
ゼルダの伝説 夢をみる島/Switch
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2019年9月に発売されたSwitch「ゼルダの伝説 夢をみる島」(以下、Switch版)のレビューをしていきます。
本作は1993年にゲームボーイで発売された同名タイトル(以下、GB版)のリメイク作になりますが、これは凄い!
2Dグラフィックを違和感なく3Dグラフィックにリメイクしています。
GB版を何周もプレイするほど思い入れのあるぼくが言うのですから間違いありません!w
新要素は少なめですが、2D→3Dの変化によって3D→3Dだった「時のオカリナ」や「ムジュラの仮面」のリメイク作よりも新鮮に楽しめています。
何がそんなに新鮮なのか?
ここからはGB版からの変化を中心に語っていきます。
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- 1993年に発売されたゲームボーイ向けアクションアドベンチャーゲームのリメイク作。
- コホリント島を探索して8つのダンジョンの最奥に眠る楽器を集めていく。
- グラフィックが2Dドットから3Dのジオラマ調にアレンジされた。
初リリース日 | 2019年9月20日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
推定クリア時間 | 15~20時間 |
売上 | 初週14.1万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
トップビューの2Dドットゲームがジオラマ世界を探索するゲームに変貌!?
1993年に発売されたGB版はトップビューの2Dドットで描かれたアクションアドベンチャーゲームでした。
GBソフトではよくある形式で、同系統のゲームとしては「聖剣伝説-ファイナルファンタジー外伝-」が挙げられます。
【レビュー】ゼルダの伝説 夢をみる島(GB) [評価・感想] 島での冒険が思い出として心に残る名作!
そんな作品をSwitch向けにどうリメイクするのか気になっていましたが・・・
ジオラマ風の3Dグラフィックで当時の雰囲気を見事に再現しています!
GB版は温かみのある世界観だったので、3Dポリゴンでリメイクしたらそれが薄れてしまう恐れがあったと思うんですよ。
そこをジオラマ風に描くことでカバーするとはやられました。
しかも単に2Dドット絵をジオラマ風の3Dグラフィックにアレンジしただけではありません。
挙動、空気感など、あらゆる部分を違和感なくアレンジしていました。
まず、挙動については3Dゲームらしく物理法則に従っているように感じます。
関節もそれらしく追加され、2Dから3Dになった時の違和感を無くしている印象です。
さらに驚いたのが空気感。
蜃気楼を描くことで「熱い、寒い」といった気温を映像から感じ取れるようになりました。
おかげでGB版とは比べ物にならないくらいの臨場感を味わえます。
フィールドではゼルダスクロールが廃止されていました!
GB版では画面の端に行くとオートスクロールしたんですが、Switch版のフィールドでは一切ありません。
おかげでスクロール中の待ち時間が発生せず、シームレスにフィールドを移動することが出来ます。
自由度の高さと相まってまるでジオラマ世界のオープンワールドゲームをプレイしているかのよう。
※ゼルダスクロールはダンジョン内では発生します。
アイテム登録の煩わしさが改善!
GB版「ゼルダの伝説 夢をみる島」最大の欠点。
それは、アイテム登録の煩わしさになります。
GBはボタンが5個しかありませんでした。
十字ボタン、Aボタン、Bボタン、スタートボタン、セレクトボタン。
それ故にアイテム登録はA/Bボタンにしか設定出来ず、頻繁にメニュー画面を開く必要があったんですよ。
困るのが、剣と盾のボタン振り分けだけで埋まってしまうこと。
「ゼルダの伝説」と言えばアイテムを使って謎を解くゲームです。
そのため2つしかアイテムスロットがない場合、必要になる度にスタートボタンを押して振り分けし直さならければならず、テンポが悪かったんですよ。
Switch版はその点に関しては大幅に改善されていました!
大きな要因となっているのが、ボタン数の大幅増加によって頻繁に使うアイテムの登録がデフォルトで行われていること。
- Aボタン → パワーブレスレット
- Bボタン → 剣
- Rボタン → 盾
- Lボタン → ペガサスの靴
このように主要アイテムは最初からボタン登録されており、あとはX/Yボタンに残りのアイテムを振り分けるだけなんですよ。
おかげでスタートボタンを押してアイテムの振り分けを行う頻度が大幅に減りました。
GB版で不親切だった部分が改善!
