Outlast(アウトラスト)
インディーズ系ゲーム会社が開発したホラーアドベンチャーゲームです。
日本ではPS4版が配信予定であるものの未だに配信されていませんが、海外版は日本語も含まれているためダウンロードしてプレイしてみました。本記事では本作のレビューをしていきます。
目次
逃げる事に特化したホラーゲーム
近年発売されたホラーゲームの多くは「バイオハザード4」の影響を受けたアクションシューティング色が強い内容となっていて、弾薬の制限はあっても敵に攻撃することは出来ました。
しかし、今回レビューする「Outlast(アウトラスト)」は全くする事が出来ず、銃を持つ事でさえもできないんです!
そのため敵に出会ったら逃げる、もしくは隠れなければならず、より一般人の感覚でプレイできるんですよね。
隠れられる場所はベットの下やロッカールームなど。
隠れたからといっても100%見つからない訳ではなく、隠れているところを敵に見られていたら引きずり出されてしまいますし、見つからなくてもすぐにどこかへ行くわけではないので、その間の恐怖感は半端ないです!
一人称視点だからこその恐怖感
本作は一人称視点となっており、操作キャラクターは見えません。
実は一人称視点のホラーゲームってあまりプレイした事がないんですが、三人称視点よりも視野が狭いので、逃げる事が重視された本作とは相性が良いと思いました。
逃げている時はどれだけ敵との距離があるのか走っているだけではわからないので、凄く背中が心細いんですよ。視野が狭い分、三人称視点のゲームよりも心細いです。
本作独自の操作として走りながら後ろを振り向くアクションが用意されているけど、それを使うと今度は前方が見えなくなるから上手い落としどころだなーと思いました。
電池残量が減っていく恐怖感
舞台となる精神病院は非常に暗く、大半の場所は何も見えません。
本作では懐中電灯の代わりにビデオカメラの暗視モードによって真っ暗なエリアも探索できるんですが、電池残量がなくなったら使えなくなるので、各地を探索してバッテリーを入手しなくてはなりません。
敵に見つかった時の恐怖はもちろん、どんどん減っていく電池残量で恐怖を味わえるとは!?これは、精神的にかなり来ますねー。
ちなみに本作にはマップ表示はありません。精神病院の構造を把握するには、自分の感覚だけが頼りです。
個人的にはマップ表示があると一気に手探り感が無くなるので、無しで良かった!
というか、ホラーゲームでマップ表示無しは常識ですよね。
↑探索要素といえば、各エリアには収集アイテムがあって読み物として楽しめます。
翻訳も概ね問題ありません。一部で誤字があったり、誤訳はありましたが、海外版なのに日本語で楽しめるんだから贅沢は言えません。メニュー画面で○と×の操作が逆なのは混乱しますが。
中だるみしない5時間
ゲームクリアまでのプレイタイムは約5時間でした。
他のゲームにありがちな戦闘要素がほぼないためアクションゲーム的な刺激という面では不利な作品ではありますが、飽きさせない仕掛けは満載なので、この5時間は濃密でした。
精神病院は非常に広く、建物内部だけでも相当な数の部屋がありましたし、中庭や地下の研究所などそれ以外のロケーションもいくつかあり、同じところを何度も行き来させられるなんて事はなく、インディーズゲームなのにフィールドマップの物量は凄いです。
仕掛けも満載で、敵に見つからないよう各地に隠されたスイッチを探していくチャプター、ハプニングで無くしてしまったカメラを捜索するチャプター、牢屋から抜け道を探していくチャプターなど、アドベンチャーゲームならではの切り口でゲームプレイを楽しませてくれます。
恐怖の演出もこの手のゲームでは定番の要素を一通り抑えていました。
死体だと思って近づいたら急に襲ってきたり、主人公の呼吸が荒くなったり、アイテムを入手した後に前の部屋に戻ったら状況が変化していたり。
プレイヤーを退屈させないよう、定期的に刺激を与えてくれます。
最近のゲームらしく親切だが、もっと突き放しても良かったんじゃ?
かなり尖ったゲームシステムの作品ですが、システム以外は最近のゲームらしく親切でした。
例えばチェックポイントは非常に多く、死んでもすぐ前のところからやり直せますし、ポーズボタンを押せば次に何をすれば良いのかも教えてくれます。
ここはもう少し尖らせても良かった気がしますねー。チェックポイントはいっそのこと無しにして、いくつかのセーブポイントを設置してそこからしかやり直せないようにするとか(セーブ回数に制限があると尚良し!どこのバイ●ハザードだよって感じですがw)。
そうすることで敵に見つかってやられた時の恐怖感、敵に見つからないようやり過ごす時の恐怖感がさらに増したんじゃないかと思うんです。
インディーズゲームだからこそ、もっと尖らせても良かったと思いました。
グラフィック・パフォーマンスはPS3初期レベル
2013年の作品ですが、グラフィック・パフォーマンスはPS3初期レベルに感じました。
最近のハイエンドゲームと比べたらポリゴンのモデリングや影の表現がやや粗く、床に群がっている虫もよく見たらスプライトで処理されていて、旧世代感はあります。
とは言えインディーズゲームとは思えないクオリティですし、日本のゲーム会社でもある程度の規模が無いとこの水準には達しないので頑張っている方です。
そこは良いのですが、ちょっと気になったのは、移動しているとたまーに読み込み画面に入る事。
基本はシームレスに各エリアを移動できるんですが、処理が追いつかなくなると読み込み画面に入って操作出来なくなるんですよ。一度だけずっと読み込み画面のまま操作できない事もあって困りました。
全体のまとめ
かなり尖ったゲームシステムなのでその辺りは好みが分かれると思いますが、基本的には親切な作りで、難易度は特別高い訳ではありません。
ホラーゲーム好きはプレイして損は無いでしょう。逃げる事に特化した恐怖度MAXなホラーゲーム。
こんな人には特におススメ。
・ホラーゲーム好き。
・探索アドベンチャー好き。
こんな人にはおススメできない。
・ホラーゲームが苦手な人。
・3D酔い耐性がない人。
Outlast(アウトラスト)/お気に入り度【80/100%】
プレイした時間・・・約5時間
アウトラスト気になってはいたんですが、ケントワールドさんが楽しめたのならよかったです、やってみようかな…日本で配信されたら…笑
最近はインディーズでも本当にクオリティの高いゲームが多いですね。インディーズのゲームは大抵短い時間でクリアできて、濃密な時間を過ごさせてくれるので大好きです。
ps4はホラーゲームがどんどんでてきてくれてうれしい限りです。アンティルドーンもありますしね!