
VA-11 Hall-A (ヴァルハラ)/PSVITA / PS4 / Switch
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2017年11月に発売されたPSVITA「VA-11 Hall-A (ヴァルハラ) 」のレビューをしていきます。
本作はバーテンダーとなって客にカクテルを提供していくアドベンチャーゲームですが、新しい形で流し読みを防止させた意欲作でした!
個人的にボイスなしでテキストメインのゲームってついついボタンを連打して流し読みをしてしまうんですよ。
しかし、本作の場合はバーテンダーとなってカクテルを作成するという画期的なシステムによって、流し読みをしたら自爆するように作られていたんです!
サイバーパンクをモチーフにした世界観、レトロチックなグラフィックといい、インディーズゲームらしく随所で光るものを感じられました。
そんなPSVITA「VA-11 Hall-A (ヴァルハラ) 」の良いと思った点からまずは書いていきます。
※2019年5月にはPS4/Switch版が発売。
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- バーテンダーとなって来店した客の話を聞くアドベンチャーゲーム。
- 客が注文するカクテルは実際に作成しないと話が進まない。
- 作成したカクテルによってその後のストーリーが変化する。
初リリース日 | 2017年11月16日 |
対応ハード | PSVITA/PS4/Switch |
ジャンル | アドベンチャー |
推定クリア時間 | 8~12時間 |
売上 | 初週0.3万本 |
発売元 | PLAYISM |
目次
良いところ
バーテンダーになった気分を味わえる
本作の舞台はバーの「ヴァルハラ」。
物語の大半はバーの中で繰り広げられ、バーテンダーの主人公は客にカクテルを提供していくことになります。
面白いのが、バーテンダーの仕事をテキスト型のアドベンチャーゲームに落とし込んでいること!
来店した客はカクテルを注文するんですが、プレイヤーはその都度作成しなければならないんです。
カクテルの作り方は簡単。7種類の材料を組み合わせるだけで、レシピを見ながらでも作ることが出来ます。
しかも客に提供する前なら何度失敗してもペナルティはありません。
ポイントなのが、提供したカクテルによってその後のストーリー展開が変化すること。
ということはテキスト型のアドベンチャーゲームにありがちな選択肢をカクテルに置き換えているってことじゃないですか!?
このように本作はアドベンチャーゲームの選択肢をカクテルに置き換えたことでバーテンダーの気分を味わいながらストーリーに介入することが出来ます。
今までにこのような形でストーリーに介入できるテキストアドベンチャーゲームは見たことなかったので、まずはその着眼点に感心しました。
登場キャラが変態ばかり
アカン・・・
バーの「ヴァルハラ」に来店する客は変態ばかりなんです!w
まずは客の変態トークをご覧ください。
カチカチに硬かったぞ。オレのアソコが触れたからわかる。
ブーメランパンツと大砲がゆらゆら揺れるのを見てる方がマシとはな。
このソーセージ、おっきすぎてお口に入りきらないかもー。
今すぐパックンチョしちゃった方がいいかも?
いかがでしょうか?
