
ゼノブレイド/Wii / New3DS
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2010年6月に発売されたWii「ゼノブレイド」のレビューをしていきます。
本作は巨大な神の骸を舞台にしたRPGになりますが、2010年代に爆誕した新世代JRPGです!
時は遡ること2010年。
オープンワールド式の洋RPGが主流になりつつある中で、和製の大作RPGはリニア式が主流でした。
つまり、狭いマップの中で、あらかじめ作られた1つの壮大なストーリーを楽しんでもらうことに全振りしていたんですね。
RPGと言えばストーリーも重要ですから、それはそれでアリではありますが、一方では自由度が失われているという意見も増加傾向にありました。
初代「ドラゴンクエスト」がそうであったように、かつてのRPGはストーリーに振り回されることなく、プレイヤーの自由に行動できたものです。
それが21世紀に入る頃にはムービーの美しさとか、ストーリーの奥深さばかりに目が行ってしまい、イベントの間にゲームが入ってるようなRPGが増えてしまったんですね。
そんな中で発売されたのが今回レビューするWii「ゼノブレイド」。
対応ハードこそはSD画質のWiiですが、多くのユーザーが求めていたであろうオープンワールドライクなJRPGだったんです!
「まさかWiiでこんな凄いゲームが発売されるとは!?」
初めてプレイした時の衝撃度はかなりのものでした。
ここからはそんなWii「ゼノブレイド」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- ストーリーに沿って冒険していくRPG。
- 少ない読み込み時間で広大なフィールドを冒険できる。
- 戦闘システムはリアルタイムで展開するコマンド式を採用。
初リリース日 | 2010年6月10日 |
対応ハード | Wii/New 3DS/Switch |
ジャンル | RPG |
推定クリア時間 | 80~100時間 |
売上 | 初週8.3万本/累計15.9万本(Wii) |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
JRPGとしては規格外だった広大なフィールド
本作のフィールドは非常に広大で、それまでの和製RPGで見られた境目を排除することに成功します。
その結果、街から平原、湖、渓谷を画面暗転なしで行き来できるようになりました。
完全なオープンワールドではないので境目もなくはないんですが、見えない壁はほとんどなくなっています。
おかげで橋から飛び降りて湖にダイブするなんて「スーパーマリオ」みたいなことも出来るようになったので、初めて見た時は興奮しましたね。
2010年にもなると「オブリビオン」「アサシン クリード」など欧米産のオープンワールドゲームが台頭し始めていたので、家庭用ゲーム市場全体から見ると技術的に特別凄いことをやっていた訳ではありませんが、和製RPG。
それもWiiソフトでオープンワールドライクなRPGを実現したのですから、相当なインパクトがありました。
Wiiは同時期に発売されたPS3やXbox 360と比較して性能的には1世代劣るゲーム機で、PS2やGCよりも若干高性能と言えるレベルだったりします。
ですので一度に読み込めるマップの広さはせいぜい学校の体育館程度で、東京ディズニーリゾートのように広大なフィールドをロード時間無しで移動するのは困難だと思われていたんですが、「ゼノブレイド」ではそれをやってのけたのだから驚きました。
広大なガウル平原を駆け抜け、その先に見えるラグエル湖にそびえ立つキノコ状の柱を渡り下層の湖までダイブする。
こんなことをシームレスに行えるゲームがWiiで発売されたという事実にただただ衝撃を受けましたし、いちプレイヤーとしてワクワクしたのをよく覚えています。
ロケーションも多彩で、広大な平原はもちろん、
- 大自然に囲まれた「ジャングル」
- 光り輝く氷が幻想的な「雪山」
- いくつもの浮島で構成された「海」
などなど、一度見たら忘れられないような世界を冒険することができます。
RPGと言えば、自分が主人公となって世界やストーリーを疑似体験できるものです。
そうなると冒険するワクワク感が重要になってきますから、本作の作り込まれたフィールドはRPGファンのニーズにピッタリとハマったものだと思いますね。
さらに戦闘もシームレス化を実現。
敵と遭遇してもエンカウントせずにそのまま戦闘を開始することができるので、没入感のある戦いを楽しめます。
本作が発売された時点でWii市場は既に後期を迎えていましたが、
「SD機のWiiでも頑張ればこのくらいはできるんだぞ!」
という開発者の意地を感じられました。
ようやくHD機が普及して日本のゲームメーカーが本腰を入れようとしていた頃にSD機のWiiiでこのような作品が発売されたのは実に皮肉なことです。
一生懸命用意したフィールド内での遊び
ここまで「ゼノブレイド」の広大なフィールドについて語っていきましたが、中にはこう感じた方もいるのではないでしょうか?
