龍が如く5 夢、叶えし者/PS3 / PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2012年12月に発売されたPS3「龍が如く5 夢、叶えし者」のレビューをしていきます。
本作は極道を題材にしたアクションアドベンチャーゲームですが、5本分のゲームを詰め込んだ超大作でした!
数多くのゲームをプレイしたぼくkentworldですが、ここまで大規模なゲームはほとんど見たことがありません。
それだけ数多くの要素を詰め込んでいて、年末商戦向けの大作ゲームに相応しい作品でした。
インパクトを重視してしまう故に竜頭蛇尾な印象は否めませんが、個人的にはナンバリングのシリーズ作品では初めてクリアした「龍が如く」なので思い入れがあります。
そんなPS3「龍が如く5 夢、叶えし者」の良いと思った点からまずは書いていきましょう!
※2019年6月にはPS4版が発売。
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- 日本5大都市を舞台にしたアクションアドベンチャーゲーム。
- ストーリーに沿って各都市でミッションをクリアしていく。
- アクションバトルの他、様々なミニゲームが用意されている。
初リリース日 | 2012年12月6日 |
対応ハード | PS3/PS4 |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
推定クリア時間 | 35~45時間 |
売上 | 初週35.7万本 |
発売元 | セガゲームス |
目次
良いところ
5人の主人公による壮大な物語
作品を重ねるごとに主人公が増える「龍が如く」シリーズ。
当初は桐生一馬だけだったんですが、「4」では4人になりました。
という訳で今回レビューするPS3「龍が如く5 夢、叶えし者」は主人公が5人になります!w
桐生一馬、冴島大河、澤村遥、秋山駿、品田辰雄。
↑主人公となる5人のキャラクター。
元極道のタクシー運転手、アイドル少女、元プロ野球選手の風俗ライターなど様々な肩書を持ったキャラクターばかりですが、最終的にはすべてが繋がり完結していきます。
驚いたのが、1つ1つのボリューム感。
これだけの主人公が居ると1つ1つがアッサリしてしまいがちですが、本作の場合はそんなことはなかったんです。
イベントシーンの長さは体感としては20時間。登場キャラは50人を優に超えています。
ノベルゲームだったらこの程度のボリュームは珍しくないと思いますが、本作は3Dポリゴンでキャラクターがしっかり描かれたアクションアドベンチャーゲームです。
それでここまでのボリューム感を出してくるとは驚きました。
さすが前作よりも開発期間が倍増しているだけのことはあります。
リアルに描いた日本の裏社会
ヤクザは苦手だなぁ・・・。
そんな理由で「龍が如く」シリーズを毛嫌いされる方は居るでしょう。
かくいうぼくも当初は苦手でした。
ただ、本作は日本の裏社会をリアルに描いているので、ヤクザが苦手でも見どころはたくさんあります。
自分を偽って行動する人。イジメに耐えながら生きる人。借金に追われながら生きる人。
そんな生々しい人間の描写をゲームという形で細かく描いています。
具体的に言うとヤクザ以外にもホームレス、受刑者、風俗店員、借金取り、アイドルなどの裏側も描いているんですよ。
フィクションではありますが、実際にこういうことがあってもおかしくない。
そう思ってしまうほど説得力のある描写が満載で、ゲームとは言え凄く勉強になるストーリーです。
個人的に一番気に入ったのが、澤村遥のストーリー。
今作ではメジャーデビューを目指すアイドル生活をすることになるんですが、アイドルのドロドロした裏側を描いているんですよ。
さらにそこからヤクザが絡んでいき、暴力表現が含まれたストーリーへと発展していきます。
まるで「羊の皮を被った狼」のようなストーリー展開で、序盤と終盤はギャップを感じました。
純粋な任侠ものを期待している人からすると邪魔な要素かもしれません。
ですが、その類いが苦手な者としては良い入り口になりました。
もし、本作に澤村遥のアイドル生活的なストーリーがなかったら買っていなかったかも知れない。
個人的にはそのくらい気に入っています。
もちろん、彼女のストーリーを入り口に他のストーリーも気に入りましたよ。
自分の素姓を隠して新たにタクシーの運転手になることになった桐生一馬。
受刑者となり牢獄生活を送ることになった冴島大河。
澤村遥を必死でバックアップする秋山駿。
元プロ野球選手としての意地を見せる品田辰雄。
何かしら引っかかる部分がそれぞれのストーリーにあったので、いつしかメインとなる任侠要素にも興味をもつようになりました。
日本5大都市が舞台!
