2010年7月に発売されたPS3/Wii「戦国BASARA3」を
今回はレビューします。PS3/Wii「戦国BASARA3」は
日本の戦国時代を舞台とした3Dアクションゲームです。
※レビューしたのはPS3版です。また、管理人は
このレビュー記事を書いた時点ではシリーズ初プレイです。
本シリーズはあの「デビルメイクライ」シリーズのスタッフが
開発に関わっていると言う事もあり、ナンバリングでは
3作目となる今作も歴史ゲームのお固さを吹き飛ばすほどの
派手なアクションが可能なゲームになっていました。
特にゲージが満タンになる事で使用できる「バサラ技」の派手さは
花火のようで、ダイナミックな使用キャラのモーション、
画面上の集中線エフェクト、派手に吹き飛ぶ敵キャラクターのどれもが
良い味を出していてかなりの爽快感がありました。
背景のクオリティ自体はWiiがリードプラットフォームの為
PS3ソフトとしては”カクカク”がやや目立ち特別高い訳では無いのですが、
草・木・幕・タルなど戦国時代に登場するような小物が
一つ一つしっかりと作られており、舞台も城から船の上、
鉱山、日本庭園など非常に多彩で、和風のBGMとの相乗効果で
”戦国時代で戦っている気分”を凄く味わう事が出来ました。
一見すると当たり前のように感じられるかもしれませんが、
無双系タイトルは何十体~何百体も現れる敵にポリゴン数を割かないといけないため、
背景にここまでポリゴン数を割くとは大した物です
(しかも、これをWiiでも実現出来ているとは凄い!)。
↑過去に僕がプレイした無双系タイトルの画像。
PS2「戦国無双2」、Wii「斬撃のレギンレイヴ」など、
僕が今までプレイしてきた無双系タイトルは遠くが”霧”のような物でつつまれており、
背景は地味でほとんど印象に残っていませんでしたが、PS3/Wii「戦国BASARA3」は
普通の3Dアクションゲームと比較しても遜色の無いくらいに
背景が作り込まれているため各ステージの印象がしっかりと頭に残りました
(その分敵キャラの表示数が無双系タイトルにしてはやや少なめですが・・・)。

また、背景に力を入れているだけでは無く
ショートカットできるロープウェイ、爆弾で壊せる岩の山、からくり屋敷のトラップなどの
ギミックも多彩で、さらには”大型兵器”や”虎”と言った特殊な敵も存在して、
少しでも単調に感じさせないように努力しています。
太陽のような明るさを持った徳川家康(とくがわ いえやす)、
家康に激しい復讐心を燃やしている石田三成(いしだ みつなり)、
女性にウケそうなジャニーズっぽいルックスの真田幸村(さなだ ゆきむら)、
英語を使うクールな伊達 政宗(だて まさむね)など、どの実在する武将も
大胆なアレンジがされており、独特の魅力を醸しだしていました
(歴女と呼ばれる方が現れるのも納得)。
個人的に良い味を出していると思ったのがノリが軽い前田慶次(まえだ けいじ)、
優柔不断で食いしん坊の小早川 秀秋(こばやかわ ひであき)、
見栄っ張りでやる事が小物臭い最上 義光(もがみ よしあき)の3人。
前田慶次は雑賀孫市(さいか まごいち)に惚れるシーン、
小早川 秀秋は台詞全般、最上 義光はくねくねしたモーションが面白い!
ただ、個人的に気に入ったキャラクターはどれもネタ要素の強いキャラで、
今回のBASARAが力を入れているシリアス部分にはそこまで魅力を感じませんでした。
なので、過去作は未プレイながらもプレイしていて
「このシリーズはネタ部分に力を入れた方が良い」と感じたりも。
本作には「ふつう」「難しい」「究極」と言った3つの難易度を
最終的には選べますが、「ふつう」は非常に簡単で、「難しい」は適度に難しく、
「究極」はゲーマーも”うなる”ほどの難しさで
幅広い層に楽しめるように作られていると思いました。
ただ、難易度「ふつう」は本当に簡単過ぎて周りの敵をすべて無視して
ボスの所まで進んでも差し支えが無い場合がほとんどなので、
ゲームとしては全く面白いとは思いませんでした。
まあゲームに慣れていない女性ユーザーが楽しめているのならば良いかな。
ステージは全部で38種類存在しますが、本作のメインモードとなる
戦国ドラマ絵巻モードを複数のキャラクターで
プレイすると重複ステージが何回も登場して、
「ストーリー目当て」でのプレイでも作業的に感じてしまいました。
また、どのステージも独自の仕掛けは用意されている物の結局は
一番奥にいるボスを倒すシチュエーションの物がほとんどで、
途中からあまりやっていて”ワクワク”しなくなってしまいました。
「防衛戦」のステージが一部に存在しましたが、
もう少しあの手のステージを増やすなど趣向を凝らしてほしかった。
最終的には全部で16人のキャラクターが使用できるようになりますが、
前作からは大きく減っているようなので、不満に思う人は多いかも。
ただ、戦国ドラマ絵巻モードのステージは1キャラごとに6~10つ用意されており、
おまけに分岐まで存在するのでトータルでのボリュームはかなり多いと思います。
モーション部分や背景など基本的な部分を頑張っていますし、この辺りは仕方が無いかも。
武器には装具を付けることができるのですが、
”新しい武器”に”今付けている装具”を付けようと思った場合、
装具を外す→新しい武器に変更→新しい武器に装具に付けると言う
手順を取らなければならず、少々面倒に感じてしまいました。
デフォルトのカメラ位置が近くて低いからか、
視点変更の調節が難しく感じました。
本作にはロックオンシステムが無いだけに地味に困った。
基本的な作りは相当頑張っているのですが、
その分ステージのバリエーションが減っていたりして
全キャラ制覇を目指そうとなると相当面倒に感じる作品。
そこはストーリーでカバーできる人もいるのかもしれませんが、
個人的には中途半端なシリアス路線でそこまで魅力には感じませんでした。
これが前作までのバカ路線だったら良かったかもな。
本作をベースにしたバカ路線でステージ数が多いBASARAがやりたい!
こんな人には特におススメ。
・進化した無双シリーズをやりたい人。
こんな人にはおススメできない。
・戦国BASARAはバカゲーと思っている人。
・作業ゲーが嫌いな人。
戦国BASARA3/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約20時間
※何か分からないゲーム用語を見かけたらこちら をご覧ください。
幸村の2週目は若干お笑い要素ありましたけどね