【コラム】RPGのターン制コマンドバトルで見られる8つの長所&短所

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

最近、ぼくはターン制コマンドバトルを再評価するようになりました。

大きな要因となったのがPS4「龍が如く7 光と闇の行方」。

本作は戦闘システムが従来のリアルタイム制アクションバトルからターン制コマンドバトル形式に変わったことで物議を醸しました。

しかし、製品版をプレイして「『龍が如く』はターン制コマンドバトルの方が良いんじゃね?」と思うようになったんですよ。

そのくらい「龍が如く」シリーズはターン制コマンドバトルがマッチしているように感じますし、可能性を感じました。

本記事ではアクションゲーム好きなKENTから見たターン制コマンドバトルの長所と短所を挙げていきます。

注意点
  • あくまでも2020年代の価値観が基準である者の視点になります。
  • 1980年代、1990年代の価値観が基準だと「何を今更」な点ばかりになると思います。

ターン制コマンドバトルの長所

倒れない限りは必ず自分の出番が回ってくる

ターン制コマンドバトル形式の場合、順番に出番が回ってきます。

相手の体力を0にしたり状態異常にしない限りは何かしらの反撃を受けることでしょう。

普段からターン制コマンドバトルをプレイされている方は「何を今更?」と思うかも知れませんが、リアルタイム制アクションバトルに慣れていると逆に新鮮なんですよ。

リアルタイム制アクションバトルになると順番なんてありません。

テクニック次第で全部俺のターンにすることができるので、プレイヤーの腕前によっては不公平な展開になることもあるでしょう。

一方、ターン制コマンドバトルは順番がキッチリしているので、リアルタイム制アクションバトルよりも公平な展開になりやすく感じます。

片手でも楽しめる

ターン制コマンドバトル形式のゲームをプレイする場合、3つのボタンだけで成立出来てしまいます。

十字キー、Aボタン、Bボタン。

基本的にはこれだけで成立するので、Wiiリモコンのような形状だったら片手でプレイ出来ます。

これ、マルチタスク全盛の現代社会においては大きなメリットだと思うんですよ。

何かをやりながらゲームをプレイするスタイルを否定する人も居るとは思いますが、お手軽感が増しているのも確か。

落ち着いて楽しめる

ターン制コマンドバトル形式のゲームは落ち着いて楽しめます。

こちらが「決定」を選択しない限りはゲームに進展が起きないので、自分のペースでプレイすることが出来ますから。

もし、ピンチ状態になっても慌てなくても良いのです。

自分にとっての最善な策を考える時間はいくらでもあります。

リアルタイム制アクションバトルでもポーズボタンを押せば考える時間を与えられますが、夢中でプレイしていると存在を忘れてしまうじゃないですか?

ターン制コマンドバトルの場合、1手毎に考える時間を与えられるので落ち着いて楽しめます。

誰でもクリアできるうえに歯ごたえを感じられる

極端な話、ターン制コマンドバトル形式のゲームは誰でもクリア出来ます。

「決定」を選択したらあとは勝手に動いてくれますし、ステータスを強化すれば強敵も倒せるようになりますから。

そのうえ開発側が次に進むエリアの推奨レベルをいきなり上げたら誰もが歯ごたえを感じられるようになります。

これって何気に凄いことだと思うんですよ。

リアルタイム形式のゲームになると、どうしても上手い下手がハッキリと現れてしまいます。

でも、ターン制コマンドバトル形式の場合、ステータスさえ上げたらテクニックは必要ありません。

極端な話、「決定」を選択するだけで勝ててしまいますから。

最初からそんな風だと微妙ですが、経験値を稼いでレベルを上げていく過程を挟めば誰もが達成感を味わえるので、ゲームとして理想的に感じます。

自分で難易度を調整できる

これは戦闘システムと言うよりはRPGというジャンルの話になってきますが、自分で難易度を調整できるのも大きな利点に感じます。

自分で難易度の調整をすると言っても色々ありますが、一番分かりやすいのはレベルでしょう。

推奨レベルよりも低い状態で挑めばハードモードになりますし、逆に高い状態で挑めばイージーモードに出来ますから。

ある程度の自由度があるゲームの場合、ボス部屋の前などでは

今の状態で挑もうか?それともステータスを上げてから挑もうか?

