

ポケットモンスター/3DS (赤) / (緑) / (青) / (ピカチュウ)
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は1996年2月に発売されたGB「ポケットモンスター 赤・緑」のレビューをしていきます。
本作はモンスターの育成・交換ができるRPGですが、男の子のロマンが詰まったゲームボーイの超大作でした!
まずは良いと思った点から書いていきます。
※1996年10月には青バージョンが。1998年9月にはピカチュウバージョンが発売されました。
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- 150種類以上のモンスターを仲間にして育成していくRPG。
- 戦闘システムはオーソドックスなターン制コマンドバトル。
- 友達とモンスターを交換したり戦わせることができる(ソフト2本とGB本体2台に通信ケーブルが必要)。
初リリース日 | 1996年2月27日 |
対応ハード | GB |
ジャンル | RPG |
推定クリア時間 | 10~20時間 |
売上 | 初週10.9万本/累計1,007.7万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
自分だけのポケモンを育てている感
みなさんはRPGと聞いたらどんなイメージをしますか?
ぼくは「少年が旅に出掛け、戦いを重ねて強くなり、最後には魔王を倒す冒険活劇」をイメージします。
今回レビューするGB「ポケットモンスター 赤・緑」はそんなイメージを大きく打ち破っていました!
まず驚いたのが、バトルで戦うのは主人公の少年ではなく手持ちのモンスター(以下、ポケモン)であること。
しかもポケモンは戦闘を重ねることで経験値が溜まっていき、ステータスがアップして4種類まで技を覚えることができるんです!
登場するポケモンは150種類以上!
それぞれ覚えられる技が異なり、ステータスの伸びしろも全く異なります。
さらに凄いのが、ポケモンごとに個体値が存在すること。
同じ種類のポケモンでも微妙にパラメーターの伸びしろが異なるので、自分だけのポケモンを育てている感が出てくるんですね。
↑ぼくがよく育てていたのはカメックス。
最初に選べる3匹の中のゼニガメが2段階進化した姿で、ニックネームはケンックスでしたw
ポケモンを探して捕獲する楽しさ
仲間になるポケモンはごく一部を除いて自分で捕まえる必要があります。
面白いのが、ポケモンによって生息地や出現率が全く異なること。
エリアAでは滅多に見かけないポケモンでもエリアBに行けばそこら中で見かけるかもしれませんし、そもそも存在自体がレアなタイプも居ます。
そう!ポケモン集めは現実世界での虫取りそのものなんですね!
子供の頃は虫図鑑を読んで生息地を調べて公園で探したものですが、本作ではそんな虫取りを疑似体験できるんです!
疑似体験をさらに強調させてくれるのが「モンスターボール」を使っての捕獲。
ポケモンを捕獲するには「モンスターボール」をぶつけることになりますが、そう簡単には行きません。
確実に捕獲するにはギリギリまでターゲットとなるポケモンの体力を削る必要があるんです!
「モンスターボール」は有限なので、特にレアなポケモンを捕まえる時はかなりの緊張感を味わえました。
ポケモンの中には伝説クラスが居ますが、捕獲出来た時はまるでオオクワガタを捕まえた時のような達成感がありましたね。
ポケモン交換が楽しい!
本作には150種類以上のポケモンが存在しますが、1つのバージョンだけではすべてを集めることは出来ません。
というのも「赤バージョン」「緑バージョン」によって出現率が異なり、片方のバージョンでしか入手できないポケモンも存在するからです。
コンプリートするには「赤・緑」の両バージョンを購入してポケモン交換をしないといけません。
しかし、同じゲームを2本も購入するのは抵抗があります(子供は使えるお金が限られているので尚更)。
そこで重要になってくるのが人脈です!
周りにプレイしている子がいれば2本買わなくても済みますからね。
あ!A君!ポケモン緑をやっているんだ!
俺、赤バージョンやっているから持っていないポケモンを交換しようぜ!
↑本作が大ブームとなった1997年~1998年当時はそこら中でこんな光景を目撃しました。
かくいうぼくもこのような大ブームをリアルタイムで経験した人間で、当時は色んな友達と交換を楽しんだものです。
おかげでポケモンを150種類コンプリート出来たので嬉しかったですね♪
似たような内容のゲームを2バージョン発売するのは賛否両論あると思いますが、コミュニケーションツールの役割は果たしていたと思います。
非常に戦略性が高い対戦
そして本作で最も熱いのが友達との対戦です!
対戦では6体のポケモンを好きな順番から繰り出して戦うことになります。
戦闘システムはオーソドックスなターン制で使える技も4種類と少ないですが、相手に勝つためには相当戦略を練らないといけないんです。
まず大きいのが選択するポケモンの種類。
ポケモンはそれぞれにタイプが存在し、得意不得意がハッキリ分かれています。
いくら戦闘力が高くても相手のタイプによっては一気に不利な状況に持っていかれることも多く、万能なポケモンはほとんど存在しません。
なので、ポケモンバトルはジャンケンのような側面もあるんですね。
友達と通信ケーブルを繋いで対戦した時はポケモンを繰り出す毎にお互いが色んなリアクションを取るので盛り上がりますよ~!
戦略性の面では他にも「どんな技を覚えさせるのか?どのように育成していくのか?」を考えなければならず、突き詰めていくと非常に奥深い育成・戦闘を楽しめます。
発売後は「第1回ポケモンリーグ公式大会 ニンテンドウカップ1997」などの全国大会が開催されましたが、対戦ツールとしても優秀なので納得です。
何気に良く出来ているスロットゲーム
ゲーム中盤にミニゲームとしてプレイできるスロットゲーム。
何気に出来が良いので息抜きに最適でした。
何が凄いのかと言うと、それぞれの台によって大当たりの確率が異なること(入店時にランダムで決まります)。
そのため本格的なスロットゲームとして楽しめるんですね。
スロットゲームで入手できるコインを集めることでレアなポケモンを入手できるので、当時はパチンコ好きの父にやらせていましたw
スロットゲーム場には沢山のコインが隠されていますし、印象に残っています。
奥を深める隠し要素が満載!
