
スターフォックスアドベンチャー/GC
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2002年9月に発売されたGC「スターフォックス アドベンチャー」のレビューをしていきます。
本作はフォックスが主人公のアクションアドベンチャーゲームになりますが、スタフォとレア社が謎コラボを果たした3Dゼルダの亜流でした!
「スターフォックス」シリーズと言えばシューティングゲームなのに、本作ではアクションアドベンチャーゲームなんです。
それだけでも謎なのに、イギリスの開発スタジオであるレア社が作っているもんだから前作とのギャップが激しすぎました。
そのうえベースとなっているのが大傑作のN64「ゼルダの伝説 時のオカリナ」なもんだから色々と比較をしてしまい、過小評価されがちな作品に感じます。
そんなGC「スターフォックス アドベンチャー」の良いと思った点からまずは書いていきましょう!
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- フォックスが主人公のアクションアドベンチャーゲーム。
- ストーリーに沿って様々な惑星を探索してキーアイテムを集めていく。
- 別の惑星へ行く時にはシューティングゲームパートが挿入される。
初リリース日 | 2002年9月23日 |
対応ハード | GC |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
推定クリア時間 | 20~30時間 |
売上 | 初週13.4万本/累計25.9万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
当時としては最先端のグラフィック
時は遡ること2002年。
当時はPS2/Xbox/ドリームキャスト/ゲームキューブといった第6世代機全盛期でした。
ローポリゴンで作られた映像がメインだった第5世代機よりも3DCG技術が向上し、あらゆるジャンルのゲームが3D化したものです。
そんな中で発売された本作の映像はフォトリアルと表現しても良いくらい現実そっくりに描きこまれていました!
透き通るような水面の表現。リアルに揺れ動く草木。
リアルタイムに変わる昼と夜の概念。ランダムで変化する天候。
そして、フォックスのフサフサな毛並み感!
驚いたことにこのような描き込まれた映像が滑らかに動く(60fps)ので、他のゲームよりも一世代進んでいるかのよう。
さすがSFC「スーパードンキーコング」の超美麗CG映像を生み出したレア社が制作しただけのことはあります。
当時、映像面での技術力としてはスクウェアが最高峰でしたが、レア社も負けていませんでした。
2002年当時、ぼくは風景画を描くことにハマっていたので本作の映像は良い資料になったものです。
ゼルダライクな謎解き
肝心のゲームについてですが、実はアクションアドベンチャーゲームだったりします。
つまり、各地を探索してダンジョンでは謎を解き、キーアイテムを集めていくんですね。
特筆したいのが、「ゼルダの伝説」ライクな謎解き。
「ゼルダの伝説」では「スイッチを踏んで扉を開ける」「爆弾で壁を破壊する」「ブロックを押してパズルを解く」といった謎解きが存在します。
本作ではその辺りを踏襲しているうえ、トリッキーという相棒と協力していく謎解きも用意されているんです!
この点に関しては「ゼルダの伝説 時のオカリナ」を越えている印象でした(すぐに「風のタクト」で追い越されますが)。
レア社版ゼルダとして楽しめる!
ここまで読めば分かるように本作のゲームデザインは「ゼルダの伝説」をかなり意識しています。
ストーリーに沿って箱庭マップを歩き回り、ダンジョンでは謎を解き、サブイベントを攻略して・・・
驚いたのが、謎が解けた時の音がほぼ一緒であるように聞こえること。
まさかここまで似せてくるとはw
レア社と言えば任天堂に大きく影響を受けた開発スタジオだったりします。
「スーパーマリオ64」の後に「バンジョーとカズーイの大冒険」を発売したと思えば「マリオカート64」の後に「ディディーコングレーシング」を発売したりして。
それぞれ亜流タイトルとは言え独自の良さを生み出していましたが、次のインスパイアは「ゼルダの伝説 時のオカリナ」ですか!?
良いアクセントになっているミニゲーム
レア社といえばミニゲーム!
という訳で本作にもいろいろ収録されています。
特筆したいのがシューティングゲーム。
本作では様々な惑星を行き来して進むんですが、移動時にはPS2「キングダム ハーツ」のようにシューティングゲームパートが展開されるんです。
たかがミニゲームではありますが、「スターフォックス」好きとしては感慨深いものがありました。
というのも本作が発売されるまでの5年間、「スターフォックス」シリーズは一切発売されなかったから。
しかもあのN64「スターフォックス64」以来出ていないのですから生殺しも良いところですw
チャージショットが撃てないなど劣化しているところはありますが、宇宙空間で奥スクロールなシューティングゲームを5年ぶりに楽しめたのは嬉しかった!
爽快感もそれなりにあるので、謎解きに詰まった時の息抜きとしてもおすすめです!
惜しいところ
スターフォックスが洋物に!
