どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は「ゼルダの伝説 知恵のかりもの」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。
このゲーム、色々とぶっ飛んでます!
村で火災を起こせたり、お店にドッスンを召喚したり。
世界を救うゲームとは思えないことができたりします。
そのうえで見えているところはどこにでもいけるので、自由度が凄いです!
見下ろし型のゼルダって堅実な作りの作品が目立っていますけど、今作はブレワイやティアキンのエッセンスを盛り込むことで一歩飛び抜けました!
ただ自由度が高いが故に知恵を駆使しないと楽しめないところがあります。
かくいうぼくも最初はよくわからず、ピンと来ないところがありました。
ですが、みなさんのプレイ映像を見てからは一変。
それまでは活かしきれなかった遊びを見いだせるようになり、なんて奥深いゲームだと思うようになりました!
そこで、本記事ではその辺りも含めて語っていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
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- ゼルダ姫が主人公のアドベンチャーゲーム。
- トリィロットを使うと色んなモノや魔物を呼び出せる。
- シンクを使って対象物と動きを連動させることもできる。
初リリース日 | 2024年9月26日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
推定クリア時間 | 18~24時間 |
発売元 | 任天堂 |
目次
ゼルダの伝説 知恵のかりものとは?
まずはゲームの概要を簡単に紹介します。
本作は人気アクションアドベンチャーゲーム「ゼルダの伝説」シリーズの最新作。
過去作ではヒロイン的存在だったゼルダ姫が主人公の本編で、神隠しにあったリンクたちを救うべく、相棒のトリィと共に冒険へ出かけます。
ゲームシステムは見下ろし型の形式を採用。
カメラは斜め上に固定化されていて、キャラクターはデフォルメされた2頭身となっています。
この形式は初代から続く古典的なスタイルで、見下ろし型ゼルダの愛称で親しまれています。
最初に発売されたのは1986年で、続いて1991年の「神々のトライフォース」。1993年の「夢をみる島」。
それ以降は3Dゼルダと並行して展開されまして、コンパクトな作風が好評を博しました。
今回レビューする「知恵のかりもの」はそんな見下ろし型ゼルダの最新作ですが、進化の度合いが凄いことになっています!
前作を10とするなら今作は50と言っても良いくらい。
一体、どこが進化しているのか?
ここからは具体的に語っていきます。
良いところ
新能力によって生まれた自由度
今作最大のポイントは、新能力によって生まれた自由度です!
知恵を駆使したら何でも出来てしまうので、これデバック大変だったんだろうなぁと思いましたw
ゲームを進めると2つの特殊能力が使えるようになります。
1つはカリモノ。
これはハイラル各地にあるモノをお借りできる能力で、家具のほか魔物をコピー&ペーストして利用できます。
すると、足場にしたり、敵を倒してもらったり。
謎解きと戦闘、どちらにも活用することができます。
もう1つはシンク。
こちらは対象物とシンクロして一緒に移動できる能力です。
移動の主導権はゼルダ姫が握っていますが、スイッチを切り替えることで相手の動きに合わせて移動できるので、臨機応変に活用できます。
これらの能力によって自由度が大幅に増している印象で、「ティアキン」のようにプレイヤーの“できるかな?”が本当にできてしまうゲームに変貌を遂げました!
例えば高くていけないところに宝箱があるとしますよね?
ゼルダ姫は0.5マス分の高さしかジャンプできず、飛距離も1マス程度しかないので、普通だったら取りに行けません。
ですが、カリモノとシンクを活用すれば色んな形で入手できます!
答えをいくつか挙げていきますと、
- ① トランポリンを置いて大ジャンプする
- ② 水のかたまりを置いて泳いで向かう
- ③ 床ビュンを置いてから飛び乗って空中を突き進む
- ④ イトチュラを置いてから吐き出した糸に登って飛び移る
といった感じですね。
見下ろし型ゼルダの課題として、攻略法が固定化されがちというものがありました。
進行ルートは大体決まっていて、謎解きの答えも大体は1つ。
それ故に詰まってしまうと窮屈に感じるところがありましたが、今作では色んなことができるので、思わぬ解法が見つかったりもします。
素直にプレイするのも良いですけど、あえて奇をてらった方法で解いてみるのも面白いかも!?