本作の容量は512KBしかありません。
これはゲームボーイソフトの中でも低容量の部類なんですが、そうとは思えないくらい隠し要素が満載なんです!
以下、本作の隠し要素を軽く紹介します。
- フィールドの各地には見えない隠しアイテムが存在する。
- 「スピードスター」「でんこうせっか」など表面上の数値だけでは分からない特殊効果を持った技が存在する。
- 倒したポケモンによってレベルアップ時の能力アップが変化する隠しパラメーターが存在する。
- レベルアップによる進化をするとレベルアップで覚える「わざ」を覚えるレベルが遅くなる傾向がある。
- 通常のプレイでは絶対に手に入らない幻のポケモンが存在する。
これらの要素は開発者が意図的に仕込んだ仕様なんですが、ゲームボーイソフトでここまでやりますか!?
中にはプレイしてから数ヵ月が経過してから知った要素も多く、当時は本作の奥深さにただただ驚きました。
本作は発売から暫く経ってから人気に火が付きましたが、最大の要因は底が見えないほどゲーム性が奥深いからなんですね。
攻略本によっては1,000ページに達することがあったのも納得です。
惜しいところ
淡白なRPG部分
育成・対戦ゲームとしては面白いポケモン。
ですが、少年の成長を描いた王道RPGとしてプレイすると淡白に感じました。
ストーリーこそは王道の少年漫画みたいな感じで良いんですが、いかんせん戦闘の難易度が低く、ちょっとでも強い技を覚えたポケモンを集中的に育てていけば簡単にクリア出来てしまいます。
ぼくの場合、ゼニガメを育てていたのでカスミ戦以降はバブルこうせん無双をしていましたw
冒険の山場となるダンジョンもそこまで凝っていませんし、「ドラゴンクエスト」などの王道RPGとして期待すると淡白に感じてしまいます。
覚えられる技はポケモン1体につき4種類しかないのは1人用のRPGとしてみると裏目に出ていますね・・・。
ただ、RPG初心者にとっては逆に利点かもしれません。
たった1体のポケモンで無双出来たら基本的にボタン連打で進めることが出来ますからね。
本作のストーリー部分はFPS/TPSのキャンペーンモードみたいにゲームのルールを覚えるためのチュートリアルとして存在している印象です。
全体的にバランスが悪い
シリーズ1作目という事もあって全体的にバランスが悪く感じました。
特に気になったのが、エスパータイプのポケモンが強すぎること。
エスパータイプのポケモンは弱点が少ないので、対戦をする際はみんな使っていました。
せっかくポケモンリーグという大会が開催されるほど奥深い作品なのに何だか勿体無い。
当時はインターネットがあまり普及しておらず、子供たちの間でセオリーがそれほど伝わっていなかったのがせめてもの救いです。
バグが多い
初代ポケモンと言えばバグ!
そんなイメージを持ってしまうほど本作には沢山のバグ技が存在します。
代表的なのがレベルを一気に100まで上げる技とアイテムの無限増殖。
これらの技は周りでは常識でみんな使っていました(使ってもセーブデータが壊れたり弱いポケモンしか生まれませんが)。
それ以外にもバグ技は数多く存在します。
おそらく、開発工数の問題やプレイ人口の多さが関係しているんでしょうね。
とは言え当時はバグ技でさえもコミュニケーションツールと化していて、そういった話題も含めてクラス中で話題になりました。
やり込むと作業的になる
強いポケモンを育てて戦うには相当な作業が必要になります。
野生のポケモンを何体も捕まえ、その中から個体値が高いものを厳選して、入手が難しいドーピングアイテムを必死で集め、レベルアップ時のパラメーターボーナスを高めるために戦闘を沢山こなして・・・。
一時期は友達に勝つためこのようなことを繰り返していましたが、作業感が半端なくて辛かったw
ぼくは作業ゲーが苦手なので、周りで流行っていなかったら絶対にやっていませんでしたw
あくまでもやり込みであってクリア必須ではありませんが、ガチでやり込もうとしたら相当な作業ゲーになります。
全体のまとめ
開発リソースをモンスターの収集・交換・育成に大きく振ったようなRPG。
「ドラゴンクエスト」などの王道RPGをイメージしてプレイすると凡作感が出てきますが、当時のコミュニケーションツールとしては極めて優秀でした。
ポケモンの分布、交換、戦闘、隠し要素、バグ技。
プレイヤー同士で話題にできる要素があまりにも多く、一日中ポケモンの話だけをしても耐えられるくらいです。
しかも本作が発売されてから1年後には大規模なメディアミックスが行われ、漫画やアニメ、カードゲーム、グッズなどが展開・発売されたので物凄いことになっていました。
個人的には作業感の強さが合いませんでしたが、今思えばリアルタイムでポケモンブームを体験出来たのは恵まれていたと思います。
男の子のロマンが詰まったゲームボーイの超大作!
こんな人には特におススメ。
・育成好き。
・周りにポケモン好きが多い人。
こんな人にはおススメできない。
・作業ゲーが苦手な人。
・周りにポケモン好きがいない人。
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このころのポケモンは図鑑埋めやストーリーの方がメインでしたねー
今は対戦の方を重視している人の方が多いと思います
ゲームとして改善されている部分は有りますがRPGとして見たら淡白なのは今も昔も変わらないですね〜
一度くらいガッチガチの高難易度でプレイできるポケモンの本編を出してもいいんじゃないかなぁ