どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は、「ピクミン4」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。
いやぁ10年待って良かったです!
今作、遊び応えが凄いことになっていまして、ピクミンシリーズの魅力がギッシリ詰まっています。
前作の「3」は1周遊ぶだけですと物足りなく感じてしまいましたが、今作は1周だけでも満足できるくらい物量が凄いです。
もうね、コンテンツ量が半端ないので、次は何をしようか迷ってしまうことが何度もありましたw
開発に携わったスタッフは500人とのことですが、確かにこれは大人数で作らないと成立しない大作でしたね。
ただ、わかりやすい欠点もありますので、プレイしている時は「惜しいなぁ」と感じることもありました。
今回はその辺りも踏まえてレビューしようと思います。
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- ピクミンを引き連れて探索していくAIアクションゲーム。
- 新米レスキュー隊員となって未開の惑星で遭難者を救助する。
- オッチンという救助犬や氷ピクミン、ヒカリピクミンが初登場。
初リリース日 | 2023年7月21日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | リアルタイムストラテジー |
売上 | 初週40.2万本 |
推定クリア時間 | 30〜40時間(真エンディングまで) |
発売元 | 任天堂 |
目次
ピクミン4とは?
まずは「ピクミン4」の概要を簡単に紹介します。
本作はピクミンたちを引き連れて探索していくAIアクションゲーム。
新米レスキュー隊員となって未開の惑星へ降り立ち、不思議な生物ピクミンたちの力を借りて遭難者を捜索することになります。
特徴的なのが、仲間に指示をしていくゲームシステムです。
従来のアクションゲームはキャラクターを直接操作して戦ったり壊したりするように作られていますよね?
一方のピクミンシリーズはちょっと違っていて、仲間のピクミンに指示を出して戦ったり壊したりするように調整されていますので、海外で人気が高いRTS(リアルタイムストラテジー)に近いゲームと言われています。
「ピクミン」シリーズならではなのが、ピクミンの種類によって能力が異なることです。
例えば赤ピクミンは火に強く、黄色ピクミンは電気に強く、青ピクミンは水中を泳ぐことができるといった感じですね。
ゲームの大きな目的としてお宝を宇宙船まで運ぶというものがありますので、どの場所に、どんなピクミンを連れて行くのか考えないといけません。
また、ピクミンにお宝を運んでもらっている間は自由に行動ができますので、その時間を利用して別の場所へ移動したり、別のピクミンに命令をすることもできます。
すると、2分かかる作業を1分に短縮できたりするので、ダンドリをこなすのが面白いんですよね。
ここからは過去作と比較をしながら「ピクミン4」のレビューをしていきます。
良いところ
圧倒的な自由度
今作で特に良いと思ったのが、圧倒的な自由度です。
2つめのエリアに到達した辺りからでしょうか。
できることがグーンと広がるので、「あ、これめっちゃ楽しい!」と思いました。
ペレットを運ぶとか、橋をかけるとか。
いろんな作業をこなせるようになるのはもちろん、マップの色んなところに足を運べたり、地下洞窟も探索できるので、何をやろうか迷ってしまいます。
この感覚はまるでオープンワールドゲームを遊んでいるかのようで、めっちゃワクワクしました。
ゲームの目的として、
- 遭難者を救助する
- キラキラエネルギーを集める
といったものがありますが、日数の制限はなく、ある程度は好きな順番から攻略できるので、のびのびと遊ぶことができます。
過去作よりも凄いのが、各エリアの密度です。
こちらの映像をご覧ください。
星のマークがお宝で、これを集めるのが1つの目的なんですが、数え切れないほど表示されていますよね?
こんな感じで各エリアの密度が凄いことになっていますので、あのお宝はどうやったら取れるのか?考えるのが楽しいんですよね。
他にも色んな原生生物が生息していたり、不思議な仕掛けが設置されていたり。
ちょっと歩くだけで何かしらの発見があるので、探検家になった気分を存分に味わえます。
ファンサービス満載の地下洞窟
各エリアには地下洞窟が存在します。
この地下洞窟がですね、「ピクミン2」が好きな人に向けて全力で作られているんですよ。
地下洞窟はそれぞれ特徴的な構造となっていまして、強敵が潜んでいたり、ベルトコンベアーのような仕掛けが設置されていたり。
RPGでいうダンジョンのように奥へ奥へと進んでいく楽しさがあります。
時間の流れも緩やか(地上の6分の1)で、地下洞窟にいる間は日没することはないので、じっくりと探索できます。
「ピクミン2」を遊ばれた方はわかると思いますが、同作をまんま踏襲していますよね?
