1988年7月に発売されたFC「カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄」を今回はレビューします。
FC「カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄」は当時の人気子役だったカケフくんが主人公の2Dアクションゲームです。
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- カケフくんを操作してゴールを目指していく2Dアクションゲーム。
- 慣性が非常に強い操作感覚が特徴。
- 1980年代のゲームとしては珍しく時間の概念を取り入れている。
初リリース日 | 1988年7月22日 |
対応ハード | FC |
ジャンル | 2Dアクション |
推定クリア時間 | 6~10時間 |
売上 | 不明 |
発売元 | ビック東海 |
目次
良いところ
慣性が強い操作性
さあ!走るぞ!ん?遅いなぁ。
お!スピードが出てきたぞ!
ん?早い早い早い!止まらないぃぃぃぃ~!!!!!
本作の操作性は慣性が非常に強くなっています。
ベースになっていると思われるFC「スーパーマリオブラザーズ」でも慣性はありましたが、さらに極端です。停止画だけを見ていたら想像もできないくらいに。
普通の人だったらクソゲーになりそうな要素ですが、僕は逆にハマりました!
加速が遅いのはもどかしいけど、最高速度でステージを駆け抜けるのは最高に気持ち良いです!
スピード感を活かした楽しいギミック
ステージにはスピード感を活かした楽しいギミックが沢山ありました!
まず、紹介したいのが崩れる橋と大きな池。
橋を渡ろうとしたら物凄い勢いで崩れていきますが、そこはカケフくんのダッシュを使えば余裕です。猛スピードで崩れる橋を渡るのは見ていて気持ち良い!
大きな池は最高速度で進むと水切りをする事が可能で、上手く渡れた時は「おおおおお~!」とテンションが高くなります。
そして、柔らかいポールですよ!
しがみ付くとブラブラ揺れて高くまで飛ぶ事が可能で、まるでアスレチック遊具のように楽しむことができます。
スピード感があって慣性が強すぎる操作性。アスレチックを彷彿とさせるステージ構成。
すべてがドツボで、当時は幼稚園から帰った時のお楽しみとして本作をプレイしていました。
楽しげな世界観とBGM
世界観とBGMは最高に好きです!特にワールド1と2が最高過ぎる!
ワールド1は青空が綺麗だし、ワールド2はキノコや吹き出すコーヒーカップ(?)が印象的で夢の国みたい。
BGMはスピード感のある操作性と最高にマッチした明るくてメロディアスで、思わず口ずさみたくなってしまいます。
ステージ中盤辺りから登場する丸い雲の足場は白玉団子みたいで美味しそうでした。
ツッコミどころ満載のクソストーリー
本作のストーリーは、最高にクソです!
ストーリーの流れとしては王様の病気を治すために3日以内に7つの薬草を採ってくるというものなんですが、結末やオープニングが最高に酷いw
▼オープニングの流れ
王様「侍従長、カケフくんはまだ来んのか!」
侍従長「は、今しばらくのお待ちを」
王様「ん~、侍従長、わしは待ちくたびれてしまったぞ」
侍従長「は…あっ王様!カケフくんがもうすぐ着く模様であります!」
…
王様「おおっ君がカケフくんか」
カケフくん「僕、カケフくんです。よろしく」
王様「侍従長、よくみりゃ、まだ小さな子供のようだが」
侍従長「は…それは最初から分かっていた事であります。今更それを言ってはなりません。我慢しましょ」
王様「ふんふん。よく見りゃなかなか賢そうじゃな」
カケフくん「よくゆうよ。このおじさん」
侍従長「こらこら、この御方を誰と心得おろう。いやしくも、ぽこにょっこり王国の王様にあられるぞ」
カケフくん「へえーっ。で、僕に何のようなの」
侍従長「実は、王様はこう見えても、ホントは病気なんだよ」
カケフくん「うちょー、ぴんぴんちてるよ」
王様「うひょひょひょひょ。あたしは病気だ」
侍従長「ほれ、この通り。そこで、カケフくんに王様の病気を治すために必要な7つの薬草を取りに行ってほしいのじゃ」
侍従長「しかも、3日のうちに。3日を過ぎると王様の命が危ないのだ。やってくれるか?カケフくん」
カケフくん「いやだよーん」
カケフくん「て、言ったらゲームが始まらないから、いいよーん」
王様「おおーっ。それでこそ、勇者カケフくんじゃ」
侍従長「お礼も沢山用意して待ってるよん」
王様「そういうことで、じゃ、せいぜい頑張ってきておくれ」
カケフくん「それじゃ、時間もないことだし、いってきまーす」
・・・・・
何なんでしょう、この、フザケたようなノリは。
コメディやメタ要素を含めすぎてしまい、物凄い安っぽくなっています。
だが!それが良い!
