
不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!/N64
2000年9月に発売されたN64「不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!」を今回はレビューします。
N64「不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!」はローグライクゲーム「風来のシレン」シリーズのナンバリング2作目です。
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- 入る度に構造が変わるダンジョンを探索していくローグライクゲーム。
- お城を建てるためにダンジョン内で材料を集めていく。
- クリア後にはモンスター収集など様々な新要素が追加される。
初リリース日 | 2000年9月27日 |
対応ハード | N64 |
ジャンル | ローグライク |
推定クリア時間 | 20~30時間 |
売上 | 初週11.8万本/累計28.4万本 |
発売元 | チュンソフト |
目次
良いところ
お城作りが面白い!
今作の大きな目標として、お城作りと言うものがあります!
ひょんな事から主人公のシレンはダンジョンに潜り、お城の材料を集める事になるんですが、このシステムはローグライクゲームと非常にマッチしていました!
ローグライクゲームのダンジョンは、入る度に構造や出現するアイテムが変化します。
さらに「風来のシレン」シリーズの場合、ダンジョンから出るとレベルが1になるんです!そのため同じダンジョンでも何回も楽しむ事が可能なんですね。
そんなダンジョンにお城の材料がランダムで設置されているのだから、さらにリプレイ性が高まっていると思いました。
お城の材料が見つかるシュテン山は初級、中級、上級の大きく分けて3つのダンジョンがあります。
それぞれ難易度が異なっていて難しいダンジョンほど良い材料が見つかるので、気分によって挑戦するダンジョンを選べるのが良いと思いました。
今は良い武器を持っているから、今回は上級ダンジョンに挑むぞ!
さっき大切な装備品を失ってしまったから、今回は初級ダンジョンでアイテムを集めよう!
こんな感じで状況に応じて挑戦するダンジョンを選んでいき、お城の材料を集めていきましょう!
ちなみに一定の期間が経過すると、鬼がお城を壊しに来ます。モタモタしているとせっかく建築したお城が全壊してしまうので、良い意味で緊張感を持たせていると思いました。
モンスター集めが楽しい!
なんと、今作ではモンスターを集めることができるんです!
ゲーム本編をクリアしてからではありますが、これが非常に面白い!
モンスターは「モンスターの壺」というアイテムをぶつけることで仲間に出来ます。
まんま「ポケッ●モンスター」。
しかし、「風来のシレン」シリーズの場合、強いモンスターはダンジョンの奥深くまで行かないと見つかりません。
頑張って奥深くまで進むのも良いですが、時には下位モンスターをレベルアップさせて上級のレアモンスターに進化させて捕まえるという手もあって、すべてのモンスターを仲間にするには様々なコツが必要で最高のやりこみ要素に感じました。
捕まえたモンスターは壺から出すと一緒に戦ってくれます。普通に攻撃するだけではなく、特殊能力も使ってくれるので超便利!
「神社の隠し穴」というダンジョンでは強い装備を使用する事が出来ず、モンスターの力を借りなければクリアが困難な調整になっているので、ポケモンごっこが楽しめました。
捕まえたモンスターは「もののけ王国」に登録する事も出来ます。
ここでは捕まえたモンスターを眺めることができるんですが、8つのテーマに分かれていてまるで動物園のような感じで楽しむことができるんです!
同じ種族のモンスターは仲良く同じエリアで飼育されているので、並んでいるところを見ていると癒やされます。
ちなみにモンスター以外にも武器、盾を倉庫に飾る事もできるので、コレクターにはたまらないゲームです!
図鑑登録されるゲームは多いけど、こうして1画面にまとめられる方がコレクター魂を刺激してくれますね。
罠を使ったピタゴラスイッチが楽しい!
ダンジョンに設置されている数多くの罠。
多くがシレンを苦しめさせる厄介なものですが、「中腹の井戸」というダンジョンでは例外だったりします。
なんと、シレン自身が罠を設置してモンスターをハメることができるんです!
