
龍が如く6 命の詩。/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2016年12月に発売されたPS4「龍が如く6 命の詩。」のレビューをしていきます。
本作は人気アクションアドベンチャーゲームのナンバリング6作目ですが、大幅進化した弊害で短所も目立ってしまっているので評価に困りましたw
年1本ペースで発売されている「龍が如く」シリーズ。
本作が発売される以前にも「維新」「0」「極」の3タイトルがPS4向けに発売されましたが、あくまでもPS3との縦マルチタイトルでした。
ベースとなるのはPS3版で、PS4のマシンパワーをフルに活かしたタイトルではありません。
一方、今回レビューする「龍が如く6 命の詩。」はPS3を切ってPS4に特化した作りとして売り出します。
「一体、PS4専用になったことでどれだけ変わったのか?」
試しにプレイしてみたところ、これは凄い!
ぼくが「龍が如く」に求めていたことを見事に実現していて、ゲームプレイの進化は着実に増してます。
「これだよ!こんな『龍が如く』をやりたかったんだよ!!!」
なんて最初はテンションを上げていたんですが、ストーリー面ではこれまで以上にツッコミどころ満載でしたw
PS4/PS3「龍が如く0 誓いの場所」のような美しいストーリーを求めている場合、本作はおすすめ出来ません。
ここからはそんなPS4「龍が如く6 命の詩。」について詳しく語っていきます。
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- 箱庭マップを探索してストーリーを進めていくアクションアドベンチャーゲーム。
- 桐生一馬の視点から描かれるストーリーとしては最終章にあたる。
- PS4専用になったことでグラフィックやゲームプレイが大幅に進化した。
初リリース日 | 2016年12月8日 |
対応ハード | PS4 |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
売上 | 初週21.6万本/累計37.8万本 |
推定クリア時間 | 15~25時間 |
発売元 | セガ |
目次
良いところ
PS4専用になったことで進化した街の作り
「PS4専用になったことで何が変わったのか?」
まず触れたいのが、グラフィックの進化具合になります。
キャラクターのモデリングはより細かくなり、毛穴から青髭までしっかりと表現して・・・
背景はネオンの輝き、水たまり、アスファルトの反射が強調され、壁の質感はよりリアルになりました!
さらに驚いたのが、オブジェクトのリアクション。
これまでの作品でもオブジェクトを持ち上げて武器に出来ましたが、本作では破壊できるものが大幅に増えて戦闘後は酷い惨状になりますw
例えばコンビニでは売り場の棚が攻撃に応じてぶっ壊れていくので、普通に戦っていたら数十~数百の商品が粉々になりますからw
あまりにもリアルなので、
なんて余計な心配をしました。
このようにグラフィックのクオリティが大幅にパワーアップしたので、開発者は細かいところまで見てほしくなったのでしょうか?
今作ではシリーズ初となる一人称視点モードが追加されています。
一人称視点での街並みは没入感が半端ないので、まるで東京・神室町や広島・尾道の一部へ観光しに来たかのよう。
特に今作で初登場となる広島・尾道は
- 田舎町の路地裏
- 坂道
- ロープウェイ
が再現されているので、目的を忘れてブラブラと散歩をしたくなります。
シームレス化の恩恵
PS3向けに発売された「龍が如く」シリーズはどこかPS2ソフトのような印象がありました。
グラフィックのクオリティに関しては少しずつパワーアップしたことでPS3基準には達していたんですが、ぶつ切り感が酷かったんですよ。
戦闘 → ロード → ムービー → ロード → 戦闘 → ロード → ムービー…
こんな感じで何かをする度にロード時間が挿入されるので、欧米のAAA級タイトルに慣れていると厳しいところがありました。
「何故、同じ機種で発売されている『アンチャーテッド』や『アサシン クリード』ではロード時間がほとんど発生せずにゲームを進められるのに『龍が如く』ではそれができないのか?」
なんてずーっと思っていましたから。
一方、今回レビューするPS4「龍が如く6 命の詩。」の場合、
- 戦闘のエンカウント廃止
- 入店時のロード時間廃止
と本来ならPS3時代に済ませておくべき問題点をようやく解決させています。
おかげで画面を切り替えることなくコンビニ内での戦闘が可能になり、店内の商品棚を破壊しながらヤクザと戦えるようになりました!
戦ったあとは酷い惨状になりますが、こんなことは今まで出来なかったので感心してしまいます。
しかも建物によっては読み込み無しで2階や3階まで登ることができるので高低差も感じられました!
