どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2020年10月に発売されたSwitch「ピクミン3 デラックス」のレビューしていきますが、まずはひとこと言わせてください。
今回の「ピクミン」、過去作の問題点を徹底的に潰すことで完成度が飛躍的に増しています。
実は本作、完全新作ではなく、2013年にWii Uで発売された「ピクミン3」のバージョンアップ版なんですね。
基本的な部分は同じなので、正直なところ、当初は
と思っていました。
ところが実際にプレイしてみたところ、根本的な部分にもメスを入れているので、これはアッパーバージョンなんてもんじゃありません。
リメイクと表記した方が良いんじゃないかと思いました。
そのくらいWii U版で見られた問題点を解消し、追加要素を加えているので、新規の方はもちろん、Wii U版をプレイ済の方にもおすすめしたい作品です。
ここからはそんな「ピクミン3 デラックス」の良い点、惜しい点、注意点を語っていきますので、最後までご覧ください。
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- ピクミンを引き連れて戦うAIアクションゲーム。
- 新たにヒント機能、ロックオン機能が追加され、遊びやすくなった。
- 原生生物図鑑、サイドストーリーミッション、進級バッジなどのやり込み要素も追加。
初リリース日 | 2020年10月30日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | AIアクション |
推定クリア時間 | 6~10時間 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良い点
飛躍的に増した快適性
今作で特筆したいのが、飛躍的に増した快適性です。
もうね、Wii U版とは比べ物にならないくらい快適に操作できるので、それに釣られて中毒性までグーンと増しています。
まず触れたいのが、「ロックオン」機能の仕様変更です。
「ピクミン」シリーズでは人型のキャラクターを操作してピクミンを引き連れていけるほか、指定した場所まで投げることもできます。
その場合、カーソルを操作して投げる位置を調整できるんですが、微調整が難しいんですよね。
Wii U版の場合、ZLボタンを長押しすることでロックオンが可能になり、カーソルを対象物に固定できるようになりました。
この機能のおかげで思った場所へ投げられるようになりましたが、視点が対象物にズームインされるうえ、感度が悪いので、めちゃくちゃ使いにくいんですよ。
一方、今作では感度が飛躍的に向上し、ロックオンのボタンを押したら近くの対象物までピタッと吸い付くようになりました。
また、ロックオンをしてもズームインされなくなり、続けてボタンを押すと瞬時に別の対象物へロックオンできるようになったので、カーソル操作をする必要がほとんどなくなったんですね。
イメージ的にはアクションシューティングゲームで敵にロックオンができるようになるのと同じような感じでしょうか。
加えてロックオン時に使用できる突撃の使いやすさも向上。
「いちいち投げて指示出すのめんどくせぇ!」なんて時もすぐにピクミンたちを目の前の対象物へ指示を出すことができるようになりました。
これらの改善によって初心者でも楽しみやすくなっているほか、テンポの良さも向上し、中毒性が増しているので、経験者にとっても嬉しく感じます。
初心者向けの配慮としては、ヒント機能の追加も見逃せません。
今作ではヒント機能が追加され、次は何をすれば良いのかテキストと画像で教えてくれるようになり、行き先マーカーが表示されるようになりました。
それも序盤だけではなく、終盤までキッチリとヒントを教えてくれるので、めちゃくちゃわかりやすくなっています。
「ピクミン」シリーズって「ゼルダの伝説」や「メトロイド」シリーズに近いところがあって、少ないヒントを頼りにフィールド内を探索して謎を解く要素が存在するんですよ。
でも、「3」になってからはフィールドが広くなり、次に行くべき場所がわかりにくなっているので、同じところをグルグルと彷徨うことになりがちなんですよね。
それが楽しかったりもしますが、一方では初心者には厳しかったりもするので、「ピクミン」をより多くの人に楽しんでもらうには良い要素に感じます。
新たにストーリーモードも2人で楽しめるようになりましたし、過去に「ピクミン」を遊んで挫折した人も今作ならクリアできるかもしれません。
経験者に向けた配慮
このように今作は過去作から快適性がグーンと増しています。
が、一方では難易度が低下してしまい、ストーリーモードをすぐクリアできるようになってしまいました。
ロックオン機能が向上したことで厄介だったヘビガラスなどの原生生物を倒しやすくなり、ヒント機能を活用すれば次はどこへ行けば良いのかすぐわかるようになりましたからね。
ぼくの場合、Wii U版をプレイ済なのもありますが、クリアまでのプレイタイムはWii U版の半分以下になりました。
