
風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス/3DS / PSVITA / Switch
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2010年12月に発売されたDS「風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス」のレビューをしていきます。
本作はダンジョン探索型のローグライクRPGですが、「4」を土台にパワーアップさせたシリーズの集大成に感じました!
1995年に誕生した「風来のシレン」シリーズ。
2000年代前半までは順調でしたが、「3」で大失敗をしてしまい、シリーズの危機を迎えます。
その後、「4」で原点回帰を果たし、信頼を取り戻しました。
今回レビューする「5」は「4」のシステムを継承しつつ過去作の要素を盛り込んだシリーズの集大成と言えるような内容となっています。
「4」から1年もせずに発売された関係上、同作からあまり変わっておらず、「5」ではなく「4.5」に感じますが、シリーズの決定版とも言える作品です。
ここからはそんなDS「風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- 入る度に地形が変わるダンジョンを攻略していくローグライクRPG。
- モンスターを仲間にするシステムが復活した。
- 通信プレイにも対応。
初リリース日 | 2010年12月9日 |
対応ハード | DS/PSVITA/Switch |
ジャンル | RPG |
推定クリア時間 | 10~20時間(ストーリークリア) |
売上 | 初週2.5万本/累計6.3万本(DS) |
発売元 | スパイク・チュンソフト |
目次
良いところ
「4」をベースにパワーアップしたシステム
今作をひと言で表すと、良作だった「4」のバージョンアップ版という印象です。
「4」は不評だった「3」から一変。
「3」で見られた要素の多くを廃止した一方、大量の新要素を盛り込み、原点回帰を思わせる部分も見られる贅沢な作品でした。
今回レビューする「5」は「4」の路線を継承したうえで新要素を盛り込んでいるので、さらに贅沢な内容となっています。
「風来のシレン」シリーズは、高難易度なダンジョン探索型のRPGです。
同じダンジョンでも入る度に地形が変わり、出現するアイテムもランダム。
ダンジョンで倒れてしまうと最初からやり直しになり、レベルは1に戻り、アイテムも全て失ってしまいます。
今作ではその辺りを継承し、「4」で見られた昼夜の概念、装備のタグ、ダンジョン内の扉も継承。
そのうえで
- モンスターが仲間になる「証システム」
- 元からあるアイテムをベースにして新たな能力が追加されたアイテムを生み出す「新種道具」
- 別カテゴリーのアイテムを合成できる「異種合成」の復活
といった新要素が追加・復活しました。
特に嬉しいのが、モンスターが仲間になる「証システム」です。
モンスターを仲間にするシステムは「2」などで見られたので、完全な新要素ではありませんが、近年の作品では廃止されていました。
それだけにカタチを変えて復活したのは嬉しく感じます。
覚えることが多いゲームなので、要素が増えると初心者には厳しく感じますが、経験で覚えられるようになっているので、少しずつ学んでいけば問題ありません。
ハードルが下がったクリア前のダンジョン
「風来のシレン」シリーズは難しいゲームとして知られています。
「ダンジョンで倒れたらレベルが1になってアイテムもすべて失うのは厳しい!」
そう考えている方も多いと思いますが、今作は過去作以上にエンディングまでの救済措置が充実しています。
例えば倒れても復活する「復活の草」の入手率がグーンと上がりました。
これを持っていれば持っている数の分だけ復活できるので、入手率が上がったのは初心者には有り難いことなんですよ。
「復活の草」はポイントカードのポイントを貯めることで大量に入手できるので、自信がない方はダンジョンを行き来して貯めましょう!
また、「4」とは違い、初心者向けのダンジョンも複数用意されています。
「4」の場合、ストーリーダンジョンが2つしか存在せず、3階層のダンジョンをクリアした後は30階層以上のダンジョンにいきなり挑まないといけませんでした。
今作の場合、ストーリーダンジョンが大幅に増えており、難易度の上昇が「4」よりも緩やかになっています。
こうやって書くと上級者(シレンジャー)は退屈しそうですが、そんなことはありません。
救済措置が多い分だけモンスターの攻撃力が高くなっているので、油断しているとやられてしまいます。
特に後半の階層に出現するモンスターは過去作と比べても強いので驚きましたよ。
また、ある階層まで行くと”ジロきち”という仲間が生存していない限りは先へ進むことができないので、そう簡単にはエンディングを見させてくれません。
盛り沢山のクリア後ダンジョン
「風来のシレン」シリーズと言えばクリア後が本番です!
