
ポケモンスタジアム/N64
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は1998年8月に発売されたN64「ポケモンスタジアム」のレビューをしていきます。
本作はゲームボーイで育てたポケモンをテレビ画面で戦わせることができるツールソフトですが、ポケモンブーム沈静化を恐れて焦って出したのかと疑ってしまうほど問題作でしたw
とりあえず、まずは良いと思った点から書いていきます。
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- GB「ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ」と連動してプレイするツールソフト。
- N64の性能によって実現した迫力の映像でポケモンバトルを楽しめる。
- ただし出場できるのは151種類のうち40種類のみで他にも制限がある。
初リリース日 | 1998年8月1日 |
対応ハード | N64 |
ジャンル | 対戦 |
推定クリア時間 | 15~25時間 |
売上 | 初週16.0万本/累計109.5万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
育てたポケモンが美麗グラフィックに変貌!?
時は遡ること1998年8月。
当時の「ポケットモンスター」シリーズはゲームボーイでしか展開されておらず、育てたポケモンは白黒の8bitグラフィックでしか見られませんでした。
一応、TVアニメやグッズ展開によって美しくてフルカラーのポケモンは見られましたが、自分が育てたポケモンになると白黒の8bitグラフィックでしか見られなかったんです(強いて言えばスーパーゲームボーイによる疑似カラーで見られましたが)。
一体、こいつらはどんな動きを取って戦うのだろうか?
キャラクターがほとんど動かない戦闘画面を見て当時は色々と想像していたものです。
そんな少年たちの夢を叶えたのが本作!
なんと、ゲームソフトに同梱されている64GBパックを使用することでTV画面に自分が育てたポケモンがフルポリゴンで映し出されるんです!
ベタかもしれませんが、当時は大興奮しました。
何が凄いのかってクオリティです!
N64時代の3Dポリゴンは折り紙で作られたようなカクカクしたモデルが目立っていましたが、本作の場合はとても滑らかに作られていたんですね。
あまりにもクオリティが高いので一部のモデルはN64よりも2世代先のWiiソフトでも流用された程です。
1998年からの10年間は目まぐるしいほどのスピードでCG技術が向上していただけに10年も同じモデルを使い回すとは!?
半ば強引とは言えそれだけのクオリティを持たせていたんですね。
ハイクオリティで作り込まれたモーション
もちろん、単にフルポリゴン化しただけではありません。
戦闘シーンでは各ポケモンが様々なモーションを見せてくれます!
全165種類の技がモーションやエフェクトによって具体的に描かれているほか、直立時も様々なしぐさを見せてくれるんです!
ポケモンがフルポリゴン化したのは本作が初だったので、当時は1つ1つのしぐさをじっくり見ていました。
N64ソフトでは珍しい実況
N64はロムカートリッジを採用していたのでPS1などと比べて容量不足に悩まされていました。
そのためボイスはほとんど収録出来なかったんですが、本作の戦闘シーンでは実況者がバリバリ喋るんです!
何度も戦っていると同じようなセリフが目立ってきますが、それでもN64ソフトであそこまでボイスを収録するとは驚きました。
ただでさえフルポリゴンの美麗ポケモンを見れて満足なのに実況まで収録されているとは!?
おかげで非常にリッチなポケモンバトルが楽しめました。
嬉しい付加価値
本作は迫力あるポケモンバトルを楽しむためのツールソフトですが、他にもいくつかの付加価値があります。
以下、本作の付加価値をまとめてみました。
- 64GBパックに接続したGB「ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ」をTV画面でプレイできる。
- しかも条件を満たすと2倍速、3倍速でプレイできる。
- 美しい映像で151種のポケモンを閲覧できる図鑑機能を搭載している。
- データ整理で最大120体のポケモンを保存できる。
- 条件を満たすと「なみのりピカチュウ」を入手できる。
TV画面でゲームボーイソフトがプレイできる機能はスーパーゲームボーイと同等のものになります。
そのためスーパーゲームボーイ所有者からしたら恩恵を味わえないと思いがちですが、2~3倍速モードがアンロックされたら別です!
ポケモン本編はやり込むと超絶作業ゲーになるので、2~3倍速でプレイできるのはどれだけ有り難いことか。
ぼくは当時から時間を気にしていたので、この機能はとても魅力的でした。
ポケモン図鑑を美しい映像で閲覧出来たのも嬉しかった!
特に分布ではカントー地方がフルカラーの3Dポリゴンで描かれていたのでじっくり眺めてしまいました。
そしてなみのりピカチュウ!
条件を満たすと手持ちのピカチュウに「なみのり」という技を覚えさせることができるんです!
これは普通にゲームを進めていたら絶対に覚えられない技のうえ、使い勝手が非常に良いのでとても魅力的でした。
なんと言ってもピカチュウの天敵となる「じめんタイプ」を返り討ちに出来ますし、同時期に発売されたGB「ポケットモンスター ピカチュウ」ではなみのりのミニゲームをプレイできるようになりますからね。
歯ごたえ抜群のトーナメントモード
2~3倍速機能。なみのりピカチュウ。
このように本作は魅力的なご褒美が用意されていますが、入手条件は極めて難しいんです!
