パルテナの鏡」「ファイアーエムブレム覚醒」の発売日決定など、翌年3月以降に発売される3DSソフトの情報を中心に発信しました。
さらにニンダイの後に配信された「NEWラブプラス」の体験映像では、姉ヶ崎寧々さんが「いわたくん」と岩田元社長に向かって声を掛けるシーンが挿入。
一部では大きな話題となりました。
その後は2012年2月、4月、6月、8月と2ヶ月に1回ペースで配信。
「ドラゴンクエストX」「New スーパーマリオブラザーズ 2」などのビッグタイトルに関しては単独のダイレクトを配信する形式を取り、多様化していきます。
日本国内で配信された回数は2012年が21回。
2013年に至っては26回と怒涛のペースで配信していきました。
注目したいのが、開催する度に岩田元社長が体を張った演出を盛り込んでいたことです。
ニンダイのテーマでもある「直接!」と同時に行うハの字のポーズは回を重ねる毎に大振りとなり、冒頭では「脳トレ」風のポリゴン岩田として登場することもありました。
特に「直接!」のポーズはゲストのクリエイターも真似するほどの名物となり、ニンダイを象徴するアイコンとなりました。
他にもTwitterのことをトゥイッターと独特なイントネーションで口にしたり、レゴの姿になって登場したり。
毎回、何かしらのネタを盛り込んでいました。
こういった愛嬌のある演出が好評を博し、岩田元社長の知名度は急上昇。
メディアだけではなくゲームユーザーの間でも知れ渡り、任天堂の社長=岩田聡氏というイメージが強まりました。
視聴者数も好調で、2012年9月13日に配信された「Nintendo Direct Wii U Preview」はUstreamの年間ランキングで6位にランクイン(※参考記事)。
2013年1月8日に配信された「Pokémon Direct 2013.1.8」に至ってはUstreamの年間ランキングで1位にランクインを果たし、最大同時接続者数は6.1万人を記録しました(※参考記事)。
さらに当時YouTubeで公開されていた「Nintendo Directチャンネル」では「とびだせ どうぶつの森Direct」が110万再生を記録。
これはリアルタイム配信の後に公開されたアーカイブ的な動画ですが、「ニンテンドーダイレクト」を知らない人にも広まったようで、「とびだせ どうぶつの森」のヒットに貢献しました。
こうした取り組みによって「ニンテンドーダイレクト」の知名度は徐々に上昇。
任天堂の新しいマーケティング戦略として定着しました。
しかし、2014年。ニンテンドーダイレクトにとって大きな危機が訪れます。
2014年~2015年:配信ペースが鈍化
時は流れて2014年。
この頃になると「大乱闘スマッシュブラザーズ」の参戦ファイター発表がニンテンドーダイレクトの名物コーナーとなりました。
「大乱闘スマッシュブラザーズ」は人気ゲームキャラクターが集う対戦アクションで、作品を重ねる毎に新ファイターが増えています。
ニンダイではそんな「スマッシュブラザーズ」の新ファイターを発表する場としても定着しました。
大きな要因となったのが、
- リアルタイムで情報が公開される
- 色んなゲームキャラクターが参戦することから総合ダイレクトとの相性が良い
- 数十秒の意味深な映像を流してから大発表する手法を取っていた
ことです。
これは、インターネットの生配信だからこそ生きる手法に感じます。
みんなが同じタイミングに視聴して、SNSなどでリアルタイム中継をするからこその一体感が生まれるわけですからね。
一気に情報を見せるのではなく、数十秒の前置きを設け、ユーザーに考える余地を与えることでその瞬間の話題を共有しやすく感じます。
2014年のニンダイを例に出しますと、2月14日の総合ダイレクトではリトルマックが。
4月9日のスマブラダイレクトではゲッコウガが。
8月29日の3DSダイレクトではシュルクの参戦が注目を集めました。
いずれも当時としては衝撃的な発表で、「今度のスマブラではこんなキャラが参戦するのか!?」と話題になった記憶です。
そんなニンダイですが、同時期に案内役の岩田元社長が胆管腫瘍を患ってしまい、療養することになりました。
胆管腫瘍とは、胆管に発生するガンに近いものです。
幸いにも早期に発見したようで、6月24日に切除手術を。
お盆明けには復帰を果たし、8月29日の3DSダイレクトでは久しぶりを姿を見せました。
