どうも!KENT(@kentworld2 )です!
先日、「スプラトゥーン」はなぜ基本プレイ無料にしないのかを解説する動画をYouTubeにて投稿しましたが、こんなコメントが付きました。
Nintendoはオンライン有料が嫌だから嫌
ソフトで買うのはいいけどオンラインでお金を取るのが嫌だ
正直に言ってニンテンドーオンラインは廃止して欲しい。
などなど、「スプラトゥーン」自体は有料なのは良いけど、
オンラインプレイに追加でお金を払わないといけないのは嫌
というコメントが数十件も付きました。
ぼくとしては「オンラインプレイにお金を払うのは当たり前になっているのかな?」と思っていたのでその件に関しては触れなかったんですが、まだまだ反対の方が多いようですね。
実際、YouTubeチャンネルで行ったアンケートでも「賛成」に投票した方が76%である一方、「反対」に投票した方が24%。
人数で表すと4,000人以上も見られました。
と感じられた方もいるかも知れませんが、ぼくとしては反対派の意見もよくわかります。
いや、ぼく自身は賛成派ですし、これからもオンラインの料金を払っていこうと思うんですけどね。
任天堂がオンラインプレイをなぜ有料にしたのかが上手く伝わっていないのも確かだと思うんですよ。
そこで、今回は反対派の方の意見を拾っていき、そのうえでニンテンドースイッチオンラインがなぜ有料なのかを解説していきますので、ぜひ、最後までご覧ください。
目次
反対派の意見
その1:無料だったものが有料になった
まずはニンテンドースイッチオンラインが有料であることについて不満に感じている方の意見を拾っていきます。
特に見られるのが、無料だったものが有料になったことに対する不満でしょうか。
かつての任天堂ゲーム機ではオンライン料金が無料となっていました。
「ドラゴンクエストX」とか、「モンスターハンター3」とか。
いくつかの例外はありましたが、「マリオカート」などでオンライン対戦をする場合、任天堂に追加料金を支払う必要は一切なかったんですね。
Switchはもちろん、Wii Uや3DS。WiiやDSソフトでも発生することはなく、気軽にオンライン対戦ができました。
ところが2018年9月からはニンテンドースイッチオンラインがサービス開始。
1ヶ月プランですと306円。年間プランですと2,400円を支払う必要が生まれました。
この料金はオンラインプレイだけではなく、
- 対象のファミコン・スーファミソフトが遊び放題になる
- セーブデータのお預かり機能を利用できる
- 専用のスマホアプリを利用できる
- 加入者限定ソフトを遊べる
など様々な特典をセットにしたものですが、今まで支払う必要がなかったものに支払う必要が生まれたことに不満を感じる方もいるようです。
その2:家族に理解してもらうのが困難
ここまでの話を聞いて
なんてご意見を持たれた方もいると思いますが、反対される方の中には家族に理解してもらうのが困難であると述べられていました。
例えばこんな出来事があったらどうでしょうか?