1990年代前半は一度しかヒントを聞けないのがデフォルトでした。
なので、流し読みをしてしまったら最後。
何をやれば良いのか分からなくなってしまうことが度々あったんです。
その点、GB版「ゼルダの伝説 夢をみる島」は何度でも確認することは出来ました。
しかし、同じヒントを聞くにはその場所まで戻らないといけないケースが多かったんですよ。
Switch版の場合、その辺りは「おもいで」機能によって改善されています。
「おもいで」はマップ画面から開くことが可能で、それまでに聞いたヒントをもう一度聞くことができるんです。
フクロウからのヒントはもちろん、うるりらじいさんからのヒントをもう一度聞けます。
おかげでもう一度ヒントを聞くために戻る手間が省けました。
難易度はGB版から下がっていると言えば下がっているんですが、それでも今の時代を基準にすると難しく感じます。
というのもヒントがヒントに留まっており、答えを言っていないからです。
プレイヤーが考える余地を適度に与えてくれるのでやらされている感がしません。
行動範囲は最初のダンジョンに入る前からそこそこ広いので、久しぶりにプレイしたぼくは少々迷ってしまいましたw
でも、このくらいの自由度が心地良く感じます。
窮屈でもなく気が遠くもならない。
改めてプレイして「ゼルダの伝説 夢をみる島」はその辺りのさじ加減が絶妙に感じました。
ゲストのあいつらもしっかりと再登場!
「夢をみる島」は支離滅裂な世界観も特徴だったりします。
というのも様々な任天堂キャラクターがゲスト参加しているからです。
スーパーマリオ、星のカービィ、カエルの為に鐘は鳴る、シムシティ etc…
なんと、これらゲームのキャラクターがゲストで登場するんですよ。
その辺りはSwitch版もしっかり再現していました。
正直、GB版から25年以上が経って「再登場は難しいかな?」と思っていたのでこれは嬉しい!
2D→3Dによる新鮮味もあるので、奴らがどのように再現されているのか楽しみにしながらプレイすることが出来ました。
ちなみに「カエルの為に鐘は鳴る」のリチャード王子はマントをなびかせる演出が強調されていますw
DXの追加要素も収録!
実は「夢をみる島」が形を変えて再発売されるのはこれで2回目だったりします。
オリジナルのGB版が発売されてから5年後の1998年。GBカラー対応の「DX」が発売になりました。
基本的なゲーム内容は一緒ですが、ダンジョンなどが追加されたんですよ。
その辺りの追加要素はSwitch版にも収録されていました!
目玉となる「服のダンジョン」もしっかり再現されています。
このダンジョンは他と比べてカラフルなのが特徴で、GBカラーだからこそ実現出来たダンジョンとしてアピールされていました。
難易度は低めですが、個人的にはお気に入りのダンジョン。
というのもスイッチを揃える仕掛けやボールを穴に入れる仕掛けが楽しいからです。
あ・・・さすがにポケットプリンタ絡みの追加要素はカットされていましたw
マリンとのデートイベントは残されていますが、写真屋さんはなくなっています。
写真屋さんの土地には新たに後述のパネルダンジョンが楽しめるダンペイさんの民家が建っていましたw
パズルゲームとしても楽しめるパネルダンジョン
新要素としてはパネルダンジョンが追加されています。
どんなものなのかと言うと、ダンジョンのクリエイト機能w
パーツを組み合わせてオリジナルダンジョンを作成していきます。
こうして書くと面倒に感じるかも知れませんが、チュートリアルも兼ねたお題に沿ってパーツを設置することで自然と覚えていけました。
そのうえお題に沿ってパーツを設置しているとパズルゲームをプレイしているかのようなので、ミニゲームとしても楽しめます。
ただ、ダンジョン自体は既存の素材を組み合わせた感じなので、新鮮味はありませんでした。
加えてオンラインによるダンジョンのシェア機能も存在しないので「スーパーマリオメーカー」のような拡張性も感じません。
このようにもっと練り込めたような気もしますが、本編の素材を再利用するうえでは良い新要素に感じます。
ちなみにミニゲームの「クレーンゲーム」や「つりぼり」はSwitch版でも再現されていました。
どちらも基本的なルールはGB版から変わっていませんが、グラフィックや挙動が全然違うので新鮮に感じます。
例えば「クレーンゲーム」の場合、物理演算によって本物ソックリの挙動で楽しめるんですよ。
GB版では簡単に取れた景品もなかなか入手出来ませんw
「つりぼり」はルアーや魚の種類が増えました。
それに伴い景品の種類も増加。GB版よりも長く楽しめるようになっています。
それ以外の細かい追加要素・変更点に関しては以下の記事でまとめたのでご覧ください。
【夢をみる島】GB版とSwitch版に存在する20の違い [変更点&追加要素] ピンクのブラジャーは…
個人的に合わない&気になったところ
良くも悪くも忠実なリメイク
良くも悪くも本作はオリジナル版を忠実に再現しています。
グラフィックや挙動は大きく変わっていますが、本質はほとんど変わっていません。
そのため2019年にプレイする分には古臭さはどうしても感じてしまいました。
例えばダンジョンの攻略順序は固定化されているんですよ。
Switch/Wii U「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」を基準にした場合、遊びの幅が狭く感じられます。
ゲームスピードも遅く、ボリュームに関しても控えめで、ミドルプライスが妥当に感じました。
マップを埋める楽しさが薄れた
GB版のフィールドは16×16マスで構成されており、一度訪れない限りマップ画面が描きこまれませんでした。
一方、Switch版の場合、少しでも異なるエリアに入ったら一気に周辺が描きこまれるんです!
