
ファイナルファンタジーX/PS2
ファイナルファンタジー X/X-2 HD Remaster/PS4 / PS3 / PSVITA / Switch
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2001年7月に発売されたPS2「ファイナルファンタジーX」のレビューをしていきます。
本作は召喚士と共に旅をするRPGになりますが、PS2時代を代表・象徴する名作でした!
PS2時代には大量のムービーを収録した数多くの大作RPGが発売されたものです。
その多くは本作が良いお手本になったんじゃないかと思うくらいストーリーや演出が秀逸でした。
そのうえゲームとしても面白いので、ゲーム性にうるさいぼくでも認めてしまうくらいの名作です。
ここからはそんなPS2「ファイナルファンタジーX」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- 召喚士と共に旅をしての魔物の「シン」を倒すのが目的のRPG。
- 戦闘システムは行動次第で次の順番が変わるカウントタイムバトル(CTB)を採用。
- 経験値を貯めることですごろくの要領でキャラクターを育てることができる。
初リリース日 | 2001年7月19日 |
対応ハード | PS2/PS3/PSVITA/PS4/Xbox One/Switch |
ジャンル | RPG |
推定クリア時間 | 40~50時間 |
売上 | 初週175万本/累計229.4万本 |
発売元 | スクウェア(現スクウェア・エニックス) |
目次
良いところ
超美麗なグラフィック
本作を初めてプレイしたのは友達の家でしたが、その時の衝撃はよく覚えています。
これ、ゲームか・・・!?
思わずそう口にしてしまうほど映像が美しかったんです。
衝撃的だったのが、専用の映像を再生するプリレンダリングムービーのクオリティ。
モデリングのクオリティはもちろん、スケール感がそれまでのゲームとは桁違いだったんです。
何百人もの観客で賑わう巨大なドーム、超美麗な大都市。
このようにスケール感のある映像を細かく描いていたので、まるで映画のワンシーンを見ているかのようでした。
一方、ゲーム内で動かしているリアルタイムレンダリングムービーもかなり凄い!
さすがにプリレンダリングムービーほどではありませんが、等身の高いキャラクターでも違和感なく動くんです(なんと目玉がクリクリ動く)。
どうやら主要キャラクターの場合はハイモデルとローモデルを作っているようで、シーン毎に使い分けているみたい。
同じキャラクターでも複数のモデリングを用意するとは恐れ入りましたw
背景にしても2Dと3Dを使い分けて描いている印象で、映像表現の魅せ方が秀逸です。
分かりやすくて感動的なストーリー
ファイナルファンタジーシリーズと言えば感動的なストーリー!
今作も最後までプレイすることで感動的な展開が待ち受けていました!
鍵を握るのがヒロインのユウナ。
ゲーム序盤から彼女の悲壮感溢れる運命を知ることになるんですが、そこからがヤバイんです!
これ、全力で泣かせるつもりなんだなとw
ポイントなのが、演出面が秀逸であること。
本作のストーリーは目的がしっかりしているので、中盤辺りからはある程度の展開が読めてしまいます。
なのでストーリーモノに慣れていたら退屈に感じる恐れも出てくると思いますが、秀逸な演出でカバーしていました!
例えば別れを惜しむシーンでは抱き合ったり、感動的なBGMを流したり・・・。
行間を読むテンポといい、イベントシーンでは映画的な手法を存分に取り入れています。
魅力的な主人公とヒロイン
魅力的なキャラクターが満載の「ファイナルファンタジーX」。
特に良いと思ったのが、主人公のティーダとヒロインのユウナです。
ティーダは2001年当時のチャラ男っぽい外見で、語尾に「ッス」を付ける体育会系w
人によっては拒否反応を示しそうなタイプですが、最後までプレイすることで本作のストーリーとマッチした主人公であると思うようになりました。
ユウナは絵に描いたようなヒロイン。
おしとやかな性格で、「女神にしたい女性キャラクター」の上位を狙えそうなタイプです。
彼女とティーダは上手く対比が取れている印象で、本作のストーリー展開とピッタリハマっています。
それ以外にもやんちゃ系青年、おてんば系娘、毒舌親父、渋い系親父など魅力的なキャラクターが多く、ストーリーを盛り上げてくれました。
ゲームだからこそ味わえる感動
ここまで読んでいるともはや映画のレビューみたいですねw
だったらゲームである必要がないじゃん!