はい!その通りです。広いだけのフィールドはただの虚無です。
本作の場合、その辺りの対策もバッチリで、フィールドには沢山の遊びが詰まっています。
箇条書きで挙げさせていただきますと、
- 住民から受注できる「サブクエスト」
- 近づくことで経験値が貰える「ランドマーク」「秘境ポイント」
- コレクションと呼ばれる「収集アイテム」
- 冒険に役立つアイテムが手に入る「採掘ポイント」
- 仲間たちとのイベントが発生する「キズナトーク」
- 通常のモンスターよりも強力な「ユニークモンスター」
などなど、挙げ出したらキリがないくらいの遊びが存在します。
そんなサブ要素でぼくが良いと思った点は2つあって、1つめは発見する楽しさです。
本作のフィールドは探究心が高まるように設計されています。
単に広くするのではなく、上層・中層・下層といった感じで高低差があったり、随所に脇道や隠し部屋を設けたりして、迷路のようになっているんですよね。
そして、その中にコレクションと呼ばれる収集アイテムや冒険に役立つアイテムが手に入る「採掘ポイント」、近づくことで経験値が貰える「秘境ポイント」が隠されていたりするので、探索せずにはいられないんですよ。
前提として、メニュー画面から確認できるマップは訪れたことのないエリアは表示されない仕様になっています。
ということはですね、自分が今、行こうとしている通路の先には何があるのか?
初見だとわからないようになっているので、自分の手で開拓している感覚を味わえるんですよ。
「ゼノブレイド」のサブ要素で良いと思った2つめのポイントは、人と人との繋がりを強調していることです。
本作に登場する多くのキャラクターにはキズナというパラメーターが存在します。
仲間同士はもちろん、住民同士にも存在して、「キズナグラム」の画面で確認できるアイコンの色を見たらその人たちの結束力がわかるようになっているんですね。
そんなキズナですが、特定の住民に話かけたり、サブクエストをクリアすることで変化するようになっています。
例えばグレフという少年と、ニルニーというノポン族がいるとしますよね?
2人は友達を欲しがっていまして、ある時、ニルニーがグレフに手紙を渡してくれとプレイヤーに頼んできます。
で、サブクエストという形でグレフにニルニーの手紙を渡すことになるんですが、達成すると・・・
キズナグラムが更新されて、ニルニーとグレフのキズナが繋がり、優しい友達という表記が追加。
こんな感じでサブクエストをクリアしたり、特定の住民に話かけていくとキズナグラムがどんどん更新されていくので、人と人との繋がりを感じることができるんですね。
正直なところ、サブクエスト自体はお使い感が強く、モンスターの討伐とか、素材アイテム集めが目立っているんですが、キズナグラムというシステムによって魅力的な物に仕上がっています。
キズナグラム、意識して繋げていくと住民たちが暮らす集落が好きになってきますよ。
この街にはどんな人が暮らしていて、どんな人間ドラマが巻き起こっているのか?
そういったことがキズナグラムによって具現化されていくので、素晴らしいシステムだと思いました。
ちなみに、本作の世界は時間が流れるようになっていて、住民たちには大まかな生活スケジュールが設定されています。
ある場所でジッとしていたとしても、特定の時間になると別の場所に移動するとか。
観察をしていると意外な発見があるので、ストーカーをするのも面白かったりします。
この感覚はN64で発売された「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」を彷彿としました。
同作の世界でも時間が流れるようになっていて、住民たちの生活スケジュールが設定されていたので観察するのが楽しかったんですよね。
話がそれてしまいましたが、本作のサブ要素は発見する楽しさや人と人との繋がりを強調している印象で、そこが魅力の1つになっている気がします。
忙しいけど飽きない戦闘システム
「ゼノブレイド」は戦闘システムも秀逸です。
どのくらい秀逸なのかというと、50時間、100時間遊んでも飽きないくらい。
RPGと言えばゲームをクリアするまでに何度も戦闘を行いますから、システムが秀逸なのは大きな魅力になっていると思います。
特徴的なのが、リアルタイム制のコマンド式となっていることです。
戦闘中もキャラクターを自由に動かすことはできますが、アクションゲームとは違って制約が多くあります。
通常攻撃は自動で行う形式となっていますし、手動で放つことができるアーツと呼ばれる技は連続で攻撃を繰り出すことはできず、一度使ったら再度使えるようになるまでのリキャスト時間が必要になりますからね。
そのためアクションゲームの感覚でプレイするともどかしいところはありますが、慣れてくるとRPGならではの戦略性が生まれてきます。
特に印象的なのが、位置取りとコンボでしょうか。
特定の方面から放つとより大きなダメージを与えられるアーツが存在したり、敵に崩し → 転倒 → 気絶といった効果を与えてより多くのダメージを与えたり。
突き詰めていくと
いつ、どこで、どんな技を繰り出すのか?
