【レビュー】8年待った「メトロイドプライム4」の正直な感想

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は「メトロイドプライム4 ビヨンド」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。

任天堂様、レトロスタジオ様、出してくれて本当にありがとうございます!

本作は発表から発売までに8年もかかりまして、一時期は本当に出るのか怪しかったので、そんな中で出してくれたことにまずは感謝したいです。

では8年待っただけの神ゲーなのかと言いますと、必ずしもそうとは言えません。

人によっては余計に感じてしまう要素がありますし、ストーリーの面でもモヤモヤするところがあるので賛否が分かれそうです。

ただ個人的には楽しめたので、少なくとも良作には達していると思いました。

某シリーズに寄せたゲームデザインは個人的には刺さりましたし、仲間との共闘感もアリだと思いました。

本記事ではそんな「メトロイドプライム4 ビヨンド」の良い点や惜しい点を語っていきますので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 一人称視点の探索型アクションアドベンチャーゲーム。
  • サイキックによる特殊能力が追加。
  • ヴァイオラに乗って広大なマップを走行できる。
初リリース日 2025年12月4日
対応ハード Switch2/Switch
ジャンル アクションアドベンチャー
推定クリア時間 15~25時間
発売元 任天堂

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メトロイドプライム4 ビヨンドとは?

まずは「メトロイドプライム4 ビヨンド」とはどんなゲームなのか?簡単に紹介します。

本作は一人称視点のアクションアドベンチャーゲーム。

入り組んだマップを探索してダンジョンの奥深くに進んだり、アイテムを集めていきます。

元々の「メトロイド」は2Dアクションゲームだったんですが、そこから枝分かれして一人称視点の「メトロイドプライム」が誕生しました。

これまでにナンバリング3タイトル、スピンオフ3タイトルが発売されて、今作は新シリーズとして展開。

舞台も登場キャラも一新されているので、過去作を遊んでなくても問題なく楽しめます。

強いて言えば宿敵のサイラックスは「メトロイドプライム ハンターズ」などに登場するので、奴のバックボーンを知っているとより感情移入できますが、そこまでの差異はありません。

