
リンクの冒険 (3DS版)
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
「ゼルダの伝説」シリーズには大きく分けて2つのタイプが存在します。
1つが2D系。もう1つが3D系で、この30年間に様々なタイトルが発売されてきました。
そんな「ゼルダの伝説」シリーズですが、実は、本編でありながらもどこにも属していないタイプのタイトルが存在します。
それが今回レビューするFCD「リンクの冒険」です。
本作は1987年に発売されたシリーズ2作目になりますが、ゼルダとしては異端児すぎる内容となっています。
その尖りっぷりはシリーズ屈指で、多くの挫折者を生み出してきました。
ここからはそんなFCD「リンクの冒険」の良いと思った点から語っていきます。
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- アクションアドベンチャーゲーム「ゼルダの伝説」シリーズの2作目。
- トップビューとサイドビューの二部構成となった。
- ダンジョンや町ではサイドビュー。地上ではトップビューのマップを進んでいく。
初リリース日 | 1987年1月14日 |
対応ハード | FCD |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
売上 | 161万本 |
推定クリア時間 | 11~20時間 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
スケール感のある地上マップ
本作は2つの画面を切り替えて進めていきます。
1つは前作でも見られたトップビュー。
もう1つは「スーパーマリオブラザーズ」のようなサイドビューとなっています。
2つの画面を使い分けることで細かい部分を描きやすくなったほか、全体のスケールも大きくなりました。
トップビューの地上マップでは少しスクロールするだけで草原や森、街、神殿、洞窟などを一望できるので、壮大な冒険をしている感覚を味わえます。
ただ、自由度に関しては前作よりも下がっていて、アイテムを入手しないと進めないエリアが増えています。
イメージ的には「ドラゴンクエスト」などのRPGっぽくなった感じでしょうか。
程よい広さのフィールドで次の目的地を探すような形式になっているので、途方に暮れるギリギリのラインに留めています。
奥深いチャンバラバトル
戦闘システムは前作から大きな変貌を遂げています。
リアルタイムのアクション形式である点は共通していますが、「スーパーマリオブラザーズ」や「メトロイド」のような横スクロール型になりました。
そのため左右にしか移動できなくなりましたが、新たにジャンプアクションが追加。
ジャンプ斬りができるようになったほか、ゲームを進めると下突きや上突きができるようになります。
このアクションが戦闘を奥深いものに仕上げている印象で、プレイすればするほど奥深さに気が付きました。
最初の頃はがむしゃらに剣を振り回す大雑把なゲームだと思っていたんですが、コツを掴むと印象が一変。
上段攻撃や下段攻撃、ガードの使い分けができるようになり、敵が弱点を見せているスキに痛恨の一撃をお見舞いする爽快感を味わえるようになりました。
見た目は簡素ですが、実は格闘ゲーム並みのアクション性が秘められていて、終盤では1ドット、1フレーム単位での戦いを繰り広げることになります。
個人的に好きなのが、下突きの連続攻撃です。
下突きが一度決まると少しだけ浮遊するので、上手く行けば「バシュ!バシュ!バシュ!」と連続で決まります。
敵もガードをするので簡単には決まりませんが、上手く行った時の爽快感は格別です。
後の作品では下突きは廃止されてしまったので、本編では唯一無二の魅力となりました。
経験値をためてレベルを上げる楽しさ
今作には経験値やレベルの概念が存在します。
経験値は敵を倒すことでたまっていき、一定数たまったらレベルアップ。
攻撃力、魔法、体力のいずれかを上昇させることができるようになりました。
このようなシステムが追加されたことで様々の楽しさを生み出しているように感じます。
1つめは、コツコツと経験値をためてレベルを上げる楽しさです。
人間、何かを積み上げていくことに面白さを感じる生き物ですから、それをゲームでも味わえるのは嬉しいですね。
2つめは、効率良く経験値を稼ぐ楽しさです。
貰える経験値は倒した敵によって変化するほか、アイテムの「宝袋」を入手することでもたまっていきます。
上手く行けば短時間でレベルアップできるので、効率厨にはたまりませんw
ただ・・・(個人的に合わない&気になったところに続く)
メトロイドとマリオを合わせたようなダンジョン
本作には7種類のダンジョンが存在します。
形式こそはトップビューからサイドビューに変貌を遂げましたが、前作で見られた探索要素は健在です。
イメージ的には「メトロイド」と「スーパーマリオブラザーズ」を融合させたような感じでしょうか。
迷路のように入り組んでいる点は「メトロイド」。
ジャンプをして奥へ奥へとするんでいく点は「スーパーマリオブラザーズ」っぽく、任天堂がこれまでに生み出したタイトルのエッセンスが詰まっています。
特にそれを感じたのが、登場する敵キャラクターの動きです。
ダンジョン内には様々な敵が登場しますが、「メトロイド」や「スーパーマリオブラザーズ」で見られたような敵が出てくるんですよ。
リンクが近づくと天井から襲ってくるエークは「メトロイド」のスクリー。
ハンマーを投げてくるグーマは「スーパーマリオブラザーズ」のハンマーブロスそのものですからね。
反面、前作で見られた謎解き要素は控えめとなっていて、基本は入り組んだマップを探索しながら奥へ進んでいくような感じとなっています。
アドベンチャーゲーム的な楽しさ
前作で見られたアドベンチャーゲーム的な楽しさはさらに強化されています。
大きな要因となっているのが、町が追加されたことです。
広大な地上マップには様々な町が存在します。
ラウルの町、ルトの町、サリアの町、ミドの町 etc…
どの町にも住人が生活しており、聞き込みで色んな情報を得ることができます。
中には特定のアイテムを渡すことでイベントが発生することもあるので、アドベンチャーゲーム的な楽しさを感じました。
どこに行けば良いのかわからなくなったら近場の町へ訪れると良いかも!?