このように本作はかなり気合が入ったアクションアドベンチャーゲームです。
しかし、「スターフォックス」好きから見たら色々と納得できないところがありました。
まず気になったのが、開発会社が任天堂情報開発本部からレア社に変わったことで一気に洋ゲー臭くなったこと。
フォックス達のデザインはやや凶暴化&リアル化し、音声は英語になり・・・。
BGMも陰湿な物が目立つようになり、前作で見られたメロディアスな物は影を潜めるものになりました。
また、地味な効果音、唐突な演出といったTHE・洋ゲー要素も持ち合わせています。
これらの要素は「スターフォックス64」の流れから入った者としては受け入れ難く、初見はガッカリしたものです。
せめてボイスのローカライズくらいはやってほしかった。
パッケージ裏のアメコミも前作の流れを見ると違和感があります(キャラクターデザインを担当した方は前作と同じですが)。
モチベーションが上がりにくい序盤
純粋にアクションアドベンチャーゲームとしてみても洗練されていない部分がありました。
特に序盤の流れはモチベーションが上がりにくく、「あれ?」と感じたのをよく覚えています。
ゲーム冒頭ではシューティングゲームがいきなり挿入されるんですが、洋ゲーらしく爽快感が皆無なんですw
それでいてボスの倒し方が分かりにくく、倒したと思ったら時限爆弾を遠くまで持ち歩いて壁を爆破させるという面倒な謎解きをいきなりやらされたので驚きました。
これって本来なら中盤に挿入する工程のような?
開発期間の短縮化を感じられる箇所
このゲーム、本来はもっと詰め込みたかったんじゃ?
そう感じる箇所がいくつかありました。
特に気になったのが、キーアイテムが4個ある一方、それを収めるダンジョンが2種類しかないこと。
なので、実質2回も同じダンジョンに行かないといけないんです!
多少仕掛けが変化しているとは言え同じところに2回も行かされると”やらされている感”や”手抜き感”がしてしまいます。
加えてキーアイテムの入手方法も肩すかしな部分がありました。
4個中3個は各エリアのボス戦で入手するんですが、残りの1個は雑魚とのレースで入手することになるんです。
何故ここだけ手を抜いてしまうのかw
本作から3ヵ月後に発売されたGC「ゼルダの伝説 風のタクト」といい、この頃に任天堂製タイトルは納期優先なのが見え隠れします。
そのほか気になったこと
- 戦闘が単調。
- マップ構造が分かりにくい。
全体のまとめ
3Dアクションアドベンチャーゲームとしては一定の水準は越えている作品。
しかし、「スターフォックス」というIPを使用しているうえ、「ゼルダの伝説 時のオカリナ」という大傑作を強く意識している点が裏目に出てしまいました。
そもそも何故このようなゲームが出たのかと言いますと、レア社のオリジナルゲームに「スターフォックス」を無理やり被せたからなんです!
元々、本作は「ダイナソープラネット」というレア社オリジナルゲームのN64用アクションアドベンチャーゲームとして世に送り出される予定でした。
ところが開発の遅れで対応機種がN64からゲームキューブに変わり、宮本茂さんの意向から「スターフォックス」のIPを使って展開されることになったんですw
しかし、「スターフォックス」はN64でイメージが固まったIPなので、イギリスの開発スタジオが生み出した洋ゲーと絡めるのは無理があります。
ぼくは「スターフォックス64」を隅々までプレイしていたので、前作とのギャップは感じられずにはいられませんでした。
それが良い方向に作用していたら良かったんですが、ビックリするくらいTHE・洋ゲーだったので受け入れられなかった。
当時としてはあまりにもトラウマだったので、本作をプレイして以降、洋ゲーが嫌いになってしまいました。
幸いにも7年後、Xbox 360「ギアーズ オブ ウォー」にハマって再び洋ゲーをプレイするようになりましたが、本作の罪は深いです。
このようにぼくの中で本作は曰く付きの作品なんですが、当時としては異次元だったフォトリアルな映像は気に入っています。
なので、一度は手放していたのにある時またあの世界を歩き回りたくなったので買い戻してしまいました。
ガッカリしたけど、どこか嫌いになれない。
ぼくにとってGC「スターフォックスアドベンチャー」は不思議な作品です。
スタフォとレア社が謎コラボを果たした3Dゼルダの亜流。
こんな人には特におススメ。
・冒険好き。
こんな人にはおススメできない。
・スターフォックスファン。
スターフォックス アドベンチャー/お気に入り度【50/100%】
プレイ時間・・・40時間
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スターフォックスファンにだけはオススメ出来ないスターフォックス!!思わず笑っちゃいました。今回kentさんはこのフレーズを入れたいがためにこのレビューを書いたんじゃないかと思ったくらい。まーシューティングじゃない時点でお察しですよね。