【レビュー】風来のシレン6が時間泥棒で中毒性抜群のRPGだった!!

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は「風来のシレン6 とぐろ島探検録」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください!

このゲーム、Switch史上最強と言っても良いくらい中毒性が高いです。

「風来のシレン」シリーズって中毒性が高い傾向にありますけど、今作は過去最大級に時間がぶっ飛びます。

ぼくの場合、1日15時間ペースで遊びましたw

ただ誰にでもおすすめできるゲームではないので、人によっては投げ出してしまう可能性があります。

ここからは「風来のシレン6」の魅力を語っていき、どんなところが面白いのか?

逆におすすめできないのはどんな人なのかを語っていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ

このゲームを3行で説明すると?
  • 入る度に地形が変わるダンジョンを攻略していくローグライクRPG。
  • システムや世界観などが原点回帰している。
  • 巨大なモンスターが出現するデッ怪が初登場。
初リリース日 2024年1月25日
対応ハード Switch
ジャンル RPG
推定クリア時間 2~20時間(ストーリークリア)
発売元 スパイク・チュンソフト

スポンサーリンク

風来のシレン6 とぐろ島探検録とは?

まずはゲームの内容を簡単に紹介します。

本作は「風来のシレン」シリーズナンバリング6作目で、入る度にマップが変わるダンジョンを攻略していきます。

舞台となるのは、とぐろ島。

この島にはお宝が眠っているという噂が飛び交っていて、風来人のシレンと語りイタチのコッパは各地を探索して真実を突き止めていきます。

いわゆるローグライク型のRPGで、他のゲームで例えると「ポケモン不思議のダンジョン」とか、「チョコボの不思議なダンジョン」のような感じでしょうか。

特徴的なのが、難易度が高めに調整されていることです。

嫌らしい攻撃をしてくる敵が潜んでいたり、危険な罠が設置されていたり。同ジャンルのゲームと比べても陰湿な要素が目立っています。

また、デスペナルティも厳しめに調整。

ダンジョン内で倒れた場合、持っている道具を全て失ってしまい、レベルも1に戻ってしまいます。

こうして聞くと初心者の方は敬遠されそうですが、デスペナルティが厳しいからこそ緊張感や達成感が生まれているのも確かで、他のゲームと比べても刺激的な体験を味わえます。

今作はそのうえで新要素を搭載。

満腹度が150以上になると「ドスコイ状態」になったり、特定のフロアではデッ怪という巨大なモンスターが出現したり。

従来の作品とは違った攻略法が求められるようになりました。

そんな「風来のシレン6」ですが、冒頭でも触れたように夢中で遊んでしまう魅力があるんですよね。

ここからは具体的な理由を語っていきます。

目次へ戻る

良いところ

原点回帰によって生まれた中毒性

まず良いと思ったのが、原点回帰によって生まれた中毒性です。

今作は初代「風来のシレン」を意識して作られています。

その気になれば一回目のプレイでエンディングを迎えることができるストーリーダンジョン、和風の世界観等など。

色々ありますが、特に大きいのが難易度の高さです。

近年の作品は初心者を意識して作られていて、序盤にプレイできるダンジョンは優しめに調整されていました。

フロア数が10未満だったり、弱いモンスターしか出現しなかったり、強いアイテムばかりが手に入ったり。

ローグライクRPGのルールを理解してもらえるように作られていたんですが、今作ではそういったダンジョンを排除。

最初に挑戦する「とぐろ島」からキツめのバランスなので、油断しているとあっという間にやられてしまいます。

特に印象的なのが、序盤のフロアから強敵が潜んでいることです。

1階には攻撃力が6もある「オトト兵」が。

3階には攻撃力が16もある「パコレプキン」が潜んでいて、こいつらの攻撃に1回でも当たると致命傷を負ってしまいます。

さらに6階には「3割バッター」という遠距離攻撃を跳ね返す強敵が登場。

遠くから攻撃を仕掛けて弱らせてから近距離武器で攻めるという王道の戦法が通用しないので、プレイヤーの心をへし折ってきます。

前提として、主人公のシレンは体力が15しかありません。

レベルが上がっていくことで増えていきますが、それに比例して敵も強くなっていくので、盾を強くしていかないと2〜3発喰らっただけで体力が0になってしまいます。

そして最初からやり直しになってしまうので、もうホント厳しいんですよね。

でもこの厳しさが緊張感を高めているのも確かで、奥のフロアへ行くときにはこの上ないスリルを味わえます。

ぼくの場合、8回目の挑戦でクリアできました。

まあ2回目の挑戦でラスボスまで行けたんですが、その時はアイテムの出が悪くて負けてしまい、それ以降は油断して序盤のフロアでやられてしまった感じですねw

上手い人は1回目の挑戦でクリアできるとのことですので、腕に自信がある方は挑戦してみてください。

抜群の快適性

ここまで本作が序盤から厳しめに調整されている点について触れていきました。

普通の人でしたらクリアまでに何度も挑戦することになりますが、そうはいっても同じダンジョンを何回も潜るのはシンドい気がしますよね?

