
LEFT ALIVE(レフト アライヴ)/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2019年2月に発売されたPS4「LEFT ALIVE(レフト アライヴ)」のレビューをしていきます。
本作は「フロントミッション」と世界観を共有したステルスアクションゲームですが、同ジャンルのマナーを破りに破った劣等生でした!
この10年間、数多くのステルスアクションゲームが発売になり、マナーようなものが生まれつつあります。
それらの作品と比べて本作は独特なバランス調整をしており、それでいて見た目も良いとは言えずまるで劣等生のようなんです。
でも、ぼくはそんな劣等生の本作を気に入りました!
ここからはPS4「レフト アライヴ」の良いと思った点からまずは書いていきます。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
- 敵に見つからず目的地を目指していくステルスアクションゲーム。
- 落ちているアイテムを集めてクラフトをすることもできる。
- 重量の概念などサバイバルゲームの側面も強い。
初リリース日 | 2019年2月28日 |
対応ハード | PS4 |
ジャンル | ステルスアクション |
推定クリア時間 | 20~30時間 |
売上 | 初週1.7万本/累計3.0万本 |
発売元 | スクウェア・エニックス |
目次
良いところ
ステルスアクションゲームの常識を破ったバランス調整
この10年間、数多くのステルスアクションゲームが発売になりました。
アサシン クリード、ディスオナード、ヒットマン etc…
さらには「アンチャーテッド」「トゥームレイダー」など他ジャンルでもステルスを一つの要素として取り入れるケースが増えており、それらを含めたら物凄い膨大な数になります。
でも、あまりにも数が膨大になった故にステルスアクションゲームとしてのお約束が作られてしまったんですよ。
以下、ステルスアクションゲームのお約束を挙げてみました。
- 敵の後ろに近付いてボタンを押したら一発で倒せる「ステルスキル」
- 敵の顔に銃弾を当てることで一発で倒せる「ヘッドショット」
- 敵キャラクターが「ド近眼」
これらのお約束によってどのステルスアクションゲームも一定のクオリティを維持していますが、さすがに何十作もプレイしていたらマンネリを感じてしまいます。
そんな中で発売されたPS4「レフト アライヴ」はここで挙げた常識を打ち破ってきたんです!
ステルスキルなんて甘ったれたことは出来ませんし、敵の顔に銃弾を当てても一発で倒れません。
さらに視力も良く、それでいて敏感なのでちょっとでも顔を出したらすぐに見つかってしまいます。
おかげで今までに培ってきたステルスアクションゲームのセオリーが通用しなくなり、イチから見つける必要が出てきたんです!
個人的には新たなスタートラインに立たされた気がしてワクワクしました。
ガジェットを駆使して乗り越える楽しさ
前述の通り本作はステルスアクションゲームのお約束を打ち破っています。
そのため隠密行動と武器だけでは対処が出来なくなってしまいました。
そこで役立つのがガジェット!
フィールドに落ちている素材を集めることで以下のようなガジェットを作成することが出来ます。
- 一定時間周辺の敵を壁から透視できる「索敵センサー」
- 好きな時に爆破できる「リモート爆弾」
- 投げた場所が炎で包まれる「火炎瓶」
他にも色々ありますが、いずれも使い方次第では困難な状況を乗り越えることができるんです!
そのため「数ある選択肢の中から限られた正解を導き出す」感覚を強く感じました。
開発者は本作をローグライクゲームで例えていましたが、まさにその通り!
ローグライクゲームって非力だけど多数のアイテムを持って困難を乗り越えるバランス調整にしていることが多いですからね。
本作がこのようなバランス調整になっているのも敵の能力が高くて主人公が非力だからこそだと思います。
ゲームオーバーのリスクが大きいからこその緊張感
最近のゲームはチェックポイントが非常に多く、ゲームオーバーになっても少し前のところからやり直せますよね?
ところが本作の場合、ゲームオーバーになったらめちゃくちゃ前に戻されます!
例えば敵が密集している複数のエリアを素通りする工程が続くとしますよね?