を考えることになるので、リアルタイムによる適度な忙しさが生まれてきました。
ここまでの話を聞かれた方の中には
と思われるかもしれませんね。
まあ近いところはありますが、本作ではそのうえでとっておきのシステムを搭載しているんですよ。
とっておきのシステム。それは、未来視です。
主人公のシュルクはゲームを進めていくと少し先の未来が見えるようになります。
この能力はストーリー上でも大きなキーポイントになってくるんですが、戦闘システムでも活かされていまして、特定のタイミングで少し先の未来が視えるようになります。
例えば敵の強烈な一撃によって仲間が致命傷を追うとか。
プレイヤーはそんな危機的状況を仲間に伝えることで少し先の未来を変えることができるので、面白いシステムだと思いました。
何より未来を変えることが出来ると、「バリバリバリーン」という演出と共にBGMが切り替わるので、爽快なんですよね。
そんな戦闘を彩ってくれるのが、熱いBGMと各キャラクターの掛け声です。
戦闘時のBGMは「名を冠する者たち」など熱いものが多く、パーティメンバーは攻撃の度に技名を叫ぶので、戦隊シリーズに通ずる熱さを感じられるんですよ。
戦闘が白熱すると、ついついこちらも叫びたくなってきます。
という訳でモノマネさせてください。
「モナド…!バスターーー!」
失礼しましたw
戦闘システムの魅力をまとめさせていただきますと、
- 位置取りやコンボが重視されたシステムが最高
- 少し先の未来を変えることができる未来視が斬新
- 挿入されるBGMやキャラクターの掛け声が熱すぎる
といった感じです。
複雑ではありますが、少しずつ覚えていけるようになっているので、初心者でも安心して楽しむことができます。
プレイヤーへの配慮が充実
ここまで「ゼノブレイド」の広大なフィールドや膨大なサブ要素について語っていきました。
聞いているとワクワクしてくる反面、大作RPGばかりを遊んで胃もたれをしている方ですと、
なんて感じてしまったかもしれませんね。
確かにマップが広すぎると移動が面倒に感じそうですし、サブ要素も多すぎるようだと収拾がつかなくなってしまいます。
ですが、本作の場合、胃もたれが起きないような配慮が満載だったりします。
ぼくがそう感じた理由は大きく分けて3つあって、1つめはワープの存在です。
広大なフィールドの中に点在するランドマークはワープポイントにもなっていまして、マップ画面から好きな時にワープすることができます。
ワープにかかるロード時間も一瞬で、同じフィールド内であれば約1秒。
別のフィールドへワープする時のロード時間も10秒未満になるので、めっちゃ快適なんですよね。
マップが広いゲームってロード時間が長いことが多く、それがプレイヤーの腰を重くする要因にも繋がっていると思うんですが、本作はそれを防いでいます。
「ゼノブレイド」が快適な2つめの理由は、サブクエストの仕様です。
サブクエストを面倒に感じている人って、受注 → 達成 → 報告の流れが嫌だと思うんですよ。
本作の場合、クエストで必要とされている討伐数や収集数に達すると自動的に報酬を取得できる仕様になっています。
まあ、特定のキャラクターに報告する必要がある場合は報告に行かないといけませんが、多くのクエストではそのような工程をスキップできるんですね。
これは当時のRPGとしては異例の仕様だったので、初めてプレイした時はあまりの快適さに感動しました!
「ゼノブレイド」が快適な3つめの理由は、戦闘の仕様です。
従来のRPGは戦闘終了後も体力が減ったままになり、全滅したら最後にセーブしたところからやり直しになるパターンが大半でした。
ところが本作の場合、戦闘終了後は全てのステータスが回復し、全滅しても最後に訪れたランドマークの近くで、ペナルティなしでやり直すことができます。
その分、緊張感が薄れてしまったところはありますが、軽い気持ちでプレイできると感じましたね。
「ゼノブレイド」が快適な理由をまとめさせていただきますと、
- 好きな時に、一瞬で飛べるワープのシステムが最高
- 目標を達成したら自動的に報酬を取得できるサブクエストの仕様が快適
- ペナルティを緩くした戦闘の仕様がお手軽
といった感じです。
特にワープのシステムは従来のRPGではあり得なかった快適さを実現しているので、初めて知った時には感動しました。
だって、「ボス部屋の直前で街までワープ!」→「街で買い物や寄り道♪」→「元の場所にワープしてボス戦へ!」なんてことが気軽にできるんですよ?