何気に嬉しいのが、戦闘時のエンカウントが完全にシームレス化したことで「逃走」ができるようになったこと。
これまでの作品ではバトルモードに入ったら行動範囲が限定されてしまい、逃げることが出来なかったんですよ。
戦闘を何度も行っていると面倒になるのでこれはうれしい!
「これは義務教育レベルの作品だ!」
「日本を舞台にしたゲームでこれ以上リッチな作品はほとんどないから、ストーリーとかそういうのを抜きにしてでもこれは日本人だったらやってみるべき!」
なんてプレイした直後は思っていたのですが・・・(個人的に合わない&気になったところに続く)
進化した戦闘システム
このように本作は表現面がパワーアップしていますが、戦闘システムも進化しています。
当たり判定の判別が細かくなったことでモーションがよりリアルになり、オブジェクトにヒットした際の動きも細かくなり・・・。
個人的に「良い!」と思ったのが、攻撃をヒットさせた後に発生するドアップの演出。
この演出が発生している間にボタン連打すると大ダメージを与えられるので、爽快感が増すのですよ。
そんな爽快感をさらに高めてくれるのが敵の顔。
どいつもこいつも人相が悪い顔をしているので、攻撃を与えてみっともない顔になるのが痛快です!
先が気になるストーリー
毎回、様々な人間ドラマを楽しませてくれる「龍が如く」シリーズ。
今作もツッコミどころはあるものの惹き込まれました!
まず感心したのが冒頭での動機付け。
今作では
- 中国マフィアとの争い
- 新たな舞台となる広島・尾道
が大きなキーポイントとなっています。
一体、どのように絡めてくるのかと思いましたが、動機付けが丁寧なのですんなりと入っていけました。
そんなストーリーは終盤に差し掛かると複雑な壮大な人間ドラマとなるので、これまで通り大作感があります。
今作のキャッチコピーが「桐生一馬伝説、最終章」ということもありますが、最後まで続きが気になって夢中で進めてしまいました。
「どのようにして桐生一馬伝説は幕を閉じるのか?」
ぜひ、その目で確かめてみてください。
例によって今作でも十数時間にも及ぶイベントシーンが挿入されますが、個人的には最後まで息切れすることなく楽しめました。
出演する芸能人が豪華&演技が凄い!
毎回、豪華な芸能人が登場する「龍が如く」シリーズ。
今作では
- 藤原竜也
- 小栗旬
- 宮迫博之
- ビートたけし
などの超大物俳優・芸人が出演します。
話題性が先行していますが、みんな演技が上手いので惹き込まれてしまいました!
特に目立っていたのが、宮迫博之氏が演じる南雲 剛。
下っ端ヤクザですが、イベントシーンで見せる情の熱さに心奪われました。
超大物であるビートたけし氏はまるで素の自分を出しているかのような自然体で、彼が登場すると何故か安心してしまうw
ぼくの場合、キャストありきで作品に入ることはほとんどありませんが、本作の場合は俳優の演技見たさで進めていたところがあります。
ここで挙げた4人はストーリーにしっかりと絡んできますよ~。
寄り道が楽しい
「龍が如く」シリーズと言えば寄り道!
今作でもメインストーリー以外にも様々な寄り道要素が用意されています。
家族愛、恋愛、友情など極道とはかけ離れた良い話が満載のサブストーリー、SNSを使ってのランダムイベント等など、数え切れないほど用意されていますから。
そんな寄り道の動機付けとなっているのは刷新された成長システム。
今作の成長システムはポイントを消費して能力を強化していく形式となっています。
しかし、ポイントを入手するには細かく用意されたチャレンジをクリアしなければなりません。
そちらを意識していると様々な寄り道をしなければならなくなるので、サブ要素が充実している「龍が如く」シリーズとの親和性が高いシステムに感じます。
2016年のトレンドを盛り込んだサブ要素
本作は2016年の日本を舞台にしているので、当時のトレンドが大量に盛り込まれています。
再生回数を増やしたいがためにスマホを自撮り棒に固定して無茶なことをやる青年が登場したり、トレーニングと食事管理を行って理想的な体型にしていくジムがオープンしたり・・・。
2016年をリアルタイムで生きてきた人間であればニヤリとする時事ネタが大量に盛り込まれているので、他のゲームではなかなか見られない現実的な生々しさ、親近感を醸し出すことに成功しています。
「今作の舞台は2016年なんだ!」
プレイしている時は常にそう意識していました。
惜しいところ
相変わらずのご都合主義
「龍が如く」シリーズのストーリーはご都合主義であることが多く感じます。
少しばかりは良いと思いますが、今作の場合、あまりにもご都合主義なので白けてしまいました。
特に白けてしまったのが、「桐生一馬伝説、最終章」と謳っておいてあの終わり方。
確かに最終章と言えば最終章にはなりますが、いくらでも逃げ道はあるような終わらせ方せたんですよ・・・。
ナンバリングとしては前作となるPS3「龍が如く5 夢、叶えし者」ほどラストは酷くないけど、長寿シリーズ故に思い切ったことはできないのかなぁと勘ぐってしまいました。
今回も結果よりも過程を楽しむような作品で、物語としての盛り上がり・楽しさは中盤がピークに感じます。
あと気になったのが、シリーズの癒やし系(?)である澤村 遥(さわむらはるか)。
可愛いからって何をしても許せると思っているのでしょうか?
