【レビュー】JUMP FORCE(ジャンプ フォース) [評価・感想] 漫画とリアルの融合が長所にも短所にもなった惜しい作品


JUMP FORCE/PS4

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2019年2月に発売されたPS4「JUMP FORCE(ジャンプ フォース)」のレビューをしていきます。

本作は週刊少年ジャンプのキャラクターが集結する対戦アクションゲームですが、漫画とリアルの融合が仇となった惜しい作品でした。

リアルな世界で漫画のキャラクターが違和感なくバトルを繰り広げるというコンセプトは良いと思います。

が、そのしわ寄せが到るところで見られました。

そんなPS4「JUMP FORCE(ジャンプ フォース)」の良いと思った点からまずは書いていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 週刊少年ジャンプの歴代キャラクターが集結する対戦アクションゲーム。
  • ストックされた3体のキャラクターを交互に使い分けて戦う。
  • 攻撃はボタン連打で繋がっていくようになっている。
初リリース日 2019年2月14日
対応ハード PS4/Xbox One
ジャンル 対戦アクション
推定クリア時間 15~25時間
売上 初週7.4万本/累計11.5万本
発売元 バンダイナムコエンターテインメント

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良いところ

ド派手なアクションバトル

うらぁぁぁぁ~!!!!!

おらぁぁぁぁ~!!!!!

どりゃぁぁぁ~!!!!!

このように本作は超が付くほど派手なアクションバトルが楽しめます。

素晴らしいのが、ワンボタンだけで派手な技が次々に決まること。

例えば□ボタンを連打するとキックやパンチのモーションが続きます。

しかもふっとばし攻撃→瞬間移動→回り込んで撃墜なんて高度な技をオートで発動してくれるんです!

かつての対戦アクションゲームで同じようなことをやろうとしたら複雑なボタン操作が求められたので感激しました!

オートロックオン機能によって軸を気にせず技を当てられるようになっていますし、ライトユーザーでも派手なバトルを楽しめるような気配りが満載に感じます。

ありそうでなかったフォトリアルとの融合

え?この手のバトルアクションゲームは有り触れているんじゃないかって?

確かにそうですが、本作はジャンプ作品とフォトリアルの融合を図ることで差別化を図っていました。

ニューヨーク!

日本!

香港!

なんと、これらの世界で戦うことができるんです。

何気に凄いのが、ジャンプ作品のキャラクター達が世界観と調和していること。

従来の作品とは違ってトゥーンレンダリングによるアニメ調の表現を使用せず、ジオラマ風のタッチで描くことで違和感をなくしているんですね。

加えて技のエフェクトはフォトリアル調の表現にアレンジされていました!

例えば「かめはめ波」を放った場合は無数の火花が飛び散るようになっており、原作とは異なる表現手段を採用しています。

3すくみの概念による読み合いが熱い!

通常攻撃、投げ技、ガード。

本作にはこのように3すくみの概念が存在します。

それぞれに得意不得意が存在するので、まるでジャンケンのような戦いが楽しめるんですね。

例えばガードをしたら大抵の技を防げるんですが、投げ技は通用してしまうんです。

このような3すくみの概念によってボタン連打のゴリ押しゲーになっていないのが良いと思いました。

ジャンプキャラに似せたネタキャラを作成できる!

なんと本作、オリジナルキャラクターを作成することができるんです!

オリジナルキャラクターはリアル系ですが、ジャンプキャラに似せた格好にすることが出来ます。

例えば「遊☆戯☆王」の武藤遊戯に似た超個性的な髪型にすることだってできるんですw

それでいて「ドラゴンボール」の「かめはめ波」を必殺技としてセットすることもできるのでおかしいのなんのw

ストーリーモードではそんなオリジナルキャラクターが主人公となり、様々な敵と戦うことになります。

そのため一見するとシリアスのハズがオリジナルキャラクターのシュールさによってカオスな感じになるのが面白かったですw

3Dアクションゲームのような感覚で移動できるロビー

本作のモード選択はロビーでキャラクターを動かして行います。

ジャンプ系のゲームではありがちですが、本作は作り込みが凄い!