お子さんがオンラインプレイをしたいんだけど、ゲームに詳しくないお母さんが許可してくれない。
そんな出来事が起こっているご家庭もあるようなんですね。
この点に関しては任天堂のゲーム機だからこそ起こってしまう問題に感じます。
任天堂のゲーム機はファミリー層にも人気が高く、お子さんや女性の方もよく遊ばれますからね。
また、無料と有料の壁は大きく感じます。
例え少額でも財布からお金を出すという行為は心理的な抵抗がありますからね。
そういった壁が生まれるからこそユーザーを選別することができてオンライン上でのトラブルが減るのも確かですが、ゲームに詳しくない親御さんに許可を貰うという意味では困った壁にも感じます。
その3:オンラインプレイが無料のゲームが増えている
続いて見られる意見が、オンラインプレイが無料のゲームが増えている点でしょうか。
フォートナイト、エーペックスレジェンズ、フォールガイズ。
これらのゲームは基本プレイが無料であることに加え、オンラインプレイの料金も発生しなかったりします。
しかもSwitch版をプレイする際も発生しませんから、「フォートナイト」などに慣れてしまっている方からしたら
と感じてしまうようなんですね。
もちろん、「フォートナイト」などの基本プレイが無料のゲームは課金で収益を上げる形式を取っていたり、バトロワというジャンルの関係上、プレイヤーの人数を確保しないといけない事情がありますので、単純な比較はできないんですけどね。
YouTubeの急上昇ランキングを見てもわかるように、今は「フォートナイト」や「エーペックスレジェンズ」を中心に遊ばれる方が増えています。
ですので、オンラインプレイに料金が発生することに違和感を持ってしまう人が出てくるのも不思議ではないと思っています。
また、パソコンのダウンロードゲームを中心に販売されている「Steam」もオンラインプレイには料金が発生しませんので、そちらを中心に遊ばれていますと、Switch ONLINEが有料であることに対して不満を感じてしまうようです。
ニンテンドースイッチオンラインが有料である3つの理由
その1:サービスをもっと充実させたい
ここまで反対派の意見をまとめてみました。
- 無料だったものが有料になった
- 家族に理解してもらうのが困難
- オンラインプレイが無料のゲームが増えている
といった感じですね。
では、Switch ONLINEはなぜ有料にしたのでしょうか?
任天堂の元社長である君島達己氏は2017年当時、日本経済新聞の取材 に対してこう話していました。
有料の方がきちんとお客さんにコミットできる
つまり、有料にすることでより満足行くオンラインサービスをお客様に提供できると考えているんですね。
実際、任天堂のオンラインサービスは有料になったことで豪華になりました。
100本以上のファミコン・スーパーファミコンソフトが遊び放題になったり、セーブデータをネット上に預けられるようになったり、対象のSwitchソフトが期間限定で遊び放題になったり。
また、任天堂ソフトのアップデートも以前と比べて頻繁に行われるようになりました。
「スプラトゥーン」シリーズは2年間に渡ってコンテンツが追加されていますし、「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」も発売からだいぶ経ってから新しいゲームモードが無料で追加されましたからね。
基本プレイ無料のゲームに慣れていると
と思われるかもしれませんが、任天堂ゲームの多くは買い切り型です。
最初にソフトの料金を支払えば大半の要素を遊ぶことができますので、本来でしたら発売した後はそんなに手を加えなくても良いんですよ。
でも、オンラインサービスの料金をお客様に払ってもらっているので、継続的なアップデートが必要になったと感じているようなんですね。
この点に関しては問題もありますので一概に良いとは言えませんが、100%だったものがアップデートで150%になるのでしたら有料になって良かったなとぼくは思います。
3DSやWii U時代はともかく、DSやWiiの時代ですと、発売後の無料アップデートはほとんどありませんでしたからね。
その2:長期的なサービスを展開するため
2つめの理由は、長期的なサービスを展開するためです。
実はユーザーがオンライン上でデータを送受信するためにはサーバーと呼ばれるコンピュータが必要で、任天堂はそちらにお金を払っているんですね。
必要な金額はデータ量が多ければ多いほど増えていくので、無料のままですと、長く続けるのが大変になってきます。
ちょっと話がそれてしまいますが、みなさんは大好きなゲームのオンラインサービスが終了になって悲しい想いをしたことはないでしょうか?
ああいったことがあるのは、利益が出せなくなって、サーバーの維持費を払えなくなったケースも多かったりするんですよね。
でも、何らかの理由でサーバーの維持費を回収できるとしたらどうでしょうか?
それだけで商売になりますから、長期的なサービスを展開しやすくなります。
サーバーの維持費を回収する方法としては、ゲーム内に広告を設置するのか?課金要素を強めるのか?