ですので新規の方も問題なく遊べるんですけど、果たしてどんな出来なのか?ここから本作のレビューをしていきます。

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良いところ

随所で漂うゼルダ的な要素

今作で特に良いと思ったのが、随所で漂うゼルダ的な要素です。

元々「メトロイド」のゲーム性は「ゼルダの伝説」と度々比較されていました。

探索や謎解き要素が強い点、アイテムを集めることで行動範囲が広がる点など、類似点はあったんですが、今作はさらに強くなっています。

理由としては3つありまして、1つめはダンジョンとフィールドがハッキリしたことです。

それまでの「メトロイド」は迷路のようなダンジョンがいくつもくっついたような構造になっていました。

それが今作ではダンジョンとダンジョンをつなぐソルバレイというオープンワールドマップが追加。

ここは広大な砂漠でいくつものダンジョンと祠が存在します。

プレイ中はそんなソルバレイの中を「ヴァイオラ」というバイクで疾走して次に行くダンジョンへ向かっていきます。

この構成がハイラル平原を中心に構成されていた「ゼルダの伝説 時のオカリナ」を彷彿するんですよね。

それに伴う短所も生まれましたけど、個人的に「時のオカリナ」で人生変えられた者なので、今作の構造には興奮しました。

2つめはストーリー構成。今作では5つのマスターテレポーターキーを集めるのが目的になっています。

いずれも各ダンジョンの最奥に隠されていて、ボスを倒すことで入手できます。

この構成は「時のオカリナ」の精霊石やメダル集め、「トワイライトプリンセス」の影の結晶や陰りの鏡集めを彷彿としました。

アイテムを集めて進めるストーリーって実にゲームっぽいんですけど、プレイの動機付けになっているので、わかりやすくて個人的には好きです。

3つめは謎解き要素の強化。今作はこれまで以上にダンジョンの謎解き要素が強くなっています。

各地をスキャンして仕掛けを作動したり、サムスの能力を使って仕掛けを解くのはもちろん、サイキックの能力によって言い逃れできないくらいゼルダっぽくなりましたw

サイキックとは超能力のようなもので、ゲームを進めると種族「ラモーン」から受け継ぎます。

サイキックグローブで仕掛けを動かしたり、コントロールビームでチャージビームの軌道を自由に曲げたり。さらにサムスのボムを好きなところに投げられます。

これらの能力は応用性が高く、時には謎解きの解法になっています。

最初はよくわからなくて手こずりましたけど、主人公の能力を応用して謎を解く感覚は実にゼルタっぽいですし、謎が解けた時の感覚も似ています。

苦労して謎が解けた時は「俺って天才かも?」って感じたり、初歩的な謎解きに詰まって数時間の末に解けた時は「こんな謎解きがわからないなんて俺ってバカじゃん」と思ったりとか。

「時のオカリナ」や「トワイライトプリンセス」を遊んでる時を彷彿としました。

最近のゼルダってオープンワールド化していて、謎解きの解法が多様化しています。

それも楽しいんですけど、1つの解法を探して謎を解く感覚は3Dだと薄れていたので、なんか懐かしい気持ちになれました。

ゼルダ的な要素としてはほかにも、

  • ヒントを教えてくれる仲間キャラ
  • 特定の条件で弱点が露出するボス戦

など3Dアクションアドベンチャー時代のゼルダを意識して作られているので、当時のゼルダが好きな者としてはハマりました。

コントロールビームは「スカイウォードソード」のビートルを思い出したぜ!

仲間との共闘感

続いて良いと思ったのが、仲間との共闘感です。

「メトロイドプライム」は孤独な印象が強くありました。

それが「3」で仲間の要素が生まれたんですが、今作はさらに強くなっています。

というのも、冒険の途中では仲間と行動を共にするからです。

ちょっと臆病だけどメカニックな「マッケンジー」、孤独を好む狙撃兵の「トカビ」、ベテラン軍曹の「デューク」など、いろんな仲間と出会うんですが、RPG感があって個人的には好きですね。

なぜかと言うと、仲間との行動によってドラマ感が強調されたからです。

一緒に戦う時の共闘感はもちろん、助け合いの描写が熱いんですよ。

仲間は体力がなくなると瀕死状態になって戦えなくなるんですが、そんな時にサムスの能力を使うと戦場に復帰できます。

戦闘によっては何度も倒れて世話が焼けるんですけど、ボス戦では囮になってくれるので、できれば復活させたいんですよね。

一方でムービーシーンではみんながピンチのサムスを助けてくれて、「ここは俺たちが何とかするからお前は先に行け」みたいな展開が熱いです。

まさか孤独な印象が強かった「メトロイドプライム」でこんな熱い展開が待ってるとは!?

ただ仲間の要素、海外では批判が集まってるようですね。

マッケンジーがウザいとか、仲間のナビゲートが孤独感や探求の感覚を台無しにしてるとか。色々と言われています。

まあ「メトロイドプライム」って孤独な探索をするのが醍醐味だったんで気持ちはわからなくもないんですけど、一人で探索するパートも多いので、あくまでもアクセントに感じました。