その際には「体力もかなり回復した」と仰っていましたが、顔つきは以前と比べてやつれた印象でした。
そのためか以前と比べて配信ペースは遅くなり、2014年の配信回数は11回。
前年から半減以下となりました。
そして2015年4月2日に配信された総合ダイレクトで岩田元社長は
55歳のおっさんが毎回すべてのソフトを紹介し続けるやり方を今後も漫然と続けていていいのか
とお茶目な表現を含めながら広報の森本さんを案内役に任命。
完全に交代するわけではなく、一緒にソフトを紹介すると話されていましたが、同年7月。
岩田元社長の様態が急変し、胆管腫瘍のため55歳の若さでお亡くなりになられました。
この件は世界中で大きく報道され、大勢の方が悲しみに暮れます。
かくいうぼくも岩田社長の死去が公表された時は心にポッカリと穴が空いたような気持ちになりました。
あれだけ元気にニンテンドーダイレクトで新作ゲームの情報をお伝えしていた人が、こんなにもアッサリ逝ってしまうとは・・・。
任天堂社内でも大きな混乱があったようで、次期社長の座は約2か月間空席。
その後は常務取締役の君島達己氏が就任を果たしますが、ニンテンドーダイレクトはなかなか放送できず、実質的な休止状態となりました。
2015年~2016年:氷河期へ
岩田元社長が亡くなってから4ヶ月後の2015年11月13日。
実に半年ぶりとなるニンテンドーダイレクトが配信されました。
発表されたのはWii U「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」の発売決定や「スマブラ」のクラウド参戦などで、案内役はバトンを引き継いだ森本さん。
前回のニンダイでは表情が硬く感じましたが、半年間で経験を積まれたようで、自然な表情で紹介されていました。
続く2016年3月4日の総合ダイレクト。9月1日の3DSダイレクトでも案内役を務め、注目作を続々と発表。
これから3DSやWii U向けにどんな新作が発売されるのかを紹介しました。
が、その多くは任天堂製タイトル。
ソフトメーカーのタイトルは少なめで、内輪的な盛り上がりに留まってしまいました。
当時は3DS/Wii U共にハード後期であったのもありますが、任天堂ゲーム機はソフトメーカーのタイトルが弱い傾向にあります。
売れるのは任天堂のゲームばかりで、ソフトメーカーのタイトルは「モンスターハンター」や「妖怪ウォッチ」などのごく一部。
特にWii Uはその傾向が強く、2015年のソフト売上は実に9割が任天堂のソフトが占めていました(※参考記事)。
そんな状況もあって当時の任天堂ハードはソフトラインナップが減少。
2016年にはE3に合わせた発表イベントがなかったことから任天堂関連の情報すらも控えめで、ファンの間では強い飢餓感がありました。
そんな中、任天堂は大きく変わろうとします。
2017年〜2018年:新時代へ突入
2017年3月3日。
任天堂の新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が発売されました。
それに合わせてニンテンドーダイレクトもリニューアル。
2017年4月13日の配信からは番組の冒頭でロゴが流れるというスタイリッシュな演出が挿入され、案内役は企画本部副部長の小泉さんが。
ソフト紹介時のナレーションはスチャダラパーのBoseさんが務める形式となりました。
また、次の話題に移る時にはヘッドラインが挿入。
これからどんな情報が発表されるのかを先読みできるようになり、視聴者の興味を維持させるための工夫が垣間見えました。
発表されたのは「スプラトゥーン2」や「ARMS」の発売日決定など、Switchの新作が途切れずに発売されることを強調します。
その後は3ヶ月から4ヶ月おきに総合ダイレクトを配信。
案内役が小泉さんから専務執行役員の高橋さんに変わったり、ナレーションがBoseさんから声優の中村悠一さんに変わるなどの変化はありましたが、スタイリッシュな導入の演出。
興味をそそるキャッチコピーをソフト紹介の冒頭に挿入する形式は固定化され、新たなスタイルが定着します。
そんな新生ニンダイを象徴するのが、2018年3月9日の配信で発表された「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」です。