色んな方法があるとは思いますが、任天堂としては、ユーザーに少額の月額料金を払ってもらうことが最適解だと感じているようなんですね。
そんな意見を持たれる方もいると思いますが、あれはかなり無理をしていたと思うんですよ。
ゲームソフトの開発費が膨れ上がるなか、オンラインモードを搭載したのでサーバー代も支払わないといけない。
そんな状況に任天堂は陥っていたので、短命に終わってしまったオンラインサービスもいくつかありました。
代表的なのがミーバースです。
ミーバースはコミュニティ上にメッセージやイラストを投稿することができるサービスで、任天堂版Twitterのような立ち位置でした。
しかし、無料で展開していたことに加え、サービス開始から時間が経過する毎に不適切な書き込みが増えてしまったので、続けるのが困難になってしまったんですね。
具体的に言いますと、サーバーの維持費はもちろん、不適切な書き込みを削除する運営スタッフの人件費とか。
そういったものが膨れ上がってしまい、任天堂にとって美味しくないサービスになってしまったんですね。
「たられば」の話になってしまいますが、もし、今の時代に有料で展開していたら、不適切な書き込みも減って長続きしていたかもしれません。
他にもDSやWiiのオンラインサービスが2014年に終了するなんてこともあったので、無料で展開している3DSやWii Uのオンラインサービスが終了するのも時間の問題だと思っています。
この点に関してはピンと来ない方も多いと思いますけどね。
自前でオンラインコンテンツを作られたら理解できるんじゃないかと思います。
ぼくの場合、自分でサーバーを立ててブログ運営をするようになってから理解できるようになりました。
ぼくは「KENTWORLD」というブログを運営していまして、毎月、少額のお金を支払っています。
そのため放っておくと赤字になってしまうので、GoogleやAmazonの広告を張り付けて黒字にしようとしているんですね。
こんな感じでオンラインコンテンツには色んなお金が動いていますので、そのバランスが崩壊してしまったら閉鎖に追い込まれてしまうようになっているんですよ。
ですので、ぼくとしては、Switch ONLINEには長く続けてもらいたい。
という気持ちでお金を払っていたりします。
YouTubeに例えると、スーパーチャットとか、スーパーサンクスとか、メンバーシップみたいなものでしょうか。
ああいった機能を付けているのは、投稿者のモチベーションを上げて、長く続けてもらいたいという思惑もあると思いますからね。
その3:ユーザーの囲い込み
3つめの理由は、ユーザーの囲い込みです。
任天堂としては、ゲームハードやゲームソフトの売上を伸ばすだけではなく、1人1人のお客様にしっかりとゲームを遊んでもらいたいんですね。
そして、Switchの次世代機も買ってもらい、新しい世代に上手く移行させる。
そんな狙いもあって、オンラインを有料にしてサービスを充実させているように感じます。
というのも、Switch ONLINEに加入していると、Switchを積極的に稼働させたくなるんですよね。
オンライン対戦がやりたくなるのはもちろん、セーブデータのバックアップ機能は便利すぎますし、カタログチケットという超オトクな割引サービスを利用できたり。
加入者限定のミッションをクリアして景品と交換できたり、対象のファミコンやスーファミソフトが遊び放題になったり。
追加プランに加入するとさらに多くのサービスを利用できるようになるので、他のゲーム機に触れる時間がなくなってしまいます。
で、これこそが任天堂の狙いなんじゃないかと思うんですよ。
今の時代はコンテンツがありふれていますので、ITサービスは「ユーザーの可処分時間を奪い合っている」と言われています。
任天堂もそれは例外ではなく、プレイステーションやXboxといった家庭用ゲーム機メーカーはもちろん、スマホゲーム、パソコンゲーム。
さらに言うとYouTubeやニコニコ動画、Twitter、TikTok、インスタグラムなどのネットサービスなどなど。
色んなITサービスとユーザーの可処分時間を奪い合っているので、なんとかして自社のコンテンツに触れてもらう時間を増やそうとしていると思うんですよね。
そのためにはオンラインサービスの充実が必要。
だけど、オンラインはサーバーの維持費が掛かる。
じゃあオンラインサービスを有料にして、その代わりサービスも強化させるから、入りたい人だけが入る形にしたら良いんじゃないか。
そんな流れが生まれているのではないでしょうか?