思わず、
と思いましたもん。
しかし、大量に追加された新ステージ、高難易度モードによってストーリーモードのボリューム不足を補っている印象です。
まず、サイドストーリーミッションの追加が嬉しいですね。
これは本編となるストーリーモードのサイドストーリーが描かれたステージクリア型のサブモードで、過去作で主人公だったオリマー、ルーイを中心に描かれます。
彼らはストーリーモードでは救出される側でした。
一方、本モードでは主人公として活躍し、本編の前日譚、後日談も語られるので、Wii U版で説明不足だった点を補っている印象です。
サイドストーリーミッションでプレイできるステージはスコアアタック形式となっていて、制限時間以内にフルーツを回収したり、原生生物を倒していきます。
序盤のステージは優しく感じましたが、終盤になるとパズルを解きながら宇宙船のパーツを運んでいくことになり、歯ごたえが増していきました。
ボリューム不足を補っているという意味では、ミッションモードのステージが大幅に増しているのも嬉しいですね。
ミッションモードとは、様々なミッションをクリアしていくサブモードで、
- フィールドのお宝を集めていく「お宝をあつめろ!」
- フィールドの原生生物を倒していく「原生生物をたおせ!」
- 巨大な原生生物を倒していく「巨大生物をたおせ!」
の大きく分けて3つが存在します。
Wii U版の場合、ミッションモードは無料ダウンロードコンテンツを含めても20ステージしかプレイできませんでした。
一方、今作ではWii U版の有料ダウンロードコンテンツが最初から収録されているので、実に36ものステージを楽しむことができるんです!
しかもその中には新規で作られたステージも存在し、過去作のステージをモチーフにしたものもあるので、ファンとしては溜まりません。
上級者向けの新要素としては、新難易度の追加というものもあります。
今作では難易度「むずかしい」「ゲキカラ」が追加されました。
それぞれ難易度「ふつう」よりも難しくなっていて、特に「ゲキカラ」は文字通りゲキカラですw
なんと、連れていけるピクミンの最大数が100匹から60匹に引き下げられてしまい、1日の時間は難易度「むずかしい」と同じく20分から15分に短縮。
フルーツ回収時に得られる果汁の量は50%程度まで減少し、ダンドリ良く作業をこなしていかないとあっという間に食料が底を尽きてしまうようになりました。
「ピクミン」って100匹もいれば大抵の原生生物をゴリ押しで倒せるんですが、60匹に引き下げられるとそうはいかず、考えて指示を出さないといけないんですよね。
1日の時間が短くなり、フルーツ回収時に得られる果汁の量が少なくなったのもジワジワと響いてきます。
1日の時間が短くなると、日が暮れた時が厄介なんですよ。
日が暮れると原生生物が強くなるので明るくなるまで上空へと避難しないといけないんですが、はぐれたピクミンを放っておくと死んでしまうんですね。
作業に夢中だとはぐれたピクミンを呼び戻すことを怠ってしまいがちなので、1日の時間が短くなった高難易度モードをプレイしている時は大量のはぐれたピクミンを失ってしまいました。
操作性の向上により、難易度「ふつう」は実質的な練習モードになってしまい、経験者にとっては温く感じる恐れがあります。
ですので、腕に自信がある場合は「むずかしい」「ゲキカラ」をプレイしてみてください。
「ゲキカラ」は難易度「むずかしい」をクリアしないと解禁されませんが、ニンテンドーeショップで配信されている体験版のクリアデータを引き継げば最初からプレイできます。
てっとり早く「ゲキカラ」モードを楽しみたい場合、体験版から始めた方が良いでしょうね。
やり込みのモチベーションを高める追加要素
このように今作は様々な新要素によってボリュームアップしていますが、一度ストーリーモードをクリアしたら満足してしまいそうですよね?
そのためか「進級バッジ」という新要素が追加されました。
これはプレイステーションハードで見られるトロフィー機能、Xboxハード、Google Playで見られる実績機能のようなもので、条件を満たすことでバッジが貰えます。
また、バッジを貰った数に応じて進級していくようになっているので、本作をどれだけやり込んだのかひと目でわかるようになっているんですね。
個人的にはこのような機能が追加されたことで周回プレイをしたり、高難易度モードやサブモードもやり込みたくなりました。
その際に嬉しいのが、スキップ機能が追加されたことです。
「ピクミン3」のストーリーモードは頻繁にイベントシーンが挿入されます。
イベントシーンではピクミンの可愛い姿が見られるのでそこは嬉しいんですが、2周目、3周目になると見飽きてしまい、億劫に感じるんですよね。
それだけにプラスボタンを押すことでイベントシーンをスキップできるようになったのは嬉しく感じます。
過去作の良い点が復活
Wii U版は「2」が好きな人の間では評価が分かれている印象です。
その中でも目立っているのが原生生物図鑑が廃止されたことなんですが、今作では復活を果たしました!