そんな声も出てきそうですが、「ファイナルファンタジーXはゲームだからこそ感動できるんだぞ!」と声を大にして言いたいです。
その大きな要因となっているのが難易度の高さ。
多くの「ファイナルファンタジー」シリーズに言えることなんですが、本作も例によって難易度が高めに調整されています。
特に終盤のボスは鬼畜で、ゲームオーバーになることは珍しくありません。
人によっては苦痛に感じるかも知れませんが、だからこそクリア後の感動が際立ちました!
エンディングではカタルシス効果が最大限に発揮され、映画的なストーリー&演出との化学反応で大化けします。
これは誇張を抜きにしてゲームでしか味わえない感動です。
イベントシーンだけをまとめた本作の映像を見てもゲームを最後までプレイした時の感動には遠く及ばないでしょうね。
ユニークなバトル
本作の戦闘はカウントタイムバトルというシステムを採用しています。
これは、行動次第でその後の順番が変化するというターン制の概念を取っ払ったユニークなシステムに感じました。
それ以外にも
- ゲージを溜めることで強力な必殺技を放てる。
- 必殺技の力を発揮するには簡単なミニゲームを成功させる必要がある。
- 回復アイテムを敵に与えたり、仲間キャラに攻撃することもできる。
- 敵の技をコピーして使用することができる。
- アイテムを調合して強力な効果を生み出すことができる。
- 超強力な召喚獣を呼び出すことができる。
- キャラクターごとに倒しやすいタイプの敵が存在する。
といった感じで戦略性を高める要素が数多く存在するので、同じ敵と戦っていても様々な攻略法で倒せるので飽きません!
ギミック満載のボス戦
戦闘でさらに凄いのが、ボス戦によって様々なギミックが用意されていることです。
例えばとあるボス戦では飛行船を操作して宙に浮かぶ敵キャラクターと戦うことになります。
ダメージを与えるには飛行船を動かして近付かなければいけませんが、逆に離れることで攻撃を回避できるので、ヒット&アウェイ戦法で楽しめるんです!
それ以外にもボス戦では様々なギミックが用意されており、まるで一戦一戦が別々のミニゲームになっているかのようでした。
スフィア盤を使ったユニークな育成システム
本作の育成要素はすごろく要素と絡めたユニークなものでした!
経験値を溜めることでより多くのマス移動ができるようになり、能力を強化することが出来ます。
しかし、途中でいくつもの分岐があり、エリアによって覚えられる技や強化できる能力の傾向が異なっているんです。
ある程度進めると魔法攻撃特化の場合はAのルート。
物理攻撃特化の場合はBのルートといった感じで進路を決める必要が生まれてくるので、まるですごろくを楽しみながらキャラクターを育成しているかのようでした。
また、育成の自由度も高く、以下のようにシュールなキャラクターを育てられるのが面白いですね。
- 見た目が剣士系なのに魔法攻撃メイン。
- 見た目が魔道師系なのに格闘技メイン。
周回プレイをする場合、前回とは異なる方向性のキャラクターに育て上げると新鮮味が出てくるかも!?
スフィアを使ったパズルが面白い
ダンジョンによってはスフィアを使った謎解きを行う必要がありますが、ちょっとした頭の体操になりました!
基本的にはスフィアをくぼみから外して別のくぼみにはめて行くだけなので、一見すると単純そうに見えます。
ですが、その過程ではブロックを特定の場所まで運ばないと行けなかったりして意外と頭を使うんです。
さらに奥深くしているのが隠しアイテム!
どのパズルダンジョンにも隠しアイテムが存在するんですが、入手するにはメインルートとは異なる解法を導き出さないといけません。
前述の通り本作の基本難易度は高いので、つい隠しアイテム目当てで寄り道をしたくなってしまいましたw
やり込み要素が盛り沢山!
ある程度進めると自由度が高くなり、同時に様々なやり込み要素が解禁されました!
以下、本作のやり込み要素を箇条書きでまとめていきます。
- スフィア盤の制覇。
- 武器や防具の改造。
- 「ブリッツボール」など8種類以上のミニゲーム。
- 隠しボス。
- 隠しエリア。
- モンスター捕獲システム。
- ムービー&音楽の鑑賞&試聴。
- アルベド語の学習。
- 召喚獣の育成。
- 七曜のアイテム収集。
- 大量のサブイベント。
簡単に書いてみましたが、これが凄いんですよ!
