
ドラゴンクエスト/FC / SFC / GB / Wii
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は1986年5月に発売された「ドラゴンクエスト」のレビューをしていきます。
本作は竜王によって支配されたアレフガルドを救うRPGですが、JRPGの基礎を学べる教科書でした!
RPG(ロールプレイングゲーム)
日本では最も人気が高いジャンルで、これまでに数多くの関連作が発売になりました。
しかし、ぼくの場合、様々な形で枝分かれしてしまった故にRPGの本質が何なのか分からなくなってしまったんです。
「RPGとは何なんだろう?」
なんて思っていた時にプレイしたのが今回レビューする「ドラゴンクエスト」。
さすが「ドラゴンクエスト」シリーズの原点だけあって和製RPG(以下、JRPG)の基本的な面白さが詰まっていました!
「そうだった!これがJRPGなんだよ!」
本作をプレイして忘れかけていたJRPGの本質を思い出すことが出来ました。
ここからはそんな「ドラゴンクエスト」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- アレフガルドを冒険するRPG。
- 村人から情報収集して次の目的を見つけていく。
- 戦闘はターン制のコマンド選択式。
初リリース日 | 1986年5月27日 |
対応ハード | FC/SFC/GB/Wii/PS4/3DS/Switch |
ジャンル | RPG |
推定クリア時間 | 5~10時間 |
売上 | 150万本 |
発売元 | エニックス |
補足 | 今回レビューしたのはPS4版 |
良いところ
能動的に目的を見つけていく楽しさ
長いオープニングムービーを見る→細分化されたチュートリアルを行う。
21世紀に入ってからのJRPGはこのようなお作法が生まれました。
複雑化したストーリーやシステムをプレイヤーに理解してもらう分には間違ったやり方ではありませんが、レールに乗っている感じがしないでしょうか?
ゲームと言えば能動性がウリだと言うのに利点を潰しているような気がします。
ところが今回レビューする「ドラゴンクエスト」の場合、ゲーム開始から僅か1分で大平原を冒険することができるんです!
大平原は非常に広く、どこに行くのもプレイヤーの自由。
ぼくは襲いかかるスライムを倒しつつ偶然見つけた洞窟の奥に進みました。
すると、そこでは大きな目的が明らかになったんです!
どうでしょう?前述のJRPGと比べて実に能動的な進行形式ではないでしょうか?
勝手にストーリーが展開するのではなく自分からストーリーを進めていく。
ぼくはそこに面白さを感じました。
やはり、人に命令されて動くよりも自分から動く方がずっと楽しいんですよ。
宿題だってお母さんに「やりなさい!」と言われてやるよりも自分から進んでやった方が気持ち的にも良いじゃないですか?
このように本作は能動的に目的を見つける必要があるので冒険している感を味わえました。
近年のゲームはイベントシーンを大量に盛り込んで「今、やるべきこと」がすぐ分かるようになっています。
親切と言えば聞こえは良いんですが、どこかゲーム側に命令されているような感じがしていたんですよ。
そんなゲームばかりに触れていると本作の能動的に目的を見つけていく感覚は新鮮に感じます。
村人と会話をする楽しさ
「お、村人が沢山いる!でも、全員に話しかけるの面倒だな~」
いつからかぼくはJRPGをプレイしていてそう思うようになり、住人に話をかけることはほとんどなくなりました。
というのも近年のJRPGは村人に話をかけなくても次の目的が分かるようになっているからです。
そのうえマップが広くてシステムなど覚えることが多すぎて話しかける気力が残っていませんでした。
もはやぼくにとってRPGの集落は宿泊と買い物を楽しむ場所なんです。
村人にはほとんど話をかけないので、コミュ障勇者と言っても良いでしょうw
しかし、本作ではそんな風にはなりませんでした!
何故ならメインストーリーのイベントシーンやガイド機能が皆無だからです。
次の目的は村人から情報収集をしないといけないので、場合によってはメモを取る必要があります。
その時、僕は思ったんです。
「そうだ!JRPGの醍醐味って村人から情報収集をして次の目的を見つけることだった!」と。
ゲームをクリアするには村人からの情報収集が必須なので片っ端から話をかけました。
すると、これが凄く楽しい!
単純に情報収集をするのも楽しいんですが、それ以上に大きいのが堀井雄二さんが手掛けたテキスト。
ファミコンの容量問題によってテキストは簡素なんですが、少ない文字で細かいニュアンスが伝わるような文面なんですよ。
例えばこちらのテキストは「パフパフ」という4文字だけでニュアンスが伝わるじゃないですか!?