ウザいと言われてるマッケンジーにしても英語ボイスで、母国語じゃないので気になりませんでした。

まあダンジョンクリア後などに「あそこへ行け」って言われるのはちょっとしつこいとは思いましたけどね。

どこへ行けば良いのかわからなくなる人への配慮だと思ったので、そこまで気になりませんでした。

「アイテムの位置が分かる機能」を任意で追加できるのであれば、「次の目的地を案内する機能」も任意で選択できるようにしてもよかったとは思いますが。

前作から大幅に強化されたグラフィック

グラフィックは前作から大幅に強化されています。

「3」が出たのが18年も前ってのもありますけど、今作はめちゃくちゃ綺麗になりました。

特にSwitch2版は解像度やフレームレートが上がったほか、テクスチャも綺麗になっています。

見てくださいこちらの映像!Switch版とSwitch2版で同じところを撮影したんですけど…

近くのテクスチャをよく見ると、Switch2版の方がくっきり見えます。

地面のひび割れや木の模様などが本物そっくりになっていますし、光の表現や水の流れが綺麗なので、初めて見た時は感動しました。

ほかにもモーフボールで通る道の作り込みが凄いですし、脱出時は周囲が爆発するとか環境破壊描写も迫力抜群です。

ただフォトリアル系のゲームは進化が目覚ましいので、このクオリティをもってしても人によっては旧世代的と感じるかもしれません。

ですので、SwitchやSwitch2の範疇という注釈はつけないといけませんが、同ハードの中では綺麗な部類だと思いました。

探索や寄り道が楽しい

そしてメトロイドといえば探索要素!

今作でも収集アイテムがいろんなところに隠されています。

道中のひっそりと空いた穴の中とか、今は進めない扉の奥とか。意外なところに隠されているので、発見する楽しさがあります。

特にパワーアップアイテムを一通り集めた後のアイテム回収は、マスを塗りつぶすような気持ち良さがあってハマります。

さらに今作ではオープンワールドマップで祠を攻略する要素も存在。

この祠はパワーアップアイテムを集めると侵入できて、中ではそれまでに集めた能力を使って謎を解いていきます。

まあ「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」みたいに複数の解放が存在するわけではありませんが、寄り道をしての謎解きは息抜きになります。

ちなみに「ヴァイオラ」は砂漠だけではなく、一部のダンジョンも疾走できて、最初には教習所でチュートリアルが挿入されます。

そこではコースを走行するんですが、「マリオカート」っぽいので「サムスカート ワールド」って言いたくなりましたw

「ヴァイオラ」の要素、賛否あると思いますけど、個人的にはドライブがマイブームなので好きな要素です。

次回の「スマブラ」ではぜひこのマシンを活用してほしいですね。

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操作形式・難易度について

続いては質問が多そうな操作形式と難易度について話していきます。

まず操作形式なんですが、デュアルスティック操作、ポインター操作。さらにSwitch2版だとJoy-Con2を机に置くとマウス操作に切り替わります。

1つ1つ解説していきますと、デュアルスティックは2本のスティックで操作していきます。

左スティックで移動で、右スティックで照準や視点の移動。ということで家庭用では王道のスタイルですが、照準移動がちょっと難しいかな。

ただし敵にロックオンができるので、そこまで狙い撃つ要素はありません。

続いてはポインター操作について。

こちらはジャイロセンサーで照準移動しますが、微調整が効くので、特に戦闘時はやりやすいです。

一方では視点移動もポインター操作で行うので、探索時はちょっと腕が疲れます。

でもWii版でも一緒だったので、Wii世代の方はポインター操作の方がやりやすいかな。

ちなみにProコンやProコン2ではジャイロ操作は「スプラトゥーン」とは違ってやりにくいので、あんまりおすすめしないですw

あとはマウス操作。こちらは気分転換には良いかな。間違っても操作しやすいとかはないですw

Lボタンでジャンプができるとか最適化はされていますが、Joy-Con2が細長いので急転換が難しいですし、バイザーの切り替えもXボタンで行います。

そういう時は手に持ってボタンを押さないといけないので、臨機応変な対応が必要になってきます。あくまでも気分転換に活用した方がいいでしょうね。

ぼくの場合、結局ジャイロオフにしてProコン2で遊んでいました。

この操作だとゲームキューブ時代の感覚で遊べるので、当時から遊んでいるものとしてはこっちがしっくりきました。

続いては難易度について。難易度に関してはノーマルだとちょっと難しいです。

探索や謎解きはくまなく探索してサーチしないといけませんし、何よりもボスの火力が高く、反射神経が要求される素早い攻撃をしてくるので、初見でクリアするのは難しいです。