本作はそうならないよう徹底されていて、倒れても再挑戦したくなるように作られています。

特に大きいのが、動作の軽さです。

グラフィックは3Dで作られていますが、動作に関しては驚くほど軽快で、主人公のシレンはスムーズに動いてくれます。

また、フレームレートは60なのでカクつきはありませんし、ロード時間もほとんどないので、操作している時のストレスは全くありません。

「風来のシレン」って1,000回遊べることをセールスポイントにするくらいリプレイ性が高いので、これは嬉しいですね。

さらに今作ではショートカット機能がパワーアップ。

4種類の飛び道具をABXYのボタンにセットできるので、色んな弓や石を持っていてもすぐ使えるようになりました。

オプション機能も

  • 歩く速さの設定
  • 配信者向けのライブ探索表示
  • 決定ボタンをAにするかBにするかの選択

など痒いところに手が届いた作りになっているので、めっちゃユーザーフレンドリーです。

この辺りは過去の積み上げを感じましたね。

「風来のシレン」シリーズって作品を重ねるごとに便利な機能が搭載されていきまして、洗練による洗練を重ねています。

今作ではその点が顕著に出ているので、もうローグライクRPGはシレンしかできない体になってしまいそうですw

とはいえどんなに快適でもデスペナルティは厳しめに調整されてます。

極端な話ラスボスで負けても最初からやり直しになってしまうので、そんなことがあったら立ち直れるのか心配ですよね?

確かに何時間もかけて進んだデータがパーになった時はショックですが、全てが無駄にならないよう工夫されています。

まずゲームオーバーになったら島のストーリーが進行していきまして、村人を始めとするイベントシーンが展開されます。

すると、武具の特性を合成できる「合成の壺」が出現するようになったり、隠しルートが解禁されたり。

新しい要素が解禁されるので、むしろ何度もゲームオーバーになった方が良いんじゃないかと思いましたw

さらに今作では手記の機能がパワーアップしていて、

  • 一度出会ったモンスターの細かいステータスが確認できる「もののけ手帳」
  • どの階層にどんなモンスターが出現するのか把握できる「探検録」
  • モンスターやアイテムを配置して特訓できる「もののけ道場」

などの攻略情報やチュートリアルが充実しているので、攻略サイトや攻略本がなくてもある程度はわかるようになりました。

こういうのって従来の作品では何度も挑戦することで覚えていったんですが、今作では手記を熟読すれば初心者でも知恵を叩き込めるので良い時代になったもんですよ。

数ターン毎にオートセーブされるようになったのも嬉しいよな

整理されたシステム

今作は原点回帰を謳っているので、過去作で見られたシステムは整理されています。

ダンジョンに居座っていても夜になることはなくなりましたし、武器が成長して名前が変わるシステムも廃止されました。

その結果、過去作で見られた煩わしさがなくなっているので、嫌われにくいバランスのゲームになった印象です。

個人的には「4」や「5」で見られた夜のシステムは緊張感があって良いと思ったんですけどね。

そうはいっても専用の技しか通用しなかったり、松明がないと辺りを見渡せないのは煩わしかったので、嫌いな人がいるのも無理はないかなと思いました。

他にもネタ要素が強いまがい物のアイテムが無くなっていたり、「5」に続いて壺の中にある「復活の草」が機能するようになったり。

過去作で不評だった要素は軒並みなくなっています。

個人的にはレベルが上がるごとに自然回復しなくなるシステムが廃止されているのが嬉しかったです。

「風来のシレン」シリーズってダメージを受けても自然回復する仕様が存在するんですが、「4」や「5」は高レベルになるとほとんど回復しなくなるのでシンドかったんですよね。

それが今作では高レベルでもバンバン自然回復するので気持ち的に楽になりました。

このように今作は過去作で見られたシステムは整理されていますが、その一方で新要素も多数搭載されています。

これらの要素によってまためちゃくちゃなバランスになってしまうんじゃないか?