普通だったら何十文字も使用しないと伝わらないハズなのに・・・。
このように堀井雄二さんのテキストは簡素でユーモアが溢れているので積極的に読みたくなりました!
実はぼく、ゲーム中のテキストを読むのはあまり好きじゃないんですよ。
そんなぼくが積極的にテキストを読みたくなるのは相当凄いことなんです。
勇者ケント「ぼくは、ついにコミュ障から脱却したんだ!」
成長する楽しさ
JRPGと言えば通行止め。
いつしかぼくの中ではそんなイメージが生まれていました。
先に進みすぎるとゲーム側の不都合が生じるとは言え村人をフェンスのように設置して通行止めにされると萎えるじゃないですか?
ところが本作の場合、いきなり遠くの大平原まで行くことができるんです!
しかし、生半可な状態で進んだら最後。
一撃で体力が0になるほどの攻撃力を持った敵に遭遇してしまい、即・ゲームオーバーになります。
一見すると不親切に感じますが、プレイヤーに以下のような学習体験をさせているように感じました。
- 圧倒的な強さの敵を見せつけてプレイヤーに絶望感を味わせる
- レベル上げの大切さを学んでもらう
- レベルを上げてからの再戦で勝利した時のカタルシスを感じさせる
いちいちテキストを挟むのではなく体で体験できるようになっているとは素晴らしい!
さらに素晴らしいのが、誰もがその達成感を味わえるように作られていること。
RPGはアクションゲームとは違ってテクニックが要求されず、基本的にはボタンを押すだけで勝ててしまいます。
達成感はゲームだからこそ味わえる物なので、誰もが味わえるのは素晴らしいことです。
このように本作は体で学べる要素が数多く存在します。
おかげでまどろっこしさを感じられずスッと入っていけました。
さすがプレイヤー目線で物事を考える堀井さん!
プレイヤーの心理を計算して作られているので、この辺りは不親切だった洋RPGとは一線を画しています。
惜しいところ
ステータスのゴリ押しで勝ててしまう戦闘
このように”冒険”の楽しさに全力を注いでいる「ドラゴンクエスト」ですが、“戦闘”はあまり面白いとは思えませんでした。
実は本作、仲間キャラクターは存在せず、パーティメンバーは最初から最後まで主人公1人だけなんです。
しかも戦闘で使える呪文は最大6種類。あとは物理で殴るかアイテムを使用するくらい。
戦略性は低いと言わざるを得ず、どんな技を使おうか考える楽しさは薄く感じます。
基本的にはレベルが物を言うので、勝てなかったらとにかくレベル上げ。
近年のJRPGに慣れていると物足りなさは否めません。
しかし、堀井雄二さんが手掛けた過去作の流れを見ると納得したんです!
堀井雄二さんは本作の発売以前にはFC「ポートピア連続殺人事件」などのコマンド選択式アドベンチャーゲームを作っていました。
「ドラゴンクエスト」の冒険はその拡大版で、戦闘システムや成長要素は後から取ってつけたものなんじゃないかと。
この時、ぼくはJRPGがどのように発展を遂げていったのか原点を知るのであった。
全体のまとめ
JRPGの原点を知るには最適な1本。
実はぼく、恥ずかしながらも本作をプレイしたのは発売から30年以上が経過した頃でした。
そのため当時プレイした方とは異なる解釈になっているとは思いますが、今でもプレイする価値がある作品に感じます。
確かに今となってはシンプル過ぎるんですが、だからこそ本質がしっかりしていて「JRPGとは何なのか?」を知るには最適なんですよ。
本作が発売された1986年から今日まで数え切れないほどのJRPGが発売になり、色々と肉付けされて本質が何なのか分からなくなってきましたが、改めて本作をプレイして初心に帰れました。
「そうだった!これがJRPGなんだよ!」
5時間程度でクリアできるので、JRPG好きは大作ゲームの箸休めにプレイしてみてはいかがでしょうか?
JRPGの基礎を学べる教科書!
こんな人には特におススメ。
・RPGの本質を知りたい人。
・探索好き。
こんな人にはおススメできない。
・複雑なシステムのRPGを楽しみたい人。
・探索が苦手な人。
ドラゴンクエスト/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約5時間
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Xbox | etc |
学生の頃は気にしませんでしたが、最近は特に住人との会話が煩わしく感じる用になりました。
最近は映画的な演出のアクションゲームをすることが多くなったので、進行と関係ない住人に話しかけた時はガックリきます。
ドラクエのレビューを読むと確か昔は片っ端から会話していたなあ、って反省しちゃいます。