

ゼルダの伝説 夢をみる島/GB (通常版) / (DX版)
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は1993年6月に発売されたGB「ゼルダの伝説 夢をみる島」のレビューをしていきます。
本作はコホリント島の謎を解いていくアクションアドベンチャーゲームですが、プレイヤーの心に残る名作です!
ぼくがプレイしたのは大傑作のN64「ゼルダの伝説 時のオカリナ」クリア直後だったので、正直なところ、最初はあまり乗り気がしなかったんですよ。
世界観が支離滅裂で、ノリが軽く感じましたからね。
しかし、エンディングを見てから印象が一変。
「時のオカリナ」と肩を並べても良いほどの名作だと思うようになりました。
一体、何がそんなに良いのでしょうか?
ここからはそんなGB「ゼルダの伝説 夢をみる島」の良いと思った点からまずは書いていきます。
2019年9月に発売されたリメイク版のレビュー記事はこちら。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
- トップビューのアクションアドベンチャーゲーム。
- フィールドに隠された8個のダンジョンを順番に攻略していく。
- アイテムを使えば今まで行けなかったところに行けることも!?
初リリース日 | 1993年6月6日 |
対応ハード | GB |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
推定クリア時間 | 15~20時間 |
売上 | 54万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
伏線が張られたストーリー展開
本作はSFC「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」の流れをくんだ作品です。
簡単に言うと、広大な世界に隠されたダンジョンを順番に攻略するような感じでしょうか。
前作がスーパーファミコンソフトだったのに対して今作はゲームボーイソフトなので、正直なところ退化している部分はあります。
でも、心に残るという意味では負けていません。
大きな要因となったのが、伏線が張られたストーリー展開です。
本作では島からの脱出を図るのが目的となっていて、島に隠されたダンジョンを攻略していくことになります。
最初は積極的に進めていこうと思っていました。
しかし、ダンジョンの最奥に潜むボスを倒してから聞けるメッセージを読んでからは気の迷いが生じます。
「本当にこのままダンジョンを攻略し続けても良いのだろうか?」
「ゼルダの伝説」シリーズはダンジョンを攻略することが正解のハズなのに、いつしかそんな疑問が生まれてきます。
それでもダンジョンを攻略しなければエンディングが見れないので、ぼくは疑問に感じながらもラスボスを討伐しました。
すると、伏線が一気に回収。
感動的なBGMとの相乗効果で余韻に浸れました。
これは、ゲームデザインとストーリーがリンクしているからこそ感じられるものだと思っています。
ここで重要になってくるのが、本作は外伝作であることです。
「ゼルダの伝説」シリーズのストーリーは良くも悪くも王道で、様々なお決まり要素が存在します。
キーアイテムを集める過程はもちろん、「ガノンに支配されたハイラルを救う」というお決まりが存在するので、本編のストーリーは予想しやすいんですよね。
しかし、本作は外伝作です。
ゼルダ姫やガノンドロフといった重要な人物が登場しないので、オチを予想するのが難しくなっています。
オチが読めないからこそ印象に残る部分があるので、これからプレイされる方はネタバレが含まれたWikipediaは読まないことをおすすめします。
個性的な住人たち
「夢をみる島」が心に残る作品になったのは、住人の存在も大きかったりします。
なんと、今作に登場する住人の多くは任天堂のゲストキャラクターだったりしますw
「スーパーマリオ」シリーズからは「ワンワン」が。
「カエルの為に鐘は鳴る」からは「リチャード」が。
「シムシティ」からは「ドクターライト」が住人として登場するからビックリしました!w
外伝だからなのもありますが、世界観の整合性とかは無視してやりたい放題やっていますw
でも、それが強烈な印象を植え付けていると思うし、最後までプレイすれば納得できるようになっているから凄いですw
住人たちと思い出が作れる
住人たちとはサブイベントを通じて干渉することができます。
サブイベントで代表的なのが「わらしべイベント」です。
ある時、リンクはイベントアイテムを入手します。
それを別の人に渡すと別のアイテムが貰え、さらに別の人に渡すとまた別のアイテムが貰えます。
イメージ的には「わらしべ長者」のような感じでしょうか。
このやり取りが住人たちとの思い出を深めている印象で、エンディングをより感動的なものに仕上げています。
任天堂としても住人たちとの思い出作りは重要視しているようで、1998年12月に発売された「DX」では「写真屋さん」にまつわるイベントが追加されました。
用意されているイベントは10種類以上。
イベント発生後は「写真屋さん」で記念写真を閲覧することができます。
この記念写真がですね、良い意味でギャップがあって面白いんですよ。
記念写真では各キャラクターがイラストで具体的に描かれているので、「こんな風だったんだ!?」といった感じで新たな発見がありますからね。
ゲーム内の思い出アルバムにもなりますし、記念写真は一粒で二度美味しい要素です。
小ネタが満載!
思い出という意味で外せないのが小ネタです!
