

龍が如く 極/PS4 / PS3
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2016年1月に発売されたPS4/PS3「龍が如く 極」のレビューをしていきます。
本作はPS2向けに発売された初代「龍が如く」のリメイク作ですが、発売のタイミングが悪過ぎました。
初代「龍が如く」をベースに細かいところまで手を加えたリメイク作ではあるんですよ。
しかし、「龍が如く」と言えば年1本ペースを守るために素材の流用をしまくったシリーズでもあります。
本作もストーリーこそは初代をベースにしていますが、根本的な部分は前年発売のPS4/PS3「龍が如く0」と似偏っているので続けてプレイするのは厳しいところがありましたw
そのうえ同作品で美しかった部分が帳消しにされているところもあったので、プレイしたことを後悔していたりもします。
ここからはそんなPS4/PS3「龍が如く 極」について詳しく語っていきます。
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- 箱庭マップを探索してストーリーを進めていくアクションアドベンチャーゲーム。
- 2005年に発売されたPS2「龍が如く」のリメイク作。
- グラフィックやアクションの水準が前年発売のPS4/PS3「龍が如く0」レベルまで上がった。
初リリース日 | 2016年1月21日 |
対応ハード | PS4/PS3 |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
売上 | 初週16.3万本/累計24.4万本 |
推定クリア時間 | 15~25時間 |
発売元 | セガ |
目次
良いところ
10年間培ってきた最新の技術で新たに作り直している!
本作が発売されるまでの10年間、「龍が如く」シリーズは休まず新作を発売し続けていました。
- 龍が如く(2005)
- 龍が如く2(2006)
- 龍が如く 見参!(2008)
- 龍が如く3(2009)
- 龍が如く4 伝説を継ぐもの(2010)
- 龍が如く OF THE END(2011)
- 龍が如く5 夢、叶えし者(2012)
- 龍が如く 維新!(2014)
- 龍が如く0 誓いの場所(2015)
年1作ペースを守っている故に素材の流用が目立っていましたが、それでもグラフィックやゲームシステムなどあらゆる部分が少しずつ進化していきました。
「10年間培ってきた技術を駆使して初代をリメイクしたらどうなるのだろうか?」
そんなコンセプトで作られたのが今回レビューするPS4/PS3「龍が如く 極」。
ストーリーこそは初代をベースにしていますが、ゲームプレイは全然違います!
ゲームエンジンは前年に発売されたPS4/PS3「龍が如く0 誓いの場所」がベースになっているので、
- グラフィックは綺麗になり、
- カメラは自由に動かせるようになり、
- アクションはなめらかになり、
と、初代「龍が如く」と比較したら2~3ランク進化しています。
ゲームの記憶がPS2時代から止まっている場合、
なんて感慨深く感じることでしょう。
しかも本作、単にグラフィックやアクションが一新されているだけではないんですよ。
大量の追加エピソードが収録されているうえに大半のボイスが再収録されているんです。
まさにリメイク(作り直し)という表現が相応しい作品で、手間の掛け方が2012年に発売された初代「龍が如く」のリマスター版であるPS3「龍が如く1&2 HD EDITION」とは違い過ぎます。
桐生一馬の10年を描いたストーリー
このように初代「龍が如く」を大幅にリメイクしたPS4/PS3「龍が如く 極」。
さすが名作を土台にしているだけあってストーリーは良く出来ています。
特に良いと思ったのが、ストーリーの骨部み部分。
本作では主人公の桐生一馬(きりゅうかずま)が2005年に体験した極道物語を中心に描いていますが、序盤は10年前の出来事が描かれています。
最初はなんとな~く見ていましたが、ラストになると伏線が繋がっていくので感動しました。
正直なところ、ぼくはヤクザものが好きではありません。
だって、怖いじゃないですかw
ですが、本作ではヤクザ同士の争いだけではなく友情や恋愛もしっかり描かれているので、個人的にはその辺りに惹かれました。
特に惹かれたのが、序盤で見られる桐生一馬と錦山彰(にしきやまあきら)、由美を中心としたイベントシーン。
前述のなんとな~く見ていたイベントシーンに当たりますが、エンディング後に改めて視聴すると切なくなってくるんですよ。
一見すると楽しい雰囲気なのに、その中には妬みのようなものも感じられて・・・
人間の内に秘められた感情を見事に描いているので、実写ドラマのような深みを感じられます。
本作の土台となるPS2「龍が如く」は2005年に発売されましたが、そんな時代にここまで凝った人間ドラマをゲーム内で描いていたら絶賛されますわw
2005年の日本を描いている
前述の通り本作の主な舞台は2005年になります。
2005年と言えば本作が発売された年よりも10年も前になるので懐かしさを感じられました。
そこまで昔ではないので、パッと見は今と比べても大差はありません。
ですが、よく見ると微妙に違うのでその差を楽しむことが出来ました。
微妙に古臭いキャラクターの髪型やファッション、スマホに取って代わられたガラケー etc…
さらに
- ゲームセンターでは2005年に流行っていた「昆虫王者ムシキング」のパロディゲームをプレイできる
- コンビニでは当時の雑誌を表紙部分だけ確認できる
なんて嬉しい要素も存在します。
ぼくの場合、2000年代の中盤辺りが青春時代なのでこの時代をリアルに描いた作品をプレイできるのは嬉しいです!
