
ロックマンX8/PS2
2005年3月に発売されたPS2「ロックマンX8」を今回はレビューします。
PS2「ロックマンX8」は2Dアクションゲーム、「ロックマンX」シリーズのナンバリング8作目です。
目次
良いところ
差別化が図られている各ステージ

「ロックマン」シリーズと言えば、8つのステージを好きな順番からプレイできる事が特徴的な2Dアクションゲームです。
その点は本作でも変わらず、オープニングステージをクリアしたら8つのステージを好きな順番からプレイする事が出来ました。
それで凄いのが、今作は各ステージの差別化がハッキリとされている事。
ミニゲームを連続で攻略して行くステージ。パズル要素が強いステージ。
ステルス要素が強いステージ。ロボットに乗ってゴリゴリ進んで行くステージ。
巨大ロボットから逃げたり、追いかけたりするステージ。強制スクロールステージ。
さらには3Dシューティング風ステージとジャンルまで変わってしまうステージも存在して、続けてプレイしても全く飽きません。
純粋なアクションを求めると物足りなさは感じますが、あれだけ似たような作品を量産してきたんだし、こういう変化球もアリだと思います。
キャラクターチェンジシステムが活きている
本作ではエックスの他にゼロ、アクセルをプレイヤーキャラとして選択する事が可能で、1回のプレイに3人中2人が出撃可能になっています。
各ステージではL2ボタンを押す事で操作キャラを変更することができるんですが、以下のメリットによって変更する意義を生み出していて、新たな駆け引きが生まれていると思いました。
・敵に掴まれた時に救助することができる。
各キャラクターの性能にしてもエックスはバスターが強く、ゼロは近接攻撃が強くてダブルジャンプが重宝し、アクセルは様々な方向に撃てる連射攻撃やホバリングの使い勝手が良かったりしてどのキャラクターにも強力な長所が存在するので、バランスも取れていると思います。
中毒性を高める高難易度

前述のキャラクターチェンジシステム以外にも本作には以下のようなプレイヤーを有利にする要素や救済措置が多数存在します。
・2人が生き残っている状態でゲージを溜めると強力な必殺技が使える。
・ボスを倒す事で新たな武器がエックス、ゼロ、アクセルでそれぞれ使えるようになる(計24種類)。
・アクセルは敵の能力をコピーすることができる。
・片方の体力が無くなっても敵を倒し続ける事で復活できる。
・どのステージにもチェックポイントが多い。
・ナビゲートシステムが存在。各ステージの攻略法が分かる。
こうして書くと難易度が低下しているように見えますが、その分だけ基本難易度は飛躍的に上昇していてトータルで見たらシリーズ中最高レベルの難易度と言っても過言ではありません。
・どのボスも無敵時間&一撃必殺技を持っている。
・どのボスもダメージを与える事で攻撃形態が変わる。
・回復アイテムの出現率が低め。
・難易度ノーマルの場合、最大でも5回までしかリトライできない。
↑本作の難易度を高めている要素。
相変わらず敵の攻撃も激しく、通常攻撃でのゴリ押しはなかなか通用しないのでどのステージも死んで覚えてプレイする必要があります。
ただ、プレイヤーを有利にする要素が増えている分戦略性は高まっており、昔の作品よりも自分で考えて困難を乗り越える楽しさが増していると思いました。
アニメのようなハイクオリティなイベントシーン

イベントシーンはハイモデルによるポリゴン寸劇となっていますが、まるでアニメのようなクオリティの高いものになっています。
演算処理が限界に達しているのかフレームレートは低めになっていますが、PS2でこれだけの映像を実現しているとは凄い。
ストーリー要素に目を向けると、各ステージをクリアするごとに会話シーンが挿入されたりと過去作よりもストーリー性が高まっていますが、決して邪魔に感じるほどの量ではなく、困難を乗り越えた時のご褒美に感じられるレベルに収まっていると思いました。
探索要素が強い

各ステージには能力をパワーアップさせるカプセルや新しいパーツを開発できるアイテムが隠されています。
この隠し場所がかなり巧妙で、ちょっとやそっとじゃ見つけられません。
一応、ナビゲーションによってある程度の隠し場所は分かるんですが、そこまで行くには高度なアクションが必要だったり、特定の能力を身につけていないといけなかったりして一筋縄では行きません。
基本難易度が高いので、出来ればすべて回収しておきたいところですが・・・。
また、達成率を完全にしてクリアすると良い事があったり、とある条件でボスを倒すとエンディングが変わったりと探索要素だけではなく、隠し要素が多いところにも注目したいです。
トータルでのステージ数は初期の作品からほとんど変わっていませんが、探索要素の強化によるリプレイ性の向上、ステージバリエーションの強化、ストーリー要素の強化、ミニゲームの追加、隠し要素の強化、そして高難易度によって、アクションゲームとしてはボリューム感を十分味わえるようになっています。
惜しいところ
意地悪すぎる即死トラップの配置

一部のステージに存在する即死トラップのトゲトゲですが、配置が意地悪すぎると思いました。
壁キック→エアダッシュ。
このような高度なアクションを多用しなければ先に進めないエリアがいくつかあり、アクションゲームの腕が無い人は例えイージーモードにしてもその時点でお手上げでしょう。
トゲトゲはポリゴンで描かれているため、当たり判定も分かりにくいし。
トゲトゲエリアは針に糸を通すかのような超シビアな難易度になっています。
ナビゲートが不親切

本作にはナビゲートシステムが存在します。
各ステージでは3人のナビゲートキャラクターを選ぶ事が可能で、攻略法、隠しルート、ボスの弱点とそれぞれ異なったヒントを教えてくれるんですが、3Dシューティング風ステージでは何も教えてくれず、どうしたらクリアになるのか分かりにくく感じました。
強制的な部屋の移動

扉の前に行くと強制的に次の部屋へ連れて行かれるのは何とかしてほしかった。
次の部屋へ連れて行かれると後戻りできないので、もっと探索したい場合は困るんですよね。
以前の作品のように、扉の前ではなく、扉に触れる事で次の部屋へ連れて行けるようにしてほしかった。
似たようなものに感じるかもしれませんが、実際には全然違います。
全体のまとめ
いくつか細かな調整不足は感じられますが、戦略性の高さとシリーズ伝統の歯ごたえが上手くマッチしていて骨太アクションゲーム好きにはたまらない作品に感じました。
現在風の味付けがされた良質な骨太2Dアクション!
こんな人には特におススメ。
・骨太アクションゲーム好き。
こんな人にはおススメできない。
・アクションゲームが苦手な人。
ロックマンX8/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約15時間
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