発売前はそう恐れられていましたが、ほぼ違和感なく収まっているので、初期の作品で見られた面白さは健在だと思いました。

例えばモンスターを桃まんにするシステムは初代の「肉」とほとんど同じで、食べたらモンスターに変身して特技を使える感じですからね。

満腹度が150以上になるとドスコイ状態になるシステムにしてもレアなイベントの一種に過ぎないので、「風来のシレン」シリーズに慣れ親しんでいたらすぐに理解できます。

ただ目玉要素のデッ怪。

これに関してはちょっと言いたいことがあるので、この後に触れていきます。

パワーアップした風来人救助

ダンジョン内で倒れてしまったプレイヤーを救えることでお馴染みの風来人救助。

今作では2つの新要素が追加されたことで遊びの幅がさらに広がりました!

1つめは救助の奥義。

これは風来人救助が成功することで加算されるポイントを消費して使えるもので、救助を有利に進めることができる効果を発揮します。

常に倍速で移動できるようになったり、最初から強い武具を持った状態で救助に迎えたり。

組み合わせ次第で救助を楽にすることができるので、ポイントを貯めるモチベーションが高まりました。

2つめは自分救助。

こちらはダンジョンで倒れてしまった自分を救助できるシステムで、救助の奥義を使って進めることもできます。

ということはですね、

風来人救助へ向かう → ポイントを貯める → 強力な奥義をセットする → 自分救助へ向かう

なんて流れが成立するので、風来人救助システムの活性化に貢献しています。

ダンジョンの良いところで倒れてしまった場合、諦めるのではなく、救助依頼をしたり自分救助へ向かってみてください。

もしかしたら復帰できるかもしれませんよ?

自分救助が成功しても奥義ポイントが加算されないのはよく考えられているな

スポンサーリンク

目次へ戻る

惜しいところ

もう少し恐怖が欲しかったデッ怪

新要素のデッ怪はもう少し恐怖が欲しかったです。

こいつはデッカイホールから出現する巨大なモンスターで、攻撃力が高いほか、正面と左右はバリアで守られているので、後ろからしかダメージを与えることが出来ません。

そのうえ倒しても経験値を多く貰えたり、レアなアイテムが貰えるわけでもありませんので、一見すると厄介に感じますよね?

でも実際には大した強敵ではなくて、以下のような弱点があります。

  • 一発でも攻撃を当てたら倒れてしまう
  • 石を投げたらバリアを飛び越えて当てることができる
  • 2ターンにつき1回しか行動できない(鈍足状態)
  • ある程度移動したら消えてしまう
  • フロアを踏破したらデッカイホールごと消えてしまう
  • 暗闇の中でも炎によって遠くからでも見えてしまう

特に石を投げたら簡単に倒せてしまう点は致命的で、それが分かってからはほとんど怖く感じませんでした。

まあ強くしすぎると前作の夜みたいに煩雑になってしまいますから、序盤はこのくらいの調整でも良いと思いますけどね。

中盤以降は体力を強化した「超デッ怪」を出現させるとか、そういう調整があったら良いと思いました。

2024年のゲームにしては簡素な3Dグラフィック

グラフィックは今の時代に相応しくない仕上がりです。

3Dになったのは現代のゲームっぽく感じますが、モデリングが安っぽく、どことなくフリーゲームっぽさが漂っています。

ダンジョンパートはもちろん、イベントパートも簡素な寸劇を立ち絵でカバーする古典的な作りなので、新規の方からすると古臭く感じるかも知れません。

ただこのグラフィックだからこそ処理が軽くなっていると思うので、そこは一長一短かな。

かつて「3」でも3Dに挑戦していましたが、Wiiソフトにしては作り込みすぎてしまったが故にモッサリしていました。

そのせいで繰り返しプレイするのが億劫になっていましたので、そうなるくらいだったらグラフィックを簡素にしてサクサク動作できるようにするのが正解だと思いますね。

BGMは「3」「4」「5」よりも良くなっているな。俺は「魃の砂丘」が気に入ったぜ

目次へ戻る

注意点

最後に出てくるダンジョンが本番

本作はストーリークリア後も隠しダンジョンがバンバン解禁されます。

しかし、それらのダンジョンは短いものがほとんどなので、熟練者ですとアッサリに感じてしまう可能性があります。

ですが、最後に解禁される「とぐろ島の神髄」に関しては

  • アイテム持ち込み不可
  • 全てのアイテムが未識別で登場
  • 最下層は99階

という厳しい条件が付いているので、ここからが本番です。

でこのダンジョン、とんでもない攻撃をしてくる敵がウヨウヨいるので、最下層に行くのが至難の業なんですよね。

ぼくがプレイした範囲内では、

  • 倍速で移動するうえに50ダメージ固定の大砲を1ターンに2回撃ってくる「イッテツ戦車」
  • 装備している武具の強化値を2つも下げてくるうえに攻撃すると分裂する「チドロ」
  • 倍速で移動するうえに後ろに回り込んで挟み撃ちしてくる「スルードラゴン」
  • 装備している「武器」「盾」「腕輪」のいずれかを後方に弾き飛ばされる「シハン」
  • 攻撃力がバカ高いうえに倍速で行動する「ミラクルチキン」
  • 「睡眠弾」→「レベル3ダウン」の魔弾コンボが凶悪すぎる「ガイコツまてん」