個人的に好きなカリモノは、メガドンです。
こいつは「スーパーマリオ」に登場するドッスンみたいな位置付けで、宙に浮いてから急降下する特性を持っています。
この特性を利用すると屋外でも簡単に高いところまで行けるので、よく使っていました。
見た目は1つ目の化け物ですけど、今となってはペットのような存在です。
メガドンかわいいよメガドン。
オープンワールド的な開放感
ここまで新能力によって生まれる自由度について語っていきました。
とは言え本作は見下ろし型ゼルダです。
仕切り板となる木がそこら中に設置されているので、従来の作品だと行動範囲は限定的なものでした。
ところが本作の場合、カリモノを駆使すれば木や崖の上に登っていけるので、本来なら行けないところにも行けるようになりました!
極端な話、見えているところはどこにでも行けるので、ブレワイやティアキン的な自由度が生まれています。
いやぁまさか今までずっと背景だと思っていたところにも行けるようになるとは!?
見下ろし型ゼルダのアタリマエを見直していると思いましたし、ゲームの進化を感じました。
そんな進化ぶりを実感させてくれるのが、過去作のマップをベースにしていることです。
実は本作、ハイラル城周辺は「神々のトライフォース」のマップを意識して作られていて、同作で見られた地形が随所で見受けられます。
南の遺跡に9個の柱が立っていたり、東には神殿が建てられていたり。
神トラ好きですと懐かしさを感じられるんですが、スケールがめちゃくちゃ大きくなっています
こちらの画像をご覧ください。
神トラと同じ場所で撮ってみましたが、建造物の大きさが全然違いますよね?
しかも神トラとは違って建造物や崖の上に登れたりするのですから、進化具合が凄まじいですw
神トラのマップは3DSの「神トラ2」にも登場しましたけど、あちらと比べても相当なアレンジをしているので、比較してみると面白いかも!?
ただマップが広くなった分、もっと早く移動したいと感じるかもしれません。
そこで役に立つのが、しるべでのワープです。
これは各地に点在するしるべに触れると使える機能で、マップ画面から選択することで瞬時に移動できます。
ワープ機能自体は過去の見下ろし型ゼルダにもありましたが、今作ではフィールドだけではなく、ダンジョン内にもワープできるので、めちゃくちゃ快適になっています。
さらにゲームを進めると乗馬の要素が解放。
馬に乗ると素早く移動できるほか、段差を飛び越えたり、体当たりで敵を蹴散らすことができます。
とある条件で入手できるニンジンを使うと好きな時に呼び出せるので、ちょっと移動したい時にも役に立ちます。
極めつけが、カリモノとシンクを活かした高速移動です。
タイマーカッターの上に乗って猛スピードで突き進んだり、送風機の風で飛ばされている瞬間にシンクを使ってずーっと飛ばされている状態にしたりw
それぞれの特性を掛け合わせることで快適に進めることができるので、わかってからはめちゃくちゃ楽しくなってきました!
SNSではみなさんの変態プレイが多数投稿されています。
そういう物を見てからプレイすると遊びの幅がグーンと増しているので、100%楽しみたい方はみなさんのプレイ映像を見ると良いでしょうね!
ぼくの場合、みなさんの動画を見たおかげで暴れる楽しさを知りました。
城下町にスパークを飛ばしてビリビリにしたり、お店の中にメガドンを設置にしたり。
普通だったらバグってしまいそうなことでもできたりします。
悪いことをしても住民の好感度が下がるとか、そういうペナルティはないので、謎解きで鬱憤が溜まっている人は遊んでみると良いかも!?
魔物使いの気分を味わえる戦闘
今作の主人公はゼルダ姫ということで、リンクのように剣を使うことはできません。
そのため敵に直接攻撃することはできないんですが、トリィロットを使えば魔物を味方につけることができます。
戦闘ではこの特性を活かして戦うことになるので、魔物使いになった気分を味わうことができました!
キースみたいな小さい魔物をたくさん呼び出してチクチクとダメージを与えたり、ライネルみたいな中ボスクラスの魔物を呼び出して大ダメージを与えたり。
過去作で苦しめられてきた魔物を好きな時に呼び出せるので、どんな風に戦うのか観察するのが面白いです!
その昔、ゼルダの魔物同士が戦うゲームを観てみたいと思ってましたが、今作が叶えてくれました!