同作はSwitch向けに発売されるスマブラシリーズの新作ですが、発表までの流れが実に計算されたものでした。
ニンダイで「スプラトゥーン2」の追加コンテンツ「オクト・エキスパンション」を紹介した後にインクリングの映像を挿入。
スプラの新たな新作が発表されるのかと思いきや、インクリングの目がドアップになり、スマブラのロゴが映し出され、
- シリーズ最新作が2018年内に発売されること
- インクリングが参戦すること
をダブルで発表してきましたからね。
当時、リアルタイムで視聴した時は口から変な声が出てきましたし、続報が楽しみでなりませんでした。
その後は2018年6月のE3ダイレクトで詳細発表。
歴代ファイターが全員参戦することが明かされ、爆発的な盛り上がりを見せていきます。
そして同時期、ニンテンドーダイレクトを取り巻く環境は大きく変化。
3DSやWii Uが現役だった頃とは明らかに違う現象が起こります。
1つめはニンテンドースイッチの大ヒットです。
同ハードは2017年3月3日の発売以降、爆発的な売上を記録して、話題作が発売される度に勢いを増していきました。
「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」から始まり、「マリオカート8 デラックス」「スプラトゥーン2」「スーパーマリオ オデッセイ」「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」「ポケットモンスター ソード・シールド」などなど。
国内だけで300万本以上も売れるヒット作を続々と生み出しました。
その結果、任天堂への注目度が高まり、ソフトメーカーも続々と参入。
3DS/Wii U時代と比べても発売タイトル数が増加し、任天堂ハード市場が潤っていきます。
もう1つはインターネット上におけるパラダイムシフトです。
動画配信サービスではUstreamが無料プランを終了。
動画投稿サイトとして一斉を風靡していたニコニコ動画も2017年以降は勢いが衰え、有料会員数は2016年の256万人をピークに減少していきました。
それに反比例する形で勢力を拡大したのがYouTubeです。
YouTube自体は2005年から存在しましたが、2014年頃から動画配信をするYouTuberが大きな話題となり、収益性の高さから投稿者が増加。
ニコニコ動画で活動していた実況者が移行したり、VTuberという新ジャンルを確立したり。
影響力を持った個人がYouTubeに続々と集まりました。
さらに2018年にはYouTubeにてプレミア公開機能を実装。
事前に作成した動画を指定した時間にライブ配信できるようになり、ニンテンドーダイレクトもこの手法で公開されるようになりました。
ニンテンドースイッチの大ヒット、インターネット上におけるパラダイムシフト。
これらの現象に加え、スマホのさらなる普及によってインターネットユーザーが増加したことでニンテンドーダイレクトの認知度は加速度的に増していきます。
YouTubeにて公開された動画の再生回数は2018年3月9日の配信は90万回である一方、2019年9月5日の配信は176万回。
単純に再生回数だけを見ると僅か1年で2倍近くもの増加を見せています。
発表される内容もSwitchの普及によってさらに充実して、任天堂の人気タイトルはもちろん、ソフトメーカーの新作も続々と発表。
それまではプレイステーションを中心に展開していた会社もニンダイで初公開するケースが増えていき、宣伝の場として重宝されていきます。
しかし、またしても大きな災難が巻き起こりました。
2020年:パンデミックによって休止状態へ
時は流れて2020年。
ニンテンドースイッチの勢いは留まることを知りませんでしたが、ニンテンドーダイレクトはまたしても休止状態となります。
2月13日には総合ダイレクトが最後に公開されてから161日が経過してしまい、これまでで最長の空白期間を更新しました(※参考記事)。
その後は3月26日にミニダイレクトという形式で配信されましたが、いつもよりも規模が縮小されていたこと。
案内役なしでの進行だったこと。
予告なしの配信だったことからみんながリアルタイムで情報を楽しむことができませんでした。
この形式は2020年いっぱいまで続き、リアルタイムで情報を発信する総合ダイレクトは影を潜めてしまいます。
なぜ任天堂は総合ダイレクトを休止したのでしょうか?