それもアルフ、ブリトニー、チャーリー、オリマー、ルーイ。
実に5人もの専門家による解説文を閲覧できるので、読み応えがあります。
同じ原生生物の解説文もキャラクターによって目の付け所が全然違っていて、特にルーイはどんな原生生物も食材として語るので、閲覧しているとお腹が空いてきましたw
それ以外の専門家による解説文も面白く、本編で謎だった原生生物の隠された一面も明らかになるので、ファンであればあるほど嬉しい追加要素に感じます。
過去作で良かった点が復活しているという意味では、サイドストーリーミッションで宇宙船のパーツを回収するステージが存在する点も嬉しいですね。
今作のストーリーモードではフルーツの回収がメインとなっています。
なので、過去作の「お宝」や「宇宙船のパーツ」と比べて多様性に欠けていて、宇宙船まで運べてもイマイチ喜べなかったんですよ。
でも、サイドストーリーミッションの終盤では「1」のラストステージみたいに複雑なパズルを解いていき、宇宙船のパーツを運んでいくことになるので、ストーリーモードで物足りなかった部分が少しだけ満たされました。
無事に運びきった時の達成感は「1」のラストステージに匹敵するレベルなので、またこんな体験を味わえたことが嬉しかったですね。
あと、ミッションモードでは「居残り」が追加され、制限時間が過ぎてもお宝を回収できるようになりました。
「居残り」でのスコアは記録されませんが、制限時間なしに好きなだけ探索を楽しみたいという「2」が好きな人のニーズに応えている印象で、好感が持てます。
惜しいところ
3人のキャラクター切り替えが煩雑
今作では3人のキャラクターを切り替えて進めていくことになります。
慣れてくると作業を並行してこなせるので面白いんですが、一方では煩雑に感じました。
この点に関しては良くも悪くもWii U版から変わっていないので、初心者にとってはややこしく感じるかもしれません。
一応、ストーリーモードでは徐々に合流していく形となっており、3人のキャラクターを切り替えないとクリアできない箇所は控えめに調整されているんですけどね。
注意点
先程も触れましたが、今作のストーリーモードは快適性が増したことでWii U版と比べてすぐクリアできるようになっています。
人によっては1日でクリアできるレベルなので、ストーリーモードを1周クリアするだけではボリューム不足に感じるかもしれません。
今作のボリューム感はサイドストーリーミッション、ミッションモードなどを含めて楽しみ、周回プレイをすることで満足行くものとなっています。
なので、ストーリーモードのダンジョン探索だけで50時間は楽しめた「2」とは遊びの仕組みが異なるんですね。
今作では新たに「進級バッジ」の要素が追加されたので、個人的には隅々まで楽しみたくなりましたが、ストーリーモードだけを楽しみたい人は注意が必要です。
ピクミン3 デラックスのレビューまとめ
「『ピクミン』の新たな決定版が誕生した!」
なんて言いたくなるほど完成度が高い作品です。
ただでさえ完成度が高かった「ピクミン3」の欠点を解消し、ボリュームも増やしているので、スキがありませんw
任天堂の続編ものって過去作の反省点を活かして完成度を高めるケースが多いんですが、今作は良い意味で典型例と言える作品ではないでしょうか?
Wii U版の問題点を大幅に解消したシリーズの決定版!
こんな人には特におススメ。
・効率厨。
・昆虫好き。
こんな人にはおススメできない。
・ストーリーモードを1周クリアするだけで満足する人。
・めんどくさがり屋。
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私自身の好みは置いといて、今作のピクミンは本編では一番取っ付きやすくなったと思います( ^ω^ )
個人的には小学生のときにこんなゲームに出会いたかったよwww
携帯機としても100匹のピクミンたちが処理落ちすることなく動くのは感動します。
あつ森やマイクラのようなチクチク遊ぶ系が好きな人の次のゲームとしても良さそうな気がします(^^)
難しいと普通の違いってなんなんだろうか
一日の時間が短くなり、敵の体力が増えています
ありがとうございます
ゲキカラモードはそれよりもっと難しいって事ですよね