2001年3月に発売されたPS2「風のクロノア2 ~世界が望んだ忘れもの~」を今回はレビューします。
PS2「風のクロノア2 ~世界が望んだ忘れもの~」は、
クロノアが主人公の横スクロールアクションゲームです。
よりダイナミックになった各ステージ
本作は横スクロールのアクションゲームとなっています。
しかし、ステージは3Dで作られており、前作同様移動しているとカメラが回転して、
奥行きを感じられるステージ構成になっています。
PS2で発売された今作はその辺がさらにパワーアップしていて、
クロノアが空高く飛んだらカメラの位置がドアップになったり、
立体移動をする乗り物に乗って奥へ進んだりと、平面移動メインのゲームなのにも関わらず、
3Dアクションゲームのような立体感のある演出を楽しむことができるんです!
ステージの背景もかなり凝っていて、たった1つのステージのためだけに
何十もの立体感ある建物を配置したり、
洞窟を作ったりと開発者の手間を感じられます。3Dアクションゲーム好きとしては、
「こんなに背景が凝っているのなら、奥へ行かせてよ!」と思ってしまいましたw
だって移動できるのは基本的に左右だけですからね。
奥に見える背景が凝っていると、左右だけではなく、手前と奥にも移動したくなってしまうんです!
ちなみにあまりにも背景が凝っているからか、後半からは同じ舞台のステージが出て来ます。
それらのステージは背景を使いまわしているんですが、ステージのライトを変えたり、
ギミックや敵を変更させる事によって別のステージを攻略している気分にさせてくれて、
手抜きと言う印象はありませんでした。
![131103-1500-30](https://kentworld-blog.com/wp-content/uploads/livedoor.blogimg.jp/kentworld/imgs/2/f/2f0a82c4.jpg)
より洗練された風船アクション
前作同様、主人公のクロノアは敵を風船のように膨らます能力を持っています。
この能力を利用して敵をブン投げてスイッチを作動させたり、
真下に投げた勢いで2段ジャンプしたりと、敵を利用したアクションは相変わらずでした!
最初の頃は膨らまして飛ばすくらいであまり凝った仕掛けは無いんですが、
先に進んで行くと様々な特性の敵が出現するようになり、
敵を時限爆弾のように利用したり、真上へ急上昇したり、
敵にぶつけて合成したりと、前作と比べてパズル要素が強くなっています。
敵を膨らまして飛ばすという単純なアクションを、ここまで応用してくるとはさすが!
![131103-2146-19](https://kentworld-blog.com/wp-content/uploads/livedoor.blogimg.jp/kentworld/imgs/b/4/b4a7470c.jpg)
奥行きを活かした仕掛け
ステージを歩いて行くとカメラが動く本作ですが、
立体感は演出面だけで活かしている訳ではありません。
ゲームを進めていくと手前や奥に向かって敵を投げる必要が何度か出て来て、
立体感を活かした仕掛けが続々と登場します。立体感がゲーム面にも活かされているので、
本作は正確には2.5Dアクションゲームといった方が良いのかも?
![131103-1553-54](https://kentworld-blog.com/wp-content/uploads/livedoor.blogimg.jp/kentworld/imgs/4/6/46ccdf51.jpg)
迫力あるスノボステージ
今作から新たにスノボステージが追加されました。
このステージではハイスピードで下って行く事になるんですが、
カメラアングルがコロコロ変わって通常ステージ以上にダイナミックな展開となっているので、
ジェットコースター的な気持ち良さを味わえます。通常ステージはかなり長い半面、
こちらは5分程度で終わるので、息抜きとしても良かった!
![131104-1125-45](https://kentworld-blog.com/wp-content/uploads/livedoor.blogimg.jp/kentworld/imgs/4/5/45f6b4b5.jpg)
歯ごたえのあるやり込み
今作に収録されているステージは20未満で、1つ1つが長いとは言えボリュームはそれほどありません。
しかし、各ステージに隠されている6つの収集アイテムを集めるやり込みと、
各ステージの至る所に設置された「夢のかけら」を
150個集めるやり込みをしたら、長く遊べるようになっています。
どちらも各ステージをくまなく探索したり、
隙の無いプレイをする必要があったりとコンプリートするには何度もやり直す必要があり、
コアなアクションゲームファンでも歯ごたえを感じられる事でしょう!