実はプレイしていた当時はストーリーを理解できる能力を身に着けておらず、意味が分からなかったんですが、成長してからプレイしてあまりの内容に驚きました。
こんなにもネタをぶっ込んだクソストーリーだったとは!?
エンディングは複数用意されていますが、最高のエンディングでも衝撃の結末が待っています。
鋭い人はオープニングで分かると思いますが、とにかく最後までプレイヤーを笑わせてくれましたw
時代を先取りしている!
スピード感のある2Dアクションゲームと言えば、多くの方が「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」を思い浮かべるでしょう。
しかし、本作のほうが先に発売されました!
メガドライブの「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」は1991年に発売された一方、本作は1988年に発売されましたからね!
もしかして、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」は本作に影響を受けて作られたのかも!?
時間の概念を取り入れているのも新鮮です。
本作では時間が経過すると日が沈んで夕方になるんです!
この時代に時間の概念を取り入れるとは!?
同じく時間の概念を取り入れたFC「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」は本作よりも半年先に発売されましたが、それでも時代を先取りしている感があります。
マルチエンディングといい、芸能人が主人公のキャラゲーとは言え見どころ満載です!
惜しいところ
全体的に雑
難易度調整、ストーリーなど、真面目に見るとこの時代のゲームらしく雑です。
難易度は慣性が強すぎる操作性のせいでバカみたいに高いですし、ストーリーは突っ込みだしたらキリがありません。
バグも多く、ステージのパーツが一部欠けて表示されたりします。
でも、難易度が高いからこそ当時は狂ったように何度も再挑戦しましたし、バグも映像がおかしくなる点に関しては楽しんでみていました。
全体のまとめ
ハッキシ言って、万人向けの作品ではありません。
でも、当時、幼稚園児だった僕にとっては何もかもがツボで、発売から4年くらいはずーっと楽しんでいました。
数多くの友達にも本作を紹介したので、幼年期を共にした人たちからは僕の代名詞として知れ渡っている作品です。
↑こちらは当時、僕が楽しんでいた時の写真です。
あまりにも夢中で楽しんでいるもんだから、家族が写真を撮ってくれたみたい。
この頃は幼稚園から帰ったらFC「スーパーマリオブラザーズ」と一緒にずーっとプレイしたからなぁ。
↑当時、思い出を共に過ごしたファミコンとゲームソフトたち。
世間的にはクソゲーでも、僕には神ゲー!
こんな人には特におススメ。
・2Dアクションゲーム好き。
・アスレチックゲーム好き。
こんな人にはおススメできない。
・理不尽なゲームが苦手な人。
・2Dアクションゲームが苦手な人。
カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄/お気に入り度【100/100%】
プレイした時間・・・約1,000時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
ロックマンが5点でカケフくんが10点かー!
自分は小学生の頃、ロックマンを友達と一緒に毎日攻略してたんで逆に思い入れがありますね。
子供の頃に長いこと遊んだゲームが評価高いってのは分かります。
遊ぶ時期で評価って変わりますから。
ちなみにロックマンは当時のファミ通で凄い低い点数で、絶対こいつらは最初の30分くらいしか遊んでないわーって思ってました。
大人になって好きなゲームを選べると難しすぎるゲームは簡単に諦めるけど、子供の頃はゲームが少ないから難しすぎてもずっと遊んでましたね。