このようにストーリー的な部分で見どころ満載のPS3「龍が如く5 夢、叶えし者」。
忘れてはならないのが、東京・神室町、札幌・月見野、名古屋・錦栄町、大阪・蒼天掘、福岡・永洲街といった日本5大都市が舞台になっていることです。
東京・神室町と大阪・蒼天掘は過去作にも登場しましたが、それ以外は初登場になるんです!
特に嬉しかったのが、ぼくの地元である名古屋を舞台にしていること。
錦栄町は栄をモチーフにしているんですが、セントラルパーク付近を見事に再現していたんですよ!
あぁ、ここはよく歩いたなぁ・・・。
ゲームをプレイしていてそう感じることは滅多になかったので感激してしまいました。
個人的にはこれだけでも本作を買って良かったと思っています。
ゲームエンジン一新で全体的にブラッシュアップ
「龍が如く」の戦闘は安っぽい。
ぼくの中ではそういう先入観がありました。
本作をプレイする前に「1」や「2」の体験版。
そして、PS3「龍が如く見参!」をプレイしたんですが、どれもアクション部分が硬いんですよ。
連続攻撃をしたとしても微妙な硬直時間が発生してしまい、動かしていて気持ち良くない。
そういう印象が強かったんですが、今作はゲームエンジンが一新されたことでブラッシュアップしていました。
2012年のハイエンドゲームとしてみたらまだ安っぽく感じられますが、モデリングや演出のブラッシュアップによってPS3ソフトとして恥のない水準には達しています。
別ゲーム感覚で楽しめるアナザードラマ
メインストーリーだけでも30時間近くのボリュームがあるPS3「龍が如く5 夢、叶えし者」。
それだけでも十分に満足できる内容なんですが、それとは別に各主人公ごとにアナザードラマが用意されているんです!
どんな内容なのかというと、各主人公がそれぞれ異なる土地で慣れない環境の中で生活を営んでいくドラマとなっていました。
ここからはそれぞれの感想を細かく書いていきます。
桐生一馬「タクシードライバー」
⇒タクシーに乗ってミッションをこなしていくドラマ。
レースゲームのスタイルで展開するミッションと安全運転で走行するスタイルのミッションが用意されています。
面白いのが、後者の安全運転系ミッション!
なんと、実際の交通法を守りながら走らないといけないので、ちょっとした自動車教習ゲームとしても楽しめるんです!
こういうタイプのゲームはあまり見なかったので新鮮。
冴島大河「狩猟と殺戮」
⇒雪山の中で狩りをしていくドラマ。
罠で小動物をはめたり、銃で大型の動物を倒したりしていくサバイバル系になります。
でも、これは全体的に安っぽく感じで微妙だった(狩り系は海外ゲームに慣れているのもありますが)。
澤村遥「アイドルへの道」
⇒アイドルとなってダンスや握手会をこなしていくドラマ。
ダンスは本格的なリズムアクションゲーム感覚で楽しめますし、握手会も上手くミニゲームに落とし込んでいたので一番気に入っています。
品田辰雄「一打の代償」
⇒元プロ野球選手となって数多くのバッティングをこなしていくドラマ。
野球ゲームのバッタープレイを楽しむことが出来ます。
主に10球のうちに何球指定のヒットを出せるのか挑戦することになるんですが、野球ゲームを色々プレイしたせいかイマイチ新鮮味を感じられなかった。
ミニゲームの出来は当たり外れがありますが、いずれも世界観を掘り下げるという意味では良かったです。
とんでもない量のサブ要素
サブ要素はアナザードラマだけではありません。
それ以外にもとんでもない数のサブ要素が存在します。
例えば主人公毎に異なる収集アイテムが存在したり、実在する漫画を読むことが出来たり・・・。
さらに膨大なサブイベントも用意されているので、すべてをクリアしようとしたら100時間はかかります。
さらにさらに!
本作には以下のミニゲーム(プレイスポット)も用意されています。
太鼓の達人、バーチャファイター2、雪上の格闘技、コーチングカップ・クラシック、ツッコミ職人、麺処、龍屋、エアホッケー、パチスロ/獣王、カラオケ、川釣り、バッティングセンター、ダーツ、ビリヤード、ボウリング、海釣り、UFOキャッチャー、パチスロ/アラジンA、パチスロ/キャメル、パチンコ/アラジンディスティニー、パチンコ/バーチャファイターMVJC、麻雀、将棋、ルーレット、ブラックジャック、ポーカー、バカラ、丁半、チンチロリン、こいこい、おいちょかぶ、格闘場、1F8R、ゴルフ打ちっぱなし、プリサークル、ガンライン、温泉。
信じられないかもしれませんが、これが全部収録されているんです!