毎度のことながらも「龍が如く」シリーズは実在する日本の街をリアルに描いてくれるから資料的な価値があります。
惜しいところ
引き伸ばし感がある
確かに本作のストーリーは骨部み部分に関しては良く出来ています。
ですが、ゲームとしてみると改善の余地を多く感じました。
全体の引き伸ばし感がひどく、フローチャートは短時間でクリアされるのを恐れているのが目に見えて分かるような作りになっています。
代表的なのがお使いイベント。
「龍が如く」シリーズでは定番の要素ですが、今作ではいつもにも増して多く感じられ、主人公は組を設立するほど有能なヤクザなのに何度も買い出しに行かされるんです。
特に納得いかなかったのが、水の買い出し。
目の前に自販機があるのにそこでは購入出来ず、コンビニまで行かないと購入できないんです。
PS2時代のグラフィックでは「ゲームだから」で済ませられたかも知れませんが、PS4/PS3時代になるとそうはいきません。
この辺りのフローチャートはグラフィックの進化に合わせて変えるべきでした。
このように本作はお使いと戦闘をひたすら繰り返していく作りになっているので、ゲーム部分は単調に感じます。
もう少しプレイスポットと絡めたゲームプレイがあったらまた違った印象を持っていたと思うのですが・・・。
ストーリーの骨組み自体は良く出来ているだけに水増し要素は残念に感じます。
敵が硬い
今作では敵が硬く感じられました。
最大の要因は、一定のダメージを与えると敵が回復アイテムを使用すること。
阻止できる手段こそはありますが、ウカウカしていると大回復されてしまい、戦闘が長引いてしまいます。
ゲームプレイの多くをイベントシーンが占めているので、戦闘部分は歯ごたえを持たせたかったのでしょうか?
まあ、前年に発売されたPS4/PS3「龍が如く0 誓いの場所」のように派手な戦闘だったらそれでも良かったんですよ。
しかし、本作の舞台は不景気だった2005年。
バブル時代のように札束を降らせることは出来なかったようで、戦闘が地味化しています。
そのうえPS4/PS3「龍が如く0 誓いの場所」ほどアクションに派手さがないので、初代「龍が如く」から大幅に進化していることへの有り難みは感じられませんでした。
既視感が半端ない
本作はシリーズ1作目のリメイクではありますが、発売のタイミングが悪く、シリーズ作品を通してプレイすると激しい既視感を持ってしまいました。
特にPS4/PS3「龍が如く0 誓いの場所」からの流用が多く、プレイスポットのほとんどは使い回しですから・・・。
(新作の「昆虫王者メスキング」にしても「キャットファイト」の演出を少し変えただけ)
戦場にしても豪華客船や日本庭園、カーチェイスは同作品からそのまま持ってきたかのような印象で、バトルシステム自体も大差ありません。
PS4/PS3「龍が如く0 誓いの場所」から続けてプレイするのは厳しいところがあります。
そうでなくても本作が発売される3年前には初代「龍が如く」のリマスター版がPS3向けに発売されていたので、「また出すの?」って感じました。
幻滅してしまったキャラクター
前年に発売されたPS4/PS3「龍が如く0 誓いの場所」は素晴らしい作品でした。
特に真島吾朗(まじまごろう)の活躍ぶりが素晴らしく、好きなキャラクターになりましたから。
しかし、本作をプレイして彼の株はストップ安になりました。
「0」ではあんなにカッコ良かったのに、今作ではただのストーカー親父に成り下がってしまいましたからw
同じく「0」では良い味を出していた錦山彰も今作では小物に成り下がっています。
「0」のストーリーを盛り上げてくれた主要人物がこうも落ちぶれてしまうとは・・・
しかも真島吾朗の場合、新システム「どこでも真島」によって変態&ストーカー度合いがさらに強調されてしまいました。
一体、何をどうしたらあの紳士がこうなってしまうのかw
今作では錦山彰が闇落ちする描写が見られますが、真島吾朗が闇落ちする描写も見てみたくなりましたよw
龍が如く 極のレビューまとめ
比較対象によって受ける印象が大きく変わる作品。
PS2版「龍が如く」から10年間、シリーズ作品を一切プレイしていない方が本作に触れたら絶賛することでしょう。
間違いなくPS2版「龍が如く」と比べたら大幅に進化していますから。
しかし、前年に発売されたPS4/PS3「龍が如く0 誓いの場所」の流れでプレイしたら印象が一変。
ゲームプレイは「0」のダウンロードコンテンツなのかと思うくらい似偏っていますし、同作品で光っていたキャラクターが小物に成り下がっていますから。
ストーリーの骨組み自体は良いので、もう少し上手く作り直せなかったのかなと思いました。
まあ、本作には封入特典として「龍が如く6」先行体験版のプロダクトコードが付いていたので、同作品の販促用として急いで出したかったのかも知れませんが。
最悪なタイミングでの発売によって強烈な既視感が生まれてしまったリメイク作。
こんな人には特におススメ。
・熱い男好き。
・感動したい人。
こんな人にはおススメできない。
・ヤクザが苦手な人。
・過激な表現が苦手な人
龍が如く 極/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約20時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
龍が如く大好きなのですが、「どこでも真島」の情報読んで、買うの止めましたねぇ。
ゾンビバージョンと同じで、イメージ壊されるの嫌なんですよねぇ!
ちなみにPS3「龍が如く1&2HD」持ってるので買わなかったってのもあるんですが。
やっぱ桐生=無敵!な感じがカッコいいので、敵が硬いのはいただけませんね!
もし、2のリメイク出るなら、ゴウダリュウジのストーリー入ってたら買いますね!