地下洞窟は「3」では廃止されてしまったので、久しぶりにじっくり遊べるピクミンが帰ってきたと思いました。
しかもですね、あの怖い化け物もしっかりと登場しますので、遊んでいると「ピクミン2」のトラウマが蘇ってきますw
「ピクミン」って一見すると可愛らしいゲームですが、実はホラーゲーム的な側面もありまして、特に「2」は多くの子供達にトラウマを植え付けました。
今作でもそんな恐怖体験が待ち受けていますので、「ピクミン2」が好きな方は興奮してしまうかも!?
個人的にもアイツが登場した時は口から変な声が出ましたw
いやなんか不気味な音が流れるなとは思ったんですけどね、まさか本当にでてくるとは!?
「2」繋がりのファンサービスとしては、実在する企業のお宝もあります。
例えば冒頭ではゲームボーイアドバンスSPがオタカラとして登場しまして、様々な角度から見渡せたり、ユニークな解説文を読むことができます。
これがめっちゃリアルなので色んな角度から見渡しましたし、解説文を読んで笑っちゃいましたw
さらにオタカラによってはAボタンを押すことでアクションが発生。
ゲームボーイアドバンスSPの場合、蓋の開け閉めができます。
「どうぶつの森」の家具もそうでしたけど、こういう遊び要素があると集めたくなりますよね。
また、オタカラはシリーズ分けされていまして、それぞれコンプリートすると特別なものを見ることができます。
この時に見れるオタカラがですね、通常とは仕様が異なっていまして、ゲームボーイアドバンスSPの場合、画面に映っている映像が変わるんですよね。
こういうファンサービスもあるので、なおさらコンプリートしたくなりました。
用意されているオタカラは数百種類。
「開発者に訊きました 」では
回収するものの数で比べると「1、2、3を足した」ものより多くなっています(笑)
と仰っていましたが、マジでそのくらいありましたw
ゲームを進めると色んな隊員の解説文を読めるようになるので、「2」で良かったオタカラ集めの楽しさが完全に復活しています。
マリオやゼルダ的な楽しさが強化
今作はアクションがアドベンチャー的な楽しさが強化されています。
わかりやすく言いますと、「スーパーマリオ」や「ゼルダの伝説」的な要素が追加されたような感じでしょうか。
なので遊んでいる時は「あれ?これってマリオみたいじゃん」と口に出したくなりました。
特にそう感じたのが、オッチンのジャンプアクションです。
オッチンは今作から初登場した救助犬で、直接操作できるんですが、Xボタンを押すとジャンプすることができます。
すると、高いところに行けたり、足場から足場へ飛び移っていけるんですが、とあるエリアではこのアクションを活かした作りとなっていまして、それがまあマリオみたいなんですよね。
まさか、「ピクミン」シリーズでアスレチックをすることになるとは思いませんでしたw
また、今作はゼルダ的なパズル要素も強化。
主人公とオッチンを切り替えて仕掛けを作動させるとか、頭を使ったパズルが用意されていますので、ゼルダ好きのぼくとしてはワクワクしました。
この点が利点になるのか欠点になるのかは人に寄るでしょうが、ピクミンの根底にあるリアルタイムストラテジー的な楽しさって地味なところがあると思うんですよ。
ですので、マリオやゼルダ風味を付け足すことでそういった印象が緩和されているように感じます。
ダンドリの楽しさが詰まったミニゲーム
ストーリーを進めると3種類のミニゲームに挑戦できます。
1つめはダンドリバトル。2つめはダンドリチャレンジ。3つめは夜の探索。
どれも公式でミニゲームと名言されている訳ではないんですが、それぞれ短時間で楽しめる点が共通していますので、利便性も兼ねてここではミニゲームと表記します。
そんなミニゲームですが、ダンドリの楽しさを存分に味わうことができるので、夢中で遊んでしまいました。
ここからはそれぞれの面白いところを挙げていきます。
まずはダンドリバトルについて。
