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マリオ+ラビッツ キングダムバトル/Switch
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2018年1月に発売されたSwitch「マリオ+ラビッツ キングダムバトル」のレビューをしていきます。
このゲーム、マリオの関連作として発売されましたが、マリオの先入観でプレイすると実に不思議な内容でした。
ラビッツと共演するストーリーはもちろん、手応え抜群のシミュレーションバトルとか、妙にレア社っぽい雰囲気とか。
他のマリオゲームにはない独特な味付けがなされていて、唯一無二の魅力を醸し出しています。
「マリオはこうあるべき!」という強い先入観を持たれていると楽しめないかも知れませんが、完成度は高いので、選択肢の1つとしては良いゲームなんじゃないかと思いました。
ここからはそんな「マリオ+ラビッツ キングダムバトル」の良いと思った点から語っていきます。
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- マリオの世界を舞台にしたターン制シミュレーションRPG。
- ストーリーに沿ってステージの奥へ進めていく。
- シミュレーションパートの他に探索パートが存在する。
初リリース日 | 2018年1月18日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | シミュレーションRPG |
推定クリア時間 | 20~30時間 |
売上 | 初週8.3万本/累計21.5万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
マリオなのにマリオじゃない
本作をプレイしてまず驚いたのが、マリオなのにマリオじゃないことです。
パッと見はマリオっぽい雰囲気なんですけどね。
実際にプレイしてみると従来のマリオゲームとは異彩を放っているように感じました。
代表的なのが、ラビッツとのコラボレーションタイトルであることです。
ラビッツとはUBIソフトの看板キャラで、海外を中心に高い人気を誇ります。
本作はそんなラビッツを中心とした物語が展開され、敵キャラクターとしてはもちろん、マリオたちに扮した味方としても活躍します。
一見するとマリオの世界にラビッツがゲスト参戦しただけのように感じますが、それだけではありません!
フランスのゲームメーカー、UBIソフトが開発を担当しているだけあって数あるマリオゲームの中でも異彩を放っています。
ゲームジャンルはアクションからシミュレーションアドベンチャーにチェンジ。
移動から戦闘システムまで従来のマリオとは全く異なっています。
驚いたのが、移動時にジャンプができないことです。
最初は「マリオなのにジャンプができないってどういうことなの?」と思いましたが、どうやら先頭のカーリングみたいな形のマウスを操作する形式のようですねw
戦闘システムはターン制シミュレーションバトルを採用。
「ファイアーエムブレム」シリーズのようにキャラクターを直接操作することはできず、
カーソルを使ってどこへ向かうのか?どの敵に攻撃を加えるのか?
といった指示を出していきます。
(どうやら「XCOM (エックスコム)」というゲームを意識して作られているみたい)
全体の雰囲気も大きく変化!
メニュー画面やBGMのテイスト、ストーリー展開が海外のゲーム(特にレア社)っぽくなり、わかる人が見たら洋ゲーと感じられるようになっています。
だって、マリオたちがゴリラの尻拭きにされるなんて下品な描写、普通のマリオゲームではとても見られませんからね!w
挙句の果てにキラー大砲にはパンツを被せる始末!変態仮面を意識しているのでしょうか?w
任天堂、よく許可したなぁ・・・
ここまでの話を聞いて
と思われたかも知れませんが、ぼくとしてはマリオが挑戦してくれたことに嬉しさを感じました。
本作が発売される少し前までのマリオシリーズはマンネリ化が進んでいて、同じようなゲームばかりが発売されていたんですよ・・・。
ほとんどのマリオゲームを買っているぼくとしては飽きていたところがあったので、同時期に発売された「スーパーマリオ オデッセイ」といい、マリオが殻を破ろうとしているように見えました。
戦略性が高いシミュレーションバトル
ゲームの目的は4つのワールドを攻略していくことで、道中ではシミュレーションバトルが発生します。
このシミュレーションバトルなんですが、予想以上に戦略性が高いので驚きました。
特徴的なのが、戦闘に参加できるキャラクターはたったの3体であることです。
この手のシミュレーションバトルは大人数で戦いに挑む作品が多いので、一見すると戦略性が低く、奥が浅そうに見えるかも知れません。
確かに序盤はできることが少なく、すぐに飽きてしまいそうな気がしていましたが、中盤以降は印象が一変。
様々な追加攻撃によって少人数でも敵に大ダメージを与えられるので、頭を使って対処しなければなりません。
メインとなる攻撃は遠距離武器のウェポン。
この武器を使えば射程範囲内の敵にダメージを与えることができます。
これだけだと単発で終わってしまいますが、
- 敵に近付くことで発動する「スライディング」
- 味方に近付くことで発動する「チームジャンプ」
などを駆使すれば攻撃回数や移動距離が増加。
1ターンのうちに何回もダメージを与えることができます。
また、ワープ土管、特殊なブロック、スペシャルスキルといった要素を活用すれば攻撃回数や移動距離がさらに増加。
上手く使いこなせば
なんて感じでたった3体のパーティメンバーでも1ターンに大量の敵を倒すことができます。
連続でコンボが決まるとアクションゲームとはまた違った爽快感を味わえるので、そこに本作の醍醐味が詰まっていると思いました。
チームジャンプはマリオの世界観だからこそ生まれた発想だと思いますし、結果的にシミュレーションゲームとしても斬新なゲームデザインになったのではないでしょうか?