例えば3Dアクションゲームのように360度動き回ることが出来ますし、ジャンプをすることもできるんです!

それでいてオンラインに接続すると見知らぬプレイヤーがロビー内を走り回るのでMMORPGをプレイしているような感覚を味わえました。

もちろん、他のプレイヤーとはコミュニケーションを取ることが出来ますよ。

この手の仮想世界での遊びをメインにした作品は数多く出ていますが、リアルなジャンプの世界観で実現していることに魅力を感じました。

ロビーには「ドラゴンボール」「ONE PIECE」「NARUTO」をイメージしたエリアが存在するので、そちらでフレンドとチャットやジェスチャーによるコミュニケーションを取ったら面白いかも!?

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惜しいところ

ロード時間が長い

本作で最も気になった点。

それは、ロード時間の長さです!

何かをする毎に長いロード時間(20~40秒)が発生するので、特にストーリーモードでは待ち時間が長く感じました。

イメージ的には以下のようになります。

ロード→ムービー→ロード→ムービー→ロード→バトル→ロード→ムービー→ロード→ムービー→ロード

一体、私は何世代前のゲームをやっているのでしょうか?

あまりにも多くて長いロード時間によって時代錯誤な印象を強く持ってしまいました。

ストーリーモードのバトルは1点先制のため1戦が短いので、下手をしたらバトルよりもロード画面を見ている方が長くなりますw

さすがに退屈だったので、ロード時間中はブログ記事の執筆や付いたコメントの返信をしていました。

すると2時間プレイする毎にブログ記事が完成したんです!

時間の節約が出来て優越感に浸れたので、ブロガーにとってはロード時間の長さはむしろ利点かも!?

んなわけねぇだろ!

BGMや効果音が地味

あれ?私は洋ゲーをプレイしているのでしょうか?

本作を初めてプレイした時、こんな印象を持ってしまいました。

洋ゲーとは一番距離を置いていると思われるバンナムのキャラゲーでこんな印象を持つとは思いませんでしたよw

一応、開発はスパイク・チュンソフトになりますが、欧米人の力も借りているんじゃないかと思ってしまうほど洋ゲーっぽいです。

個人的に最も洋ゲーっぽく感じたのがBGM。

ジャンプのキャラゲーって熱いBGMが満載のイメージなんですが、本作ではそれを全く感じられません。

どのBGMも環境音っぽくて全然印象に残らないんですよ。

その一方でキャラクターは「うぉぉぉ~!!!」などと熱い台詞を連発するので空回りしている感じがします。

また、効果音もバトル中こそは爽快な音が鳴り響きますが、ロビー画面では無音に近いほど音が小さいので寂しく感じました。

せっかくジャンプ作品の様々なキャラクターが揃っているだけにお祭り感を演出してくれても良かったのですが・・・

バラエティに欠ける参戦キャラクター

本作には以下のプレイアブルキャラクターが存在します。

・孫 悟空(ドラゴンボール)
・ベジータ(ドラゴンボール)
・トランクス(ドラゴンボール)
・ピッコロ(ドラゴンボール)
・フリーザ(ドラゴンボール)
・セル(ドラゴンボール)
・モンキー・D・ルフィ(ONE PIECE)
・ロロノア・ゾロ(ONE PIECE)
・サンジ(ONE PIECE)
・サボ(ONE PIECE)
・ボア・ハンコック(ONE PIECE)
・黒ひげ(ONE PIECE)
・うずまきナルト(NARUTO)
・うちはサスケ(NARUTO)
・我愛羅(NARUTO)
・はたけカカシ(NARUTO)
・大筒木カグヤ(NARUTO)
・うずまきボルト(BORUTO)
・朽木ルキア(BLEACH)
・黒崎 一護(BLEACH)
・阿散井 恋次(BLEACH)
・藍染惣 右介(BLEACH)
・ゴン(HUNTER X HUNTER)
・キルア(HUNTER X HUNTER)
・クラピカ(HUNTER X HUNTER)
・ヒソカ(HUNTER X HUNTER)
・浦飯 幽助(幽☆遊☆白書)
・武藤 遊戯(遊☆戯☆王)
・戸愚呂(弟)(幽☆遊☆白書)
・星夜(聖闘士星矢)
・紫龍(聖闘士星矢)
・緋村 剣心(るろうに剣心)
・志々雄 真実(るろうに剣心)
・空条 承太郎(ジョジョの奇妙な冒険)
・DIO(ジョジョの奇妙な冒険)
・ケンシロウ(北斗の拳)
・冴羽 獠(シティーハンター)
・ダイ(ドラゴンクエスト ダイの大冒険)
・緑谷 出久(僕のヒーローアカデミア)
・アスタ(ブラッククローバー)