図鑑を開けば魔物が一覧で表示されるので、まるでゼルダがポケモンになったような感覚を味わうことができますw
魔物を呼び出す時に良いと思ったのが、制約が抑えられていることです。
コストの概念によって呼び出せる魔物の数は決められていますが、逆に言えばそのくらいしかありません。
上限に達したとしても最初に呼び出した魔物と引き換えに呼び出せますし、クールダウンによる待ち時間もありませんので、連続で呼び出すこともできます。
この連続で呼び出せる感覚が心地良く、次から次へと魔物を召喚していました。
戦うことになるボスの多くは再登場組が目立っていますけど、操作キャラの特性が大きく変わっているので、新鮮に楽しむことができます。
個人的によく使っていた魔物は、タートナックLV.3です。
コイツは中ボスクラスの魔物で、斧をブンブン振り回して広範囲に攻撃できます。
覚えることができるのはだいぶ先ですが、使い勝手が良いのでボス戦では重宝しました!
久しぶりに復活した従来型ゼルダの香り
ここまで本作が見下ろし型ゼルダのアタリマエを見直した作品であることをお話してきました。
ただあまりにも変わっているので、「こんなのゼルダじゃない!」と感じられた方もいるかも知れません。
ですが、実際にプレイしてみたところ、これは紛れもなく本流のゼルダと思いました!
ぼくがそう思った理由の2つあって、1つめはダンジョンの存在感が強いというものがあります。
近年のゼルダシリーズはダンジョンの存在感が薄れていて、オープンワールドを探索する側面が強くなっていました。
本作の場合、ダンジョン探索の比重が増していて、プレイタイムの半数近くは潜っていた記憶があります。
用意されているダンジョン数も申し分なく、具体的な数は挙げませんが、見下ろし型ゼルダの平均数に達しています。
2つめの理由は、ダンジョンの攻略チャートが固定化されていることです。
「ブレワイ」や「ティアキン」の場合、好きな順番で各部屋を攻略できました。
今作の場合、カギを見つけていないと先に進めない部屋があったりします。
そのため攻略の手順がある程度は固定化されているので、昔ながらのゼルダっぽく感じました。
こちらは本作のダンジョンマップです。
細かい部屋に分けられていて、階段や宝箱が見受けられますよね?
構造的には「神々のトライフォース」や「夢をみる島」に寄せているので、どこか懐かしさを感じられます。
変化をつけたストーリー
今作のストーリーも素晴らしいものでした。
特に最後は感動的で、ゼルダ本編として恥のない水準に達しています。
あらすじとしては、いつも通りリンクがゼルダ姫を救うべくガノンと戦うところから始まるんですが、倒した直後に謎の裂け目が発生。
リンクはこれに飲み込まれてしまい、ゼルダ姫だけが残ってしまいます。
その後、妖精トリィと出会い、リンクを救う旅に出かけることになるんですが、ストーリーを進めたくなる仕掛けが色々あるんですよね。
まず大きいのが、主人公の立場が逆転していることです。
従来の作品ですと、リンクがゼルダ姫を救うストーリーが展開されました。
今作の場合、ゼルダ姫がリンクを救う旅を描いているので、シリーズを長く追っている者ほど新鮮味があります。
単純にリンクを助けるというシチュエーションが冒険の意欲を掻き立ててくれますし、行く先々で彼の武勇伝を聞けるので、第三者の視点からリンクの活躍ぶりを追っているような感じがしました。
ストーリーを進めたくなる仕掛けとしては、闇落ちしたキャラクターの存在も良いと思いました。
ゼルダ姫の行く先々には闇落ちしたキャラクターが登場します。
その中にはリンクも含まれているので、どんな形で落ち着くのか気になって進めてしまいました。
極めつけとなるのが、終盤の展開です。
ネタバレになるので具体的には言いませんが、これまでの作品とはまた違ったシチュエーションの戦いが待ち受けているので、ファンであればあるほど興奮します。
特にリンクが好きな人には感慨深いものがあるので、「今回はゼルダ姫が主人公だから買おうか迷うなぁ」という人も必見です!