徐々に手応えが増していく探索パート
シミュレーションバトルの合間にはフィールドの探索パートが挿入されます。
序盤は脇道にあるコインを拾ったり、景色を眺めるくらいで淡々としていますが、中盤以降は一変。
ブロックを押して仕掛けを作動させる複雑なパズルを解く必要になるので、こちらも手応えを感じました。
脇道には収集アイテムや特別なチャレンジステージに挑戦できる大砲が隠されていますし、ゲームジャンルがシミュレーション”アドベンチャー”なのは伊達ではありませんねw
↑探索パートではこんなサブイベントが挿入されることも。UBIのお遊び要素でしょうか?
キャラクターを育てる楽しさ
「シミュレーションゲームはキャラクターを育てる楽しさがないとね!」
という訳で本作でもコインやスキルポイントを使ってキャラクターを強化することができます。
コインを使えば2タイプある武器の強化バージョンを購入することが可能。
スキルポイントを使えばそれぞれが持っている技の強化や新たな技を身に付けることができます。
ゲームを進めていくことで敵の攻撃はどんどん激しさを増すので、キャラクターの強化は非常に重要な要素です。
「勝てない!」と思ったらコインやスキルポイントを溜めてキャラクターを強化した方が良いでしょうね。
コインやスキルポイントは戦闘クリア時の成績が良いほど沢山貰えるので、いかに少ないターンで、いかに犠牲者を少なくするのかを目標にすると燃えます。
随所で感じるレア社っぽさ
「ドンキーコング64」や「バンジョーとカズーイの大冒険」シリーズなどを開発したレア社。
本作をプレイしているとそんなレア社の匂いを感じます。
ドンキーコング(※)が出てくるのはもちろん、洋ゲーっぽい下品な描写とか、勇ましい感じのBGMとか。
1990年代後半に任天堂が発売したレア社開発のゲームで見られた匂いがするんですよね。
調べてみたところ、BGMを担当したのは「ドンキーコング64」のモンキーラップを手掛けたグラント・カークホープ氏のようで納得しましたw
もし、1990年代後半に任天堂が発売したレア社開発のゲームが青春の方がいましたら、意外な親近感を持つかも知れません。
特にDLC「アドベンチャーパック」は「ドンキーコング64」のBGMが使われていますので、当時のレア社が好きな方でしたら懐かしく感じることでしょう。
ドンキーコングはDLC「アドベンチャーパック」で登場します。本編にはドンキーコングっぽい(?)ラビッツコングがボスとして登場します。
惜しいところ
もう少しアクセントが欲しかった
シミュレーションバトルの合間には様々な息抜き要素が用意されていますが、それでもやや単調さを感じてしまいました。
そう感じてしまう大きな要因が、バトルとバトルの合間が短く、シチュエーションが似偏っていることです。
バトルとバトルの合間。つまり探索パートですが、エリアによっては1分もしないうちに突破できてしまい、次のバトルが始まってしまうことがあったので、感覚がちょっと短く感じてしまいました。
シミュレーションバトルも頻度が多い割にはシチュエーションが少ない印象で、もうちょっと敵やギミックのバリエーションを増やすなどして工夫してほしかった。
もう少し自由度が欲しかった
全体的にリニアな作りで、どのワールドもほぼ一本道となっています。
イメージ的には「探索パート → シミュレーションバトルパート → 探索パート → シミュレーションバトルパート」といった流れを延々と繰り返しているような感じでしょうか。
シミュレーションRPGとして見たら文法に沿った作りなのでこれが普通なんですけどね。
マリオのゲームとしてみると、箱庭マップである程度自由に好きな敵と戦えるような作りの方がマッチしているんじゃないかと思いました(バランス調整は大変そうですが)。
SFC「スーパーマリオRPG」やGC「ペーパーマリオRPG」など、過去のRPG系マリオと比べても窮屈に感じてしまうところはあります。
注意点
マリオゲームとしては頭を使う
マリオシリーズと言えば直感的に楽しめるゲームが多く感じます。
一方、本作は真逆の作りとなっていて、頭の中で考えないとクリアできないようになっています。
このキャラクターはどんな特性を持っているのか?
次のターンはどんな行動を取れば良いのか?
どのような感じでスキルポイントを割り振ったら良いのか?
そういったことをしっかり考えないと苦戦するようなバランスになっているので、何も考えずに特攻したら返り討ちに遭ってしまいます。
しかもですね、戦闘終了後は体力が回復せずに継承されるので、体力の温存も必要だったりするんですよ。
一応、戦闘開始時にイージーモードを選択して全回復&最大HPを50%上昇させるという救済措置はありますが、それでも並のゲーム以上に難しく感じました。
ですので、マリオが出てくるから無条件で買われる方はゲーム内容をよく見てから判断されると良いでしょうね。
マリオ+ラビッツ キングダムバトルのレビューまとめ
マリオの様々な常識を打ち破った作品。
それ故にマリオのゲームとして期待すると「あれ?」って思う所は多いですが、シミュレーションバトルの完成度はかなりのもので、磨けば光る内容だと思いました。
新しいマリオのゲームを見たい人、シミュレーションRPG好きにはおすすめです!
マリオなのにマリオじゃないガチなシミュレーションRPG!
こんな人には特におススメ。
・新たなマリオのゲームが見たい人。
・シミュレーションRPG好き。
こんな人にはおススメできない。
・アクション要素を求める人。
・シミュレーションRPGが苦手な人。
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以前から言っている通り、海外版を先にプレイしました。日本語対応が無かったので日本版を別に買います。英語のみでも感覚で何とか出来る感じでした。リージョンフリーによって海外のゲームがあのように頑なだった任天堂機で動いてるのを初めて見た時は感動物でした。Amazon調べでは、PS4などと違い欧州版が動作保証無いとかそういう事も無いようです。
アトリエのように複雑なパラメータ強化の仕方ではないので、ここはナイスですね。分かり易い。