2010年以前に同じようなことができた和製RPGは果たして何作あったのでしょうか?
多くはストーリー上の都合でできなかった記憶があります。
魅力的なストーリー & BGM
ここまでゲーム性やシステムを中心に語っていきましたが、RPGと言えばストーリーも重要ですよね?
「ゼノブレイド」はその点もバッチリだったりします。
ストーリーを簡単に解説させていただきますと、王道の冒険活劇にSF要素を加えたような感じでしょうか。
舞台となるのは巨大な神の骸で、主人公のシュルクはコロニー9という街の防衛隊兵器開発局で平和な暮らしを送っていました。
しかし、突如として舞い降りた機神兵によって襲撃を受けてしまい、大切な人の命も奪われてしまう事件が発生。
シュルクは出会う仲間たちと力を合わせ、機神兵と戦う旅に出かけることになります。
このストーリーがですね、和製RPG好きのニーズにピッタリハマっていると思うんですよ。
少年が旅をすることで成長していく点はもちろん、随所で意外性を持たせているので、最後まで飽きずに楽しめるんですよね。
あのキャラクターが裏切ったり、意外な過去が判明したり。
前提条件をひっくり返すような仕掛けが満載なので、初めてプレイした時は変な声が出ましたw
そんなストーリーを彩ってくれるのが、魅力的なキャラクターです。
筋肉バカのライン、男も惚れる魅力を持ったダンバン、主人公の幼馴染みであるフィオルン。
面倒見が良いカルナ、強い芯を持ったメリア、見た目は子供・中身は大人のリキ。
旅の途中で出会うキャラクターの多くは魅力的なので、中盤以降は感情移入をしてしまいました。
どのキャラクターも好きですが、一番印象的なのはフィオルンでしょうか。
彼女はシュルクの幼馴染みで、手料理をよく振る舞っていました。
そんなフィオルンですが、ストーリー上では紆余曲折が多いキャラクターなんですよね。
いやぁ幼馴染みのヒロインがまさかあんなことになるなんてねぇ。
他にもダンバンはイケメン過ぎますし、リキはムードメーカーで可愛らしく、シュルクの仲間になるキャラクターはみんな良い味を出しています。
極めつけが、BGMです。
「ゼノブレイド」のBGM、めちゃくちゃ素晴らしいんですよ。
あまりにも素晴らしいので、オリジナルサウンドトラックを購入してしまいましたw
特に好きなのが、「敵との対峙」という曲です。
この曲は「ここぞ」という時のイベントシーンに挿入されるんですが、視覚と聴覚の掛け合わせが秀逸なんですよね。
サビ部分のメロディは涙腺を刺激するほどドラマチックな感じとなっています。
こんな素晴らしいメロディが感情を揺さぶるようなシーンに合わせて流れるように挿入されるので、初めて見た時は胸が高鳴りました。
ゲームのBGMってタイトルによっては視覚と聴覚の連動をあんまり考えずに挿入していますが、本作はその辺りも計算して作られていると感じましたね。
惜しいところ
レベルを上げにくい
実は本作、ゲームクリアまでに90時間近く掛かります。
その大きな要因となっているのが以下のようなレベル補正です。
- 自分よりもレベルが低いモンスターを倒してもほとんど経験値が貰えない。
- 自分よりもレベルが高過ぎるモンスターにはダメージを与えられず戦えない。
このような仕様によってなかなか思うようにレベルを上げられず、特にストーリーだけを楽しみたい人にとってはテンポが悪く感じます。
もちろん、自分よりもレベルが高過ぎるモンスターにダメージを与えられる方法が全く無い訳ではありませんが、自由度が高いゲームのハズが窮屈なところがありました。
ゲームの規模が大きくなった分、こういう半ば強引な処置でバランス調整をしないといけないのでしょうか?