と考えることになりますが、それって自らが難易度調整をしているようなものだと思うんですよ。

スポンサーリンク

ターン制コマンドバトルの短所

レベルが10以上低い雑魚戦は退屈

ターン制コマンドバトルの雑魚戦は退屈です。

雑魚のレベルが高ければ楽しめますが、こちらのレベルが10以上高い場合、「決定」ボタンを押すだけで勝ててしまいますから。

すぐに終われば良いんですが、いちいちエンカウントの演出が入るとテンポが崩れます。

分かっているゲームの場合、

  • シンボルエンカウント制を採用して避けられるようにする
  • ステータスが高い状態で雑魚にぶつかったらエンカウントせずに倒せる

といった配慮が設けられますが、出来ていないゲームも未だに多く感じます。

もちろん、弱い装備品に付け替えるなどの縛りプレイをすれば雑魚戦でも楽しめるとは思いますが、メリットを感じられないので個人的には好きではありません。

低レベルクリアも一種の縛りプレイですが、プレイタイムを短縮できるというメリットがあるじゃないですか?

でも、雑魚戦でわざわざ弱い装備品に付け替えるなどの縛りプレイをしてもメリットは一切ありません。

非効率ですし、装備の付替えが面倒ですし、タイムロスになってしまいますから・・・。

(そもそも、ゲーム側にプレイヤーが寄り添わないと楽しめないというのもちょっと)

テンポが悪く動かせない時間が生まれてしまう

2015-03-20-132552

ターン制コマンドバトルはリアルタイム制アクションバトルと比べてテンポが悪く感じます。

大きな要因となっているのが、動かせない時間が生まれてしまうことです。

例えば自分のターン時に「決定」を選択するとしましょう。

その後、主人公たちが攻撃などを行い、敵の反撃が始まりますよね?

その間、プレイヤーは操作することは出来ず、映像を見ているだけになります。

ぼくの場合、「操作できない時間=必要ない」と考えがちなので、そういう時間が長くなるのはキツイです。

分かっているゲームの場合、戦闘アニメーション挿入時にクイックタイムイベントなどのアクション性を設けて退屈な時間を減らそうとしますが、噛み合わせが悪いと感じることもあります。

プレイスタイルによって難易度の印象が変わってしまう

WiiU_screenshot_TV_0131D

これまた戦闘システムと言うよりはRPGというジャンルの話になってきますが、プレイスタイルによって難易度の印象が変わってしまうのも時には短所に感じます。

例えば

  • 推奨レベルよりも10低い状態でボス戦に挑むのが好きな人
  • 推奨レベルよりも10高い状態でボス戦に挑むのが好きな人

この2人が「あのボスは強かったよね~?」なんて話をしたらどうなるでしょうか?

ぼくは高確率で話が噛み合わないんじゃないかと思っています。

このような現象は自由度が高くなればなるほど起きやすくなる印象です。

あんまり行動できる範囲を広げ過ぎるとプレイヤーのコントロールが出来なくなってしまい、想定外の事態が起きてしまいます。

目次へ戻る

全体のまとめ

以上!ターン制コマンドバトルの長所短所を挙げてみました!

色々と挙げてみましたが、ターン制コマンドバトルの可能性はまだ残されているように感じます。

特にユーザー同士の「共感」という意味では最強のジャンルなんじゃないでしょうか?