 
「ドラゴンボール」「ONE PIECE」「NARUTO」だけで18体。

「BLEACH」と「HUNTER X HUNTER」だけで8体。

残りの14体も僅か9作品だけで占めており、ジャンプのオールスターゲームにしては参戦キャラクターの偏りが気になりました。

にも関わらずダウンロードコンテンツで9体ものキャラクターを配信するのだからバンナム商法炸裂じゃないですか!w

個人的に残念だったのが、「デスノート」の夜神 月がプレイアブルキャラクターではないこと。

確かに彼がデスノートを使ったら最強キャラになってしまいますが、ストーリー上では重要な立ち位置なのでガッカリしました。

ただ、「遊☆戯☆王」「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」といったコナミやスクウェア・エニックスが強く絡んだ作品のキャラクターが参戦しているのは頑張っていると思います。

そのほか気になった点

  • ムービー時のキャラクターが棒立ち。
  • ロビー内でのミッションの発生場所が分かりにくい。
  • 遠距離攻撃が強すぎる。

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全体のまとめ

漫画とリアルの融合が見事な作品。

これまでに発売された作品とは一線を画する映像美でジャンプゲーの新たなステップに到達したと思います。

しかし、そこで力尽きてしまったのか様々な欠点が目に付きました。

特にロード時間の長さは致命的です。

ぼくが思うにUnreal Engine4を使用して作られたゲームはロード時間が長く感じます。

確かにUnreal Engine4はフォトリアル系の映像表現を得意としているので本作のコンセプトとマッチしていますが、最適化されていなければ元も子もありません。

題材からしてサクサクと楽しむ人が多いでしょうから、最低限この辺りはしっかりしてほしかった。

対戦アクションゲームとしてはそこそこ楽しめるだけに勿体無い。

漫画とリアルの融合が長所にも短所にもなった惜しい作品。

こんな人には特におススメ。
・ジャンプ作品好き。

こんな人にはおススメできない。
・せっかちな人。

JUMP FORCE(ジャンプ フォース)/お気に入り度【50/100%】
プレイした時間・・・約20時間

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16件のコメント

PVも見たけどすごい洋ゲー臭いですね。ハリウッドで実写化でもするの?ってくらいの雰囲気作りでした。
自分の好きなところだとハンターとデスノくらいでしたwwwあと強いて言うならDB。

トモフミさんも洋ゲーっぽく感じられましたか・・・どうやら今回はワールドワイドを意識しているようです。

参戦作品はワールドワイドウケを狙っているようですね。

ゲームはせっかくおもしろそうなのにロード地獄がキツイですね(^_^;)
ジャンプユーザーにもこのテンポの悪さは致命的だと思います。

でもジャンプキャラが現実に現るという設定はおもしろいのでいつかCGアニメ化してくれないかな(^^)

ロード時間が長いので、ぼくのように工夫をする必要がありますw

ロード画面をそのまま見ているだけでは退屈ですのでw

漫画とリアルを融合させる試み自体は面白いと思いました。

ジャンプなんだから黄金期のウイングマンとかDrスランプとかバオーとかもっとそういう路線のキャラなら欲しかったかなw
このラインナップだとなんかその辺の格ゲーまとめましたって感じで魅力が無い。
ワールドワイドだとしてもその路線の方が売れた気がする