詳細は不明ですが、パンデミックによる影響が大きいものだと言われています。
2020年、世界中で大規模なパンデミックが発生します。
その流れは日本でも広まっていき、連日、著名人の感染が報道。
マスクの常用が常識、不要不急な外出を控えることが要請され、自宅で過ごす時間が増えていきます。
そういった状況であったことからソフト開発の遅れが生じてしまい、紹介できるタイトルが減少。
そのうえで人が集まりやすいライブ配信を自粛せざるを得なくなった可能性があります。
反面、巣ごもり需要によってニンテンドースイッチの人気はさらに爆発。
「あつまれ どうぶつの森」は国内最大のヒットとなり、「リングフィットアドベンチャー」も品薄になるほどのヒットを記録しました。
2021年~:満を持しての再開。そして…
パンデミックの被害が拡大してから1年後の2021年2月18日。
ようやく総合ダイレクトを配信できる目処が立ち、以前のようにリアルタイム形式で最新情報をお伝えしました。
最初に発表されたのは「スマブラSP」のホムラ・ヒカリ参戦で、案内役を務めたのは過去のニンダイにも登場した高橋伸也さん。
久しぶりのニンダイということで注目度は非常に高く、YouTubeでの再生回数は222万回と過去最高を更新しました。
そしてこの頃からゲーム系のYouTuber、VTuberが増加したこと。
任天堂がプレミア公開機能を使ってYouTube向けにニンダイを配信していたことから関連動画が大幅に増えていきます。
インフルエンサーがニンダイをリアルタイムで視聴している時の反応動画。
ニンダイの感想を語る動画や生配信。
公開前にはどんな情報が飛び出すのかを予想する動画が増加して、ニンダイの知名度はさらに上昇します。
一方で配信の回数は固定化。
総合ダイレクトは2月、6月、9月に配信するのが通例となり、ポケモンの情報は「ポケモンプレゼンツ」という別のスタイルでの配信が定着しました。
そのため以前ほどは頻繁に開催することはなくなりましたが、その分1つ1つの密度が高まり、配信される毎にとんでもない数の情報が飛び出すようになります。
総合ダイレクトの場合、20タイトル以上は当たり前。
多い時には30タイトル近くの情報が明かされるようになり、任天堂ファンだけではなく、スクエニやカプコンなど、ソフトメーカーファンの間でも注目のイベントとなりました。
発表されるタイトルも人気シリーズの最新作だけではなく、「ゼルダの伝説 夢をみる島」「スーパーマリオRPG」といった名作のリメイク版。
Switch ONLINEで遊べる名作の発表。
長らく休眠していた「ファミコン探偵倶楽部」「風来のシレン」の復活など、ゲーム歴が長いユーザーほど興奮するようなタイトルの発表も相次ぎました。
そんな中、2024年6月にドワンゴがサイバー攻撃により「ニコニコ」サービス全般を利用できない障害が発生。
同時期に配信されたニンテンドーダイレクトはYouTubeのみで生配信を行なう形になり、いつも以上に人が集まりました。
同時接続者数は実に200万人。
これは「Snow Man Special Live ~みんなと楽しむ大晦日!~」の133万人を超える日本最大記録で、日本記録認定協会にも登録されました。
ニコニコのサービスが利用できないというイレギュラーな展開が起こした現象ではありますが、
- ニンテンドースイッチの大ヒット
- 巧みなマーケティング戦略によるユーザーの囲い込み
など、ここ数年に強化された任天堂の自力による影響も大きく、賞賛に値する結果に感じます。
ニンテンドーダイレクトの歴史まとめ
以上!ニンテンドーダイレクトの歴史を振り返ってきました。
2011年の第1回から13年。
ニンダイは様々な環境の変化によって一大イベントに成長を遂げていきました。
それ故にユーザーの期待度が高まりすぎているところはありますが、昔と比べて任天堂ハードにソフトが集まりやすい環境になっているので、これからも期待に応えてくれるものだと思っています。
いち任天堂ファンとしてはニンダイがあるからこそコミュニティが活発になっている印象です。
生配信でみなさんと感動を共有したり、終わった後に「あの発表凄かったよね」と語り合ったり。
リアルタイムでドデカイ情報がバンバン飛び出すからこそ盛り上がるところがあります。
当初は任天堂公式の情報発信番組として発足されたニンダイですが、
- 洗練された番組の構成
- リアルタイムでの視聴によるライブ感
- たまに挿入されるネタ要素
によって娯楽の側面も増している印象で、見ているだけで元気が出てきます。
経済効果としても大きくなっているので、これからもこの形式を続けてほしい。今はそう思っています。
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