【レビュー】Layers of Fear(レイヤーズ オブ フィアー) [評価・感想] 一人称視点だからこそ実現した不思議な体験を味わえる家庭用お化け屋敷

2016年10月に配信されたPS4/Xbox One「Layers of Fear(レイヤーズ オブ フィアー)」を今回はレビューします。

PS4/Xbox One「Layers of Fear(レイヤーズ オブ フィアー)」は空間を超越した不思議な屋敷を探索する一人称視点のホラーアドベンチャーゲームです。

ダウンロード専売で、価格は約2,600円。

2018年3月にはSwitch版も発売。こちらの価格は約2,000円。

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良いところ

一人称視点であることをフルに活かしたゲーム進行

部屋の中にポツンと置かれたクマのぬいぐるみ。

ふと視線から外して振り返ってみるとなくなっていた!?

みなさんはホラーゲームでこんな体験を味わったことはありませんか?

生き物だったらまだしも、動くはずのないものが目を離したスキに変わっているなんて普通ありえないので不思議な感じですよね?

本作ではそんな仕掛けがふんだんに盛り込まれており、プレイヤーを混乱させようとしてきます。

クマのぬいぐるみが目を離したスキに消えるのなんて序の口。

前来た部屋に戻るため扉を開けると別の部屋に繋がっていた!?

なんて展開が続出し、何がなんだか分からなくなってきます。

ポイントなのが、一人称視点のため三人称視点のゲームよりも視界が狭いこと。

そのため死角が生まれやすく、見えないところで様々な変化が起きやすいように設計されています。

このような演出はPS4「P.T.」でも見られましたが、本作の場合はさらに多彩でした。

ある意味、PS4「P.T.」の続編をプレイしているかのよう。

終盤になってくると屋敷の構造が目まぐるしく変化するので混乱してしまいますよ~。

絵画と絡めたセンスのある演出

さらにプレイヤーを不思議な気持ちにさせてくれるのが、絵画と絡めた演出です。

本作は絵画を完成させることが大きな目標になります。

そのために屋敷を探索してアイテムを集めることになるんですが、気まぐれなホラー演出によってそうはいきません。

完成させようと思っても予期せぬ出来事が発生するなど何が起きるのか全く分からず、それが恐怖に繋がっていると思いました。

あと、徐々に変化していく絵画の演出も気持ち悪い!w

振り向いたところに気持ちの悪い絵画がいきなり現れた時は「レイヤーズ オブ フィアー」だけあって「霊や~!フィアァァァ~!!!」と叫びたくなります。

強引なダジャレだな

ゲームオーバーなしでリニア式だからこそ生まれるテンポの良さ

ホラーゲームと言えばセットで付いてくるのが難易度の高さ。

敵が強すぎたりプレイヤーキャラの身体能力が低すぎて苦戦してしまうホラーゲームは数多く存在します。

しかし、本作の場合はゲームオーバーが存在せず、戦うことになる敵も登場しないんです!

そのため敵に倒されてやり直すという展開には一部のイベントを除いてならず、リニア式なので道に迷わずテンポ良く進められるようになっているんですね。

おかげで家の中でお化け屋敷のアトラクションを体感しているような感覚を味わえました!

没入感のある操作感覚

没入感という点で特筆したいのが操作感覚です。

本作は一人称視点のホラーアドベンチャーゲームらしく屋敷の中にある様々なオブジェクトに干渉することが出来ます。

新鮮だったのが、机の引き出しや扉の操作。

なんと、ボタンを押しっぱなしにしつつスティックを引かなければ机の引き出しや扉を開けることができないようになっているんです!