幸いにもオプションからいつでも難易度を変更できるので、難しいと思ったらカジュアルにすることをおすすめします。

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惜しいところ

雑用感のある終盤のクエスト

続いては惜しいところを語っていきます。

まず気になったのが、雑用感のある終盤のクエストです。

マスターキーを集めた後は砂漠のソルバレイで雑用をこなします。

とあるパーツを集めたり、グリーンクリスタルを破壊しまくったり。広大な砂漠をぐるぐる走り回されます。

時間にすると1~2時間程度。正直お使い感や水増し感があるので、「ゼルダの伝説 風のタクト」で見られたタライとホース集めを思い出しました。

こんなところまでゼルダをリスペクトするとは!?このゲームの開発者、どんだけゼルダ好きなんですかw

ファストトラベルがない

今作マップが広大なのに、なんとファストトラベルがありません。

以前訪れたダンジョンに引き返そうと思ったら、「ヴァイオラ」で地道に進まないといけません。

特に困ったのが、ベースキャンプに戻る時です。

チップを手に入れたら、マッケンジーがいるベースキャンプへ毎回戻らないといけません。

その度に「ヴァイオラ」でフューリーグリーンに向かってカーゴ・ランチャーでベースキャンプに飛ばされるムービーを見ないといけないので、ここは改善してほしいと思いました。

ソルバレイのグリーンクリスタルは最終的にはほとんど壊さないといけないので、移動の合間に壊せるのは良いと思いましたし、ゲームが進むたびに新しい敵が出現するので、工夫しているところはあるんですけどね。

時間稼ぎにも感じるので、悪い意味で「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」や「スターフォックス アドベンチャー」を彷彿としました。

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注意点

2周目以降の引継ぎ要素がない

続いては遊んでいて注意した方が良いと思うところを語っていきます。

なんと今作では2周目の引き継ぎ要素がありません。

クリア後には「セーブしますか?」って表示されるますが、

ここでセーブをするとアイテム回収率とスキャン率のパーセントがクリアされ、ゲームを最初からスタートすることになります

と書かれているので、実質的には引き継ぎができないようなんですね。

しかもオートセーブから再開するとラスボスになるので、アイテムをコンプリートしたいのであれば最後にセーブしたところからやり直さないといけません。

もし最後にセーブしたのがだいぶ前だと、アイテム収集のコンプリートが面倒になるので注意した方が良いです。

幸いにもラスボスに挑む前は戻れなくなることを教えてもらえるので、その前にセーブした方がいいでしょうね。

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終盤のストーリーについて

ここでストーリーについて語っていきます。

具体的には伏せますけど、人によってはネタバレに感じる可能性もあるので、見たくない方はスキップしてください。

ネタバレを見る

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メトロイドプライム4 ビヨンドのレビューまとめ

ここまで「メトロイドプライム4 ビヨンド」について語ってきました。

簡単にまとめると、

  • ゼルダに影響受けた新生メトロイドプライム
  • 器用貧乏なところはあるがアクションアドベンチャー好きは必見!

といった感じです。

メトロイドプライムに何を求めるのか?

それ次第で評価が変わってくると思いますが、

  • 旧式のゼルダの伝説を遊びたい人
  • 仲間と一緒に冒険するゲーム

が好きな人にとっては良い変更に感じました。

「メトロイドプライム4」って難産なタイトルで、発表から発売までに8年もかかりました。

2017年のE3で発表されたのかと思ったら、2019年に開発の作り直しが発表。

そこから5年間音沙汰がなかったんですが、2024年6月のニンテンドーダイレクトで続報が公開。

2025年末にようやく発売されたということで、発表当時から待っていた者としては待望感が半端なかったです。

それ故に期待が高まりすぎているところはあると思いますが、少なくとも良作には達しています。

今作から新章に突入した訳ですし、「5」はそう遠くないうちに出してほしいです。

こんな人には特におススメ。
・アクションアドベンチャー好き。
・仲間との共闘感が好き。

こんな人にはおススメできない。
・常に孤島感のある探索を楽しみたい人。
・スッキリしたストーリーを求める人。
・お使い的な要素が苦手な人。

お気に入り度【81/100%】

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