今作も例に漏れず、クリア後には10以上のダンジョンが用意されています。
中には出現条件が非常に難しいものも含まれており、すべてのダンジョンをクリアするには相当な時間が必要です。
また、今回も「フェイの問題」を彷彿とさせるダンジョンが収録されており、詰め将棋のようなパズルを楽しむことができます。
ダンジョンセンターでは
- いきなり深い階層から始められるダンジョン
- マインスイーパー風のパズルダンジョン
も楽しめますし、まるで、複数のゲームが収録されているかのように感じました。
このように本作はDS版の時点でボリューム満点でしたが、後に発売されたバージョンアップ版のPSVITA版に至っては16ダンジョンが。
Switch版に至っては19ものダンジョンが追加されたので、ここまで来るとボリュームが多いってレベルじゃありません。
ゲームを起動すると「イノリの里」や「ネコマネキ村」から始まりますが、毎回、今日はどのダンジョンに潜ろうか迷いましたw
よりパワーアップした悪ノリ
過去に発売された作品を見る限り、チュンソフトという会社は悪ノリが好きなイメージがあります。
今作ではその悪ノリっぷりがさらに増しており、例えばダンジョンに出現するニセモノアイテムの種類が「4」から大幅に増えました。
一部のアイテムを紹介するので、チュンソフトの悪ノリっぷりを感じてみてくださいw
国った時の巻物(こくったときのまきもの)
⇒困った時の巻物のニセモノ。読むとモンスターに告白できる(失敗の可能性もあり)。
夫の恵みの巻物(おっとのめぐみのまきもの)
⇒天の恵みの巻物のニセモノ。読むと夫に恵まれる。
右(みぎ)
⇒石のニセモノ。投げると画面右方向に3マス先まで飛んでいく。
ドラコン草(どらこんそう)
⇒ドラゴン草のニセモノ。飲むと遠投状態になって投げたものが壁をすり抜ける。
腹活の草(はらかつのくさ)
⇒復活の草のニセモノ。
持っている時に倒れると自動的に復活するが、また倒れる。
つまり持っていても何の役にも立ちません。復活の草と勘違いさせてプレイヤーを安心させたいんでしょうねw
こんな感じで今作にはニセモノアイテムが「4」から大幅に増えています。
どれもふざけ過ぎた物なので、硬派な方はちょっと不快に感じてしまうかもしれませんが、ぼくは好きですw
「2」でも「いかすしの巻物」などのニセモノアイテムが存在しましたが、それ以降は控えめだったので、悪ノリっぷりが戻ってきたので嬉しく感じます。
ただ、悪ノリが度を過ぎており、ニセモノアイテムが増えすぎている感があるので、隠しダンジョンでアイテムを使用する時は名前をよ~く見た方が良いでしょうね。
ワイヤレス協力・対戦プレイに対応
今作からワイヤレス協力・対戦プレイに対応した専用のダンジョンが追加されました。
用意されているダンジョンは7つで、いずれも全5階層。
ローカル通信のみなので、滅多にプレイできませんでしたが、仲間と協力してダンジョンを攻略するというこれまでのシリーズでは味わえなかった楽しさがありました。
これは、お互いの顔が見えるローカル通信だからこその醍醐味だと思います。
すれ違い通信に対応
今作からすれ違い通信に対応しました。
すれちがい通信によってキャラクターを交換したり、既存のアイテムを合成することで作れる「新種道具」を持って行けるようになったので、遊びの幅が広がっているように感じます。
今作の販売本数が6.3万本に留まっているので、あまりすれ違えませんでしたが、「風来のシレン」シリーズとの相性は良いと思います。
「4」で気になった部分がいくつか改善
「4」で気になっていた部分はいくつか改善されています。
まず良いと思ったのが、世界観が和風に戻ったことです。
「4」は南の島が舞台だったので、世界観に関してはあまりシレンらしく感じなかったんですよ。
やっぱりシレンは和風じゃないとね!
とは言え今作でも純和風とまでは言えず、どちらかというとアジア系に感じられるので、次回作はもっと戻してほしいところです。
あと、今作ではセーブデータを2つ作れるようになりました。
「4」では1つしか作れなかったので、これは嬉しい改善点ですね!
このほかにもバランス面が「4」から調整されており、不満点を潰しているように感じます。
惜しいところ
「4」の流用が目立つ
全体的に「4」の流用が目立っています。
特にクリア後のダンジョンは「4」のダンジョンと酷似しているものが目立っていて、例えば「人生の落とし穴」は「あがらずの森」に。
「天井の池」は「置けずの洞窟」と特徴が似ています。
クリア後のダンジョンは一発ネタが多い印象ですが、さすがにネタが尽きたのでしょうか?
HPが上がる毎に体力の回復が遅くなる
「4」でも見られた謎仕様は今作でも継承されています。
HPが上がる毎に体力の回復が遅くなる仕様が引き続き採用されているので、終盤はHP不足に悩まされました。
アイテムを持ちこめるダンジョンの場合はまだ何とかなりますが、アイテム持ち込み不可でクリアまでの階層が深いダンジョンでは無理ゲーになっていますw
- 「4」に引き続き音楽が印象に残らない。
- モンスターの紹介文などがネット文化の影響を受けすぎている。
- セーブしないで電源を切ったら最初からやり直しになる(フリーズが怖い)。
- アイテム・ギタンを預けたり引き出した後に外へ出ると発生するセーブの時間が「4」よりも長くなっている。
風来のシレン5のレビューまとめ
「4」を土台にしたシリーズの決定版。
ただでさえ面白くてボリュームがあった「4」から遊びを拡張しているので、ボリュームがとんでもないことになっています。
中毒性も健在なので、コツを掴めば大ハマりすること間違いなし!
本当に沢山のアイデアがギューギューに詰まっているので、すべてを極めようと思ったら余裕は1ヶ月を超えることでしょう。
本作が発売された当時、歌手の宇多田ヒカルさんがハマっているとTwitterでツイートされていましたが 、超がつくほど共感できます。
「4」が土台になっている関係上、同作をプレイした直後でしたらやや新鮮味に欠けますが、久しぶりにプレイすると
という結論に落ち着くのではないでしょうか?
「4」を土台にパワーアップしたシリーズの集大成!
こんな人には特におススメ。
・「風来のシレン4」を楽しめた人。
・ボリュームたっぷりのゲームを探している人。
こんな人にはおススメできない。
・レベル継続を求める人。
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風来のシレンも欲しかったんですけど
6月は不思議の幻想郷も出るので諦めました
余裕があればシレンも購入して比べてみたいですね