「ゼルダの伝説」シリーズと言えばゲームクリアに関係のない小ネタが沢山仕込まれていることでも定評ありますが、本作にも大量に存在します。
代表的なのが「道具屋」での泥棒ネタです。
ある条件を満たすと「道具屋」に置いてあるアイテムを盗めるんですが、盗んでから来店するとヤバいことが起こりますw
そして、取り返しのつかない事態になってしまいます(いわゆる黒い任天堂)。
一見すると本筋とは関係ないように見えますが、こういった小ネタが大量に盛り込まれているからこそクリア後の余韻が大きくなると思うんですよ。
徐々に広がって行く行動範囲
ここまで「島での思い出」をクローズアップして語ってみましたが、肝心のゲームデザインも最高です!
個人的に気に入ったのが、徐々に広がって行く行動範囲。
リンクは各地を探索することで様々なアイテムを入手できます。
それらを活用することで今まで行けなかった場所へ行けるようになっていき、行動範囲が広がっていきます。
「今は行けないあのエリアには一体何があるのだろう?」
こんな感じで想像しながら各地を探索できるので、プレイヤーの探究心を高めてくれます。
この点は過去作にも言えることですが、今作ではマップを埋めていく楽しさが追加されました!
マップ画面は一度訪れた場所しか描き込まれないので、1マスずつ埋めていく楽しさがあります。
マップの広さは16×16マス。
合計すると実に256画面に及ぶので、初代の倍もあります。
安定した面白さのダンジョン
ダンジョン攻略は安定した面白さがあります。
基本はカギを集めながら複数の部屋で構成された迷宮を進んでいく感じなんですが、謎解きやパズル要素もあるので、簡単には攻略できません。
特筆したいのが、1作目で見られたサイドビューの部屋が強化されていることです。
サイドビューの部屋は連絡通路のような感じになっているんですが、今作では障害物が追加。
ゲームを進めていくと「ロック鳥のハネ」というジャンプアクションができる装備アイテムを使えるようになるので、「スーパーマリオブラザーズ」っぽくなりますw
クリボーやパックンフラワーが敵として登場するダンジョンもあるので、自分は何のゲームをやっているのかわからなくなりましたw
惜しいところ
わらしべイベントがクリア必須
特定のアイテムを物々交換していく「わらしべイベント」。
確かに面白いんですが、物々交換をしていかないと本編を進められなくなるのが気になりました。
特に最後のアレがないと最終ボスの部屋まで行けないのはね・・・。
てっきり、「わらしべイベント」はサブ要素でクリア必須ではないと思っていたので、最後のアレはずっと迷っていました。
(ヒントをくれる「うるりらじいさん」も曖昧なことしか言ってませんでしたし)
移動が面倒
マップの端から端まで移動するには様々なアイテムを使用しなければいけません。
が、これを何度もやっていると面倒に感じてきます。
そう感じてしまう最大の要因が、装備アイテムのスロットが2つしかないことです。
基本装備の剣と盾が別枠だったらまだ良かったんですが、含めて2つなので、別のアイテムをセットしようと思ったら攻撃やガードができなくなってしまいます。
しかも各地には大量の穴が開いているので、移動時にはジャンプアクションができる「ロック鳥のハネ」のセットが必須です。
どれもこれもゲームボーイのボタン数が少ないのが要因だと思うので、「ゼルダはボタンが少ないゲーム機との相性が悪い」と思いました。
打開策としてはワープというものがありますが、4ヶ所しかないので、もう少し増やしてほしかった。
ゼルダの伝説 夢をみる島 (GB)のレビューまとめ
ストーリーからゲームデザインまでコンパクトに美しくまとまった名作。
世界観は一見すると整合性が取れておらず、適当に作っていると感じられるかもしれませんが、最後に判明する事実によって納得できるように作られています。
「あぁ・・・楽しかったなぁ」
きっと、最後までプレイしたらこう思うことでしょう。
1990年代には心に残る名作ゲームが数多くありますが、本作もその中の一本に入れても良いと思っています。
島での冒険が思い出として心に残る名作!
こんな人には特におススメ。
・ゲームボーイの良作を探している人。
こんな人にはおススメできない。
・自由度が高いゲームは苦手な人。
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自分がプレイしたゼルダ作品の中で「物語性」を問うのなら、確実に「夢をみる島」を挙げますね~。
何せこの物語の“真の終わり”(一度も倒れずにクリアーした時)には…。ネタバレも有りますので、その真実は実際に遊んで頂けたら解ると思います。
「あの場所へ行きたいのにアイテムが無いから行けない…。」と言う事はしばしば有りました。でも、しっかりとアイテム集めしたり、アイテムを組み合わせたりして行けなかった所を突破出来た達成感は、如何にも「ゼルダらしさ」をこれでもかと醸し出していました。
いよいよ明日には最新作「スカイウォードソード」が発売されますね!
今までのゼルダ作品の解説記事、全て拝見させて戴きました。作品毎の魅力が充分伝わりましたし、中には「もう一度遊んでみようかな?」と想ったりもしましたが、明日には最新作で遊べますし、クリアーして何れ時間が有れば、「夢をみる島」位はもう一度遊んでみようかなと思います。