このダンジョンに限り罠を作動させる事で経験値が入る仕組みになっているので、どのように設置してモンスターをハメさせるのか楽しく感じました。
作動すると指定した向きに1マス進む一方通行の罠を設置して、進んだ先には混乱の罠を設置。近くには連鎖の罠を設置して~
こんな感じで自分だけのコンボを生み出していくのが面白いダンジョンでした。
他のダンジョンと比べても攻略の自由度が高く、本作の中ではかなり気に入っている部類です。
装備の育成が面白い!
ダンジョン内で入手できる武器と盾。どちらも最大+99までの補正値をかけることができます。
しかし、補正値をかけるには「天の恵みの巻物」か「地の恵みの巻物」を使用する。
もしくはシュテン山の中腹にいる鍛冶屋に1,500ギタン払わなければならず、しかも大抵は1回毎に+1しか増えないので最大値まで強化するのは大変です。
でも、リプレイ性をさらに高める役割を果たしていて、同じダンジョンに潜る意欲が増しました!
ゲームクリア後には「あかずの間」という1階から強敵が出現するという装備品ありきのダンジョンに挑戦できるので、そこで鍛えた装備品に活躍してもらうことが出来ます。
↑ちなみに今作では装備品の合成システムがパワーアップしていて、マゼルン、マゼモン、マゼゴンというモンスターを利用すれば武器や盾同士だけではなく、草などのアイテムを合成する事もできるんです!
すると、武器から炎が出るなどの追加効果が現れるので、育成をさらに面白くしていると思いました。
緊張感を高めてくれる非常に大きいゲームオーバーのリスク
「風来のシレン」シリーズはストイックなゲームとして有名です。
最大の要因が、非常に大きいゲームオーバーのリスク。
ダンジョンで倒れてしまうと持っているアイテムをすべて失い、レベルも1になってしまいます。
例え補正値+99で沢山の印が付いた装備品を持っていても容赦なく失います(※一部のダンジョンでは救済措置あり)。
僕は何度も大切な装備品を失ってしまい、時にはショックでしばらく立ち直れませんでした。
でも、ゲームオーバーのリスクが非常に大きいからこそ緊張感が増すわけで、ゲームをより面白くしていると思います。
特にそれを感じたのが、「最果てへの道」という最終ダンジョン。
ここはアイテム持ち込み無しで挑む全99階のガチダンジョンで、クリアまでに6~7時間はかかります。
ゲームオーバーになったら1階から全部やり直しなので、最後まで気が抜けません。
非常に難易度が高いけど、ほとんどすべてのアイテムがランダムで出現するところが攻略の自由度を高めていて、何百回も挑むほどハマりました!
アイテムがすべて未識別なのも良いですね。
最初の方は適当に使っていき、ある程度の種類を使用したら攻略本を片手に未識別アイテムを特定していく作業が凄く面白かった!
何度も何度もゲームオーバーになり、苦労の末にクリア出来たのはゲーム発売から2年後となる2002年6月でした。
「最果てへの道」の先にあるものは何だったのか?
それを知った時、このゲームの奥深さに驚いたもんです。
ゲームクリア後に出現する追加ダンジョンなのに、そこをクリアした後のさらなるご褒美も用意しているのか!?と。
もちろん、追加アイテムとかそんなチンケなもんではありません。作り手の手間を感じるご褒美だったので感心してしまいました。
購入した約30万人のうちの1割も見ることはないだろうに、よくここまで作り込むなぁと。
クリアした時はデジカメに写真を撮りまくって同じくハマっていた友達に自慢していました!w
モンスターをコンプリートしてもご褒美が用意されていますし、やり込みへの見返りが待っているから素晴らしく感じます。
最高の世界観とBGM
世界観とBGMは個人的に最高でした!
世界観はこれまでのシリーズと同じく、純和風です。
江戸時代の影響を受けたような感じで、登場キャラクターの多くは着物姿。
ダンジョンは竹林、庭園、滝壺など自然がいっぱいで、殺風景な印象が強いローグライクゲームにしては華やかです。
グラフィックのクオリティはN64ソフトの中ではトップクラス!