この操作感覚によって没入感がさらに高まっていると思いました。

扉を引いて開けた時に化け物が出てきた時なんかはもうね!w

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惜しいところ

ゲームオーバーがないことで無くなる緊張感

ホラーゲームの難易度が高くなりやすい大きな理由。

それは、ゲームオーバーによる緊張感を持たせるためだと思います。

そういう意味で本作にはゲームオーバーの概念がないため、他のホラーゲームで見られた緊張感が欠けていると思いました。

その分テンポ良く進めるのでこの点は一長一短ですね。

暗くて分かりにくいところがある

テンポの良さを追求するためにゲームオーバーの概念をなくしたのであればまだ分かります。

しかし、全体的に暗くて辺りの見通しが悪く、それでいて分かりにくい謎解きがあるせいでテンポを崩しているのでそこは一貫性に欠けていると思いました。

謎解きはそれなりに面白く、そこが本作のゲーム性を高めるポイントになっていますが、テンポを考えるともう少し簡単にしてよかったかも。

あと、吹き替えがされておらず、字幕が小さいのも日本人としては惜しく感じました。

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全体のまとめ

短時間で不思議な体験を味わえるホラーアドベンチャーゲーム。

一人称視点であることをフルに活かした演出が最大のセールスポイントで、とても刺激的な作品でした。

ゲーム性は低く、雰囲気ゲーに近いですが、ホラーゲームならではの刺激は味わえたので個人的な満足度もそれなりに高いです。

2,000~2,600円という価格設定も濃密なお化け屋敷を3時間も体感できると考えたら決して高くはありません。

あなたも不思議な屋敷に迷い込んでみてはいかがでしょうか?

一人称視点だからこそ実現した不思議な体験を味わえる家庭用お化け屋敷。

こんな人には特におススメ。
・ホラーゲーム好き。
・不思議な体験を味わいたい人。

こんな人にはおススメできない。
・ホラーゲームが苦手な人。

Layers of Fear(レイヤーズ オブ フィアー)/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約4時間

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10件のコメント

ゲームオーバーがないと言うことはほぼほぼお化け屋敷感覚だな。
価格で判断すると、どちらかと言うとVRで欲しくなるところかね。

これは以前知り合いがプレイしてるのを見ましたね、独特の描写が面白い作品でしたね。ただビックリ系の脅かしが多かったので始終ビクビクしっぱなしでした・・・!

このゲームはビクビクプレイするとより堪能できるんじゃないかと思いますw

絵画をモチーフにした演出は独自性を感じました。

昔クリアしましたが、P.T.の製品版と言った印象でした。
ちょっと強気価格なのをのぞけば独特の雰囲気とギミックが楽しめるので良い作品だと思いました。

このゲーム、もう発売から2年が経つんですよね。

らす2さんもP.T.の製品版に感じましたか。そうなんですよ、非戦闘型で演出重視の一人称ホラーゲームである点が共通していますから。

このゲーム、調べてもどんな内容かイマイチ分からなかったんですよ。一口に雰囲気ゲーと言っても色々ありますからね!しかし成る程、お化け屋敷を探索する様なゲームなのか…。更に演出も何となくサイコブレイクを思わせる様な感じでなかなか良さそう…!これは興味が湧いてきた!

この記事が参考になったのでしたら嬉しいです。こういうゲームって色々出ているので、パッと見じゃ違いが分からないですよね。

そうはならないよう、レビュー記事ではそれぞれの違いをハッキリ伝えられたら良いなと思っています♪

あぁ・・・絶対僕好きです、コレ

まだ買ってないのですが脳内リストにはいつも入っております

戦闘がないのがなによりグッドです
ホラー系探索好きとしては探索に集中したいのです!

その点ではライズオブトゥームレイダーのお屋敷探索はちょっぴりホラーテイスト込みで楽しかったですね

こういうのはニッチなジャンルすぎてパッケージ化は絶望的ですし、ゲーム性高くなりすぎてZ指定で配信されたら泣きたいなぁ・・

ホラーとしては方向的に正解進化なんだろうけどー

おお!気になってきましたか!?

探索の面で少し手こずるかも知れませんが、ゲームオーバーが存在しないので比較的サクサクと進められました。

短時間で楽しめるジェットコースター的なホラー体験を味わいたい場合はどうぞ!

過激な描写に関しては控えめでした。