また、これは予想になってしまいますが、現行機から次世代機へスムーズに移行させるための施策にも感じます。
例えばSwitch ONLINEに1年間加入している方はSwitchの次世代機を優先的に予約できる制度を設けたらどうでしょうか?
Switchを積極的に活用されているユーザーが次世代機へスムーズに移行できますから、最近問題になっている転売対策にもなると思います。
とりあえず、Switchのオンラインが有料であることに抵抗を持たれている方はカタログチケットを活用してみてください。
これは任天堂のSwitchソフト2本を9,980円で買えてしまう加入者限定のサービスで、組み合わせ次第では7,000円以上も得をするようになっています。
一回でも利用すればオンラインの年間プラン2,400円をペイできますので、最悪、オンライン対戦をしなくても元が取れるんですよね。
にも関わらず認知度はそこまで高くない気がするので触れてみました。
ポケモンとか、スプラトゥーンとか。
超人気タイトルも対象となっていますので、ダウンロード版に抵抗がなければめちゃくちゃおすすめです。
ぼくとしては、このサービスが始まったことでSwitch ONLINEの満足度は飛躍的に上がったと思いますね。
個人的な懸念点
ここまでSwitch ONLINEが有料である理由を語っていきました。
- サービスをもっと充実させたい
- 長期的なサービスを展開するため
- ユーザーを囲い込みたい
といった感じですね。
ぼくとしては任天堂の意向に概ね賛成ですし、これからも利用していこうと思っています。
ただ、1つだけ懸念点もありますので、せっかくなのでこの機会に語っていきますね。
ぼくがSwitch ONLINEで懸念している点。
それは、オンラインサービスに力を入れすぎてしまい、他の部分が疎かになるんじゃないかということです。
例えば過去作に収録されていたオフラインモードを続編では削るとか。
そんなことがこれからは当たり前になってしまいそうな予感もしているんですよね。
実際、Switch時代に任天堂が発売したタイトルではそんな事例がいくつかあったりします。
例えば「Nintendo Switch Sports」。
本作はWiiで発売された「Wii Sports」シリーズの流れを汲む作品なんですが、過去作と比べてオフラインモードが寂しくなっているんですよね。
トレーニングでのスコアアタックとか、熟練度を上げるとか、スタンプを埋めていくとか。
そういった要素が全て廃止されてしまっていて、オフラインのソロプレイはCPUとひたすら対戦するだけに留まっています。
その一方でオンライン対戦には力を入れていますので、オフラインのソロプレイヤーには厳しい作品になっているんですね。
他にも「マリオストライカーズバトルリーグ」とか、「カービィのグルメフェス」でも似たような印象を持ちましたので、オンラインサービスに力を入れすぎた弊害が生まれているんじゃないかと思いました。
まあ、「ゼノブレイド3」とか、「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」の続編とか。
オフライン・ソロプレイヤーに向けたソフトもしっかりと発売していますが、対戦メインのゲームに関してはオフラインのコンテンツを減らす方向に進んでいるのかと危惧しています。
いや、任天堂のスタッフや出せるお金は限られていますので、何かに力を入れたらその分だけ何かを削らないといけないのはわかりますけどね。
Switch ONLINEは有料のサービスですから、加入しないと本来の面白さを発揮できないゲームばかりを出すのは健全ではないと思います。
あくまでもSwitch ONLINEは100%のものを120%にするサービスであって、80%のものを100%にするものではないと思いたいんですよね。
その点に関してはマジで頼みます。
全体のまとめ
長くなりましたが、今回は以上です。
Switch ONLINEもサービスが始まってまだ4年しか経っていませんから、試行錯誤の時期が続いているように感じます。
任天堂は過去の反省を活かす企業です。
ゲームキューブの反省があったからこそWiiが生まれ、Wii Uの反省があったからこそSwitchが生まれました。
それと同じようにSwitch ONLINEも改善を重ねて満足度の高いサービスになっていくと思いますので、これからもぼくはこのブログを通じて任天堂を応援していきたいですね。
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