Switch版はカジュアルモードの搭載によって遊びやすくなっています。
微妙なキャラモデリング
Wiiソフトとしてはあまりにも無茶をしている「ゼノブレイド」。
その代償はキャラクターモデリングに回ってきました。
普通にゲームをプレイしている分にはキャラクターをアップにすることは殆どないので、そこは気になりません。
ですが、ムービーシーンになるとキャラクターがアップになるので当時の時点で見るのが少し辛く感じます。
この辺りはスクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジー」シリーズを見習ってほしかった。
例えばWiiよりも性能が低いハズのPS2ソフトである「ファイナルファンタジーX」のムービーシーンでは専用のハイモデルが使われていたんですよ。
おかげでPS2ソフトであるにも関わらずポリゴン寸劇に粗さを感じられず感情移入しやすくなっています。
まあ、「ゼノブレイド」の場合、装備品が見た目にも反映されるのでハイモデルを用意する余裕は無かったとは思いますが・・・。
Switch版はキャラクターモデリングが改善されています。
広大なフィールドを作ったことによる代償
それ以外にもWiiソフトで広大なフィールドを作ったことによる代償は多く感じました。
個人的に気になったのが、集落の民家に入れなかったことです。
どうやらWiiでは広大なフィールドを作って敵や住人を設置するだけで精一杯だったようですね・・・。
また、オブジェクトのリアクションや環境破壊描写も見られないので躍動感にも欠けます。
この辺りの要素は2010年の時点でも実現出来たゲームはいくつもありましたが、さすがにWiiでオープンワールドライクなRPGを作るうえでは難しかったようです。
その辺りを考慮に入れると仕方がないところはありますが、ぼくはその手のゲームに慣れていたのでどうしても気になってしまいました。
Switch「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」をプレイした後にPS4/Switch版「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」で崖に登れなかったのが不満に感じた人は分かってもらえるのではないでしょうか?w
ジャンルが違うとは言え見た目上は3D空間を自由に動き回れるゲームです。
ハード的な成約はあれど、この辺りはRPGとアクションゲームが収斂進化をした弊害に感じます。
改善の余地があるメニュー画面のユーザーインターフェース
大規模なゲームの割には様々な気配りが見られる「ゼノブレイド」。
しかし、まだまだ改善の余地が見られました。
例えばメニュー画面のユーザーインターフェースは以下のように痒いところに手が届いていません。
- 武器・防具屋で購入する装備を選ぶ時に現在装着している装備との増減量が表示されない。
- メニュー画面を開ける時に少しだけロード時間が発生する。
- 大量にアイテムが手に入るためどこのアイテムメニューもゴチャゴチャする。
この辺りは旧世代的な作りに感じました。
武器・防具屋で購入する装備を選ぶ時に現在装着している装備との増減量が表示されないのは2010年発売のRPGであることを考慮に入れても古臭く感じます。
アイテムも無駄に種類が多くて沢山所持できるのでめんどくさがり屋な人は後々困るかも。
それ以外にもクエストの依頼主や目標がどこにいるのか分かり難いなど改善の余地が多く見られます。
Switch版はある程度改善されています。
ゼノブレイドのレビューまとめ
WiiでオープンワールドライクなJRPGを作るという偉業を成し遂げた作品。
それだけに留まらず、熱いストーリー、BGM、キャラクターを盛り込むことで新世代のJRPGを確立しています。
前述の通り2010年当時のJRPG界隈はストーリー&キャラクター主導の窮屈な作品が増えていました。
それはHD機になっても変わらず、JRPGにおいては自由度よりもストーリーやキャラクター性を重視したゲームばかりになっていたんですね。
そんな中でJRPGの長所を残しつつ自由度を追求しているのだから各所で絶賛される訳ですよw
本来ならPS3時代どころかPS4時代になってようやく作れそうなゲームをWiiで半ば強引に作っているので荒削りな部分はあります。
ですが、それを補って余りある程の魅力を感じられる作品でした。
スペック競争からの脱却をするためギミック路線に切り替えたSD機のWii。
そんなゲーム機でこのような新世代のゲームが生まれるとは・・・世の中、分からないものです。
2010年代に爆誕した新世代JRPG!
こんな人には特におススメ。
・楽しい戦闘を重視する人。
・やり込みを重視する人。
・ストーリーを重視する人。
こんな人にはおススメできない。
・レベル上げが苦手な人。
・時間が無い人。
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やっぱりビジョンは戦闘のテンポが悪くなるんですね。PVを見てた時から思ってましたが・・・。
レベルが上げにくい、ミニゲームがない以外は
個人的にはそこまで減点にならないかも。
・・・お金があったらなぁ(泣)。
クエストはドラクエで慣れたせいか、そんなに気にしてません(笑)。