惜しいところ
自由度を活かせていないコンテンツ量
ここまで本作が凄いゲームであることをお話してきました。
ただコンテンツ量はそこまで多くありませんので、人によっては楽しみ方が分かる前に終わってしまう恐れがあるのが惜しいと思いました。
メインストーリークリアまでのプレイタイムは約20時間。
寄り道要素としては
- ミニゲーム
- サブダンジョン
- ミニチャレンジ
- 素材集め
- スタンプ
- ハートのかけら
- ちからのかけら
などがあるので、完全クリアを目指そうと思ったら倍近くは楽しむことができます。
このボリュームは見下ろし型のゼルダとしてはトップクラスなので、その点に関しては頑張っていると思いました。
ですが、数百時間遊べる「ブレワイ」や「ティアキン」と比べたらコンパクトに纏まっているので、同作のように数年経っても話題性を持続できるのかと言いますと、それは微妙に感じました。
「ブレワイ」や「ティアキン」が数年経っても話題になっているのって、自由度が高いのもありますけど、それに耐えられる物量を兼ね揃えているのも要因としてはありますからね。
数百匹も隠れているコログとか祠とか。
コンプリートしようと思ったら数百時間は余裕で超えます。
今作もサブ要素は充実していますが、数百時間遊べるほどの物量には達していませんので、カリモノの自由度を活かしきれていないと思いました。
個人的にはボリュームよりも密度を重視しているので、本作の内容には満足しています。
ただ定価が7,600円と「ティアキン」や「ブレワイ」と同等であること。
繰り返し遊ばないと自由度の恩恵を感じにくいことを考慮に入れますと、どうしても「惜しいなぁ」と感じてしまいます。
オプションには辛口モードという難易度を上げるモードがありますけど、ファミコン世界大会的なタイムアタック要素とか。
そういうものがあったら繰り返しプレイする意欲が増すので、アップデートで追加してくれると嬉しいですね!
ややテンポが悪い
全体的にテンポを悪くする要素が目立っていると思いました。
特に大きいのが、カリモノ選択画面の使い勝手がイマイチであることです。
呼び出すカリモノを選択する時はメニュー画面を開きます。
このメニュー画面なんですが、横にズラーッと表示されるので、カリモノが増えてくると使いにくいです。
特にしばらく使っていないカリモノを呼び出す場合、数十秒くらい探す時間が生まれるので、テンポを悪化する要因となっています。
一応、ソート機能として
- 選んだ順
- よく使う順
- 覚えた順
- コスト順
- 種類順
から選択したり、図鑑を開いて選択することもできるんですけどね。
これだけではカバーしきれていませんので、お気に入り登録ができたら良いと思いました。
確かにスマートなやり方ではありませんので、PS3のクロスメディアバーみたいに縦と横に表示するとかできたら良かったんですけどね。
大人の事情でこうするしかなかったのかもしれません。
テンポの悪さとしては他にも、
- ゲームスピードがゆったりしている
- 新しいカリモノを覚える度に演出が入る
- スムージーを1個ずつしか作れない
- ミニゲームで失敗した時にサクッとやり直すメニューが存在しない
などがあります。
見下ろし型のゼルダらしいとは思いますが、昨今のゲームを基準にしますと古臭く感じるので、この辺りはまだ進化の余地があると思いました。
注意点
慣れるまでは戦闘が煩わしい
戦闘の項目で触れたように、ゼルダ姫は直接攻撃をすることはできません。
その代わり魔物を召喚して戦えますが、慣れるまでは煩わしく感じる恐れがあります。
でっかいボスと戦う時であればまだしも、ちっこいキースでさえも直接攻撃して倒すことができませんからね。
一応、ゲームを進めると剣士の姿に変身して戦うことができますが、効果があるのは数十秒。
あっという間に元の姿に戻ってしまうので、ここぞという時にしか使うことができません。
という訳で根本的な解決にはなっていませんので、過去作に慣れている人ほど煩わしく感じる恐れがあります。
人によってはカクつきが気になる
本作は状況に応じて映像の滑らかさが変化します。
ダンジョンなどの狭いところではヌルヌル動いているように見えますが、広大なフィールドでは多少のカクつきが見受けられます。
このギャップが人によっては気になるかもしれません。
特に最近のゲームは60fpsによる滑らかな映像が当たり前になってきていますからね。
ゲームスピードの遅さと相まって煩わしく感じる恐れがあります。
ゼルダの伝説 知恵のかりもののレビューまとめ
ここまで「ゼルダの伝説 知恵のかりもの」について語っていきました。
簡単にまとめると
- 常識外れの衝撃作!
- プレイヤーの知恵によってどんどん楽しくなる!
といった感じです。
一見すると大して役に立たなさそうなカリモノでも意外な使い道があるので、プレイすればするほど発見がありました!
「ブレワイ」や「ティアキン」と比べたらコンパクトにまとまっていますが、見下ろし型ゼルダとしては三段階くらいの進化をしています。
近年は3Dのオープンワールド型が定着しているゼルダシリーズですが、見下ろし型の形式もまだまだ行ける!
本作をプレイしてそう感じましたし、これからも続けてほしいと思いました!
またしてもシリーズのアタリマエを見直した「ゼルダの伝説」。
今後も失敗を恐れず挑戦していってほしいです!
こんな人には特におススメ。
・色んなことができるゲームが好きな人。
・謎解きアクション好き。
こんな人にはおススメできない。
・頭が硬い人。
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