これだけプレイヤースキルを必要とせずに多くの人が楽しめるジャンルは他にありませんから。

ゲーム開発者の方々は昔の「ドラゴンクエスト」が何故あれだけのムーブメントを巻き起こしたのか改めて考えてほしいです。

ターン制コマンドバトルの長所まとめ
  • 倒れない限りは必ず自分の出番が回ってくる
  • 片手でも楽しめる
  • 落ち着いて楽しめる
  • 誰でもクリアできるうえに歯ごたえを感じられる
  • 自分で難易度を調整できる
ターン制コマンドバトルの短所まとめ
  • 雑魚戦が退屈
  • テンポが悪く動かせない時間が生まれてしまう
  • プレイスタイルによって難易度の印象が変わってしまう

当ブログでレビューしたRPGの一覧はこちら





18件のコメント

僕は社会人になってから多忙で今となってはゲームでプレイスキルを上げることが難しくなってしまったので、ターン制のRPGはほんとに好きになってしまいました。

僕の好きなシリーズ四天王(ポケモン、FE、ドラクエ、逆裁)は、どれも思考型ですからねwww

ほんとに長所に挙げられてる落ち着いて楽しめる点と難易度の調整ができる点はゲームが「癒し」だと思う自分には、もはやマストな要素です。

短所の雑魚戦が退屈、テンポが悪いというのは下手なターン制の例だと思います。
ほんとにおもしろいRPGだと雑魚戦でも属性による駆け引きとか、テンポの悪さだったら倍速やオートバトルなどで退屈させない工夫をしてるものこそ、おもしろいゲームだと感じますよ。

今はターン制コマンドバトルも研究されつくされていて、短所で挙げた部分をカバーしているタイトルもありますね。

雑魚戦に関しては全てではなく、レベル差がありすぎる場合でした。記事に追記しておきます。

ある程度、時が過ぎて、
昔のゲームシステムが再評価されるっていう事がありますよね。
今年の僕は、旧作ゲームで名作と言われる未プレイのゲームに、
挑戦しようと考えています。
その第一弾が、
PS1 『ファイナルファンタジー タクティクス』。
今のところ、とても好感触であります。 (^-^)v
ごきげんよう!

リバイバルブームは定期的に訪れますからね。

最近はターン制コマンドバトルを採用したRPGも増えてきているので、密かにリバイバルブームが訪れているのかも。

タクティカルシミュレーションもまた流れが来ると良いですね。

ゲーム開発者って、新しい技術がでるとすぐ使いたくなるみたい。フルポリゴン3Dにしたがる時代、オープンワールド化したがる時代、そして、VRにしたがる時代。そんな中で古い技術に立ち戻って面白さを追求する流れがあってもいいと思いました。

それはありますね。例えばスーパーマリオメーカーがアップデートされて新パーツが追加されたら使いたくなりますからw

雑魚戦は退屈かもしれませんが、本質的にはRPGプレイヤーが楽しんでるのって雑魚戦闘そのものではなくそのあとに経験値をもらえたりパラメータが成長したりするあの瞬間です。他のゲームジャンルと比べて努力と見返りの比例度が高いからやっちゃうんです。

それはターン制コマンドバトルと言うよりはRPGというジャンルそのものの話ですね。

その点に関しては「誰でもクリア出来るうえに歯ごたえを感じられる」の項目で魅力を語ってみました。

雑魚戦が退屈に関してはレベル差が有りすぎる場合の話です。その点に関しては記事に追記しておきます。

コマンド制のRPGはもうやってないなぁ・・・。
自分はどうしてもやっててどんどんうまくなっていくアクション系が好きなんですよね。
もちろんコマンド制のメリットは分かってるんですよ。
ゲームスキルを必要としないゲームが多いですからね。
そういう意味では万人向けですし。

コマンド制は時間制限がなければ思考時間として使えますしね。
アクションとかは反射神経も必要になりますけど、一部のアクション要素があるRPGでもなければ基本待ち時間みたいなもんですからね。オンラインは別でしょうけど。

ターン制コマンドバトルって昔はスタンダードだったんですが、今ではy.crashさんのような方も多いと思います。

ちょっとアンケートを取ってみようかな?