今作では失踪したり○○したりでとんだトラブルメーカーとなっていますw
ただでさえ前作のPS3「龍が如く5 夢、叶えし者」ではお騒がせ娘だったというのに・・・。
相変わらず多い見ているだけのシーン
PS4専用になっても相変わらず見ているだけのムービーシーンが多く感じます。
どのくらい多いのかと言うと、メインストーリーだけを進めるとゲームパートよりもムービーパートが長くなるくらい。
これでは映画のおまけとして戦闘やお使いメインのゲームが付いているのかと錯覚してしまいます。
PS4専用になって新しいゲームエンジンを採用したからにはもう少しリアルタイムのイベントシーンを盛り込んで本当の意味でのシームレスなゲーム体験を実現してほしかった。
今回もやっていることはイベントシーン→戦闘→お使いの繰り返しで、そこに多少のミニゲームを盛り込んでいるように感じました。
ですので、ゲームプレイは平凡と言わざるを得ません。
刷新したことでの弊害
「龍が如く」シリーズは雪だるま式で要素が積み重なっていきました。
ストーリーこそは毎回異なりますが、「これでもか!」というほど素材を流用したことで年1作ペースの割には大ボリュームな内容を実現していきます。
一方、今作の場合はゲームエンジンなどを刷新したことでイチから作りなさなければならないので、過去作と比べて大幅にボリュームが減りました。
プレイスポットはもちろん、神室町も狭くなっています。
個人的には量より質を重視した姿勢に好感を持ちましたが、気になる人も多いと思うので触れてみました。
龍が如く6 命の詩。のレビューまとめ
PS4専用になったことで新たなステップを踏んだ意欲作。
これまで感じていたゲームプレイの古臭さにようやくメスを入れてくれたのでプレイした当初は感動しました。
「PS4専用になったことで『龍が如く』シリーズはこんなにもパワーアップしたのか!?」と。
しかし、「桐生一馬伝説、最終章」と謳っている割には消化不良なストーリーに感じます。
そのうえゲームエンジンなどの刷新に伴い前作からボリュームがひと回り小さくなっていて、短所も目立っているように感じました。
要所要所の展開は悪くなく、
「あいつは○○だったのか!?」
「あいつはどうなったんだ!?」
と何度も心の中で口にしてしまいましたが、「龍が如く」シリーズの中では特別優れているようには感じません。
本作の発売以降、ゲームエンジンなどを流用した作品が数多く発売されたので、今となっては
- ストーリー
- 舞台
- キャスト
など魅力は限られてしまいました。
悪い作品ではありませんが、PS4向けに発売された「龍が如く」シリーズでおすすめのタイトルを探している場合、今作は挙げません。
大幅進化した弊害で短所も目立ってしまった評価に困る作品。
こんな人には特におススメ。
・熱い男好き。
・出演する芸能人のファン。
・日本好き。
こんな人にはおススメできない。
・結果を重視する人。
・ヤクザが苦手な人。
・過激な表現が苦手な人
龍が如く6 命の詩。/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約20時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
自分はまだ終わってないですがムービーが長い。後半になるにつれて操作をするところが減ってしまう。広島はいい感じなんだけど、東京はマップが狭くなっている(町の中は行けるところがあるのでごまかしてる?と感じてしまう)ハルトの正体は………なんかもう少し考えて欲しいと思った。演者の演技はすごいですね。もう普通のドラマです。広瀬(ビートたけし)がいっていた言葉で事故って入院していたや、気に入らない奴を襲撃をしに行った。と言っていたのは、本人の事じゃんと思ったのは他にもいたはず。