このように客は一歩間違えたら「VA-11 Hall-A」ならぬ「SE-KU-Hall-A」になりそうな変態発言を素で放ってくるんです!w
一方、主人公も主人公で女性なのにカクテル作成時には「ブラのひもがかゆい…」なんて独り言を言う始末。
ぼくはおブラを付けたことはないのですが、付けているとひもが痒くなるのでしょうか?w
このように本作は到るところで変態発言が飛び出すので、下ネタのボキャブラリーを増やすためにも最適な作品だと思いました。
性が絡む話ではLGBTの件にも深く突っ込んでいますし、題材といい、大人向けの作品に感じます。
作り込まれた世界観とサイドストーリー
実は本作、サイバーパンクが題材となっています。
そのためバーの外に出ると機械に覆われた近未来都市となっていて、人間だけではなく、機械も暮らしているんです。
物語の大半はバーの中で語られるので外の世界はほとんど描かれていませんが、客の会話によって世界観は掘り下げられるのでどんな感じなのかは大体想像が出来ました。
面白いのが、同じ客と何度も会話をしていくことでその人のサイドストーリーが出来上がっていくこと。
ヴァルハラには様々なタイプの客が来店されます。
webサイトの編集長、子供のような外見のアンドロイド、脳みそ、犬 etc…
各キャラクターの個性は人間や生物の枠を越えるほど多彩なので、話を聞いているだけで面白く感じられました。
そのうえ前述の変態発言も満載なので、テキストを読むだけで世界に引き込まれてしまうほどのパワーを感じます。
流し読みをさせない絶妙なバランス調整
流し読み。
ボイスがないとやってしまいがちですが、本作では流し読みをさせない絶妙なバランス調整となっています。
まず大きいのが、客が注文した通りのカクテルを作成しないといけない点。
バーテンダーは注文を聞き直したらいけないという暗黙のルールが存在するようで、何を頼んできたのかは1回しか確認することができないんです。
タチが悪いことに注文は他愛もないトークの途中に入るため見逃しやすく、プレイヤーに「流し読みをしたらダメ!」という強迫観念を植え付け、テキストを読んでもらえるよう上手く誘導しているように感じます。
客が注文したものとは異なるカクテルを提供すると給料が減ってしまい、最悪、ゲームオーバーになってしまうのでテキストはしっかり読むようにしましょうね!
レトロ感溢れる香り
本作は1990年代のレトロ感溢れる香りがどことなく漂っています。
まず印象的だったのが、少ない色のドット絵で作られたグラフィック。
ギザギザした輪郭や単色に近い色使いがレトロゲーマーのハートを掴んできます。
これだけ限られた表現方法の中でも喜怒哀楽をしっかり描いているから感心してしまいました。
そしてBGMや効果音!
バーのBGMは複数用意されていて自分で選択できるんですが、中には懐かしのピコピコサウンドも用意されているので聴いていると気分が良くなってきます♪
効果音にしてもメッセージ音はピコピコしていて聴き心地が良く、2017年の作品なのにまるで1990年代のゲームをプレイしているかのようでした。
惜しいところ
途中から単調になってくる
ゲームの流れは営業→休憩→営業→自宅を繰り返す感じとなっています。
そのため中盤以降はどうしても単調さが気になってきました。
バーでは様々な客が来店して面白い会話が繰り広げられるなど退屈させないような気配りは感じられます。
ですが、舞台が限定されている関係で動きのあるストーリー展開にはどうしてもできないので限界があります。
さらに単調さを加速させるのが周回プレイ。
本作はマルチエンディングなので、コンプリートは周回プレイ必須となっています。
1周だけでもカクテルを何百回も作成することになるだけに、コンプリートしようとしたら何回作成することになるのか・・・。
なので、本作はやり込めばやり込むほど作業感が増してくると思いました。
あまりにも作業的なので、プラチナトロフィーは獲得していません。
達成率は90%台だったので、気が向いた時にコンプリートしようと思えば出来ますが・・・。
※R+△でスキップ会話をできるが、使い勝手が悪い。
全体のまとめ
テキスト型アドベンチャーゲームの新たな切り口を見せてくれた意欲作。
この手のゲームってストーリーを楽しんでもらうために流し読み防止が課題になってくると思うんですが、バーテンダーを体感できるゲームデザインによって上手く防止していたので感心させられました。
それ以外にもサイバーパンクの世界観、ドット絵で構成されたグラフィック、ボキャブラリーに驚かされる下ネタトークなど見どころが多く、製作者の拘りを感じられます。
やり込むことで作業感が増してくるのが惜しいところですが、インディーズゲームらしく好きな人はとことん好きになれる作品。
新しい形で流し読みを防止させたテキストアドベンチャーゲーム!
こんな人には特におススメ。
・テキスト型アドベンチャーゲーム好き。
・下ネタ好き。
こんな人にはおススメできない。
・流し読みしやすい人。
・下ネタが苦手な人。
VA-11 Hall-A(ヴァルハラ)/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約15時間
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下ネタが大好きなkentさんの為のアドベンチャーゲームみたいですねw