また、隠しステージの難易度は非常に高く、
奥へ進むには敵を捕まえて瞬時に2段ジャンプをして
上へ上へ行く必要があったりと相当な反射神経が無いとクリア出来ず、
最初の頃は想像もしなかった歯ごたえがあったりします。
![131103-1510-50](https://kentworld-blog.com/wp-content/uploads/livedoor.blogimg.jp/kentworld/imgs/f/7/f712fc1b.jpg)
魅力的な世界観・ストーリー
各ステージの最初と最後には短いイベントシーンが挿入されて、物語の目的が語られて行きます。
イベントシーンは前作とは違ってすべてリアルタイムムービー。
音声はありますが、日本語ではなくファントマイル語という独自の言語を採用。
何を言っているのかテキストを見ないとサッパリ分かりませんが、
相変わらず独特の温かみは感じられます。ストーリーに関しては
前作のような衝撃は感じられなかったけど、ファンタジー系では王道と言える内容でした。
![131103-1524-25](https://kentworld-blog.com/wp-content/uploads/livedoor.blogimg.jp/kentworld/imgs/3/8/380931ad.jpg)
チェックポイント通過時の
「夢のかけら」所持数を引き継いでしまう
本作には「夢のかけら」というアイテムが登場します。
100個集めると残り人数を増やせるので、「マリオ」に出て来る「コイン」のようなものですね。
このアイテムのカウント仕様がちょっと変わっていて、本作の場合ミスをしてやり直した時には
「チェックポイント」を通過した時の数を引き継いでしまう仕様になっているため、
例えば99個持っていた時「チェックポイント」を通過して1UPし、
ミスをしてやり直してもまた99個持った状態からやり直せてしまうんです。
そうなると実質何度でもやり直せてしまうので、
ゲームオーバーがあるアクションゲームとしてそれはどうなのかな?と思いました。
まあ、最近のアクションゲームではチェックポイントの隣に
1UPアイテムが転がっていたりすることもありますけどね。
ちなみに「マリオ」などで「コイン」の所持数はミスをしても
チェックポイントを通過した時のものを引き継ぐのではなく、
ミスをした直後の数を引き継ぐ仕様になっているため、本作のようなインチキは通用しません。
![131103-1551-59](https://kentworld-blog.com/wp-content/uploads/livedoor.blogimg.jp/kentworld/imgs/8/a/8ab85863.jpg)
敵に当たったらクロノアはひるむんですが、無敵時間がほぼ存在しないため、
ひるんでいる最中にまた敵に当たったらダメージを受けてしまい、
ちょっと理不尽に感じてしまいました。
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1ステージが長い
通常ステージは横スクロールアクションとしてはかなり長いです。
中にはクリアするのに30分を超えてしまう事も!?これは前作でもそうだったんですが、
今作の場合は「夢のかけら」を150個集めると言うやり込み要素が新たに追加されたため
リプレイ性が高まっており、コースが長いのは何回もプレイする分にはストレスが溜まります。
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爽快感に欠ける
本作の攻撃は、敵を膨らせてぶつける事がメインとなっています。
敵を踏みつけたり、直接攻撃する事は出来ず、
全体的にフワフワした雰囲気なので、アクションゲームとしての爽快感はあまりありません。
さらに序盤は難易度が低く、ウリとなっているパズル要素や立体演出も弱いので、
最初の掴みはあまり良くない印象です。
本作のステージには当然穴から飛び出してクロノアや敵を食べる巨大な敵が、至る所にいました。
その場合敵を囮にして先に進む事になるんですが、
初見の場合は飛び出す敵の存在に気が付きにくく、初見殺しに感じます。
飛びぬけた面白さはありませんが、前作同様丁寧に作られたアクションゲーム。
プレイしているとフワフワした気分になって癒されますし、
難易度も幅広いので万人が楽しめるゲームだと思います。
2人による協力プレイにも対応していますしね。
こんな人には特におススメ。
・癒されたい人。
・ギミックアクション好き。
・親子で協力して楽しみたい人。
こんな人にはおススメできない。
・爽快感を求める人。
風のクロノア2 ~世界が望んだ忘れもの~/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約8時間
※当ブログのゲームレビューの採点についての方針はこちら をご覧下さい。
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どうも、初コメントです。
風のクロノア2、友人に貸してもらい、ちょうど今日クリアーしたところでした。
偶然ですがちょっと嬉しくなったのでw
アクションゲームは苦手なのですが、これは何とか最後まで自力でクリアーできて嬉しかったです(ステージとボスが分かれていて助かりました…)
ステージの雰囲気や曲、絶妙な難易度が素晴らしいゲームだと思います(もちろんクロノアの可愛さも!)