その場合、次のセーブポイントは3エリア先にあるのがザラだったりします。
つまり、3エリア中3エリア目でゲームオーバーになったら1エリア目からやり直しなんです!
実際の時間は10分未満なんですが、体感的にはめちゃくちゃ前に戻された感じがします。
賛否両論あると思いますが、隠密行動がメインの本作ではゲームオーバーのリスクが緊張感に繋がっていると思いました。
タワーディフェンス的な戦いが楽しい防衛戦
ミッションの途中では生存者を防衛する工程が用意されていたりします。
一定時間経過すると敵がやってくるんですが、前述の通り本作の敵は能力が高く、主人公は非力です。
そのためガジェットをフル活用することになり、各地に罠を設置することになりました。
この感覚、タワーディフェンスゲームじゃないですか!?
敵が迫ってくるまでの猶予があるので、その間にシミュレーションして無数の罠を設置することに楽しさを感じました。
スケール感のあるヴァンツァー戦
ミッションの中にはヴァンツァーという巨大ロボットに乗って戦う工程も存在します。
凄いのが、生身の人間パートと巨大ロボットパートがシームレスに展開すること。
巨大ロボットパートのフィールドは人間パートと全く同じなので、ボタン一つで乗り降りすることができるんです!
巨大ロボットに乗ればさっきまで人間で走ってきたところを一気に突っ走れるなんて!?
シームレスに展開するからこそこのような感動を味わえました。
後述でも触れますが、本作のグラフィックはPS4基準で見ると決して良くはありません。
でも、生身の人間パートと巨大ロボットパートがシームレスに展開することを考慮に入れたらなかなか頑張っているんじゃないかと思うようになりました(リトライ時のロード時間も短いですし)。
惜しいところ
全体的に古臭い
本作の第一印象を一言で表すと・・・
古臭い!
これに尽きます。
一世代前のグラフィック。
煩雑な操作性。
↑個人的に本作が古臭いと思った要素。
2019年に発売された作品なのにまるで10年以上前の作品をプレイしているかのような錯覚を持ってしまったんです。
まず、グラフィックは10年前に発売されたPS3ソフトを彷彿しました。
テクスチャはあまり綺麗に張られていませんし、モーションも安っぽく感じます。
それでいて随所で見えない壁が存在して進めそうで進めないのだからもうw
フォトリアル調で描き込まれているので、10年前に発売されていたらそれなりに高く評価されていたでしょう。
しかし、今は2019年です。
本作よりも遥かに描き込まれたフォトリアル系タイトルは数多く存在するので、相対的に古臭く感じてしまいます。
これがデフォルメ調のタッチだったら独自性が生まれて古さを感じないんでしょうけどね。
中途半端なフォトリアル調のグラフィックって一番嫌われやすく感じます。
続いては操作性&ユーザーインターフェースについて。
こんなところもステルスアクションゲームのマナーを打ち破りたかったのか、かなり独特なんです。
が、悪い意味で旧式の「メタルギアソリッド」を彷彿とさせるような煩雑さでこちらも嫌われやすく感じました。
例えばアイテムを十字ボタンに何十個もセットできるんですが、それぞれのボタンに割り振られているので分かりにくいんですよ。
具体的に言うと十字ボタン左には「鎮痛剤」「メディカルキット」などの回復系が。
十字ボタン右には「火炎瓶」「索敵センサー」などのガジェット系が。
十字ボタン下には「ワイヤートラップ」「オートタレット」などの設置系が割り振られており、各ボタンを押すことで切り替えられるようになっています(使用するにはL1ボタンを押す)。
「モンスターハンター」のアイテムセットも煩雑でしたが、それをさらに上回ってくるとは驚きましたw
ただ、昔のTPSとは違って銃を構えながら動けますし、カバーポジションも取れるので個人的にはそこまで大きなマイナス点には感じていません。
異常なくらい敏感な偵察兵
とにかく尖りに尖った作品を作ろう!
そんなコンセプトで作られたのはプレイしていてひしひしと感じますが、ちょっとやり過ぎたように感じます。
特に気になったのが、偵察兵の異常なくらいの敏感さ。
偵察兵はスナイパーライフルで遠く離れた場所から監視しており、緑のレーザーサイトが表示されます。
一見するとそのレーザーサイトに触れなければ見つからなさそうですよね?