これはCPUと対戦するミニゲームで、ピクミンやオッチンにダンドリ良く指示を出していき、制限時間内に多くの物を運んだ者が勝ちとなります。
最初の頃はCPUが弱く、適当に運んでいけば勝てますが、難易度が高いステージになると新ルールが追加。
より多くのポイントが貰えるプレミア品が登場したり、「マリオカート」のアイテムボックスみたいなハテナカプセルが登場したり。
ハプニングが起きやすくなるので、1人でも対戦ゲーム的な楽しさを感じました。
続いてはダンドリチャレンジについて。
こちらは過去作に収録されていたミッションモードのような感じで、制限時間内にステージの散らばったオタカラなどを集めていきます。
すると、チャレンジ終了後にプラチナ・金・銀・銅の4段階で評価されます。
終盤のステージになりますと、金はおろか銅メダルを獲得するのも困難になるほど時間が厳しくなりますので、ダンドリの楽しさを存分に味わうことができました。
ぼく、「3」のミッションモードとか「1」のチャレンジモードが大好きなので、このミニゲームは何回もプレイしましたw
欲を言えばもう少しマップを広くしてくれたら良かったんですが、ステージの種類が割と多いので満足です。
続いては夜の探索について。
こちらは防衛ゲームみたいな楽しさがありまして、凶暴化した原生生物に「ヒカリヅカ」という拠点が壊されないよう守っていきます。
最初の頃は敵の数が少なく、ゴリ押しで戦えるので、個人的には退屈に感じました。
しかし、難易度が高いステージになると印象が一変。
強い敵がバンバン出てくるので
- 主人公とオッチンを別々に行動させる
- 装備アイテムを使って原生生物の足止めをする
- ヒカリピクミンを急いで増やす
といった感じで手際よく行動しないとクリアできなくなります。
なので、難易度4とか5になると個人的には楽しくなってきましたね。
ダンドリバトル、ダンドリチャレンジ、夜の探索。
どのミニゲームもダンドリの楽しさを存分に味わえるので、「1」や「3」で見られた制限時間内にダンドリ良くこなす楽しさはここに集約しているのかなと思いました。
しかもですね、ゲームクリア後には2つの隠しモードが出現しまして、どちらもダンドリ力が求められる調整になっているんですよ。
片方のモードは実質「1」のリメイクみたいな感じですし、もう片方のモードはダンドリチャレンジをさらに難しくしたような内容ですからね。
個人的に「ピクミン」シリーズは「1」が面白さの本質を最も押さえていると思っているので、今作のミニゲームや隠しモードはそんなぼくのニーズをしっかりと応えてくれました。
一見すると「2」のシステムを再構築したような「ピクミン4」ですが、やり込む毎に「1」の味も出てきます。
「開発者に訊きました 」では
それで長い時間をかけていろいろと検討した結果、4作目はいろんな好みの人を温かく迎え入れられるようなゲームにしたんです。
1作目派の方と、2作目派の方で意見が分かれていたのでこの「1作目 vs. 2作目論争」が、ついに終焉(しゅうえん)を迎えるかもしれません(笑)。
と仰っていましたが、マジでしたw
初心者から上級者まで楽しめる難易度
今作は初心者から上級者まで楽しめるよう徹底して作られています。
特に大きいのが、巻き戻し機能です。
ピクミンは敵に食べられたり大きな物に潰されてしまうと死んでしまいます。
従来の作品ですと生き返らせることができず、ペレットなどを宇宙船に運んでピクミンをまた増やさないといけなかったんですが、今作では数分前の状態に巻き戻すことができるようになりました。
そのためリカバリーがしやすくなっていますので、
なんて悲劇に直面することはなくなりました。
他にも新要素が登場する度にチュートリアルが挿入されたり、カーソルが対象物に近付いたら自動でロックオンしてくれたり。
初めての方でも楽しめるよう徹底して作られています。
こうして聞くとヌルゲーに見えますが、とんでもない!
