2013年3月に発売されたPSV「ソウル・サクリファイス」を今回はレビューします。
PSV「ソウル・サクリファイス」は魔術書に記された戦いを
追体験するマルチプレイアクションゲームです。
本作は「モンスターハンター」シリーズのようにミッションクリア形式で、
各ミッションでは耐久力の高いモンスターと戦う事になるのですが、
「モンスターハンター」シリーズとは違って6つのアイテムスロットに好きな
魔法を入れることが可能なので、1つのミッション内でも
より多彩な戦法を取ることができます。
魔法のタイプも色々あって、腕を強化して一定時間近距離攻撃を行えるものや
遠距離から攻撃できるもの。回復できるもの、味方をサポートするものなど
他のゲームで言う「アイテム」としての役割を果たせるものまで存在。
その中には巨大なゴーレムを呼び出したり、
大きな岩となってゴロゴロ転がり相手に突進したり、
回避アクションが変化してハイスピードで移動できるようになるなど、
「ハンティングアクションでこんな技を使えても良いのか!?」と
突っ込みたくなるくらいユニークな魔法があり、
それらのぶっ飛んだ魔法を使ってモンスターと戦うのが面白いんです!
もちろんこれだけ強力な魔法を使えると言うことで、モンスターも黙ってはいません。
非常に攻撃範囲が広い魔法を繰り出したり、素早く空中移動をしたり、
攻撃力が高かったりと容赦無く襲ってきます。
モンスター、操作キャラクター共に派手な動き、技を繰り出す事が
可能なため特に終盤は画面のエフェクトが派手になり、魔法がバンバン飛び交うから
他のハンティングアクション系ゲームが地味に感じてしまうようになってしまいましたw
ユニークな魔法は、1回の戦闘で使用できる回数には
限りがあったりします。すべて使用するとその魔法は壊れてしまい、
修復しない限り次の戦闘でも使用出来ません。
ただしミッション終了後は使用できる回数が自動で全回復するし、
雑魚敵を瀕死状態にして「生贄」にしたり、各マップにある
魔法の回復ポイントを調べればミッション中でも使用できる回数が回復するので、
壊れそうになったら一旦戦闘から離脱して、回復のがベストだったりします。
そのためボスモンスターとの戦闘では
いくつかの魔法を壊れないくらいに使ってボスモンスターを攻撃→
使用できる魔法が無くなって来たら周りの雑魚モンスターを倒して
ボスモンスターの攻撃から逃れつつ「生贄」にする→
魔法の使用回数が回復したので再びボスモンスターとの戦闘開始!→以降繰り返し。
という戦法が出来上がってくるのですが、この戦い方が面白いんですよ!
体力も少ないうえ回復魔法が少なくなってきた時にボスモンスターの
攻撃から逃れつつ、雑魚モンスターを倒して「生贄」にする時のハラハラ感。
沢山の雑魚モンスターが倒れている時「生贄」にしまくって
自分の使いたい魔法の使用できる回数が
大幅回復するときの嬉しさ。これがもう、たまらない!!!!!
ボスモンスターとの戦闘は延々と戦い続けるだけではなく、
時には使用できる魔法を回復する手段を探さないといけないのが、
戦闘に”メリハリ“を持たせていると思うのですよ。
近距離魔法の多くは武器のようなものを出して
敵を直接殴っていく感じなんですが、その時に鳴る効果音が
「ガンッ!ガンッ!」と岩を砕いたような感じで、凄く気持ち良いんですよ。
遠距離魔法系でも例えば卵爆弾系は当たるとドーンって爆発して気持ち良い!
そんな爽快感抜群の技をにくたらしい姿をした化け物に食らわせられ、
しかもリアクションも取ってくれるから、攻撃していて凄く気持ち良いんです。
これ、アクションゲームでは凄く重要な事だと思います、
この手のゲームって難易度が高いことが多いけど、
この「ソウル・サクリファイス」も例に漏れず、難しいです。
しっかりとレベルを上げて強いアイテムを用意しておかないと、苦戦します。
でも、敵の攻撃パターンを覚えていけばだんだん
立ち回りが分かってくるし、どの魔法で戦えば良いのかも分かってきます!