しかも最低限遊べるクオリティには達しているので、一昔前なら1つ1つをフルプライスで単品販売出来てもおかしくないくらい。
過去作からの蓄積もあるとは思いますが、それでも1本のゲームにここまでの内容を詰め込めたのは賞賛に値すると思います。
良い誘導・アクセントになっているメインストーリーのミニゲーム
このように膨大なサブ要素が存在するPS3「龍が如く5 夢、叶えし者」。
でも、メインストーリーが気になって寄り道する気にならない恐れが生まれそうですよね?
それは開発者も分かっているようで、今作の場合はアナザードラマやプレイスポットで遊べるミニゲームを本編に絡めていました!
それも自然な形で誘導してくれるので、ついついサブ要素をやり込んでしまいますw
加えてメインストーリーの良いアクセントにもなっていると思いました。
メインストーリーの基本的な流れはイベントシーンを見る→アクションバトルをローテーションするような感じです。
でも、いくらストーリーが魅力的とは言えこれを30時間も続けると単調になってきます。
なので、合間に多彩なミニゲームを自然な形で盛り込んでくれると良いアクセントに感じるんですよ。
ミニゲームの多くはゲームジャンルが異なるので、人によっては邪魔に感じるかも知れませんが。
惜しいところ
エンカウント率が高い
ストーリーを進めると街の中を探索することになります。
で、そうなってくると困るのがエンカウント率の高さ。
街にはチンピラやヤクザが彷徨いていて近づくとバトルになるんですが、数が多いので頻繁に発生するんですよ。
しかも戦闘時は逃げられないし、どの繁華街も交通量が多いので通行人によって遮らてしまうことがあります。
もっと繁華街をゆっくりと歩きまわりたいのに・・・。
本作をプレイしていると「日本はこんなにもスラム街だらけだったのか!?」と突っ込みたくなってきますw
ゲームパートがミニゲーム化している
前述の通りメインストーリーのイベントシーンは20時間くらいあります。
その一方でゲームパートは10時間程度。
様々なシチュエーションのゲームパートが用意されているのは良いんですが、どれもこれもミニゲームをやっている感があり、全体的にはどうしても「ドラマを観ながら合間にミニゲームをプレイする作品」という印象は否めません。
なので、次回作以降はもう少しイベントシーンとゲームシーンの融合を図ってほしいと思いました。
例えば喧嘩バトルの最中にキャラクターを喋らせるなどしてゲームをしながらストーリーが語れるようにするとか。
最近の海外ゲームではあって当たり前の要素なんですが、本作ではほとんど見られませんから。
改善の余地があるストーリー
ストーリーの全体的な感想を述べると「面白かった!」と書きます。
とにかくプレイヤーを引き込むような展開が多く、見入ってしまいましたから。
しかし、話の流れは大体決まっていて、”裏切り”というオチがあまりにも多く感じました。
“裏切り”は意外性の面では良いと思うんですが、あまりにも多いと人間不信に陥ってしまいます。
極めつけはすべてが完結に向かうと思っていたラストシーン。
正直、あの行動は常識を疑いましたし、その行動によって他の人はどう感じたのかもほとんど描いておらず、消化不良に感じました。
どうも本作のストーリーはプレイヤーを引き込むことばかりを重視している印象で、それありきで作っているような感じがします。
それはそれで過程を楽しめているんですが、結果ばかりを重視している場合、印象は最悪です。
ゲーム要素を詰め込みすぎているのでいっぱいいっぱいだったと思いますが、せめて2時間くらいのエピローグがほしかった。
インストールの待ち時間が長い
実は本作、PS3のハードディスクにインストールしないとプレイ出来ません。
困るのが、空き容量が8GBも必要なこと。
PS3の内蔵ハードディスクは最終的には500GBまで増えましたが、初期は20GBしかありませんでした。
ぼくの場合、120GBモデルを持っていますが、それでも8GBも必要なのは厳しく感じます。
さらに困ったのが、キャラクターを操作できるようになるまでの待ち時間が非常に長いこと。
インストールに20分。イベントシーンに20分。
合計すると40分も掛かるので、アーケードスタイルに慣れていると「ゲームとしてどうなの?」と思ってしまいます。
全体のまとめ
とにかく色んなものが詰まった超豪華なゲーム。
体感的には5本分のゲームを収録しているかのようでした。
「龍が如く」シリーズは過去の素材を流用してボリューム感を出す傾向にあります。
本作の場合、そのうえで開発期間が前作から倍増しているのでこれほどのボリューム感を実現出来たのでしょう。
なので開発費は言うほど掛かっていないとは思いますが、それでも「セガはバカだ」と言いたくなるほど狂った物量に感じますw
竜頭蛇尾なのは否めないので結果ばかりを重視していたら駄作認定するかも知れませんが、個人的にはこれだけ大きな規模のゲームを形に出来たことをまずは褒め称えたいです。
実はぼく、本作が初めて最後までプレイしたナンバリングの「龍が如く」シリーズだったりします。
元々気になってはいたんですが、東京ゲームショウ2012にて名越さんに会って「龍が如く5発売日に買います!」と宣言してしまったんですよw
それであとに引けなくなってしまい、購入してプレイしたんですが、アイドル生活などの要素が良い入口になって一気に進めてしまいましたw
そして、メインとなる極道部分にも興味を持つようになり、「龍が如く」シリーズに対して苦手意識がなくなってきたんです!