終盤になるとシリーズ最恐のマゾゲーに変貌を遂げますので、上級者の方でも満足できるように作られています。
ぼくの場合、序盤は
と感じていました。
で、中盤は
と感じていたんですが、終盤になると
なんて感じで印象が変わりましたw
なので、「ピクミン」が難しそうだと敬遠されている方も、親切すぎてヌルゲーになっているんじゃないかと危惧している方も安心してください。
今作、あらゆる層を取り込もうと徹底した難易度調整がなされています。
惜しいところ
初心者に配慮しすぎた弊害がある
良いところで挙げたように、今作は初心者でも楽しめるよう徹底されています。
その点は評価したいんですが、一方では弊害もあると思いました。
まず、テンポが悪くなっています。
特に冒頭は説明的で、イベントシーンが頻繁に挿入されたり、新システムのチュートリアルが挿入されたり。
何かとゲームプレイを遮られてしまいます。
また、対象物に自動でロックオンしてくれる機能も一長一短に感じました。
便利ではあるんですが、誤爆したり、そもそも狙い撃つ楽しさが薄れてしまったり。
欠点も目立っているので、これだったら「3 デラックス」の手動でロックオンできる調整で良かったんじゃないかと思いました。
なんでこれ、オプションで設定できないんですかね~?
ロード時間が長い
今作はロード時間が長くなっています。
発生の頻度こそは多くありませんが、
- キャンプから探索エリアへ向かう時
- キャンプからミニゲームに挑戦する時
- 地上から地下へ向かう時
- 日没する時
には20秒前後のロード時間が発生するので、テンポが良いとは思えませんでした。
なんでも今作、「アンリアルエンジン4」で作られているようですが、もしかしたらそれが影響しているんでしょうかね?
諸説ありますが、「アンリアルエンジン」ってロード時間が長い印象がありますので。
ただまあ、「アンリアルエンジン」を使っているからこそグラフィックが美しくなっていますので、そこは良いと思いました。
良いところで挙げるのを忘れてしまったんですが、今作のグラフィック、見とれてしまうくらい綺麗です。
影の表現とか、地面の模様とか。
リアルでありながらもファンタジー的な暖かさが含まれていて、どのシーンを切り取っても絵になりそうです。
音の作りも凄いので、プレイ中はヘッドフォンを付けることをおすすめします。
地上の原生生物が復活しない
地上に生息する原生生物は復活しないので、やり込みをする毎に寂しくなってきました。
いや、地下洞窟に生息する個体は復活しますし、原生生物図鑑で再戦できるんですけどね。
地上の原生生物が復活しないことによって、最後の最後に入手できる紫ピクミンや白ピクミンのオニオンがほとんど役に立たなくなるので、復活するオプションも追加してほしかった。
注意点
2人プレイの仕様が変更されてる
今作も2人同時プレイに対応しています。
しかし、2P側ができるのは援護射撃のみ。
「3 デラックス」のように1Pと2Pが別々のキャラクターを操作して遊ぶことはできませんので、おまけ要素に成り下がってしまいました(「スーパーマリオギャラクシー」のアシスト操作みたいな感じ)。
もし、誰かと一緒にプレイしたいようでしたら注意が必要です。
ピクミン4のレビューまとめ
ここまで「ピクミン4」の良い点や惜しい点を語っていきました。
簡単にまとめると
- 初心者から上級者まで楽しめるシリーズの決定版!
- テンポはやや悪いが、ボリューム満点で任天堂の本気炸裂!
といった感じです。
「ピクミン」は知名度の割に爆発的には売れていないと宮本茂さんは仰っていましたが、今作はそんなシリーズのコンプレックスを解消すべく本気で作られています。
ファンサービスも満載ですので、歴代の「ピクミン」が好きな人も、任天堂のゲームが好きな人もぜひプレイしてみてください。
10年待っただけのことはある完成度ですよ。
こんな人には特におススメ。
・自然界を探索したい人。
・任天堂ファン。
こんな人にはおススメできない。
・虫が苦手な人。
・せっかちな人。
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