隠しボスはかなり多いですし、サブイベントも意外なところで発生しますから。
本作を極めた頃にはラスボスですらも雑魚に感じてしまうほどパーティメンバーが鍛えあげられていることでしょう。それだけボリュームがあります。
惜しいところ
テンポが悪い
戦闘は迫力のある3Dバトルになっていますが、全体的にテンポが悪いです。
通常攻撃こそは比較的サクサク決まりますが、魔法攻撃になると詠唱時間がやや長く、高度な技になると演出過剰になってバトルのテンポが悪くなります。
特に召喚獣の攻撃は強力とは言え毎回見ていると長がったらしいです。
召喚獣が出現するを演出こそ短く出来ますが、それ以外にも早送り機能もしくは短縮する機能を付けてほしかった。
本作は全体的に難易度が高く、ある程度進めると数時間のレベル上げが必要になって来ますからね。
そう言う時にバトルのテンポの悪さは凄くストレスに感じます。
ストーリー主導過ぎる序盤
全体的にイベントシーンが長く、特に序盤は完全な一本道です。
なんなら「戦闘」という名のミニゲームが付いたアドベンチャーゲームと片付けても良いくらい。
良いところで挙げたようにある程度進めると戦闘の戦略性が高まってやり込み要素もどんどん増えていくんですけどね。
その段階に至るまでは完全にストーリー主導なので、ゲーム性を重視してしまうと薄味に感じてしまう恐れがあります。
「まずはストーリーを楽しんでもらいたい」という開発者の意向も伝わってきますが、個人的にはもう少し序盤もゲームとしての遊び要素を増やしてほしかった。
ムービーがスキップできない
本作はゲームオーバーになるとタイトル画面に戻され、セーブポイントからの再開になります。
そのため一度見たイベントシーンも見ることになるんですが、スキップができないんです!
なので、ゲームオーバーになったらその度にムービーを見なくてはいけません。
特に強いボスと戦う前には2~3分ほどの長いイベントシーンを毎回見なければならないので困ってしまいました。
何らかの行動をしないと経験値が貰えない
本作は戦闘中に何らかの行動をしないと経験値が貰えません。
そのためパーティメンバー全員の経験値を獲得するのが面倒に感じました。
何故なら全員が攻撃や防御、魔法などの行動を取る必要があり、頻繁にメンバーの入れ替えをしないといけないから。
効率良くメンバーを入れ替えて戦う楽しさが生まれているので一概に悪いとは言えませんが、やはり面倒に感じることが多く、テンポの悪さと相まってストレスを感じてしまいました。
そのほか気になったこと
- バトルでターゲットを変更する際に十字ボタンやスティックを傾ける向きがコロコロ変わるので分かりにくい。
- スフィア盤が迷路のような構造で見にくい。
- アイテム管理画面の使い勝手が悪い。
全体のまとめ
秀逸なストーリー&演出に秀逸なゲーム性を絡めた名作。
ストーリー主導の作りではありますが、ゲーム部分も決しておまけではなく、最終的には抜群の手応えを感じられる作品になりました!
こんなゲームが2001年に発売されていたとは!?
テンポが悪く、快適性も良いとは言えないのでさすがに今プレイすると古さを感じますが、根本的な面白さは普遍的なものだと思います。
PS2時代にはムービーゲーと揶揄されるような大作RPGが大量に発売されましたが、本作の場合は別格に感じました。
確かにムービーは長いけど、ゲーム部分のクオリティも凄まじいので上手くバランスを取っています。
PS2時代を代表・象徴する名作!
こんな人には特におススメ。
・PS2で超美麗な映像を見たい人。
・感動したい人。
・やり込み好き。
こんな人にはおススメできない。
・せっかちな人。
ファイナルファンタジーX/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約50時間
おまけ:本編で苦戦したボス(ネタバレ注意)
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今更だけどあけましておめでとうございます。
本作は購入してませんが、PS2のFF10は大好きでした。この記事を読んで改めてFFってボス戦がユニークでいいなぁと感じました。魔天のガーディアンやユウナレスカ戦はホント楽しかったなぁ。あとはマカラーニャ湖のアルベドの機械!ボスの弱点属性、有効な状態異常なんかを探る他に独特な攻略方法が用意されてるのがFFの良さのひとつだと思います。シリーズ内の他作品だとFF4のドラゴンやメーガス三姉妹、ヴァルヴァリシアなんかは印象が強いです。
少し気になったのは自分はFF10は難易度は低めだと思ってました。理由としては敵に対して有効な攻撃手段がわかりやすい点とサブクエストが充実してるからシナリオ時に推奨レベルを上回りがちな点ですね。シーモアも終異体は印象深いけど最終異体はあまり記憶に・・・
あとPS3.VITAでリマスターということでトロフィーはどうなっているのでしょう?七曜の武器なんかが条件になってたら開放に苦労しそうですねw