などが厄介でした。

これらのモンスターは武具に特殊な印を付けたり、便利なアイテムを使うことで対策できますが、入手できるのかはランダムなので運の要素も絡んできます。

上手く進めたのかと思ったらアイテムの出が悪くてゲームオーバーになってしまうとか。

そんなことを繰り返しながら「次こそは行ける!」と思って再挑戦してしまう。もう完全に沼にハマってますw

しかもクリアするとさらに厳しい条件付きで再挑戦できるとのことなので、どんだけ難しくしてくるのかと思いましたw

もし他のダンジョンが簡単すぎると感じた場合、「とぐろ島の神髄」に挑戦してみてください。

タイトル通りの本作の面白さの真髄がここに隠されています。

↑こちらはぼくのクリアデータ。

66回目の挑戦を経てクリアできました!

個人的な難関ポイントは

  • 体力が低くてモンスターにやられやすい「1~3階」
  • 攻撃力が非常に高いドラゴンやスカイドラゴンが怖い「28~32階」
  • うたうポリゴンとなよなよハニーのステータスダウンが怖すぎる「33~39階」
  • オヤジ戦車系の大砲が厄介すぎる「40~49階」
  • ガイコツまてんの魔弾コンボが厄介な「66~79階」

辺りです。

80階を超えた辺りからは超が付くほど嫌な敵は出現しなくなりますが、それまでが大変でした。

お馴染みのアークドラゴンは超回復のシステムでそこまで脅威ではなかったな

初心者向けではない

今作は経験者をメインターゲットにしているので、初心者向けではありません。

チュートリアル機能が充実していたり、救済措置が用意されていたり。

初心者に向けた要素は見られますが、基本難易度は高めに調整されているので、サクサク進めるゲームが好きな人は注意が必要です。

もしローグライクRPGをこれから始めたい場合、「ポケモン不思議のダンジョン救助隊DX」をおすすめします。

こちらはポケモンを題材にしたローグライクRPGで、難易度は低めに設定されています。

開発元も本作と同じスパイク・チュンソフトですし、まずはこちらで基本を覚えていくと良いでしょうね。

でその次は序盤のダンジョンが簡単な「風来のシレン5 Plus」をプレイして、慣れてきたら今回の「風来のシレン6」に挑戦するとか。

そういう段階を踏んで挑んだらより楽しめるんじゃないかと思います。

関連作のレビュー記事

目次へ戻る

風来のシレン6 とぐろ島探検録のレビューまとめ

ここまで「風来のシレン6 とぐろ島探検録」の良い点や惜しい点を語っていきました。

簡単にまとめると

  • 手堅くまとめてきた原点回帰作!
  • グラフィックはチープだが、それを補って余りあるほどの中毒性がある!

といった感じです。

「風来のシレン」シリーズってマンネリを打破するためにシステムの根本を変えてきたり、新規層を取り込むために序盤のダンジョンは簡単にすることがよくありました。

でも今作は既存のファンを意識して作られていて、システムは大きく変えていませんし、序盤から厳しめに調整されています。

それが良いのか悪いのかは人によりますが、

  • 簡単なローグライクRPGは他にもたくさんあること
  • 14年ぶりの完全新作であること

を考慮に入れるとこれで良いと思いました。

個人的にも今回のシレンは昔の記憶を思い起こさせるような仕上がりで、新作なのにどこか懐かしくなってきました。

その昔、スーパーファミコンの「初代」やN64の「2」にどハマリしていた頃があったんですが、今作はその頃の作品を強く意識しているんですよね。

出現するモンスターとか、仲間キャラのアスカとか。

初代や「2」で見られた要素が満載ですので、久しぶりにシレンをやっているって感じがしました。

何度も言うように初心者にはおすすめしませんが、昔ハマっていた方は是非プレイしてみてください。

楽しかった記憶が蘇ってくると思いますよ。

こんな人には特におススメ。
・古参シレンファン。

こんな人にはおススメできない。
・ローグライクRPG初心者。

お気に入り度【95/100%】

累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ

ハードメーカー別レビュー記事リスト
Nintendo PlayStation
Xbox etc

目次へ戻る

本記事の動画版

 

関連作のレビュー記事