ただ、一部背景なのか、手前?奥行き?が分かり辛い所があることと、シナリオに関して色々と説明不足のような気がしてもやもやします。(クロノアの初代を知っていることが前提な気が…)
色々書きましたが、プレイできてよかったと思える良いゲームでした。
因みに、このブログを見つけたのもクロノアがキッカケだったりしますw
更新応援しています!
kentさんがこんな酷評するとは思わなかった(涙)
ステージの件は数が少ない分、コースの長さで補ってるものだと
考えればいいと思いますけど、kentさん的にダメだったんですか?
>夜珠さん
初コメントありがとうございます!
今、クロノア2をクリアされたんですか!?
そこにこのレビュー!凄い偶然だ!
もう13年も前のゲームですからね・・・。
このゲームはアイテム探しを意識するとかなり難しくなりますが、
普通にクリアする分にはそこまで難しくないと思います。
手前と奥が分かりにくいのは、
2.5Dアクションゲームではありがちですね^^;
シナリオは最近のゲームと比べたらアッサリなところはあると思います。
横スクロールアクションの中ではある方だと思いますけどね。
クロノアの記事は定期的にアップしていますが、
このブログを見つけるきっかけになっていたとは嬉しいです!
>Ryouさん
え?これが酷評ですか?w
もしかして新しい記事のパックワールドと勘違いしているのかな?
こちらも1ステージが長い!と書いていますし。
色んなレビューで触れていますが、
ステージの長さにも丁度良いものがあると思います。
スコアアタックが重視されるゲームだったら尚更。
私的にこのゲームはPS2でのナンバーワンソフトですよ。
PS2初期の段階で出たのにもかかわらず、世界観、キャラクター、音楽、アクションの完成度と高いですからね。
音楽や歌が好きでよく聴きます。
是非PS2アーカイブに来て欲しい作品です。
そしたらPS2を持ってない人、今の世代にオススメしたいです。
ちなみにポプカの声優さんは今のドラえもんだったり。
ポケモンのポカブもそうですね。今思えば名前似てますねw
>二本のしっぽきゅうだんさん
確かにこれはPS2アーカイブスで出して欲しいゲームかも。
PS2アーカイブスで配信されているタイトルは
どうにも地味な印象ですので。
それかリメイクという手段も良いと思います。
>ちなみにポプカの声優さんは今のドラえもんだったり。
そうだったんですか!?
声優って意外な繋がりが分かりますよね。
キャストを調べていると新たな発見があって面白いですw
久しぶりにプレイ、クリアした記念にコメントを……(笑
改めてやると高低差のすごいステージが多く、
それをまたカメラアングルがうまいこと見せてくるので
プレイしていて「3DSでプレイしたい!」と思っちゃいました。
GBAの頃のようにまた3DSでシリーズ作品展開してほしいなぁ。
このゲームの雰囲気&BGMはホントに好きです。
特に夕焼けをバックに哀愁漂うBGMが流れる
『哀しみの国』は何度もプレイしたくなります……
(所々で1のBGMが流れるのがまたニクイ演出……)
ちなみに今回進めていて、
「夢のかけら」150個集めは1ステージもできませんでした(泣
本当にきっちりしたプレイじゃないと集められませんね。これ。
>hachiさん
古い記事にコメントありがとうございます!
本当にこのシリーズは3DSとの相性が良さそうだなと思っています。
ナムコはIPを活かすのが下手ですよねー。
Wiiでリメイクだして売れなかったのもあると思いますが。
夢のかけらはゲーマー向けの要素なのでしょうか。
本編が比較的誰でも楽しめる難易度なので、住み分けとか。