その入手条件とはトーナメントモードで優勝すること!
それもレンタルポケモンに頼らず、自分が育てたポケモンじゃないといけません。
トーナメントモードで優勝するには8戦8連戦しなければならないので、これは難しすぎる!
しかもこのトーナメントモードは以下のような厳しすぎるルールが存在するんです!
- ニンテンドウカップ98
⇒出場できるのはレベル30以下で指定された33種類のポケモン限定。 - ニンテンドウカップ97
⇒出場できるのはレベル50~55の指定された40種類のポケモン限定。しかも3体の合計レベルは155以下じゃないといけない。
出場できるレベルに制限があるってまるでプロボクサーの重量制限じゃないですか!w
しかも出場できるポケモンは151種類のうち33~40種類とは・・・。
あまりにも厳しすぎるルールで大変でしたが、だからこその良さがありました。
例えば「ニンテンドウカップ98」の場合、出場できるのはレベル30以下で指定された33種類のポケモン限定です。
とても厳しいルールですが、レベル30までにどんな技を覚えさせることができるのかを試行錯誤する必要も生まれたのでポケモン本編の楽しみ方が増えました。
当時の時点でポケモン本編を始めて1年以上が経っていましたが、本作の「ニンテンドウカップ98」に出場させるのを目的にしてプレイを再開しましたね。
とても汎用性が高い大きくて丈夫な箱
そして本作最大の魅力がパッケージの箱です!
本作はゲームソフトと64GBパックがセットになっているのでパッケージの箱は非常に大きいものでした。
一見するとかさばるように感じますが、丈夫なのでめちゃくちゃ汎用性が高いんです!
ぼくの場合、N64ソフトの説明書を収納する箱として20年以上愛用しています。
N64ソフトの説明書って箱のサイズに合わせているので非常に大きいんですよね。
その一方で箱の耐久性は低く、20年も経ったらシワシワになって説明書だけが残りがちです。
それだけに本作のでかくて耐久性のある箱は説明書の収納ケース代わりになって助かりました!
個人的に合わない&気になったところ
非常に機能が限定されている
本作は迫力あるポケモンバトルを楽しむためのツールです。
それは分かっているのですが、それにしたって機能が限定されすぎています。
1人用は2種類のトーナメントモードのみ。
対戦で使用できるポケモンは151種類のうちの40種類のみ。
あとはポケモン本編をTV画面で楽しむか図鑑の閲覧、データ整理くらいしか出来ません。
あまりにもできることが少ないのでボリューム不足とかそんな言葉で表せないくらいです。
そこは百歩譲るとして、対戦で使用できるポケモンが151種類のうちの40種類のみなのはいくらなんでも酷い。
こうなった背景としては容量不足や64DDの構想などがありましたが、ポケモンブームの沈静化を恐れて焦って出した感が半端ないです。
頻繁にデータが破損する
ポケモン本編を64GBパックに接続してゲーム開始!
なんて意気込んでゲームを起動すると・・・
データ破損しているじゃないですかぁ!
こんな悲劇に何度も何度も遭いました。
考えられる要因としてはN64コントローラの周辺機器を接続する端子は接触不良に陥りやすいことが挙げられます。
それに加えてぼくがポケモン本編でバグ技を多用したのも大きいのでしょう(これは自業自得)。
一体、本作のために何度ポケモン本編のセーブデータが消えたことか・・・(泣)
そもそも楽しむまでのハードルが高すぎる
本作は迫力あるポケモンバトルを楽しむためのツールですが、そこに至るまでのハードルが高過ぎます。
友達と対戦しようにもレベルや出場ポケモンの制限が多すぎてできないことが何度もありました。
本編の通信バトルみたいにレベルや出場ポケモンに制限のないフリーモードがあったら良かったのですが・・・。
一応、レンタルポケモンを使ってのバトルも楽しめますが、やはり、自分が育てたポケモン同士で友達と対戦したかった。
全体のまとめ
ポケモンブーム真っ只中だったからこそ許されたような作品。
とにかく制限が多すぎて楽しむまでのハードルがあまりにも高い作品になっています。
それでも当時は本作の厳しすぎるルールに合わせてポケモンを育てていましたが、高確率で発生するデータ破損には耐えられませんでした。
今となっては上位版のN64「ポケモンスタジアム2」やN64「ポケモンスタジアム金銀」が発売済なので、本作の価値はなみのりピカチュウとデカイ箱にしかありません。
本作で初めてフルポリゴンのポケモンを見れたうえに当時停滞していたN64市場が本作によって一時的に盛り返したので思い出深い作品ではあるんですけどね。
ポケモンブーム沈静化を恐れて焦って出した問題作!
こんな人には特におススメ。
・ポケモンマニア。
こんな人にはおススメできない。
・ポケモンに興味ない人。
・本編を未プレイの人。
ポケモンスタジアム/お気に入り度【25/100%】
プレイした時間・・・約50時間
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