そういう意味でぼくにとっては忘れられない作品。
竜頭蛇尾だが、5本分のゲームを詰め込んだ超大作!
こんな人には特におススメ。
・日本の繁華街好き。
・ヤクザモノ好き。
・人間臭いドラマ好き。
・コストパフォーマンスを重視する人。
こんな人にはおススメできない。
・ヤクザが苦手な人。
・ムービーゲーが苦手な人。
龍が如く5 夢、叶えし者/お気に入り度【85/100%】
プレイした時間・・・約40時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
やっと龍が如くオブジエンドをクリアして、待望の5をプレイ開始です!連続してシリーズをプレイしているため、エンジンが変わったことによる変化は大きく感じています。まだ福岡で走り回っていますが、サブストーリーもマップに表示されるようになったり親切さが増した結果、いろんな要素を堪能できそうです。札幌編はもう少しかかりそうですが、本編のストーリーが気になるので、意外と早く進められるかな?
職場に行かなくちゃ、と言いつつ、釣りに誘われて海まで行っちゃう主人公のギャップがたまりません。
ついに5をプレイされますか!?
本作からゲームエンジンが一新されているので進化を感じられますよね。
ぼくは本作の前に見参をプレイしていたので進化を堪能できました♪
本編のストーリーは色々な意見がありますが、過程は最高でしたね~!
プレイスポットも多く、これは力作です!
意外と早く進められるかも?、とか言いつつ気がつけば8ヶ月。はい、すみません。停滞しています(笑)。まだクマ退治終わらず下山できてません。
その間にジャッジアイズはクリアしたんですけどね。セールで0も手に入れてありますし、近々5も再開しようかと。
いえいえ、どうしても新作に目移りしてしまいますからw
こちらも旧作でプレイしたいゲームは山ほどあるんですが、なかなか出来ていません。
7月8月は閑散期なので、その頃には色々プレイしたいです。
本編のメインストーリーは、僕の好みでは無かったですが、大好き龍が如くシリーズなのでOK♪
アイドル編は、龍が如くを一作目から順に遊ぶと感涙です?
エンカウントの多さは笑えますね?あんな怖そうな人相の人にケンカ売るヤツおらんやろ❗(笑)
話変わって、現在「デッドアイランド リップタイド」遊んでますよ!前回のコメントでアイドルマスター遊ぼうと思ってましたが、あまりにも積みゲーが多いし、夏発売のベスト版作品の多さに、反省しましたねぇ。(笑)PS4とPS3の作品だと、画面的には違和感無いので遊べます。まぁ「スパイダーマン」と比べたらすごい差がありますがね。(笑)
このあと、極1や極2をプレイして澤村遥の成長を見てきました。
改めて5をプレイしたら感涙するかも!?
エンカウントの多さは参りましたよ。6で逃げられるようになったから感激しましたw
今度はデッドアイランド リップタイドですか!?
6年前、友達と楽しんでいたので懐かしい。そうそう、夏発売のベスト版が色々あるんですよね。購入予定のタイトルが色々あるのかな?
スパイダーマンはPS4のマシンパワーをフルに活かしていてこれはPS3では無理ですもんねw
今思えばミニゲームはこれ以降かなり減りましたね
直近のジャッジアイズはたしかに出来はよかったですが
ミニゲームは数える程度しかありませんでした
作品のコンセプトを考えたら仕方ないかもしれませんが
そういう意味では物足りなさを感じました
これ以降、ゲーム機の世代交代が進んでゲームエンジンが一新されましたからね・・・
一新すると作り直さないといけなくて過去の資産を再利用出来なくなるのが辛いところです。