間違いなく長所短所があるバトルシステムだと思います。

元々RPGがプレイヤーとGMとの会話のやり取りで進行するものだった(テーブルトークRPG)ことからも、RPGの戦闘がターン制になるのは自然なことです。アクションRPGという言葉があるのも、それに対する差別化に他なりません。昔からアクション性抜きにはゲームの魅力を感じられない人っていますけどね。

個人的には、コンピューターRPGであっても攻撃、防御、開錠、トラップ解除などの判定にダイスを振る(演出を入れる)必要があると思います(過去にソードワールドSFC2やメガCD版のシャドウランなどで採用されている)。

あくまでも2020年の価値観であることをご了承ください。記事に追記しておきます。

1980年代以前の価値観で見るとターン制コマンドバトルの仕組みは当たり前の塊でしょうね。

今の時代のコマンドRPGはいかに戦闘グラフィックを面白くバリエーション作るかがとても大事なことになっていると思います。ドラクエやペルソナなど近年でも頭一つ抜き出て売れたプレステのコマンドRPGは、多少テンポが悪くても見ていて飽きさせない戦闘グラフィックで多くのプレイヤーを魅了しました。コマンドRPGだからこそできる戦闘描写もまだまだあると思うので他のゲームメーカーもコマンドRPGの可能性を完全には忘れてほしくないですね。ちなみに僕にとってのコマンドRPGの最高傑作はブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェルです!

映像や効果音によってアクションゲームのような爽快感を生み出すことも出来ますもんね。

ペルソナ5をプレイして感じました。

個人的には映像はもちろん効果音も重視しています。

ターン制RPGに関してはアナログスティックが普及した時点で大企業がそのうち作らなくなるだろうなとは思った。
後は視覚的な違和感があるよね、元気玉みたいな技出して相手棒立ちでダメージ受けてる絵面は間抜けそのもの。

演出やテンポ感、モーションを突き詰めたらアクションRPGと遜色ない作品は可能だけど、そこまで予算を注ぎ込むなら世界的に売れるアクションRPGを作るよね。

ターン制RPG→アクションRPG
横スク→3Dアクション
シューティング→FPS 

今のゲームは面白いだけじゃなく、画面から伝わる説得力【当たり判定、モーション、演出】やスケール感が無いと綺麗なグラフィックとの違和感が大きくて、上記のジャンルは必然的に置き換わった。勿論需要はあるが、ニッチの狭いジャンルになった。

視覚的な違和感はありますね~。龍が如く7の場合、主人公がドMという設定で見事な動機付けをしていましたがw

ゲームジャンルの移行というものは間違いなくあります。

ただ、移行することで失われた面白さもあるので、共存してほしいですね。

個人的には、前提知識を必要としているかどうかもプレイする上で大きな要因となっていくと考えています。

例えば、ペルソナ、FFのようなゲームであれば「クリスタル」、「ペルソナ」といった設定を知っていれば世界観やストーリーの導入などすんなりと頭に入ってきますが固有名詞が多かったり、なれない世界観だとどうしてもプレイする速度と頭の処理が追いつかないことがあります。

そういった意味ではドラクエのような「勇者が魔王を倒して世界を救う」っといった使い古されたテーマが好ましいですが、ユーザーも使い古された王道のストーリーだと満足しません。新規のターン性RPGシリーズが生まれにくいのもこういったことが要因だと僕は考えます。

まあ、プレイしながらゆっくりそのゲームを知っていくのも面白さではあるんですけどね。

勇者が魔王を倒して世界を救うって凄く分かりやすいですよね。

反面、FFやペルソナはちょっと分かりにくいかな。

ドラクエとの差別化には成功していますが、変化球なのでプレイするユーザーが限られても不思議ではありません。

前提知識が必要なのかそうでないのかはプレイする意欲に大きく関わってきますね。