惜しいところ
なぜか残機制
本作には謎のシステムが存在します。
それは、残機制です。
「スーパーマリオブラザーズ」のような2Dアクションだったらわかるんですが、レベルを上げていくアクションRPGで残機制を採用するとはw
この残機制が厄介なもので、残機が0になるとゲームオーバーになってしまい、ゲーム開始時の拠点まで戻されてしまいます。
もし、ダンジョンのボス部屋前まで行ったとしても関係ありません。
ダンジョン遥か彼方の拠点に戻されてしまいます。
最終ダンジョンは例外的に入口から再開できますが、それ以外は最初の拠点からなので面を喰らいました。
高難易度だった前作でさえもダンジョンの入口から再開できたというのにw
残機数を増やしやすかったらまだ良かったんですが、1UPアイテムとなる「人形」はレアなので、簡単に増やすことはできません。
謎過ぎる成長システム
ゲームオーバー時のペナルティはまだあります。
なんと本作、ゲームオーバーになると各パラメータが下がってしまうんです!
具体的に言うと、各パラメータの一番低いレベルに統一されてしまいます。
例えば攻撃力 LV.3、魔法 LV.4、体力 LV.5の状態でゲームオーバーになるとしましょう。
その場合、魔法、体力がLV.3に下がってしまいます。
対策としてはレベルを均等に上げるというものがありますが、終盤になるとレベルアップに必要な経験値が増えるので、1ダウンだけでも致命傷です。
敵から貰える経験値がゲーム進行に比例して多くなれば良いんですが、そこまで比例はしていないので、バランス調整もよろしくありません。
ゲームオーバーになってもダンジョンの状態や入手したアイテムはさすがに引き継がれますが、厳しすぎませんかね?w
任天堂もさすがにやりすぎたと思ったようで、後に発売された海外版はゲームシステムが刷新。
ゲームオーバーになってもレベルが継承されるようになり、レベルアップに必要な経験値がパラメーターによって変わるようになりました。
凶悪な即死ゾーン
ゲームを進めていくと凶悪な即死ゾーンが増えていきます。
「スーパーマリオブラザーズ」のようなジャンプアクションゲームだったらあっても良いと思うんですが、成長要素が強いアクションRPG。
それも残機制を搭載している作品に即死ゾーンは「混ぜるな危険」に感じました。
ゲームオーバーのリスクが非常に大きいだけに、即死ゾーンにハマった時の理不尽さは最高レベルです。
リンクの冒険のレビューまとめ
とにかく異端児すぎる「ゼルダの伝説」シリーズの関連作。
タイトル、システム、バランス調整。
ありとあらゆる部分が黎明期ならではの異質さを醸し出していて、これはこれで面白いですが、癖が強すぎます。
ファミコン時代は高難易度で尖ったゲームが続々と発売されたものですが、その中でも特筆するほど尖った作品です。
ただ、クリアした時の達成感は相当なものなので、腕に自信がある方は挑戦してみるのはどうでしょうか?
個人的にはゲームオーバーのシステムが肌に合わなかったので、達成感よりもストレスの方が勝ってしまいましたが・・・。
尖りに尖った異端児すぎるゼルダ。
こんな人には特におススメ。
・緊張感のあるゲームをプレイしたい人。
・2Dアクションゲーム好き。
・探索好き。
こんな人にはおススメできない。
・すぐ投げる人。
・迷子になりやすい人。
・アクションゲームが苦手な人。
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いや、さすがにこれはクリアできなかったな。
ちょっと小学生がクリアするには、ハードルが高すぎました。
とはいえ、バーチャルコンソールにも、ファミコンミニにも入っているので、いつかはクリアしたいなぁ。