それ故にマップを埋める楽しさが薄れてしまいました。
3DダンジョンRPG好きの方は分かると思うんですが、マップを1マスずつ埋めていくの、楽しいじゃないですか!
Switch版の場合、その辺りの楽しさが薄れているのが残念に感じます。
その代わり「ハートのかけら」や「貝がら」の数がGB版から倍増してアイテムを集める探索要素は増しましたが・・・。
全体のまとめ
GB版の良さを崩さずに最新技術で再現した新生夢をみる島。
オリジナル版プレイヤーとしては同じゼルダのリメイク作である「時のオカリナ 3D」や「ムジュラの仮面 3D」よりも新鮮に楽しめるのも嬉しいです。
これらの作品はグラフィックこそすべて作り直されていたんですが、リファインの範疇だったんですよ。
何よりも3D→3Dだったので大きく変わっているようには感じられなかったんです(細かい変更点は色々ありましたが)。
一方、今回の「夢をみる島」は2D→3Dのうえ挙動まで変えてきているので新鮮味の度合いが違います。
「あいつはどんな感じで生まれ変わっているのだろうか?」
プレイ中は旧友との再会を待ちわびるかのような感覚で楽しめました。
そして、クリアした今、改めて「『夢をみる島』は良いなぁ」って感じています。
ここ数年、ぼくは2Dゼルダにインスパイアされたインディーズゲームを色々触ってきました。
Reverie(レヴェリー) 、 Blossom Tales(ブロッサム テイルズ) 、 minit(ミニット) 、 イトルデューの伝説 失われた島と謎の城 etc…
そのうえで今回のリメイク作に触れてみて思ったんです。
「やっぱりゼルダは別格!」だと。
Switch/Wii U「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」と比べたら古臭さは否めませんが、2Dゼルダには2Dゼルダなりの良さがあることを再認識しました。
懐かしさと新鮮さを両立させた理想的なリメイク作!
こんな人には特におススメ。
・探索&謎解き好き。
・ジオラマ好き。
こんな人にはおススメできない。
・探索&謎解きが苦手な人。
ゼルダの伝説 夢をみる島(Switch)/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約15時間
おまけ
アートブックの中身を紹介!
ぼくが購入したのは「ARTBOOK SET」なのでそちらの中身を少しだけ紹介します。
まずはパッケージについて。
アートブックが同梱されている関係で特製パッケージ仕様となっていました。
紙製なので耐久性はありませんが、通常版よりも豪華に感じます。
アートブックの外見&中身はこんな感じ。
今作の設定資料を全部掲載しているのでしょうか?
最近のゲームはクリア後にギャラリーモードが解禁されてアートワークを閲覧できる場合があります。
イメージ的にはあれを冊子化したような感じです。1,000円増しでこの内容だったら十分でしょう。
amiibo リンク【夢をみる島】を紹介!
amiibo リンク【夢をみる島】も購入したので紹介!
これは・・・可愛い!
点々目で愛くるしいですし、光沢仕様なので高級感があります。
これは数あるコレクションの中でもお気に入りのamiiboになりそう♪
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
速報レビュー、いつもより速いよ〜www
僕もゼルダ夢島リメイクを深夜に30分やってみました。
まだ30分なので尚早すぎると思いますが、断言します!これは神リメイク!任天堂さん、怖〜い。
僕にとって今までのゼルダ最高傑作は長らく「夢島DX」でしたが、ついにそれが「夢島リメイク」に塗りかえられました!
特に操作してるだけでも楽しいですよ。この手のものは3Dにするともっさりしがちなのですが、それが全然感じない。
あと当然ですが、ボタンが増えたことでオリジナル版最大の弱点が見事に潰されましたね!
メニュー画面のインターフェースもゼルブレの良インターフェースをうまく再活用しててバッチリ👍
フィールドもゼルダスクロールがなくなってテンポが良いですね。
聖剣伝説1のリメイクはこのゼルダスクロールがあったことで古臭さを感じたんですよ。
これはほんとにヒットしてほしい出来です。ゼルブレもいいのですが、個人的には今作が旧来ゼルダのおもしろさがブラッシュアップされつつてんこ盛りだと思います。
次回もゼルブレ系統の「本気ゼルダ」の合間に「ふしぎの木の実」リメイクやはたまた2Dゼルダの完全新作も出てほしいところです。
完全新作の2DゼルダはGBAの「ふしぎのぼうし」以降長らく作られてませんからね。