2016年12月に発売されたiOS「スーパーマリオ ラン」を今回はレビューします。
iOS「スーパーマリオ ラン」は人気2Dアクションゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のスマホ向け1作目となる作品です。価格は約1,200円。
2017年3月にはAndroid版も配信。
※2016年12月16日時点でのレビューになるので、その後、アップデートによってゲーム内容が変更される可能性があります。
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目次
良いところ
タッチ操作で苦手な人も安心!
日本で最も人気が高いゲームとして知られる「スーパーマリオブラザーズ」。
しかし、苦手な人はとことん苦手なゲームでもあり、特にダッシュしながらジャンプができない人は沢山いると思います。
本作の場合はオートで移動してくれるためプレイヤーが行うのは画面をタッチする事で行えるジャンプ操作のみで、しかもミスをしても3回までならすぐその場から再開できるので今までマリオを出来なかった人でも楽しめるようになりました。
試しにマリオができない母にやらせてみたところサクッとクリア出来たのでハードルを下げる事には成功しています。
グラフィックはWii U「New スーパーマリオブラザーズ U」と比較しても遜色なく、アクションのクオリティも高いので本編マリオをプレイしている感はあり、入門用としても良いと思いました。
操作に制限を持たせた事で生まれた新しい試み
マンネリ化している「スーパーマリオブラザーズ」シリーズ。
本作の場合は操作に制限を持たせ、スマホゲームになった事で新たな発想が出てきたようで新しい試みのギミック・システムがいくつか見られました。
例えば触れる事で一時停止するブロック。
移動が強制オートだからこその有難味が出て来て、画面をじっくり眺められる恩恵を生み出していました。
それ以外にも逆方向へジャンプできるブロック、中に入ると向いた方向へ飛ばされる大砲、触れると特定の方面にコインが現れる矢印などタッチ操作オンリーだからこそ生まれたギミックが満載で、新鮮味はある程度生み出せています。
1UPキノコが廃止され、各ステージ3回までしかやり直せないようになっているのもマリオとしては新しい試みに感じました。
最近はマリオの残り人数がインフレ化していたので、こちらの方がゲームバランスとしては良いと思います。
リプレイ性が高い
1ステージのクリア時間は1.2分と短いですが、リプレイ性は高く、繰り返し楽しめます。
一番大きいのがパープルコインの存在。1ステージに5枚隠されているんですが、移動がオートだからステージの構造を把握しないとすべてを集めるのが難しく、数回プレイしないとコンプリートは出来ません。
しかもコンプリートするとさらに別のコインが難しい場所に設置されるので、まだまだ楽しめます。
各ステージの特殊コインをすべて集めるとスペシャルステージにチャレンジできるのだから、ついついやりたくなってしまいますね。
フレンドとのスコアアタックランキングもリプレイ性を高めてくれると思います。
フレンド登録や申請をしないといけないので少々不便ですが、ステージ選択画面にランキングが表示されるからつい気になって競ってしまう。
やり込み要素が満載
それ以外にもやり込み要素は多数用意されています。
例えば王国づくり。コインを集めてお店で様々なオブジェクトを購入しての建設を楽しめるんです!
中には購入する事で新しいプレイアブルキャラクターが追加されたり、王国の領土を拡大できるので単なる建設に終わっていないところが良いですね。
また、キノピオラリーというサブモードで一定数のキノピオを仲間にしたり、特殊コインを一定数集める事でお店に新たなアイテムが入荷されるので、単にコインを集めたら良いだけで終わっていないところもやり込み要素としては上手い作りです。
というかキノピオラリーが面白すぎる!
このモードはランクマッチ形式となっていて勝敗によって累計キノピオ数が増えたり減ったりするんですが、たまにフレンドと対決する事もできるから緩いソーシャル要素もあって燃えるんです。
本編のコイン集めも面白いですが、疑似的なオンライン対戦が楽しめるという事で最終的にはキノピオラリーを集中的にやり込んでしまいます。
惜しいところ
繰り返しプレイ前提の作り
本作に収録されているステージは全部で24個。
それぞれ1.2分程度でクリアできるので、余程苦戦しない限りは1時間程度でゲームクリア出来ます。
1,200円のゲームとして見た場合、これだけだとボリューム不足に感じてしまうので繰り返しプレイ前提の作りに感じました。
サブモードを含めてやり込んで王国の建設を楽しめば10時間程度は楽しめるので、元を取りたければやり込みをしなくてはいけません。
バリエーションに欠ける
本編と比べてステージ数は少ないですが、ステージのバリエーションが足りないのでこれで十分に感じました。
やはり、タッチ操作によるジャンプだけでは生み出せるギミックが限られてしまうようで、後半のステージほど新鮮味が薄れていきます。
「スーパーマリオブラザーズ」シリーズ本編のステージが毎回80以上あってもそれぞれに特色を持たせられるのは、キャラクターを自由に動かせるからこそなんですね。
ソーシャル性を活かしにくい
せっかくスマホゲームにしてソーシャル性を活かせそうなのに、活かしにくい作りになっているのは勿体なく感じました。
まず、ランキングでスコアを競うにはフレンド登録や申請をしないといけないのがちょっと・・・。
LINEゲームの場合はそんな事をしなくてもSNSで繋がっている人達が自動でスコアボードに掲載されるので気が付いたら競えるんだけど、この仕様では本当に競いたい人しか楽しめません。
マイニンテンドーそのものにコミュニティのような機能を設け、そこで繋がった人が自動でフレンド登録されるような作りにした方が良いような?
また、ソーシャル性を楽しむという意味では体験版+買い切り型のビジネスモデルは不利に感じました。
一応、無料でも3ステージだけはプレイする事は出来ますが、そこから「一気に1,200円払ってください」はスマホユーザーにはハードルが高いです。
せめて一気に1,200円払う仕組みだけではなく、1ワールド300円としてバラで売り出すとかした方が一度にお金を払われにくいスマホゲーム市場では売りやすく感じます。
ソーシャル要素はユーザーが多ければ多いほど楽しさが増すだけに、もう少し売る努力をしてほしいです。
全体のまとめ
操作を簡略化した新しい試みの2Dマリオ。
既にスマホゲーム市場ではありふれているジャンルですが、天下のマリオブランドで登場したことは大きな意味をもたらしています。
ただ、ギミックのバリエーションやリプレイ性、ソーシャル性という面ではまだこなれているとは言えず、マリオのブランド力があるからこそ何とかなっている部分も多数みられました。
2Dマリオの入門用としてはおススメだが、スマホゲーとしての課題は多い。
こんな人には特におススメ。
・2Dマリオが苦手な人。
・スコアアタック好き。
こんな人にはおススメできない。
・繰り返しプレイが苦手な人。
スーパーマリオ ラン/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約10時間
やっぱりタッチ操作はアクションの幅が狭くなりますね。
ポケモンgoはサンムーンの売上に繋がりましたが、マリオランは3Dマリオ新作の売上に繋がるか?
果たして広告効果がどれくらいあったか?
来年の3Dマリオ新作で判明すると思います。