失敗を重ねてやっとボスモンスターを倒せた時の達成感。これが最高なんです!
単純に戦闘が面白いと言うのもありますが、この達成感が
一番の中毒性を生み出している気がします。
この手のハンティングアクションゲームって
複数のエリアからボスモンスターを探すのに時間を奪われがちなんですが、
本作の場合はマップが狭く、すぐにボスモンスターと戦えるため、比較的手軽に遊べます。
キャラクターの動きもそこまでモッサリしていませんしね。
また、敵を倒して「生贄」か「救済」をして行けば自然とレベルが上がって
ステータスが上がるため、少なくともゲームクリアをするところまでは
レベルを上げまくってゴリ押しで進められるのもヘタレには助かります。
「素材を集めてアイテムを作る」といった要素が
そこまで重要視されていないのも有難い。
オンライン、オフラインで最大4人と一緒にミッションを進行して
ボスモンスターを協力して倒す事ができるんですが、
他のプレイヤーが瀕死常態になった場合、近付くと「生贄」か「救済」かを選ぶ事ができます。
「救済」の場合は自分の体力を相手に分けて生き返らせ、
「生贄」の場合は相手を殺して敵に強力な技を食らわせる事ができるんですが、
このシステムがよりマルチプレイを面白くさせてくれるんです!
みんなを「生贄」にしてボスモンスターの体力を極限まで減らし、
1人で戦う。場合によってはこんなドラマティックな
シチュエーションにもなるので、面白いシステムだと思います。
本作のストーリーは、すべて1冊の本をめくって進んでいきます。
メニュー選択もすべてこの本をめくって選ぶので、まずこの点が斬新に感じました。
ストーリーは文章にエフェクト、BGMを付けて語られるので
具体的な描写は無く、最近のゲームに慣れていると物足りなさを感じますが、
想像力を掻きたててくれて、サウンドノベルのような味わいがありますね。
内容も単に取ってつけたものではなく、しっかりと追体験する
ミッションと連動しており、ゲームにより深みを持たせてくれます。
もちろんストーリーを理解しなくても楽しいゲームですが、
理解するとより楽しめて、良い調味料を付けていますね!
ミッションはフリー分を含めてかなりあるのですが、
用意されているマップ、ボスモンスターの種類がミッションの数には追いついておらず、
同じようなシチュエーションのミッションが多く感じました。
例えば戦いの舞台だけを変えただけとか。
また、無料ダウンロードコンテンツで増えるとは言え、
モーションをちょっとだけ加えただけの”使いまわし“ボスモンスターも目立ちます。
新規タイトルとしては頑張っているんですけどね。
本作にはランクシステムが存在して、ノーダメージなどの
上手いプレイをすればするほどクリア後の報酬アイテムが良くなります。
これはこれで同じミッションをやり込む意欲が出てくるんですが、
上級者とやることになるマルチプレイの場合は戦法が固定化され、
単調になりがちです。ですのでランクシステムは一長一短ですね。
マルチプレイ中はチャットが可能なんですが、
自由に入力できるのはメニュー画面だけですし、
その入力できる文字量が少ないので、大したコミュニケーションが取れません。
あと、ミッション中は自由に入力出来ず、定型文しか使えないのも・・・。
せめて自分で文章を作って、それをショートカットで呼び出せる機能が欲しかった。
コミュニケーション手段を限定させているのは意図的かもしれませんけどね。
多彩な攻撃手段や「生贄」、「救済」システムなどによって
ハンティングアクションに新たな可能性を生み出した作品。
他のハンティングアクション系よりも作業的な要素を減らしているため
200時間以上のやりこみには耐えられないかもしれませんが、
それでも100時間は遊べる内容で、個人的にはこっちの方が遊びやすく感じました。
見た目はコアだけど、ゲームとしてはハンティング
アクションの中では比較的遊びやすい部類の作品に感じます。
ですので、ハンティングアクションゲームの入門用としてもおススメ!
こんな人には特におススメ。
・爽快感を求める人。
・マルチプレイ好き。
こんな人にはおススメできない。
・毒のある世界観が苦手な人。
ソウル・サクリファイス/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約35時間
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