参戦作品はシリアス系に偏っているのでお祭り感は薄いですね。

ただ、このゲームの問題はもっと根本的なものだとプレイしてみて思いました。

ジャンプフォース最初は購入予定だったんですが、洋ゲー臭が強くてスルーしてしまったんですよね。やっぱりそういう方向の作品になっていそうな感じなんですか。

もちろんゲームとしての作り込みがしっかりしてそうなのは良いことなんですが、キャラゲーな以上それだけではどうしても弱いんじゃないかなと思っています。キャラ選択もお祭り感がイマイチ薄いですからね。武藤遊戯とかあまり出演してこなかったキャラクターもいますが、昔のキャラも最近のキャラも無難にまとめすぎというか、ジャンプっぽくなく感じてしまうんですよねー。

ビックリするくらいBGMが控えめなので驚いていますw

格闘ゲーム部分の出来は悪くないんですけどね。3すくみを理解できるようになると面白くなってきます。

ただ、戦闘の度に長いロード時間が挟まるので、その合間が辛いです。なので、ブログ執筆などと並行してやっていますよw

参戦作品はもう少しギャグ漫画系が欲しかったですね。ちなみに遊戯はめちゃくちゃ強いですw

宣伝動画を見たけど、洋ゲー臭わかるw
・セリフの字幕が極小フォント。HPゲージも。
・5Hit→6Hit→7Hitとコンボを増やしても、とくに演出無し
・たしかにエフェクトの火花は派手。でも攻撃する前の敵キャラが小さすぎて背景に隠れちゃう。

そうそう、そんな感じですw

良くも悪くもPS4のフォーマットに合わせた感じがしますね~

国産ソフトを海外で売る事前提で作ると日本製の良さっていうのが失われがちですよね。昔は海外なんて意識せずに日本のユーザーに満足してもらうためだけに面白いソフトを開発して、ついでで海外にもローカライズしたらめちゃくちゃウケたってパターンが多かった気がします。その頃のソフトは海外ウケなんて全く考慮してなかったのにです。おそらく海外のゲームファンは日本産のソフトには洋ゲーに近づいて欲しくないんじゃないですかね。
具体的にどんな所が日本っぽいのか自分でもよくわからないですが、どんなジャンルでも洋ゲーやってると「洋ゲーだな~」って感じるところが必ずありますから逆に海外の人が同じように「これこそ和ゲーだよ」って感じてるんじゃないかと思ってます。

そうですね、その手のゲームはPS3世代に色々出てほとんどが不発だっただけに、またこのような作品が出ることに驚きました。

仰る通りまずは日本人向けに作り、あわよくば海外に受け入れられる感じが理想的だと思います。

このゲームちょっと迷って結局買いませんでした!
突き詰めればロード時間の短縮などはできると思います
キャラの偏りは海外を意識した結果なんですかね
俺としては両さんや銀魂のギャグ枠もいれたほうが絶対面白そうなのにスケベ心だして海外も視野にいれたせいで中途半端にリアル調になって国内への請求力が疎かになったような感じしますね
ジャンプのキャラならもっとナルトティメットみたいな画質にしたほうがいいと思いますけどねぇ
3dsのジャンプアルティメットスターズはジャンプ愛が感じられて良かったんですけどどうもジャンプ何周年系は大人の事情が色々絡んで商業寄りになる印象です
値崩れしたら買おうとは思いますが

ロード時間の長さはアップデートで改善されるそうです。

果たしてどこまで改善されるのか・・・

キャラクターのチョイスは明らかに海外を意識してのことなんでしょうね。

漫画とリアルの融合といい、本作は海外市場をメインに売りたいんだと思います。

国内市場メインではパイが限られてしまうので分からなくもないですが、本末転倒な気もしますね~

kentさんごめんなさい。さっき変なコメントを送ってしまったので、それは消してください。もう一度書きますね。orz
自分も買ってないんですよね。ネットの評価もkentさんとにてますよね。折角海外受けを狙ったのに海外もあまり評判がよくないみたいですし漫画雑誌のお祭りゲームの製作が難しいのがわかりますね。
参戦キャラがもう少し多ければ購入をしたのですけどね。

削除しました。

ある程度規模が大きい和ゲーをPS4で売り出す場合、まだまだ国内市場だけでは厳しいので海外メインにしないといけないんだと思います。

二ノ国IIもそういうところがありましたしね。