ところがちょっとでもレーザーサイトの近くへ行ったら見つかってしまうんです!
しかも遮蔽物に顔をちょこんと出しただけでも見つかってしまいます。
それ故に隠密行動時は針の穴に糸を通すかのような窮屈さを感じてしまいました。
「メタルギアソリッドV ファントムペイン」のように見つかった時の演出も挿入されませんし、理不尽に感じてしまいます。
嫌われやすいゲームバランス
それ以外にも本作のゲームバランスは嫌われやすく感じました。
例えば中盤以降に多いヴァンツァー戦。
ヴァンツァー戦では巨大ロボット同士で戦うことになります。
が、体力の回復ができないまま5体以上の巨大ロボットと戦うことになるんです!
しかも状況によっては1対2や1対3という不利な戦いを強いられることになり、かなりキツめのバランス調整に感じました(難易度スタンダードでの話です)。
リアリティを重視しているのかヴァンツァーの動きも機敏とは言えませんし、人によっては挫折してしまうかもしれません。
もう一つ挙げたいのが生身の人間同士での銃撃戦。
前述の通り本作の敵は強く、主人公は非力です。
にも関わらず終盤は遮蔽物に隠れながら10体以上の兵士と銃撃戦をすることになるんです!
さらにとあるミッションでは生身の人間で巨大ロボットを破壊することになったので目を疑いましたw
ガジェットをフル活用すれば乗り越えられなくはないんですが、開発者がドSな気がしてなりませんw
このように本作は嫌われやすいゲームバランスとなっていて、挫折する人が多いように感じます。
「正解」を知ってしまうことになるのでおすすめはしませんが、挫折して中古屋へ売り出しそうになってしまった人は以下の攻略アドバイス記事をご覧ください。
全体のまとめ
とにかく尖りまくった作品。
ステルスアクションゲームはフォーマットが出来上がっているというのにここまで独自の調整をしてくるとは・・・。
欧米のAAA級タイトルで見られるステルス要素のフォーマットをマナーとして見たら本作は行儀が悪い劣等生のように見えてくると思います。
優等生じゃないので素直じゃないですし、見た目も悪い。
嫌われ者になるか人気者になるかで言うなら嫌われ者になると思います。
でもね、劣等生だからこその面白さってあると思うんですよ。
少なくともぼくは本作の尖りに尖ったバランス調整が概ね気に入りました!
数ある選択肢の中から限られた正解を導き出す。
本作をプレイして久しぶりにそんな醍醐味を味わうことが出来ました。
選択肢だけではなく正解も大量に用意されたゲームもそれはそれで良いけど、こういうバランスのゲームもまた良いもんですね。
おすすめはできないけど、ぼくは好き!
PS4「LEFT ALIVE(レフト アライヴ)」はそんな作品でした。
あまりにもハマってしまい、2日でクリアしてしまいましたから!w
ステルスアクションゲームのマナーを破りに破った嫌われ者の劣等生!
こんな人には特におススメ。
・ステルスアクションゲーム上級者。
・マゾゲーマー。
こんな人にはおススメできない。
・ステルスアクションゲーム初心者。
・短気な人。
レフト アライブ/お気に入り度【85/100%】
プレイした時間・・・約20時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
レフトアライブはMGSファンにはたまらない一作ではないでしょうかねwww
確かにスクショを見るとMGS2あたりを彷彿とさせて懐かしい感じしますね〜(^^)
グラフィックをあまり突き詰めずにロード時のストレスを和らげるのも良いアイディアかと思います。
PS4は処理能力が高くなっているのにも関わらず、大作ゲームだとその恩恵を味わえるゲームが少ないですからね。
ちょっと話がそれますけど、ポケモンも近年はSwitchで出るということでとにかくグラフィックにケチをつける人もいますが、その分遊びやすさに力を入れてくれれば、それに越したことはないと思います。
実際に近年では、UIが優秀だしセーブ時間も爆速ですからね。