背景を3Dポリゴンで描き、キャラクターは2DのCGで描いている事から粗さを感じられず、発売から十数年が経った今でも耐えられるレベルです。
ストーリーは特筆するほどの物ではありませんが、少年同士の友情やボーイ・ミーツ・ガール的な要素も含まれていて見どころは多く感じられました。
魅力的なキャラクターも多いので、二次創作ではショタやBLなどいくらでもイジれます。
そして、すぎやまこういちさんが手掛けたBGMですよ!
前作の「旅カラスは行く」をベースにアレンジした数多くの楽曲が世界観と抜群にマッチしていて、風来人の孤独さを上手く表現しています。
時にはBGM聴きたさにダンジョンへ潜ることもありました。特に好きなのが、シュテン山の初級「奈落山峡」で流れるBGM。
「旅カラスは行く」を最高に切なくアレンジしていて、特に夕焼けが綺麗な秋に聴きたい曲です。
そう!こんな日に!
惜しいところ
前作と比べたら簡単
個人的には本作がシリーズ初プレイだったので気になっていませんが、一応書いておくと前作と比べたら簡単になっています。
前作のSFC「不思議のダンジョン2 風来のシレン」はぶっ飛んだゲームバランスになっていましたからね。
モンスターのレベルが1上がるだけで被ダメージ255の強敵に豹変するわ、イッテツ戦車は倍速2回攻撃で周囲に40ダメージ与える大砲を連発してくるわ。
あの狂ったゲームバランスに慣れてしまうと、今作はヌルゲーです。
一般人からしたら難易度120が難易度100になった感じで、あまり関係ないんですけどねw
人を選ぶ要素が満載
これはシリーズ全般に言える事ですが、RPGとしてみるとかなり尖っているため人を選びます。
ダンジョンから脱出する度にレベルが1になるのはロールプレイングを重視すると違和感を持つでしょうし、ゲームオーバーのリスクが大きすぎるのもユーザーに優しくはありません。
また、今作ではシレンの子供時代が舞台になっているため、全体的にデザインが子供っぽくなっています。
パッケージデザインも無駄に輝いていて、大人が手に取ると少し抵抗を持つかもしれません(瞳が輝いている少年は好きなので、僕は気に入っていますが)。
全体のまとめ
中毒性、ボリューム、世界観、BGM。
どれをとっても個人的に最高レベルで、これを越えるRPGには未だに出会えていません。
それだけ僕にとっては特別な存在で、発売から2年くらいはクリア後の隠しダンジョンを色々とやり込んで楽しんでいたものです。
↑攻略本などの関連書籍も色々買いました。特に公式パーフェクトガイドは穴が空くほど熟読し、学校の教科書よりも読んだと思います。
あまりにも読みすぎて、本の中に「秘密のおまじない」を書き込んだり・・・。
その後、発売された公式ファンブックも大満足の内容でした。
「風来のシレン2」にハマった芸能人へのインタビュー、散り様集、キャラクター人気投票結果、マンガ、設定資料集など盛り沢山で、こちらも熟読しましたね。
本作があまりにも面白かったので、Wiiの「風来のシレン3」には相当な期待をしていたのですが・・・(レビュー記事はこちら)。
1000時間楽しめた中毒性抜群のマイベストRPG!
こんな人には特におススメ。
・ローグライクゲーム好き。
・高難易度ゲーム好き。
・やりこみゲーム好き。
こんな人にはおススメできない。
・ミスのリスクが大きいゲームが苦手な人。
不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!/お気に入り度【120/100%】
プレイした時間・・・約1,000時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
☆11ですか!!
自分は、シレンは前作のスーファミ版にハマりすぎて、64はそこまでハマった記憶がないんだよなぁ…。
64が出た頃も、まだ前作をプレイしていた気がします(笑)
あと、64のスターフォックスにはまりすぎていて、一日に2~3周していたのも、シレンがあまり出来なかった原因かも?